<難読地名>岩手県編・・・案外少ないようです??使われなくなった字が多く使われているだけ? | 余生庵 カラスの晴耕雨・読ぶろく…クンセイが肴

余生庵 カラスの晴耕雨・読ぶろく…クンセイが肴

残り少ない余生をテキトーにいきていくブログ
◇監修 左上野 老鶴 ◇GM 経田野 横鋤 ◇照明 当代元 蔵志
☆余生を送っている人間が書いている記事ですので、恐縮ですが
 「記事更新頑張りましょう」といったコメントにはお返事できま
  せん。

テーマ:
岩手県では、「現在使われておりません」文字が地名に定着していて難しくしていることが多く、
地元の方にはそれほど読むのに、「エレー大変」な地名は多くはないと拝察しましたが・・・


ジツジョーはどんなもんなんでしょーネ?
なんせ、数が知れているといっても面積が北海道の次に広い自治体ですから、
全く持って「ゼロ」に近いわけはないので・・・


本来の読みですが、最近使われない文字で、難読化しつつある地名
◎奥州市(旧・水沢市)

ノ目
手丁
堰合

◎八幡平市(旧・安代町



●本来の難読地名
◎拡大宮古市(旧・宮古市)
⑥磯鶏
⑦上村
◎奥州市(旧・前沢町)
⑧両手沢
◎奥州市(旧・江刺市)
⑨人首
◎田野畑村
⑩子木地
◎岩手町
⑪沼宮内
◎一関市(旧・千厩町)
⑫千厩
◎花巻市
⑬似内

●⑭東北に散在する新里村と弘前市新里、平賀



①くぬぎのめ。
  くぬぎは皆さんご存知のようにブナの仲間の高木です。元々「櫟」というじがありましたが、
  こちらは、「いちい」という他の木の名前に使われることが多くなり、代わりにこちらの「椚」が
  作られました・・・・とゆーことはこの字、国字なのです。


②からめてちょう
  ここには古くより・・・・朝廷の坂上田村麻呂・オジャル丸父子(コラ!!)の東北遠征後、胆沢城が
  構築(平安期)されており、先住民をコントロールしておりました。
  後年水沢城と名を変え、現在も城の遺構を表す地名が残されています・・・大手町・・・
  搦め手丁(町)・・・
  「大手」は入城への正門・正面からのメインストリート、搦め手は「裏門、横の門」といった程の
  意味でしょうか。
 

③せきあい
  堰は「土」を積んで、囲い(はこがまえ)のながで、まくら(日)をあてて休む女性を表す字だ
  そうです。
  また、「塞く=せく」の連用形がそのまま名詞化してしまったものと考えられていまして、
  この字一文字で水路中の流量調節の構造物の意味になるようです。
  連用形の動詞が名詞化したものとして、「城のほりから石垣が立ちあがる部分の
  細長い平らな所=犬走り、などがあります。


④そりまち
  「つくり」の「毛x3」がかんじきの意味があり日本に渡って「そり」の意味が加わったようです。
  「そり」の書き方は、他に「雪車」があります。


「叺」は国字でご覧の通り、口+入。「かます」と発音します。袋のぱっくり開いた様子を
  文字化したとされます。
  元々「蒲簀」の意味で古くは「蒲」で作りました。藁の筵を二つ折りにして作った袋で、
  穀物、塩、石炭・・・などを入れました。


⑥「そけい」⑦「わむら」
  ⑥⑦ともはじめの母音が脱落しています。
  ⑥は「いそけい」⑦は「うえむらorうわむら」が普通でしょう。
 

   宮城の最北端気仙沼のすぐ南、元吉町(現・気仙沼市の一部)に「上野・ワノ」があり、発音の
  経過として同じと思われましたが、両者は、室町から江戸期にかけて文化的に外的な
  接触がないため、内部的な/近隣の文化の影響の変化と思われますが、今回の
  思い付きだけでは、解決不能です。
  申し訳ありませんが、宿題にさせて下さい。


⑧もろてざわ
  「相撲」にお詳しい方ですと、「もろてづき=両手突き=諸手突き」
  「戦争」にお詳しい方ですと、昭和19年3月に中将に昇進したのもつかの間、勝負がきまりかけている
  フィリピン戦線、第30師団長を親補され終戦まで地元民とゲリラ持久戦を強いられ、多くの部下を
  失った「両角業作中将・もろずみぎょうさく/戦記文学ではしばしが<ごうさく>」
  登場した時点に運がありませんでしたね・・・などで使い方を御存じの方も多いかと思われます。
 

   いやその、とにかく、「両手=もろて」と発音します
  「両も諸も」<接頭語>として二つ揃っていることを意味し、発音は常に「もろ」です。
  九州の一部では、「なんぼ」と発音して、両手、ということがあります。


⑨首=頭=こうべ・・・が詰まった形です。地名・人名両方ありますのでこの辺で・・・


⑩ねきじ、順当なところで、ね+きじ・・・でいいと思います。

まず、話は、9世紀までさかのぼります。
現在の滋賀・東近江市で隠棲していた惟喬親王が、周辺のそま人に木工技術を伝授した
ところから始まり、日本各地に伝わったと言う伝説があり、また、
石川県加賀市山中温泉の真砂(まなご)地区は惟喬親王を奉じる平家の落人の村落と伝わり、
時代を経て、天皇に木材の伐採を許された木地師達の小村落であったり、
山中漆器の源とされております。


後年朝倉氏の庇護下にありましたが、織田軍に敗れた後の木地師たちは、加賀、飛騨、東北に
散ったとされます。
東北に移動した一群の定着した土地が「子(方角で北を表します)+木地」と考えられます。


⑪ぬまくない
  今回1100年頃からすでに糠区内のあたりに居城をかまえていた豪族であったしか
  わかりませんでした。
  また、沼+宮内で宮中の人間ではないのかと?あいた資料もあり調べきれて
   いません・・・


⑫せんまや
   この地に奥州藤原氏が千棟の厩舎を建てたことから、千厩の地名が生まれたという
   いい伝えられています。
 

   せん・うまや・・・と読むべきなのでしょうけれど、SEN-UMAYAと書いた場合で
   「能率よく読みたい!!」とお考えになった場合、「せぬまや:N+U渡り音化」か
   「せんまや:U,母音1個脱落」かどちらかに絞っていいと思います。
       (マッター、テケトーなことゆーてからにッ!!--いや、ある程度根拠はあるーーほ~~)


 竜飛崎の青函トンネルに入らない方の津軽線の終着駅に「三厩・みんまや:せんまやと同じ
  母音1個脱落型」の駅があります。
 「厩」の文字がお馬さんがかがんで、屋根の下で休んでいる所の会意形勢文字だそうでして、
 そーいったことはいーのですが、


  「三厩」にも伝説があって・・・実にびっくりしますが、「千厩」の名ができた頃の話ではないかと
   思われます。
  三厩村の名称の由来は源義経の北行伝説によると言われています。


  伝説によると義経は藤原泰衡に急襲される以前に既に平泉を 脱出し蝦夷へ落ち延びたと
   されています。
  (さすがにはじめから上手く作ってあります)

  義経は蝦夷に渡る為この地「三厩」を訪れましたが強風により足止めとなり困り果て、
   巨岩の上に守り本尊である観音像を安置させ 三日三晩念じました。
  すると、白髪交じりの仙人が現れ3頭の龍馬を与えられ無事に蝦夷まで辿りつくことが
   出来たといういい伝へ。
  その巨岩には3つの岩 窟があることから3頭の龍馬の厩だったとされ三厩の
   由来となったそうです。
   そして、その竜馬が飛んで行って、竜飛岬ですか?????
 

⑬「にたない」
  ”NINAI”でもいーのだと思います。
  
しかし・・・みなさん、お一人お一人で発音してみてください。
  私は、大変発音しづらかったのです。
 
そこで、N+Nの子音間に破裂音を入れてやることで、発音をしやすく、聞き手からも
    ききやすくするのが
   目的だったように思えます。子音の種類は、p b. t d. k. g etc

  
  後は好みの問題としか言いようがないはずなのですが、実は決まっていくのです。
   これがまた・・・
  ただ、発音のしやすさとしては、ひらがな発音④文字になりますが、母音はA-B-B-Aと
   なったほうが頭がついていってくれそうです。
 

   ここでは
  NI-[破裂音子音]-A-N-A-I
   ということになり、

  
  その際、「似る」の送り仮名は「似ている」と「似る」と「似させる」だけですので、
   [破裂音子音」の候補者は必然的に、t,r,s※※なので、


   ※※の共通の子音は「t」のみで、「にたない」
   という発音がいいのでは・・・という先人の御提案ですね?キット・・・
 



⑭+お礼
今回も「屁理屈コーナー」に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
今回分は調べ方がやや雑だとお叱りを受けるかもしれませんが、
特に「沼宮内氏」の登場は突然で、メンくらいました。

ま何を言ってもいーわけにしかならんので、お時間が許せば次回以降もよろしくお付き合いください。


なお私の難読地名の参考図書は「郵便番号簿」で、特に後ろに※が付いている、
第二水準以上の地名からよく探します。


しかし「沼宮内」は通常の列にありました。

また猿も木から落ちたのか、岩手県に「新里村・にいさと」がありますが、

弘前市のところを見てみると通常のところに「新里」が入っておりました。
しかしこちらは「にさと」と発音します。


とにかく地名はやればやるほどどろどろです・・・



<難読地名>岩手県編・・・案外少ないようです??使われなくなった字が多く使われているだけ? 
                                                                                                    了

わからなかったものはそのうちまた・・・