搭乗体験記

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今年3月5日は、日本とイスラエルの両国にとって画期的な日となりました。
それは念願でもあった2国間の往来する直行便が就航したことです。
3月1日、ファーストフライトとなる便がイスラエルのテルアビブより出発し、翌日の3月2日に日本の成田空港へ到着しました。所要時間は約11時間30分。今までは早くても15〜16時間はかかり、イスタンブールや仁川、香港など必ずどこかの国の空港で乗り継いで行く必要がありました。
それが乗り継ぎ無しで、成田空港からは約12時間30分、テルアビブからは約11時間30分と、これまで経験したことがないような時間で日本イスラエル間を往復することが可能になったのです。
本当は3月のファーストフライトに乗ってイスラエルへ行きたかったのですが、諸事情があり、ゴールデンウィークの最中に初めて搭乗できましたので、その時の様子を体験記としてこの場で皆さんにご紹介していきたいと思います。

日本での就航空港は成田空港ですが、空港内にこんな案内パネルが飾られていました。

日本の空港の電光掲示板に「テルアビブ」の都市名が見られます。何だか不思議な感じがしました。

エルアル・イスラエル航空のカウンターは、成田空港第1ターミナル北ウィングに位置します。

場所は一番端でした。

実は端っこになってしまう理由があるのですが、それはエルアル独自のセキュリティー検査です。

こちらのカウンターにて荷物を預けるのは、普通の航空会社と同じですが、エルアル・イスラエル航空ではその前に必ず質問形式のセキュリティー検査が行われます。

検査は残念ながら日本語ではなく、英語対応となります。イスラエルからのスタッフもいましたが、それ以外にバンコクや香港などからスタッフが来ていました。

内容は以下の通りです。


・今回の渡航はどういう目的なのか?

・何日間の予定?

・(団体の場合)他の人との関係性は?

・空港へ来る際に荷物は自分で持ってきたかどうか? 空港へ送った場合、どの宅配会社を利用したか?

などなど、タイから臨時でやってきたスタッフが終始笑顔で対応してくれました。

成田空港第1ターミナル北ウィングに待機中のエルアル機です。

機材は最新鋭のドリームライナー、ボーイング787機です。ちなみに「בת ים(バットヤム)」と機長室の窓下に小さくヘブライ語の文字が記されています。テルアビブ近郊の町の名前です。

搭乗口に「テルアビブ」の文字が。

実はセキュリティー検査の時に、青色か黄色のタグどちらかがそれぞれスーツケースや手荷物に付けられ、さらにパスポートにも同じ色のシールが貼られます。

搭乗口にて、再度チェックがあります。黄色のタグやシールを付けられた人は大当たりなのですが、別室に置かれているX線検査にて入念な手荷物の検査が行われます。

私も黄色のタグやシールを付けられましたが、たまたま手荷物検査はされなかったものの、イスラエルに到着して、ホテルでスーツケースを開けてみたら、しっかりチェックされていました。折り畳み傘は一度確実に開いて調べた感じになっていて、丁寧に畳まれておらず、また衣類などの位置も全く異なっていました。とても貴重な経験をしました。

こちらは別のお客様の手荷物に付けられた青色タグです。こちらのタグを付けられた人はノーチェックとなります。

ちなみに大当たりの黄色タグはこちらです。

何やら暗号のような文字や数字が書かれたり、チェックされています。この文字などによってセキュリティーの度合いが変わるようです。

エルアル・イスラエル航空の機内食は、全てユダヤ教の食事規定コーシャに基づいて提供されます。

その証明書となる用紙が各機内食に付いていました。

初の直行便で出された1回目の機内食はこちらでした。一応メインは2種類からのチョイスとなっていて、この時何故かパスタが食べたいと思ったので、写真のようなパスタメニューをチョイスしましたが、もう1種類はチキンだったようです。

印象的だったのは、パンはピタパン、サイドメニューにひよこ豆のフムスが付いていたことです。

ちなみに、日本から出発する便の機内食で提供されているフムスは某倉庫型の大型スーパーで販売されています。割と美味しいです。

サラダもイスラエルらしく、ぶつ切りな感じで、オリーブオイルをかけて食べるようになっていました。

イスラエルへ到着する約2時間前になると2回目の機内食が出てきます。時間は現地時間の夜9時くらいでしたが、一応朝食です。

この時はチョイスできず、オムレツがメインでした。

この他、実際に搭乗して感じたのは、搭乗者のほとんどがイスラエル人。往復ともに8割くらいの乗客がそうだったので、乗った瞬間からイスラエルに来た感じです。しかもイスラエルの方は、飛行中、近くにある旅仲間や家族、友人、誰かまわずに会話して、その空間はまさに井戸端会議のよう。機内のあちこちでそのような光景が見られます。じっとしていられない性格なのか、乗務員が待機しているギャレーの場所にも絶えずイスラエル人がいました。

もちろん会話はヘブライ語です。

往路の時はセキュリティーのことや、ツアーの先々のことなどを考えたりしていたので、早く着かないかなと思うほど少々長く感じましたが、帰りの便はもう成田へ着いたの?と思うほど早かったです。

エルアル・イスラエル航空を利用する最大のメリットは最短でテルアビブを行き来できることです。煩わしい乗り継ぎがなく、往路は12時間半、復路は11時間半でダイレクトにそれぞれの空港へ到着することができます。

そして、乗った瞬間からイスラエルを感じたいという方は、ぜひエルアル・イスラエル航空をご利用してみてください。