フロト― 歌劇「マルタ」 | 翡翠の千夜千曲

翡翠の千夜千曲

音楽を学びたい若者で困難や悩みを抱えている人、情報を求めている人のための資料集

Martha oder der Markt zu Richmond

Romantisch-komische Oper von Friedrich von Flotow . Text von Wilhelm Friedrich 

Eine Koproduktion mit Theater & Philharmonie Thüringen

 

"Die letzte Rose" aus der Oper "Martha"

Im Leben müssen wir immer wieder Abschied von geliebten Menschen nehmen und bleiben mit Fragen und Traurigkeit zurück. Dies ist ein Lied im Gedenken an all unsere Lieben, die uns vorausgegangen sind. Sie haben Spuren in unseren Herzen hinterlassen, so werden wir sie stets in guter Erinnerung bewahren.

  人生には、愛する人との別れがつきものであり、そこには疑問と悲しみが残る。これは、先に逝ってしまった愛する人たちを偲ぶ歌だ。彼らは私たちの心に足跡を残してくれた。

 

Martha, Act I: "Mädchen, brav und treu" (Chor)

 

 

 私の二つ年上の先輩に声の良い方がいました。母親に聞くところによると「あの一家は、みんな美声の持ち主で、歌がうまいよ」と言うものでした。彼は、高校で合唱部に入っていたようです。いつの頃だったか、地元の公民館のピアノを弾きながら幾つか歌を歌ってくれたことを覚えています。そのうちの一曲が「庭の千草」でした。私は、この歌が好きで、記憶には無いのですが私が「歌って」と頼んだもののような気がします。

 アイルランドの歌は日本人にもなじみ深い曲が多く、時の文部省の役人や東京音楽学校の教師が歌唱教材にうってつけだと持ち込んだもののようです。それが器楽曲であれ、やはり日本人が好んだ物はペンタトニックでできたものが多く、瞬く間に日本中に広がり今日に至っています。

 代表作オペラ「マルタ」で知られるフリードリッヒ・フォン・フロトー(Friedrich von Flotow、1812年4月27日 - 1883年1月24日)は、ドイツのオペラ作曲家です。フランスのオペラ・コミックのスタイルをドイツのジングシュピールの伝統と融合させ、ドイツ風のオペラ・コミックで人気を得ました。この「マルタ」は、アン王女の女官のいたずら心から起きる騒動と恋の顛末を描く、コミカルでロマンティックなオペラです。日本では「庭の千草」として知られているアイルランド民謡「夏の名残のばら」をテーマ曲としていることで有名になりました。

 しかしながら、フレーズには私が記憶しているものとは少し違っているのです。いわゆる歌謡形式の「aa'ba'」の最後のフレーズが違っていて少し音が高いのです。これは、日本で直されたものか、採用した楽譜や採譜したものがそのようになっていたのかは分かりません。最後の方に十年ほど前にヒットしたケルティック・ウーマンの歌声を聴いて見るとやはり微妙に違っています。 

 

 

 ここで感じるのは、やはり歌詞が日本的だと言うことです。「薔薇」が「千草」であり「白菊」になっています。おそらく明治の当初では、バラと言う表現は馴染まなかったのかもしれません。

 他にも幾つか馴染みのある曲があります。例えば「まじめで働き者の娘さん」 "Mädchen, brav und treu" - という合唱曲ですが、最初の4小節だけは、日本でも明治の末頃から広く知られていたようです。「爺さん酔っぱらって酒のんでころんだ」という歌詞で歌われていたといいます。映画「男はつらいよ 知床慕情」で寅さんがこの歌を口ずさんだというのですが、私の記憶には残っていません。

 

Celtic Woman - The Last Rose of Summer

 

 さて、今日のミュージックダイヤリーは少しばかり趣向を変えてみましょう。

 先ずは、ベートーヴェンです。1810年の4月27日に、ベートーヴェンが「エリーゼのために」を作曲しています。ところで、このエリーゼとは何者かとういう問いがまだ未解決のようです。これらには、テレーゼ・マルファッティ説、エリーザベト・レッケル説、エリーゼ・バーレンスフェルト説と様々あるようです。

 1879年4月27日トーマス・ビーチャム誕生、指揮者として著名ですが、ヘンデルやハイドン、モーツァルト、ベルリオーズやシューマンなどロマン派の作曲家、ロシア国民楽派、プッチーニ、グリーグ、シベリウスなどがビーチャムのレパートリーですが、最も重要なのがディーリアスを擁護し良く取り上げたことです。

 ニコラス・スロニムスキーは作曲家で指揮者、音楽評論家です。1894年の4月27日生まれです。アイヴスやヴァレーズの作品を初演したことで知られています。

 1931年4月27日イーゴリ・オイストラフ誕生、ヴァイオリニスト

 

※ 以前の記事

○ 去りゆく夏を偲んで ディーリアス「Summer Garden」「Summer Evening」

○ 花鳥風月 ディーリアス「春初めてのカッコウの声を聴いて」

 

演奏会

※ 演奏会のお知らせ⑯ ヴァイオリン二重奏演奏会

 

※ 演奏会のおしらせ⑮日高市吹奏楽団第22回定期演奏会

 

※ 演奏会のご案内⑬ ダンシングフルートVol2

 

※ 演奏会のお知らせ⑭ 翡翠トリオピアノ三重奏の夕べ

 

フロトー:歌劇「マルタ」

ワルベルク(ハインツ),ミュンヘン放送管弦楽団 (アーティスト), & 10 その他  形式: CD