new暴れん坊商人~視覚障害者の呟き~ -108ページ目
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聞く力

 先月行なわれた登用試験の課題図書で学んだことがある。
 それは、「聞く力」についてである。
 それについて自分のコメントも書いてみた。

1.自分を肯定的にとらえる。
コメント:自分が視覚障害であることは、ある程度肯定的にとらえられうようになったとは思う。しかし、まだまだ自分の全てを認めて受容はできていないなぁ?
 
1.明確な表現をする。
コメント:家族からも、会社の上司からも、わしのいうことは随分周りくどいらしい。こりゃ、失格じゃな。
 
3.自己開示する。
コメント:わしが視覚障害であることは、まず相手に知らせるようにはしているつもりであるが、その他の性格などについては、全ては開示はしていないのかなぁ?
 
4.感情を上手に取り扱う。
コメント:わしは人事部に勤務していることでもあり、常に冷静に行動はしているつもりではあるが、相手のちょっとした言動に、カチーンときてしまう自分を感じることがある。
 
5.傾聴(リスニング)する。
コメント:極力、相手の話を聞こうとは思っているが、ついつい自分の意見を相手に押し付けている自分を感じることがある。
 
 このようなことから考えると、まだまだわしは「聞く力」は備わってはいなく、修行がたりんなーーと思うのであった。

ハムスターの姫チャン

 わしの家にはハムスターがいる。
 今現在3代目である。
 1匹目はハムチャンと言い、オスのゴールデンハムスター。冬の寒い時期に飼い出したので、暖房用に入れておいた脱脂綿を巣の中に入れ込み過ぎて、自力で出れなくなり、1週間もたたずにあの世に言ってしまった。
 
 2匹目はハム子チャンと言い、メスのロボロフスキー。3年近く生きていたが、なかなか人に慣れることがなく、一度も手のひらに乗らずに、ある寒い冬の朝、暖を取っていた敷物の中に入り込んだまま冷たくなっていた。
 
 3匹目は、ヒメチャンと言い、メスのジャンガリアン。この子は、ペットショップで初めて出合った時から、自分から手のひらに乗ってくる可愛いヤツである。
 いつもは小屋のカゴの中でお昼寝をしたり、滑車をグルグル回っているが、小屋のベランダを開けてやると、自分から待ってましたとばかり、ゴソゴソとやってくる。
 手のひらを出してやると、自分からノソノソと這い登って来るのである。
 
 わしとしては、直接その姿を見ることは出来ないのだが、顔の近くに近づけると、髭がわしのホッペ2当たって、横目の視野でその姿を感じることができる。
 また、手のひらに乗っていると、その動きがよくわかる。
 
 もちろん、このハムスターはわしが飼い出したのではなく、下の娘が動物が好きで、自分のお小遣いで買ったのである。
 ハムスターの寿命は3年近くであると言う。果たしてこの冬が乗り切れるのであろうか?
 そんな思いをよそに、今日も姫チャンは小屋の中で手足を投げ出してお昼寝をしているのであった。

運動会を聞きに

 今日は娘の運動会に行ってきた。
 ただ、数年前から、自分の視力では娘が走っている姿は確認することはできなくなっていた。
 それでも、周りの雰囲気と完成を頼りに、頭の中で走っている姿を思い浮かべて応援した。
 
 組体操もあった。
 事前にどの変で演技しているのか?どのような組のポーズを取るのかをきいていたので、こりゃまた想像の世界で演技を聞いていた。
 よーく目を凝らすと、かすかに残った視野で、子供たちの体の一部分は見えているようだが、それがだれのものかはわからない。
 
「見えもしないのに何がおもしろいのか?」
と思われるかもしれないが、その場の雰囲気を味わうだけでも幸せである。
 あと何回、子供たちの運動会を聞く機会があるのだろうか?
「 もう一度、数秒間でもいいから視力が蘇ったらいいのになぁ!」
と感じた一日だった。

ロービジョン訓練2回目と点字訓練1回目

 約1ヵ月ぶりの投稿です。
 9月の初旬に会社内の登用試験があり、ちょっとそちらに集中しておりまして。

 今日、例のロービジョン訓練3回目(最終回)と、点字訓練の初回をうけてきました。
 ロービジョン訓練は、今までのまとめの意味も含め、色の識別を生活の中で活かしていくという内容でした。
 一方、点字訓練ですが、
 4年前に例のリハ施設で焼く9ヶ月間、点字の読み書きの基礎は受けてはいたのですが、すでに3年以上が経過し、その間、点字に触れる機会もあまり無く、
「このままじゃーいけん!」
と、再びよみの基礎から学んできたのです。
 
 そこでビックリ!
 以前の点字の読みにおいては、ご法度であった、指の縦方向への動き。
 つまり、指を水平に真横に動かしながら、六つの点を形としてとらえて読んでいく。
 これ、点字の読みでは常識中の常識でして。
 ところが、今回習ったのは、このご法度である縦方向の指の動きを積極的に取り入れた読み方法だったのです。
 びっくらこきました。
 
 おっかなびっくりこの縦方向への指の動きを練習してみると、あーーら不思議。
 小さな六つの点の存在が以前よりハッキリ感じられるではないですか。
「こりゃーー、えーーで!」
 
 ということで、これから約1週間に一度、3回連続の点字訓練で、この「必殺縦方向読み」をマスターしちゃろうと思ったのでした。
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