「違和感を大切に」って
よくいいますが、
「違和感」ってなんでしょうか?
こうしようと思ったけど、
よくよく考えてみたら、
あるいは
実際にやってみたら、
「あれ?なんとなく違う」気がするもの…。
言葉では説明し難いけど、
どこか自分の感覚に
フィットしないように思うこと。
このままでいいのかナア?
そんな感じがするもの。
気のせいかなと思うけど
なんだかのどの奥に
ひっかかったような小骨みたいに
いつまでも気になるもの。
私にとっては
そういうものですが、
そんなこと、
あなたにはありますか?
こんにちは。
対話空間「旅するコーチング」へようこそ!
対話の旅のパートナー
小国里恵(おぐにりえ・ライフコーチ)です。
私がこれまで生きてきた中で
なーんだか違和感を感じ、
それを放置しないでよかったな~。
心からそう思った経験が
ひとつあります。
それは
今から12年前、
私が子宮頸がんになり、
子宮全摘の手術だけではすまずに
「抗がん剤治療」を
受けた時のことです。
副作用の説明は受けていたものの、
やはりそのしんどさはすさまじく、
なかでも「髪の毛」が抜けるというものは
忘れたころに
遅れてどさっとやってきて、
その後、日に日に抜けていく…。
結構ショックで、ビビりました。
結果的には
ほとんど抜けてしまい(眉毛もまつ毛も抜けます)
ちょっとだけ髪が残っている所、
抜け落ちたところの差も激しく、
とてもそのままの状態では
外には出られなくなりました。
仕方なく、帽子をかぶったり
スカーフやバンダナを巻いたりして
外出していましたが、
せっかくなので、
「ウィッグ」をつけてみよう、
そうやって
普段できないヘアスタイルを楽しんでみよう、
そう思いました。
ウィッグなんてつけたことも
買ったこともないので、
ネットで調べてみると意外と高い。
医療用となるとなおさら…。
試しに安価な
髪の毛付き帽子なるものを
買ってつけてみました。
私の買ったのは三つ編みがついてた(笑)
↓↓↓
とにかく、
あまりの「似合わなさ」に
家族中で大笑いをしたのを
覚えています。
その辺りからです。
私の中の
「違和感」が
発動しだしたのは。。。
最初はなんの違和感なのか。
何に対するモヤモヤなのか
わかりませんでした。
ウィッグ高い?
髪の毛付き帽子似合わない?
いや、それではない。
帽子にしろ、スカーフにしろ、
なんにせよ、
日々それを
脱いだり着けたりしている
自分を見て、
考え続けた結果、
ふと思ったのです。
思ってしまったと言っても
いいかもしれない。
そもそもなぜ、
抗がん剤で
髪の毛が抜けてしまった
自分のアタマを
隠さないといけないのか?
悪いこと、したわけでもないのに。
はじめは
ウィッグつけて楽しもうと思ってたけど、
本当は恥ずかしいだけなんじゃないの?
自問自答。
どうか、誤解しないでくださいね。
ウィッグや
帽子をかぶっている人を
否定や非難しているのでは
決してありません。
そうやって日常生活を
大切にされている方が
たくさんおられます。
その人、それぞれの
やり方や感じ方があります。
あくまで
「私が感じたこと」
「私の中の違和感」を書いています。
モヤモヤのなかに
その人の大切にしたいこと、
価値観が隠れています。
・・・・・
そして、私は決断しました。
アタマを隠さないでいるための方法として
どう行動したのか。
私はなじみの美容院に行き、
自分のアタマを見せて言いました。
「いちばん短い髪の毛に合わせて
切ったらどうなりますか?」
「そうですね…3ミリ、5ミリカットですかね。
坊主ですね」
「お…お願いします」
そんな会話。
そしてこうなりました。
切った直後に家で撮った写真。
顔がこわばってますよね。
当時私はすでに
職場復帰して何日か経っていましたが、
坊主になって以降、
通勤も仕事もプライベートも
全ての時間を
このアタマのまま
何もかぶらずに通しました。
何も事情を知らない業者さんとかが
小声で「なんかやらかしたんですか?」と
尋ねてくることがありましたが…
でもとにかく、
気持ちよかった。
スッとしました。
服も意外と似合う。
何より、自分の気持ちにウソがない。
それがどうした!っていう感じ。
(自分に向けて言っている)
私の場合は
自分で自分のアタマを
隠すというのは、
自分の中に芽生えてしまった
違和感に「蓋をしてしまう」という、
象徴的な行為だったのだと
いま、あらためて思います。
そこを突破できたのが
何よりもの
超がつく「解放感」に
繫がった。
誰のためでもない。
すべて自分のココロに
正直になった
出来事なのでした。
ガンになって良かったとは
軽々しく言えません。
でも、自分の「ちから」として
あとあと残るものは
確かにありました。
あなたの中にも
きっとあるはずですよね。
そういう内から
思わず湧きでる
「ちから」が
(おしまい)
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