お宝映画・番組私的見聞録 -186ページ目

光る海(テレビ版)

石川さゆりは、同世代の「中3トリオ」が売れている中、売れ出すのに時間がかかった。彼女は73年に「かくれんぼ」でレコードデビューするが、それより前にドラマ出演していたのをご存知だろうか。72年の「光る海」である。
これは石坂洋次郎の小説のドラマ化で、主演となるのは沖雅也、中野良子、島田陽子という当時かなり人気のあった面々である。他に芦田伸介、河内桃子、久我美子、小林麻美など。そして石川さゆりだが、どうやら沖の妹役だったようである。テーマ曲であるフランク・プゥルセルの「アドロ」という曲も結構ヒットしたようだ。
この辺の時代の沖雅也のドラマはだいたい記憶に残っているのだが、このドラマは正直知らなかった。しかも、これは二度目のドラマ化である。
64年に日活で映画化され、翌65年に鰐淵晴子、石立鉄男、山本陽子の主演でドラマ化されている。鰐淵=中野、石立=沖、山本=島田という配役と思われる。石立もデビューまもない普通の二枚目だったころである。他に松村達雄、加藤治子、田辺靖雄、いしだあゆみ、松山英太郎、北村総一郎、石坂浩二などが出演した。72年版で石川さゆりが演じた妹役は松本めぐみ(加山雄三夫人)が演じたようである。72年版は2クールの放映だったが、こちらは1クールで、主題歌は主演の鰐淵が歌っている。
石坂洋次郎の作品は、「青い山脈」を始めとして、数多くの作品が映画化・ドラマ化されているが、個人的にはそれほど好きな話はない。
「光る○」というタイトルから、まず思い出すのは山上たつひこのマンガ「光る風」だったりする。

おはなちゃん繁昌記

森昌子の主演ドラマといえば「想い出づくり」(81年)を思い浮かべる人が多いかもしれない。山田太一の脚本、古手川祐子、田中裕子が共演で話題にになったドラマだが、今回取り上げるのは、それより前の初主演ドラマである「おはなちゃん繁昌記」(78年)である。
江戸時代の下町を舞台に、東北の片田舎から母を訪ねてやってきた娘・おはなちゃんが活躍する物語である。しかし、森昌子はドラマでは田舎から出てきたという設定が多い気がする(本人は宇都宮の出身)。見た目そういうイメージがするし。
原案は「水戸黄門」や「大岡越前」でお馴染みの葉村彰子。葉村彰子は実在の人物ではなく、数人の作家による共同ペンネームであることはよく知られている。その葉村の原案で、ホリプロも製作にかかわっており、力の入っていた番組だったと思うのだが、全26回の予定が14回に短縮されるという結果に終わっている。
そのせいかどうか、このドラマに関して解説している資料、サイトなど発見することができなかった。無論、自分も未見なので、誰がレギュラーで誰がゲストか不明だが、出演者だけでもあげておこう。
まず、森光子だが、たぶん母親役ではないかと予想される。つまり森・森コンビで親子役をやったのではないかと思う。そして第1回のゲストが山口百恵であったのは唯一判明した事項である。当然、ホリプロから和田アキ子、片平なぎさ、荒木由美子、石川さゆり、榊原郁恵、ホリプロではないが高田みづえ、そして桜田淳子と当時のアイドルたちが入れ替わり立ち代り出演したようだ。
他には竹脇無我、大坂志郎、佐野浅夫、山城新伍、成田三樹夫、左とん平、桜木健一、湯原昌幸、尾藤イサオ、三ッ木清隆、「ウルトラマンレオ」の真夏竜などの名がデータベースに見られる。
森昌子は同世代よりは、ずっと上の層に人気のあったアイドルというイメージがある。だから時代劇になったのではと予想するのだが、視聴率はとれなかったようである。

若い!先生 その2

引き続き「若い!先生」だが、あらすじなどを見る限りでは、レギュラー陣よりも、毎回のように登場するゲストが中心になることが多いようである。
有名どころでは、竹下景子、風吹ジュン、せんだみつお、大和田獏、エバ(ゴールデンハーフ)、斉藤こずえ、藤岡重慶、佐竹明夫といったところか。ちなみに竹下景子も風吹ジュンも女子生徒の役のようだ。竹下は野球部のマネージャーで、エース役が日吉としやす。「ガッツ・ジュン」では篠田三郎ともども野球部員(キャプテン)の役だった。日吉は「月光仮面」に子役として出演していたベテランであった。
あと、スタッフ(脚本の長坂秀佳、市川森一、上原正三、監督の奥中惇夫など)特撮関係を手がけた人が多いせいか、出演者にも特撮関連の人が多い。「流星人間ゾーン」の戸島一美(北原和美)、「魔人ハンターミツルギ」の佐久間亮、ハカイダーの真山譲次、「仮面ライダーV3」の小野ひづる、「ウルトラマンタロウ」で篠田の同僚だった津村秀祐、そして「ウルトラマンレオ」に出演中だった真夏竜も(ふけた)高校生の役で登場している。篠田は「タロウ」以降のウルトラシリーズには、一度も顔を出していないらしいので、貴重な共演だったといえる。もっとも翌75年の「二人の事件簿」でともにレギュラーとして共演することになるのだが。
変わったところでは、星飛雄馬やアムロ・レイの声優として有名な古谷徹が生徒役(ゲスト主役)で登場したりしている。同じ回に「大都会PARTⅢ」で刑事部屋でお茶を汲んでいる大森不二香が古谷の恋人的な役で出演している。
とまあ、出演者だけ見てみると結構面白そうな気がする。ほとんど再放送もされていないと思われるので、CSに期待したいところである。

若い!先生

突然、話は変わるのだが、桜田淳子がゲスト出演した70年代青春ドラマがある。この辺りの青春ドラマってだいたい知っている気でいたのだが、自分には初耳だったのが「若い!先生」(74年)というドラマである。
主演は篠田三郎で当時26歳とビックリするほど若いわけではない。どこかのマンガのように10歳くらいの子供が先生だったら「若い!」だろうけれども。
篠田三郎は「ウルトラマンタロウ」が終わったばかりの時期で、続いて熱血高校教師に挑戦というわけである。プロデューサーは「タロウ」や「シルバー仮面」でも篠田を起用した橋本洋二で、脚本は大半を特撮やアクション物のイメージが強い長坂秀佳が担当しており、1時間ではなく30分ドラマである。
レギュラーは篠田の姉夫婦に小林千登勢、小坂一也、恋人役に水沢アキ、教師役に「タロウ」では隊長だった名古屋章、岡本信人、生徒役ではやはり坂口良子が一番目立つようだ(しかしスケジュールの都合か出番が減り、最後の方は登場しない)。男子生徒には青春ドラマでは割合よくみかける川代家継と関田哲也(「飛び出せ青春」のデブ・小西役)などがいる。
毎回のようにゲストが登場し、主役となる生徒もゲストでの登場が多いようである。
国際放映の制作なのだが、関田の他にも「飛び出せ青春」では生徒役だった頭師佳孝、降旗文子、武岡淳一、千葉裕、森田健作の青春ドラマではお馴染みの赤塚真人、沢田勝美、「ハレンチ学園」の小林文彦、福崎和宏と東宝、松竹、日活と各社の青春ドラマで活躍した面々がゲストで登場している。
第1話にフィンガー5、第2話に桜田淳子がゲストで登場しているのだが、解説によると第5話が本来の1話だったのではないかと言われている。5話にはゲストらしいゲストがおらず、視聴者の目を引くためにフィンガー5、桜田淳子の登場回を頭に持ってきたのでは、ということである。無論見たことのない自分には真偽はわからいが。
長くなったので、次回に続く。

お姐ちゃんお手やわらかに

70年代前半というのは、ホリプロが関わっている映画が結構多い。「お姐ちゃんお手やわらかに」(75年)も、そんな作品の一つである。
解説に「怪力怪女のジャジャ馬娘が誘拐されたために起こる騒動を描いた喜劇」とあるのだが、これだけでだいたい出演者が想像できてしまう。そう、和田アキ子である。
マフィアに麻薬の代金を払わなければならないヤクザが悪どい金持ち夫婦(多々良純、塩沢とき)の娘を誘拐して、身代金をせしめようとする。その娘が和田アキ子なのである。その実行犯となるのが、夏夕介と鈴木ヒロミツ。見た目は全然違うが、ともにGSで出身で片や「特捜最前線」片や「夜明けの刑事」と刑事ドラマで活躍することになる。そして、ヒロミツの妹役が森昌子である。
マフィアの役で堺正章やデストロイヤー、泥棒役で関根勤(当時・ラビット関根)、ヤクザの役で藤村有弘、砂塚秀夫、小島三児、刑事役でマジシャンの伊藤一葉、他にも研ナオコ、せんだみつお、小林亜星、そして山口百恵も本人の役で顔を見せる。
ちなみに、ホリプロ創立15周年記念映画で、同時上映は山口百恵の「潮騒」であった。
そういえば、和田アキ子は大阪でグランプリーズというバンドのボーカルをやっていたところを堀威夫にスカウトされたのだが、そのグランプリーズのキーボードが夏夕介だったのである。当初はグループごとデビューという話もあったらしいが、結局和田はソロでデビューし、経緯は知らんが夏夕介は赤松愛が抜けた後のオックスに田浦幸として加入することとなったのである。
有名タレント二人を輩出しながら、グランプリーズについて知っている人はあまりいないのではなかろうか。正直、自分もしらなかったし。

としごろ

山口百恵の映画って、三浦友和とのコンビでよく知られている作品が多いが、出演第1作をご存知だろうか。デビューまもない頃に出演した「としごろ」(73年)という作品である。
あまり売れなかったようだが、「としごろ」といえば、山口百恵のデビュー曲。自分はこの映画は未見なので、百恵が主役かまたはプロモーション的な作品かと思いきや、実はこの映画公開時点では、まだレコードデビュー(この一ヶ月後)はしていなかったのである。しかも、百恵の「としごろ」が主題歌に使われたわけでもないようである。
出演は和田アキ子、森昌子、石川さゆりといったホリプロタレントたちで、百恵はほとんどチョイ役であり、タイトルから想像する百恵の宣伝映画ではない。
森昌子や石川さゆりはバレー部員で、和田アキ子はまさか高校生というわけにもいかず、彼女らのコーチといった役柄。だが実質的な主役は桜田淳子映画にもよく顔をだしていた秋谷陽子のようだ。他に森次晃嗣や夏夕介なども三人娘の誰かが顔出す映画にはセットのように出演している。
森昌子や和田アキ子はもちろん、西城秀樹や堺正章が顔を出し歌うシーンもあるようで、普通のアイドル映画かなと思いきや、衝撃の展開が用意されている。石川さゆりが不良たちにレイプされ、自殺してしまうんである。石川さゆりも当時15歳で、初の映画出演。中三トリオとは同い年である。もちろん吹き替えだったのだろうが、当時見た人には結構衝撃を与えたようである。
ストーリー上、必要だったのかといえば、特に必要もないようだし、大いに違和感があるといったような評が多いようである。
一言でいえば、石川さゆりの扱いがヒドイ映画ということになる。ちなみに彼女の役名が「淳子」なのは何か皮肉のように感じてしまう。

昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発

前項で、森昌子、桜田淳子、山口百恵トリオでの主演映画は「初恋時代」しかないと書いたが、実はもう一作ある。まあ映画というよりはドキュメンタリーフィルムで、三人の卒業コンサートを撮影したものである。タイトルは「昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発」(77年)である。
この年、三人は高校を卒業し「高3トリオ」の名称も使えなくなり、3月27日に日本武道館において卒業コンサート、ある意味解散コンサートが開かれたのである。まあ個人的には、こういうコンサートがあったこと事態知らなかったりする。翌年のキャンディーズ解散コンサートならよく覚えているけれども。
この模様は数日後にまずテレビで「出発 三人娘・涙の卒業式」のタイトルで放映されている。このテレビ版と映画版ではテレビ版の方が収録時間が長いようである。ネット上に転がっている映像のタイトルはテレビ版のものになっている。
三人娘とバックで踊るザ・バーズ以外は誰も出てこないと思いきや、司会?で徳光和夫が登場し、それぞれに男優が花束を持って現れるコーナーがある。まず淳子には殿下こと小野寺昭。何故、小野寺かというと、このコンサート直後に淳子主演の「若い人」が公開されているが、その相手役だったのである。続いて百恵には、当然のごとく三浦友和。百恵映画14作のうち12作で共演したのだから、まあ他にいないだろう。そして、昌子には誰かと思いきや、当時10歳の松田洋治というオチ。「どんぐりっ子」という映画で共演していたのである。
ところで、この作品も権利関係が難しいのかソフト化されたことは一度もない。ファンの間でも幻の作品だったようである。しかし、今年になってスカパーHDのほうで放映されたようだ。

花の高2トリオ 初恋時代

桜田淳子、山口百恵、森昌子の3人が共演、主役をはった唯一の作品といえば「花の高2トリオ 初恋時代」(75年)である。デビューした当時は「中3トリオ」だったが、進級するごとに呼び名は変わっていった。
正直、この3人にはあまり興味のなかった自分だが、この映画のことは覚えている(見てはいないけれども)。役名のミドリ(昌子)、アオイ(百恵)、アカネ(淳子)というのも何となく記憶にあった。
淳子は気が強く、百恵はミステリアスな感じで、昌子はイモっぽい…いや素朴な感じといった設定になっている。
この三人が惚れてしまうのが夏夕介。当時は「愛と誠(テレビ版)」の誠役のイメージが強いころであろうか。他にはフランキー堺、南田洋子、藤田弓子、川口厚、そして「スタ誕」のコーナーからタレントになった黒部幸英が愛称だったクロベー名義で出演している。
主題歌はタイトルにもなっている「初恋時代」で、三人が一緒に歌っているが、このバージョンはCD化(レコード化)されていないようだ。しかし、それぞれがソロで歌っているバージョンが存在し、それぞれのアルバムなどに収録されているようだ。

アイドル歌手三人が出演していながら、劇中で三人が歌うシーンはないようである。つまり「女優」に徹した作品なのである。
制作は堀威夫(ホリプロ)、相澤秀禎(サンミュージック)とそれぞれの社長が名を連ねている。桜田のみサンミュージックなのは、最初に森がホリプロに行き、有力株がホリプロばかりに集まるのはよくないという政治的事情もあったらしい。

本作もソフト化はされていないようである。先の主題歌三人一緒バージョンが発売されないように、いろいろ権利関係が難しいのかもしれない。

ひとつぶの涙/涙のあとから微笑みが

桜田淳子の出演した映画を辿っていくと、千葉県知事・森田健作主演「ひとつぶの涙」「涙のあとから微笑みが」の2本に立て続けに出ている。これは森田も桜田もサン・ミュージックに所属していたからであろう。ここで、初めて桜田淳子は役らしい役を貰っているが、どちらもそれほど重要な役ではないようである。未見なので断定できないが、あらすじには彼女のキャラのことは一言も触れられていないし。
まず「ひとつぶの涙」(73年)。モリケンの相手役は吉沢京子である。盲目の少女という設定で、彼女の姉が「バイオニック・ジェミー」の田島令子。森田の仲間に水谷豊と高岡健二。そういえば、森田も水谷も多くの青春ドラマに出ているが、青春ドラマで共演しているのは見た記憶がない(「男たちの旅路」とかで共演はしているけれども)。他に森次晃嗣、津島恵子など。桜田淳子は予想だが、吉沢の友人あたりだろうか。あと、西城秀樹が歌っているシーンがあるようだ。
「ひとつぶの涙」で検索するとシモンズとかキロロの歌ばかり出てくる。よく調べたら、森田が歌っているのは「青春のバラード-ひとつぶの涙-」というのが正式なタイトルであった。
「涙のあとから微笑みが」(74年)。こちらも森田の相手役は吉沢京子である。桜田淳子は森田の妹という役柄に昇格?している。共演に小倉一郎、高沢順子、鉄男の弟である石立和男、「時間ですよ」のお手伝いさん役で知られる西真澄。石立和男も西真澄も短期間の活動で姿を消してしまった。そして、こちらにも登場する森次晃嗣、あと安西マリアが歌っているシーンがあるようだ。
さすがに森田もこれらでは高校生役ではないが、まだまだ青春映画のトップスターとして頑張っていたのである。

恋は放課後/ときめき

桜田淳子の出演した映画を調べてみると、まずデビューした73年に「恋は放課後」「ときめき」という2作にたて続けに出演している。とはいっても、どちらも役やセリフがあるわけではなく、彼女が歌っているシーンが映し出されるだけのようだ。
「恋は放課後」は主演が松坂慶子、沖雅也、そして「ミラーマン」の石田信之である。これは松坂慶子が美人熱血教師に扮して、不良生徒たち相手に奮闘し、ラグビー部を結成し彼らを入部させるという、東宝・日テレの青春ドラマと同じことをやるのである。しかも脚本は「飛び出せ青春」などを書いた鎌田敏夫で、石橋正次が生徒役で出ていたり、穂積隆信が教師役で出演したりしている。しかし、本作は東宝ではなく松竹の作品である。石田信之がその不良生徒のリーダー、沖雅也は生徒ではないが、その兄貴分的存在らしい。
他にもフランキー堺、左とん平、秋谷陽子、そして桜田淳子同様に西城秀樹が歌っているシーンもあるらしい。
「ときめき」は四人の女子高生が主演で、栗田ひろみ、浅田美代子、秋谷陽子、海野まさみが扮している。栗田ひろみは当時のアイドルの一人だが、印象より活動期間は短い。80年代初頭には姿を消してしまったようである。そして浅田美代子はややこしいが新人歌手・浅田美代子の役を演じている。歌手をやめようかと悩んだりする役柄だ。よくある役名をそのまま芸名にしてデビューしたというパターンではない。彼女のデビューは「時間ですよ」である。秋谷陽子は前述の「恋は放課後」にも出演しているように当時、結構活躍していたようだ。いまも現役のようである。海野まさみは詳細不明で、本作だけの出演かもしれない。
男性陣は「飛び出せ青春」村野武憲、「ウルトラセブン」森次晃嗣、そしてこちらにも沖雅也が登場している。
桜田淳子が映画で「役」を貰うのは次のモリケン主演「ひとつぶの涙」が最初となる。