お姐ちゃんお手やわらかに | お宝映画・番組私的見聞録

お姐ちゃんお手やわらかに

70年代前半というのは、ホリプロが関わっている映画が結構多い。「お姐ちゃんお手やわらかに」(75年)も、そんな作品の一つである。
解説に「怪力怪女のジャジャ馬娘が誘拐されたために起こる騒動を描いた喜劇」とあるのだが、これだけでだいたい出演者が想像できてしまう。そう、和田アキ子である。
マフィアに麻薬の代金を払わなければならないヤクザが悪どい金持ち夫婦(多々良純、塩沢とき)の娘を誘拐して、身代金をせしめようとする。その娘が和田アキ子なのである。その実行犯となるのが、夏夕介と鈴木ヒロミツ。見た目は全然違うが、ともにGSで出身で片や「特捜最前線」片や「夜明けの刑事」と刑事ドラマで活躍することになる。そして、ヒロミツの妹役が森昌子である。
マフィアの役で堺正章やデストロイヤー、泥棒役で関根勤(当時・ラビット関根)、ヤクザの役で藤村有弘、砂塚秀夫、小島三児、刑事役でマジシャンの伊藤一葉、他にも研ナオコ、せんだみつお、小林亜星、そして山口百恵も本人の役で顔を見せる。
ちなみに、ホリプロ創立15周年記念映画で、同時上映は山口百恵の「潮騒」であった。
そういえば、和田アキ子は大阪でグランプリーズというバンドのボーカルをやっていたところを堀威夫にスカウトされたのだが、そのグランプリーズのキーボードが夏夕介だったのである。当初はグループごとデビューという話もあったらしいが、結局和田はソロでデビューし、経緯は知らんが夏夕介は赤松愛が抜けた後のオックスに田浦幸として加入することとなったのである。
有名タレント二人を輩出しながら、グランプリーズについて知っている人はあまりいないのではなかろうか。正直、自分もしらなかったし。