さあ、小野寺のザックリ古事記シリーズ、最終回です
もちろんこの後も古事記は続くのですが、神代の物語としてはここで一区切り。
ここでついに、アマテラスの血を引く神武天皇が誕生します!!
前回までのお話はこちら
古事記シリーズ②~天岩屋戸神話~
古事記シリーズ③~スサノオの八岐大蛇退治~
あるところに漁師の兄、海幸彦と、猟師の弟、山幸彦の兄弟がいました。
ふたりはニニギの息子でした。
ある時のこと。
「兄ちゃん、ちょっとこの釣り針貸してくれよ」と、弟が言い、
「いくら弟でもそいつはダメだ。これは俺にとって大切なものなんだ」
というやり取りがありました。
しかし、結果的に兄は弟に釣り針を渡します。
ところがところが!!
なんと、弟は兄から借りた釣り針を海で失くしてしまうのです!!
「ヤバい、見つからない。うーん、どうしよう……」
困った弟は考えた挙句、自分の大切な刀を溶かして代わりの釣り針を作って謝りますが、
「あれほど大事に使えと言ったのに!!ふざけるな!!」と、怒った兄は許してくれません。
途方に暮れた弟が海を眺めていると、潮流を司る神様、シオツチが現れます。
そう!
僕たちのよく訪れる
鹽竈神社の神様です
弟の話を聞いたシオツチは、
「それじゃ、ちょっと海の神様に相談してみなされや」
と、海神の宮殿に導いてくれました。
すると、そこにいたのは美しい女神……
めがみ……
はい、もうお分りですね(笑)?
「」
彼女に一目惚れした弟、山幸彦は即結婚
それにしても、なんでこんなに日本の神様は一目惚れが多いんでしょうか。
まあ、僕のそんな素朴な疑問はこの際置いておいて、
とにもかくにもめでたく二人は結ばれたわけです。
で、その結果弟は義父である海の神様に助けられ、無事に釣り針を見つけることができました。
ついでに、教えられた呪術で兄を懲らしめることに成功します。
(なんとなく兄が気の毒な気がするのは僕だけか……)
こうしてついに、アマテラスの血筋に「山」と「海」の霊力が備わり、地上を統治する力が備わったのです。
そしてその山幸彦の孫にあたるのが
カムヤマトイワレビコ、後の神武天皇です。
彼は「どこの地ならば天下を治められるであろうか」と申され、旅に出ると、各地の荒ぶる神々との激戦を繰り広げます。
苦戦を強いられた時も、天上の神様から
「天から八咫烏を遣わし、先導させましょう」
と、八咫烏が派遣されてついに勝利を収めます。
そして辿り着いた畝傍(うねび)の橿原宮で、初代天皇に即位して天下を治めたのです。
それが僕も参拝に訪れた、橿原神宮。
こうしてアマテラスの子孫が、天皇となられたのです。
というわけで、ここまでが神代の物語。
この後、古事記では歴代天皇の物語へと入っていくことになります。
しかし、「神話の物語」と「人間(天皇)の物語」が、同じ書物に収められているのは日本だけと言っていいでしょう。
それが日本が神様と共に生きる、八百万の神様の国の証だと強く思います。
(完)
こんなふうにわかりやすく書いた古事記のお話は、龍神の教え手帳【令和2年版】にも載っています。お持ちの方はぜひもう一度開いてみてください
書き込むことで、神様に思いが通じやすくなる作りになっていて大変好評を得ています。
「やっぱり龍と暮らします。」と合わせて読んで頂くと、より古事記への理解を深められると思います(*^-^*)
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今日もご愛読ありがとうございました!