対位法の名手マルティーニ | 翡翠の千夜千曲

翡翠の千夜千曲

音楽を学びたい若者で困難や悩みを抱えている人、情報を求めている人のための資料集

Angela Gheorghiu - Martini: Piacer d'amor - Barcelona 2004

 

Giambattista Martini - Toccata for Trumpet and Organ

 

G.B. Martini "Balli da turco" - Accademia degli Astrusi, Federico Ferri conductor

 

Giovanni Battista Martini (1707-1784) - Salvete Sacra Stigmata & Magnificat à 4 Giovanni Battista Martini (1707-1784) - Salvete Sacra Stigmata & Magnificat à 4

 

 

 

   2010年に「マルティーニ祭」の2回目が開催されたと3番目の動画に書いてあります。私達音楽学習者は、マルティーニと最初に出会うのは「Piacer d'amor」愛の喜びでしょうか。歌詞は以下のようです。

 

「Piacer d'amor」

 

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment,
chagrin d'amour dure toute la vie.

J'ai tout quitté pour l'ingrate Sylvie,
Elle me quitte et prend un autre amant.
Plaisir d'amour ne dure qu'un moment,
chagrin d'amour dure toute la vie.

"Tant que cette eau coulera doucement
vers ce ruisseau qui borde la prairie,
je t'aimerai", me répétait Sylvie,
l'eau coule encor, elle a changé pourtant.

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment,
chagrin d'amour dure toute la vie.

 

愛の喜びは一瞬しか続かない、
心の痛みは一生続く。

私は恩知らずのシルヴィのためにすべてを捨てた、
彼女は私を捨て、別の恋人をつくった。
愛の喜びは一瞬しか続かない、
心の痛みは一生続く

「この水が穏やかに流れる限り
草原に接する小川に優しく流れる限り、
私はあなたを愛する」とシルヴィは言い続けた、
水はまだ流れているが、それは変わった。

愛の喜びは一瞬しか続かない、
心の痛みは一生続く。

 

 この曲は、ジャン・ポール・マルティーニが作曲したフランスの古典的なラブソングですが、この歌はジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ版で大成功を収めました。エクトル・ベルリオーズは1859年にこの曲をオーケストラ用に編曲しています。ルイ・ファン・ウェーフェルヘムは1880年代にこの曲をヴィオラ・ダモーレまたはヴィオラとピアノのために編曲したように様々な人がこの曲と向き合っています。

 では、マルティーニとはどんな人物なのでしょうか。マルティーニ師もしくはジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニもしくはジャンバッティスタ・マルティーニ(Padre Martini, Giovanni Battista Martini, Giambattista Martini, 1706年4月24日 - 1784年8月3日)は、ボローニャの傑出した音楽理論家であり、作曲家でした。ヨハン・クリスティアン・バッハやヨゼフ・ミスリヴェチェク、アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトらに厳格対位法を指導したことで音楽史にその名を残しています。
 ヴァイオリニストであった父アントニオ・マリア・マルティーニから音楽とヴァイオリンの手ほどきを受け、後に声楽とチェンバロ、対位法なども他の人物から学んでいます。古典教育を受けた後、ラゴのフランシスコ会修道院で修練期間に入り、その修練を終えると、1722年9月に「フランシスコ会士」に迎えられました。1758年にボローニャの、アカデミア・フィラルモニカ会員ならびに科学研究所アッカデミア会員に選出されています。
 1725年に、19歳でボローニャのサン・フランチェスコ教会楽長に任命され、その楽曲によって同地で注目を浴びます。アマチュアやプロの音楽家に誘われて作曲教室を開設し、数人の著名な音楽家を訓練する。音楽史料の熱心な収集家であり、1万7千冊にのぼる膨大なな蔵書を誇っていました。マルティーニ師の没後は、その一部がウィーン帝室図書館に移設され、残りはボローニャに残されています。
 彼の作品の多くは出版されないまま残っているものがあるようですが、その全体像はよく分かっていません。

 

※ 日高市吹奏楽団第22回定期演奏会のおしらせ

 

※ 演奏会のご案内⑬ ダンシングフルートVol2

 

※ 演奏会のお知らせ⑭ 翡翠トリオピアノ三重奏の夕べ

 

 

マルティーニ神父 - 古典派を育てた作曲家 - 協奏曲, テ・デウム, マニフィカト...

ノルベルト・ドゥヒテル 、 マーカス・ウッツ 、 アルパ・フェスタンテ・バロック管弦楽団

【曲目】
ジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ神父(1706~1784):
(1)マニフィカト op.15 ~独唱、合唱、弦楽合奏と通奏低音のための(1747)
(2)チェロ協奏曲 ニ長調*(1745)
(3)6声の入祭唱 ~聖痕の祝日のための(1753)
(4)4声の入祭唱 ~フランチェスコ会の祝日のための(1751)
(5)チェンバロ協奏曲 ヘ長調*(年代不詳)
(6)テ・デウム ~8声の合唱と管弦楽のための(1740)

【演奏】
ノルベルト・デュフテル、マルクス・ウルツ*指揮
Ens.ラルパ・フェスタンテ(古楽器使用)、カンティッシモ声楽Ens.

 

PRAYER ―トランペット&オルガン作品集―

 

佐藤友紀 (トランペット)

高橋博子 (オルガン)


テレマン:英雄的行進曲

アルビノーニ:トランペット協奏曲 ロ短調 作品7-3

マルティーニ:トッカータ

バルダッサーレ:トランペット・ソナタ 第 1番 ヘ長調

フォーレ:ピエ・イエズ (「レクイエム」 作品48 より)

ヘンデル:涙の流れるままに (歌劇「リナルド」HWV7より)

シューベルト:アヴェ・マリア

ヘンデル:オンブラ・マイ・フ (歌劇「セルセ」HWV40より)

ホヴァネス:聖グレゴリーの祈り 作品62

ダマーズ:3つの無言の祈り