3年ほど前に出たCDで、デビューまもない頃のベルギーでのライヴです。66年1月9日とありますからデビュー・アルバムはおろか、まだサード・シングルの“Sha-la-la-la-lee”も出てない頃です。“Sha-la~”は1月28日に出たそうなので、直前ということでB面に入ることになるオリジナル・インストの“Grow Your Own”をこの時のステージでやっていて、ここに収録されています。オルガンのイアン・マクレガンもまだ加入してそれほどたっていないし、メンバー全員がまだ二十歳前後で、ドラムのケニー・ジョーンズにいたっては17か18だったことを考えるとすごい演奏力やと思います。スティーヴ・マリオットのおそろしく上手いソウルフルでブルージーなヴォーカルに関しては、最初から完成されていたのがよくわかる…といいたいところですが、実はここからほんの1年ちょっと前に在籍していたザ・モーメンツというバンドでやっていたキンクスの“You Really Got Me”のカヴァーを聴くと、これがけっこうな地獄絵巻なんですね。演奏ももちろんひどいんですが、マリオットもど素人丸出しのひどい歌唱を披露しています。このへんのことは大昔にこのブログで取り上げたことがありますが、いったい1年ちょっとの間にマリオットの身に何が起こったのか?!っちゅうくらいの変身ぶりです。天才シンガーというのは突然変異で生まれる場合もあるんですね。ほぼ同世代のスティーヴ・ウィンウッドはどうだったのかしら?この爆発力というか疾走感に満ちた演奏は、ほとんどパンク・ブルースかパンク・ソウルといってもいいような凄まじさがあって、現場はさぞ大音量だったんだろうな~と思います。やはり3~4年後のハード・ロックを先取りしていたのはこいつらとザ・フーだったんですかね?ヴォーカルがきれいに録れているだけに、もうちょっとバックの演奏も安定した音質で聴きたかったところですが、なんせ66年(!)1月のまだまだこれからのバンドのライヴ録音ですから、ぜいたくはいえまへん。

 

原題は『Live At The Grand Opera House Belfast』です。つまりヴァンの故郷である北アイルランドのベルファストにある、グランド・オペラ・ハウスでのライヴってことやと思います。私の場合、この人はゼム時代から70年代半ばくらいの『ヴィードン・フリース』までと、70年代後半は『Into The Music』しか聴いていないので、特に80年代以降は自分にとっては全くの空白期間となります。めちゃめちゃ有名かつお騒がせ変わり者の大天才シンガー/ソングライターなので、いろんなところからもれ伝わってくる断片的な活字情報から、生涯通じて浮き沈みが激しく、それが素直に作品に反映されてきたアーチストっちゅうイメージがあります。たしかもう80歳くらいやと思いますが、ゼム期除くソロ時代の全盛期はやはり70年前後ですかね?アルバムでいうと、『ムーンダンス』『テュペロ・ハニー』『ストリート・クワイア』あたりでしょうか。ただファンによっては、ゼムに限る!とか『アストラル・ウィークス』で決まり!っちゅうパターンもあるという、おそろしくディープで一筋縄ではいかない人なのは間違いなしです。

 

今回このライヴ・アルバムは初めて聴きましたが、一聴して「あ、調子いいんだろうな」ってのがガンガン伝わってくる、ノリノリで楽しげな姿が目に浮かんでくるようなライヴでした。3人の女性シンガーを従えているところは、ハンブル・パイ時代にブラックベリーズといっしょにやっていた頃のスティーヴ・マリオット同様の雰囲気があって、この高揚感といい相乗効果といい、大変大変すばらしいソウル・ショーとなっています。ライナーによれば、ちょうど引退宣言のようなものが本人の口から発表された時期らしく、このライヴ・アルバムをもって音楽活動の幕引きとするんではないかとあります。が。知ってのとおり全くそんなことはなく、これ以降もどれだけブランクが開いたのかは知りませんが、アルバムを作り続け、なんと今の今まで活動を続けているわけです。若い頃から苦悩を重ねてきた人だけに、人生の後半は何か吹っ切れた毎日を送っているような印象ですが、どうなんですかね?もういつ死んでも悔いなし!くらいの境地であれば、飛行機なんかコワくないじゃないすか?そろそろ来日公演考えまへんか?ってな!おわり

 

あまりにコマーシャル性に欠けたからか、デビュー・アルバムがアメリカでは未発売だったため、内容を大幅に変更してリリースしたアメリカでのファースト・アルバムになります。が、ややこしいことに、これはさらに日本向け仕様にして、オマケとして7インチ・シングルをつけ、写真のようにジャケ全体を覆う赤と黄のカヴァー(帯)をつけて邦題を『パール・ハーバー79』としてリリースしたレコです。なので原題はあくまで英国での1stと同じ『The Clash』です。ヒジョーにややこしいっす。つまりこれは少なくとも日本ではセカンド・アルバム『動乱』のあとにリリースされたことになりますね。結果、オリジナル・アルバムには未収録のシングルが多数収録されることになり、大変聴きごたえのあるアルバムになりやした。まずいきなり“Clash City Rockers”で始まる時点で英国での1stアルバムの印象とは全く違います。その他“Complete Control”、“White Man In Hammersmith Palais”、“I Fought The Law”、“Jail Guitar Doors”などの名曲群が収録され、オマケのシングルにはこれまた名曲“Gates Of The West”と“Groovy Times”が入っているという至れり尽くせりの内容となってます。ここまでされると、オリジナルの英1stアルバムとはほとんど別物といっていいと思います。コアなファンはどちらも必携となりますが、これからクラッシュのLPを集めたい!という若者にはまずこちらをオススメしたいっす。まあ、今ではそれなりに高価になってるとは思いますが。探す時は日本語のライナーノーツがついているかどうか必ず確認しましょう。森脇美貴夫(ミッキー森脇)さんの熱い熱い解説が読みごたえ抜群ですので。いきなりジョーの発言「オレはラヴ・ソングを歌うことに全く興味をもっていないぜ」で始まります。サイコーっす。あまりに「~ぜ」が多用されているので数えようかと思いました。

 

76年にアイランド・レコードからリリースされたISBのベスト盤的な2枚組LPです。彼らは66年のデビュー作から70年のアルバム『U』までの7枚がUKエレクトラからリリース、サントラ盤の『Be Glad For The Song Has No Ending』からラスト・アルバムの『Hard Rope & Silken Twine』までの5枚がアイランド・レコードからのリリースでした。この2枚組はUKエレクトラからの初期4枚とアイランドからの後期4枚から抜粋された全17曲入りです。というわけで、つまりこれは通常ならあり得ない、レーベルをまたがってのベスト盤となります。そしてUKエレクトラとアイランド両方につながりのあった人物といえば!そうです。好き者には一発で頭に浮かんでくる、知る人ぞ知るあの人、つまりISB、フェアポート・コンヴェンション、ニック・ドレイクその他多くの英フォーク/フォークロック系のプロデュースとマネジメントを手がけていたジョー・ボイド先生による選曲の編集盤ちゅうわけです。厳密にはフレッド・カントレルという人と、スージー・ワトソン-テイラー(たしかこの人はアイランドの広報部だったか何かの人)を含む3人による選曲ですが、ジョーがメインとなったのは間違いないでしょう。さすがジョーが育て上げたといっても過言ではないグループなので、的確でバランスのとれた選曲センスやと思います。しっかりクライヴ・パーマーの“Empty Pocket Blues”も入ってるし。最後には当時未発表だった16分もある“Queen Juanita And Her Fisherman Lover”収録です。この曲、おそらくアナログ盤ではこれでしか聴けないと思います。CDではひょっとするとクサるほど聴けるかもしれません。アルバム・タイトルを表わしたデザインによる見開きジャケット内側と、裏ジャケのセンスも最高ですね。そして表ジャケのこの絵(上↑)がまたヒジョーに不穏で、ヤバいことが起こるんではないかという想像力をかきたてます。一本道を歩く1人の若者のずっと先には、こちらに向かって歩いてくる人影が小さく描かれているんですが、この人影、どう見ても死神か悪魔ですよね。でっかい鎌もってるし。おそらくすれ違いざまに若者の首が飛ぶか、崖から落ちてしまうんじゃないかと… 気になる方はincredible string band seasons they changeで画像検索して拡大してみて下さい。

 

 

初回プレス75,000枚に7インチ・シングルがおまけとして付いていたUKオリジナル盤です。『Black & White』は翌79年の『The Raven』と並んで彼らの最高作といえるアルバムですので、今ではけっこうプレミアついていると思います。しかし初回75,000枚(!)ですから、当時のパンク・バンドとしてはどれだけレコ売りまくってたんや!っちゅうほどのプレス枚数ですね。シングル盤は黒いペーパー・スリーヴに入っていて、クレジットの載った白いカードも同封されています。Discogsの情報によるとこのシングル、ホワイト・ヴァイナル(白盤)なんですが、時の経過によってピンク/ベージュに変色するものもあるとあります。ほんまかいな?!たしかに私の手元にあるやつもピンク/ベージュに近い色です。音質には問題なかったです。それより何より何が重要かっちゅうと、このシングルの中身なんですね。A面B面の区別はなくて、片面にバカラック作でディオンヌ・ワーウィックのヒット曲“Walk On By”、もう片面にはオリジナルの“Mean To Me”と“Tits”です。前者がすごくて、バート・バカラックのポップ/ソウルの名曲を、何を思ったのか、もろドアーズ風にアレンジしてそれを6分以上の大作に仕上げるということをやってのけてます。これがめちゃめちゃハマっててカッコいいんですよね。ちなみにこれ、のちのコンピ盤やベスト盤やCDに収録されたヴァージョンは、なぜか途中でわずかに音飛びみたいな現象が起きます。注意深く聞かないとわからないレベルなんですが、ひょっとするとどこかの時点でマスターテープに問題が生じた可能性がありますね。“Mean To Me”はデイヴ・グリーンフィールドのダサさ一歩手前のユーモラスな速弾きキーボードが最高に気持ちいい、彼ららしい高速ロックンロールです。“Tits”はライヴ音源で、メンバー紹介をメインにした即興ワンコード・ナンバーです。これも彼らのユーモアがびんびんくる笑える1曲です。本人たちもいってましたが、アルバム自体はちょっとヘヴィなところがあるので、逆にこのおまけシングルでちょうどよく中和してくれる…まではいかないか。おわり!

 

このバンドはシド・バレット期しか興味がないので、このレコ含めて3枚しか持っとらんです。調べてみたらば、初期3枚のアルバム『夜明けの口笛吹き』『神秘』『モア』から何曲かと、シングルのみのリリースを追加したコンピレーション盤ちゅうことらしいです。邦題は『ピンク・フロイドの道』だそうです。ジャケはいろいろなヴァージョンがあるみたいで、手に入れたのは一部ピンク色が使われた、ジャケ裏右上にバーコードのあるパターンで、おそらく80年代後半から90年代にかけての比較的新しめの再発盤やと思います。1000円台前半でしたし。来月5月17日から始まるシド・バレットの映画『独りぼっちの狂気』を観に行こうと思っているので、レコ棚から引っぱり出してきました。A面は67年リリースのおなじみのアルバム未収曲群で、大昔にとり上げた、これも初期コンピのオランダ盤『The Best Of The Pink Floyd』に入っているものばかりです。1曲“Remember A Day”がこっちにしかないですね。リック・ライト作ですがこれがポップでけっこうよいです。(ちなみにその『The Best Of The Pink Floyd』、完全にシド期対象なのに、ジャケにはシドの代わりにデイヴ・ギルモアを含めた4人が写っているといういい加減さでした)“See Emily Play”はモノラル音源を左右両方に置いたインチキ・ステレオです。B面は最後のバレット作の“Bike”以外はシド不在以降が対象です。ウォーターズ作の“Julia Dream”も最初期ですかね?ようわかりません。“Cirrus Minor”の最初から最後まで使われている子鳥の鳴き声のBGM、これキンクスのアルバム『Something Else』収録の“End Of The Season”に出てくる小鳥さんと全くいっしょじゃないですか。たぶんレコーディング・スタジオが所有していた様々な効果音のひとつが使われたんだと思いますが、フロイドの所属会社はEMI、キンクスはパイだったので、どっちかがどっちかの音源かスタジオを借りたんじゃないかと思います。なかなか新鮮だったので、セカンド・アルバム以降も今さらながら聴いてみようかしら。でもギルモア主導(?)のブルース・ナンバーが退屈なんですよね。どうも白人のブルースはつまらんのが多いです。おわり!

 

たしか1939年生れですから、今年で85歳になる英国フォーク・ギタリスト/シンガーの80年代後半のオリジナル・アルバムです。30年近く前のレココレのインタビューでも自分のことを最も有名な無名シンガーと例えてましたが、今や英フォーク好きの間でも「まだ生きてたんや!?」くらいのレベルの人かもしれません。ちなみにこの人と同世代のマーチン・カーシーも、もっと年上のシャーリー・コリンズも健在す!おなじみ友人のアラン・タンブリッジという、ウィズ専属のソングライターのオリジナルのタイトル・トラックで始まるこのレコ、いつものように他人のカヴァーをたくさん取り上げる中で、自身のカヴァーまで(つまり再録)とり上げ、相変わらずゆる~い展開の安定の1枚す。バート・ヤンシュの“Needle Of Death”、イワン・マッコールの“Moving On Strong”、スティーヴ・ティルストンの“Do What You Please”、インクレディブル・ストリング・バンドの“First Girl I Loved”あ。これに至ってはたぶん2回目のカヴァーやと思います… しかしこの名曲、何度聴いても不思議なメロディちゅうか、ロビン・ウィリアムソンはどうやってこんなメロディ思いつくんでしょうなあ。ウィズは最初はアルバム『When I Leave Berlin』でカヴァーしてはりました。あとはこれもいつものパターンではありますが、大昔のブルースのカヴァーが数曲といったところです。もちろん全曲アコースティック・ギターとヴォーカルのみ、この時ウィズは40代後半、もうあれですなあ、この人の場合、年代も自身の年齢もクソも全く関係ないですね。どのアルバムをいつ聴こうが、時代背景やら流行りの音やらアレンジメントなどとは全く無縁の、常に変わらない理想の英国フォークを浴びることができます。おそらくこの時点でも本人は何周目かのキャリアを辿っているかのような作品です。

 

英白人女性ソウル/フォーク・シンガーのジュリー・ドリスコールと、オルガン弾きのブライアン・オーガー率いるトリニティのこれは何枚目になるのかしら?メンバーやバンド名義がころころ変わるのでよくわからんのですが、トリニティ名義では2枚目か3枚目くらいだと思います。京都の中古レコ/CD屋さんのワークショップで手に入れた帯なしの初期国内盤です。74年に国内リリースされたみたいなので、初回かどうかはわかりません。アナログ盤2枚組で、オーガーのオリジナル・オルガン・インスト数曲、ドリスコールのオリジナル弾き語り数曲以外は、いろんな方面からのカヴァーがたくさん入っています。例えばドアーズの“Light My Fire”、ニーナ・シモンの“Take Me To The Water”と“I’ve Got Life”、ローラ・ニーロの“Save The Country”、それにミュージカル‘ヘアー’の挿入歌“Let The Sunshine In”なんかです。ローラ・ニーロや‘ヘアー’挿入歌はイカしたアレンジでめちゃめちゃカッチョイイんですが、ドアーズとシモンの“I’ve Got Life”はちょっといじりすぎとちゃうか?と思うくらいに原曲をくずしていて、個人的にはどうかな?と思いました。オーガーのインストはさすが超絶テクニックの持ち主だけあって、ほとんどプログレと化しています。ベスト・トラックは“Indian Rope Man”ですな!ノリノリのオルガン・ソウルで、当時のツィギーあたりのサイケなお姉さんたちがクネクネと踊りまくる姿が目に浮かんでくるようです。あとはドリスコールのシンプルなフォーク・ナンバーが渋くてよかったす。全体には当時のメインストリームの音楽をいっさいがっさい詰め込んだ感じで、邦題をつけるなら『これがブリティッシュ・ミュージックの全てだ!』がぴったりな作品す。プログレッシヴ・ロック、英米フォーク、ソウル、サイケデリック・ロック、ブルース、ジャズ、そしてちょこっとアヴァンギャルドな名作!といえるかどうかはわかりませんが、凝りに凝った大作には違いないです。おわり

 

なんと復活して今でも活動している英ネオ・モッズ/ガレージ・バンドのこれは、おそらく唯一のアメリカ盤やと思います。彼らの83年のセカンド・アルバム『Wisermiserdemelza』(ワイザーマイザーデメルザ:意味不明…)のジャケ写真を拡大しただけの手抜き仕様で、今となっては貴重&誰も見向きもしないレコかもしれません(あのね)。正体のよくわからない、おそらく米インデペンデント・レーベルの‘ピンク・ダスト’からで、同時期に活動していたウィスコンシン州ミルウォーキー出身のネオサイケ・バンド、プラスチックランドの1stアルバムも、このレコード会社からリリースされてました。音楽的にも60sビート/サイケ、ガレージに大きな影響を受けている、いやほとんどその時代のサウンドをまるまる再現することを至上命題としているところは両者共通しているので、こういう系統のバンドを専門としていたレーベルだったんだと思います。ひょっとすると、元トゥモロウ/プリティ・シングス/ピンク・フェアリーズの伝説的人物トゥインクもここからリリースしたことがあるかもしれません。レコB面は先述の2ndアルバム『Wiser~』から6曲を収録ですが、A面の7曲がほぼここでしか聴けない、大変すばらしい楽曲&サウンドのオンパレードです。現行CDからももれている曲もあるんじゃないかしら。彼らのオリジナル・アルバム4枚は、それぞれが微妙に指向の異なる、好き者にとってはどれも名盤といえるほどの完成度なんですが、アナログ盤としては今でも一番手に入りやすいのが『Wiser~』で、4枚の中ではもっともサイケデリック色強く、個人的にはサードの『The Last Fourfathers』と並ぶお気に入りアルバムです。よってその時期のサイケ色濃厚な楽曲がA面にずらりと並んでいるっちゅう、実にたまらんブツなんですね。あ、これはスモール・フェイシズ『オグデン』のあれだ!とか…いやたぶん彼ら究極にはスモール・フェイシズになりたかったんでしょうね。それでは以下トラック・リストです。

 

Side One

1. What I Want

2. Melanie

3. Love Changes

4. Coming Home

5. Reaching My Head

6. The Last Thing On Your Mind

7. Revenge Of The Cybermen Part Two

 

Side Two

1. Here Come The Misunderstood

2. A Dream Is Gone

3. Hurricane

4. Tonight

5. Love Me Lies

6. Far Away

 

英アイランド・レコード所属アーチストのコンピレーション盤です。ジャケにもレコにもどこにも表記がないのでわからないんですが、裏ジャケに載っている各アーチストのアルバムジャケットから考えると、おそらく69年リリース作品の中から1曲ずつ収録したアイランド・レコードのサンプラー・アルバムやと思います。ふり返ってみれば当時のアイランドがいかにヒップなレコード会社だったかは、ここに収録された12のアーチストでわかります。つまりフェアポート・コンヴェンション、モット・ザ・フープル、スプーキー・トゥース、ジェスロ・タル、フリー、ヘヴィ・ジェリー、ブロードウィン・ピッグ、トラフィック、ニック・ドレイク、キング・クリムゾン、クィンテセンス、ドクター・ストレンジリィ・ストレンジっちゅう錚々たる顔ぶれっす。それぞれフォークロック、サイケデリック・ロック、ブルース・ロック、プログレッシヴ・ロックの代表格バンドが勢ぞろいです。ヘヴィ・ジェリーとブロードウィン・ピッグは今回このレコで初めて知りました。中にはニック・ドレイクやドクター・ストレンジリィ・ストレンジのようにあまり売れなかったマイナーなフォーク系アーチストも含まれていますが、今ではどちらも伝説的存在ですね。ネットでいくらでも聴けてしまう今となっては、こういうコンピ盤はとっくにお役御免、賞味期限切れなのかな?と思う一方で、逆に情報があふれすぎて何を基準に聴けばよいのかわからない初心者も多いんじゃないですかね?そう考えれば、例えばレコード会社単位で集めたこういった音源集は案外今でも有効かもしれません。もちろんCDでも、なんとかロック入門編とか、なんとかフォーク入門編みたいなやつも同様です。それでは以下全曲載せときます。たぶんこれ、CD化はされていないと思います。

 

SIDE ONE

1. Cajun Woman – Fairport Convention

2. At The Crossroads – Mott The Hoople

3. Better By You, Better Than Me – Spooky Tooth

4. We Used To Know – Jethro Tull

5. Woman – Free

6. I Keep Singing That Same Old Song – Heavy Jelly

 

SIDE TWO

1. Sing Me A Song That I Know – Blodwyn Pig

2. Forty Thousand Headmen – Traffic

3. Time Has Told Me – Nick Drake

4. 21st Century Schizoid Man – King Crimson

5. Gungamai – Quintessence

6. Strangely Strange But Oddly Normal – Dr. Strangely Strange