new暴れん坊商人~視覚障害者の呟き~ -102ページ目

Gパンのおさがり

 先日の休みに、普段着のGパンをはこうと思ったら、わしのGパンが見つからない。
「ありゃー、どこに行ったんかいの?誰か知らんかいのぉ?」
と家族の皆に聞いてみた。
 最近は、子供達も大きくなり、Gパンのサイズも似かよってきて、誰かの部屋に紛れ込んでいるのかもしれない。
 一通り探したが見つからない。
 そこで、お兄ちゃんに、
「もう、はかなくなったGパンはないか?」
と聞いてみた。
 あったあった、今のお兄ちゃんには小さくなってはけなくなったGパンが。
 しかも、リーバイスである。
 わしのGパンは、どこのメーカーかわからない、安物であったが、こりゃーえーーで。
 一時期は、わしの腹回りも巨大化していたが、昨年末からの節酒と、毎日の運動で、腹回りも、結構スッキリしてきて、見事にピッタリであった。

 考えてみれば、わしの身長が167センチ。
 お兄ちゃんは、いつの日か追い越されて、172センチとなっている。
 本人は、175センチくらいにはなりたいと言っているが、わしから思えば十分じゃないかと思う。
 そう言えば、下の娘も、小学6年生とはいえ、すでに妻の身長を上まって、153センチくらいにはなったんじゃないかいな?

「わしと、妻の親戚を見回しても、170センチ以上の人はいなかったんじゃないかいのぉ?」
「まあ、それだけ、毎日よく食うんじゃけぇ、大きくもなるわいのぉ。」
と、今更ながら、子供達は、えー年になってきたんじゃと思うのでした。

節分

 今日は2月3日、節分である。
 節分といえば、「豆まき」と「巻き寿司」ですよねぇ?
 よって、妻に、
「豆と巻き寿司を買っといてね。」
とお願いしておいた。
 スーパーの惣菜売場では、巻き寿司を買い求める人手、ごった返していたらしい。
 
 子供が小さい頃から、必ず「豆まき」はかかさなかったが、大きくなった今、この「豆まき」に固執しているのは、わしだけのようである。
 とりあえず、形だけ、
「鬼は外、服は内!」
と、わしが鬼になって、ベランダへ逃げた。
 どうも、今一つ、盛り上がらない。

 巻き寿司は、今年は、南南東に向かって、丸かじりするとのこと。
 家族の皆、それぞれわしの号令にならって、一口だけ巻き寿司にかぶりつく。
 後は、豆を年の数だけ食う。
 といっても、わしは44個も食わなければいけんので、適当にモグモグと食べる。
 これにいわしが加われば、完璧なんじゃろうが、そこまではいかなかった。
 
 わしの子供の頃は、「豆まき」をするくらいで、他には特に何もなかったような気がするが。
 この「巻き寿司」を食べる慣習は、関西地方から発生したらしいが、今では関東地方でも、商売目当てに、売り出したらしい。

 後は、2月14日のバレンタイン、3月3日のひな祭り、3月14日のホワイトデー、5月5日の端午の節句と続いていく。
 スーパーの店で働いていた頃は忙しかったのぉ。
と、昔を懐かしむ今日この頃なのでした。

休日の過ごし方

 今日は、会社は休みである。
 スーパー業界ということでもあり、社員の休みは何曜日とは決まっていないのである。
 同じ部署内で、交代に休みを取っている。
 ということで、わしは、木曜日と日曜日に定期的に休んでいるのである。
 
 さて、わしが休みの時にどのように過ごしているのか?
 朝、起きる。
 いつもどおりに、例の必殺体操などをして、子供達を起こす。
 朝飯に、食パンを食い、コーヒーを飲む。
 8時15分からの、NHKの朝ドラマを見る、いんや、聞く。
 ラジオを聞きながら、洗濯物をベランダに干す。
 台所を片付けて、食器洗い機をセットして、パソコンの前へ。
 お昼まで、ネットサーフィンにいそしみ、お昼ご飯を食う。
 昼からは、昼寝を兼ねて、ラジオを聞く。
 そのうちに、子供達が帰って来る。
 洗濯物を取り入れて、たたむ。
 妻が帰宅して、晩飯を食う。
 
 こんなもんかいのぉ?
 よー、考えると、パソコン以外のわしの趣味はないのぉ?
 昔は、よくパチンコ・パチスロをしに、朝一番に、いそいそと出かけていたんじゃが・・・。
 パチスロ専門で、「777(スリーセブン)」」を目押しでとめていたんじゃがのぉ。
 今となっては、何の絵柄が止まっているのか見える訳でもなく。
 もう何年も行ってないのである。

 まあ、パソコンでインターネットを駆使すれば、いろいろな情報は入るし、
ないーぶネット
なんかで、点字データをダウンして、パソコンで、読書、いんや、聞く書なんかもしてるんじゃが。
 これといった、趣味つうもんがないんですよねぇ?
 盲人卓球・ブラインドサッカー・フロアバレーボールなんかもあるんじゃろうけど、なかなか一緒にやってくれるような、機会はないしのぉ?
 何か、探さにゃー、いけんと思う、今日この頃なのでした。

【速報】白杖二刀流・体験ルポ!

 あーー、とうとうやってしまいました。
 例の「白杖二刀流」での歩行。

 今日、会社からの帰り道、ふと思い出して、ショルダーバックの中から、いつも屋内で使用している、折りたたみ式の白杖を取り出して、左手に握り締めました。
 右手には、いつも通勤時に使用している、直杖の白杖です。

「さーて、どうやって振ればええんかいの?」
と思いつつ、とりあえずいつもどおりに、左右に同時に同方向に振ってみました。
「ありゃ、これってどこかで体験したような?」
 そうなのです。
 まだ見えていた頃の、両足で白杖使わず、スタスタ歩いていた時の感じなのです。

 今までの1本の白杖歩行をたとえるなら、
●片足ケンケン
●一輪車
●ストック一本でのスキー
て、感じかなぁ?

 しかーし、この二刀流歩行では、
●両足でしっかり
●通常の二輪の自転車
●両手にしっかりストックを握ってのスキー
て、感じなのです。

 けんど、欠点もありまして、
●両手を使っているので、妙に疲れる。
●左右から飛び出してきた、人や自転車からとっさに逃れることができない。
●何といっても、不気味である。前方から歩いてきた人が、今まで以上に危険物を避けるように通り過ぎていく (苦笑)

 ちゅーことで、やっぱし、今までどおり、一本の白杖で、スマートに身軽に歩いた方がえーーと思ったのでした。
 皆さんも、やってみてね。
 チャン! チャン!

ホッピーってなんじゃらホイ?

 最近、ホッピーなる飲み物が流行っているらしい。
 そこで、、早速、インターネットで検索してみました。
 あった、あった、ここのサイトに、
ホッピーでハッピー

 なぜかしら、ここには、昔懐かしの「ブースか」の話題も出てました。
 今でもハッキリ覚えちょります。
 あの、鹿のようなかばのような怪獣。
 ラーメンが好きでしたねぇ。
 あの頃の我が家のテレビは、まだ白黒テレビでして、マグマ大使やミラーマンも全て白黒の世界で見てたよなぁ。
 詳細は上のURL叩いてみてくんなまし。

 とにかく、ホッピーなる飲料を、専用のグラスで焼酎で割ると、ビールみたいな色と泡が出現し、これがまた、昔ナツカシの風味なのだそうです。
 と言っても、わしは子供の頃そんなアルコール飲料を飲んだことがある訳でもなく、今度一度試してみようと思ったのです。

 今のわしと言えば、深めのガラスコップに、半分焼酎を入れて、ダブルにして電子レンジで1分10秒チーンした、お湯割が主です。
 夏はもちろん、焼酎をオンザロックで飲んでますたい。
 手ごろなところで、下町のナポレオンこと、「いいちこ」が好きです。
 おーーと、
「けんど、肝臓クンのために、1週間の2日くらいの飲酒にしとかんといけんよ、暴れん坊商人さん。」
と、心の助言が浮かぶのでした。

テープおこし

 先日、会社の政策発表会があった。
 そして、そのときの記念講演内容を、電子データにてテープおこしをしてくれと頼まれた。
 約1時間30分の中身の濃い講演である。

 これを、カセットコーダー(この表現はちと古いかぁ?)からの音声を左耳のイヤホンで聞きながら、パソコンで入力した時のスクリーンリーダーでの音声を、右耳のイヤホンで聞き、テープおこしをするのである。
 視覚障害者がよく頼まれる仕事の内の一つであるが、慣れないわしにとっては、ちときつい。

 わしの日常の仕事は、従業員の給与に関する電子データを元に、各種の資料を作成したり、ウェブ上での勤怠システムより取得したデータを参考に、従業員の勤怠管理などをしているが、それは、文章ではなく、主にエクセルを利用しての作業である。
 なかなか、文章をテキパキ入力はすることがない。

 今日、ほとんど一日かけても3分の2がやっと終わった状態である。
 あーー、頭の中がグルグル回る。
 イヤホンを2重に付けていた、耳が痛い。
 早いとこ、仕上げねばと思うのでした。

蛇皮のカバン

 今日、わしの会社で開催している「特別販売会」に妻と一緒に行ってきた。
 従業員、取引先様をターゲットに、イージーオーダースーツ・宝石・カバンなどを販売しているのである。
 一昨年に開催された時には、背広をイージーオーダーで一着購入した。
 けんど、その背広、実際は、1回くらいしか着てないのぉ。
 なんせ、会社では、制服としてのジャンバーを着てるし、出張で外に出ることもないしねぇ。
 よって、今回は、妻のカバン目当てに出かけて行ったのである。

 会場の中に入ると、早速、香水プンプンのお姉さまが近寄ってきた。
 わしは、どんなカバンがあるか見える訳でもなく、触ろうにも、女物の商品しかないとのことで、妻の後ろをトボトボついていくしかなかった。
 妻は、A4版の書類がスッポリ入るくらいのカバンを探していて、店員のお姉さまと、
「こりゃA4が入らない、これはA4が・・・。」
とブツブツ話していた。

 途中で、妻が言った。
「お父さん、これほんまもんのワニ皮のバックじゃよ。」
「えーー!そりゃ触りたいのぉ?」
と、おらぶわしに、
「そんなら触ってみんさい。」
とお許しが出て、サワサワと触ってみた。
「 うーーん、これが、ワニ皮かいな?ちょっと違う気がするけんど?」
と思ってると、さっきのお姉さまが一言。
「お客様、それは蛇皮でございまーーす。今年は蛇側が流行っていて、超人気でございまーーす。」
 どうりで鱗みたいな感触だったんじゃ。
 けんど、サワサワしていても、なぜかしら頭の中には、とぐろを巻く蛇の姿が思い浮かんできて、背中がゾゾーーとしたのでした。
 そして、なぜかしら、梅図 和夫の書いた「ヘビおんな」の一こまを思い出したのでした。
 
 結局、A4版のファイルがヨコにスッポリ背理、肩にもたすき崖にかけられる、目当ての牛革のカバンを見つけ、
「マイドアリー!」
 2万8千円でした。
 
 会場にいる間、何度か挨拶をされたが、相手の姿が見えないわしには、日頃、あまり話さない人は誰かがわからないのです。
 妻はなおさらわかるわけもなく、
「お父さん、すれ違う人が、一様に会釈してじゃけど、誰なん?」
と、聞くがわからないものはわからないんですよねぇ?
 困ったもんです。

白杖・二刀流?

 わしは、いくつかのML(メーリングリスト)に入会している。そのほとんどは、視覚障害者関連のMLである。
 そんで、毎日、何十通ものメールが届く。
 その中から、タイトルを聞いて、興味のある内容だけを聞くようにしている。
 
 そんな中に、件名の「白杖・二刀流」についての投稿があった。
 えっ?二刀流これって、まさか、両手に白杖もって歩くんじゃないんじゃろうねぇ?
と重いながら、聞いてみると、まさにそのとおり、片方の白杖で前面の安全を確保し、もう片方の白杖で歩行する外側の状態を沿わせて確認しながら歩行するそうである。
 
 自分がもしそのような方法で歩行している場面を想像してみたが、なぜか「プッ!」と笑えてきた。
 そりゃー、おかしいで。イクラなんでもそんな器用な事はできんじゃろうに。
 側から見ても、ちょっと不気味ジャロウに。
 ついでに、頭の上に帽子みたいなものをかぶって、ワイパーみたいにちっちゃいミニ白杖でもつけて歩く。
 新発売の白杖、3刀流じゃーー!
 こりゃ、ますますおかしいのぉ!

 あっ!
 いっそのこと、片方の手に持つ一本の白杖の先が2つくらいに分かれているか、おうぎ型に広がっていれば、もっと実用的かも?ですね。

インターネットバンキング

 視覚障害者にとって、何が困るかといったら、やっぱし銀行でのお金の入出と振込み操作ができないことですかねぇ?
 今のわしの視力・視野では、絶対あのタッチパネルの操作は無理じゃしね?
 郵便局では、キーボードと音声での操作は可能じゃけど、その郵便局に行くまでが難儀じゃしね。
 
 と言う事で、定期的にお金の振込みをしなければいけない銀行では、インターネットバンキングサービスを利用してます。
 実は賃貸に出してる持ち家がありまして、そこの住宅ローンは、基本的には、賃貸料にてまかなえているのですが、年に2回のボーナス時には、いくらか余分に振り込んでないといけないんです。
 そこで、年に2回、残高を確認して、ボーナス月の引き落とし金額を試算して、足りない分を振り込むという作業が生じる訳でして。
 ところが、その取引先の銀行は、今、住んでいる近くには、なくって困っていたんですよねぇ。

 そこで、インターネットバンキングサービスができるように登録したら、何と、インターネットで音声を頼りに、残高照会と振込みができるじゃないですか。
 うれしいですねぇ。
 けんど、最近、ログインIDやパスワードなどを直接入力するのでなく、ソフトキーボードと称して、マウスで番号をクリックしなければいけない場面も出てきたりして、ちょっと困った感もありますです。

 まあ、完璧ではないけれど、家族のサポートを受ければ、自宅でどうにかなっちゃう時代がきてるんですねぇ。
 後はそのページがバリアフリーな作りであれば、言う事ないんですけど。
 どうなってくんでしょうねぇ?

共通一次試験

共通一次試験
 あっ、今はこうは言わないよね。
 センター試験だっけ。

 もう26年前の話になるけんど、この世の中に「共通一次試験」なるものが登場して2年目であった。
 わしも18歳と若かった。
 あの日も、随分寒い日じゃッ田。
 近くの大学の教養学部の教室で試験を受けた。
 それなりに緊張はしたんじゃけれども、今となってはよう覚えておらん。
 
 共通一次試験の結果を見て、最終的には、国立ではあったけど、偏差値が随分低い農学部の畜産学科を受験した。
 苦手な文型の受験科目はなく、理科で1科目、数学で1科目の、計2科目しかないのも助かった。

 どうにか、無事2次試験も突破し、自宅を離れて、下宿生活の始まりであった。

 大学での4年間は、一体なんじゃったんじゃろうかねぇ?
 少なくとも、卒論以外は本気で勉強した覚えはないのぉ。
 長期の休みになると、ほとんど毎日バイトにいそしみ、得たお金でバイクを買ったり、旅行をしたり、そんな事の方をよく覚えているのぉ。

 わが、息子や娘たちは、これから一体どんな方向へ進んで行くんじゃろうか?
 子供の数はどんどん酸くなる一方じゃろうし、どうにかなるじゃろうけんど。
 まあ、いろんな経験をして、いずれは親元を離れていくんじゃろうね。
 
 わしが、もう一度高校生に戻ったら、結構、社会福祉の方向へ進むかもね。
 これもわしが視覚障害になってしもうたからかもね?
 けんど、高齢化人工は増えるばかりじゃから、ねらい目だとは思うけんど、どうなんでしょうねぇ?