アイランド・レコードのセカンドかサード・プレスにあたるパーム・ツリー・レーベルのUKオリジナル盤手に入れました。デイヴ・メイソンが前作セカンドの『Traffic』で脱退して、スティーヴ・ウィンウッドもブラインド・フェイス結成の頃っちゅうことで、間に合わせ的にリリースされた感の強いコンピレーション盤です。当時ほぼ同時期に『Best Of Traffic』というベスト盤も出たんですが、これのレコ番号がILPS 9097、そのベスト盤はILPS 9112ですから、あまり間をおかずに今度はベスト盤でお茶を濁しとったわけですね。アルバム2枚発表しただけでベスト盤て強引にもほどがあります。こちらはA面がオリジナル・アルバム未収のシングル中心に6曲、B面がフィルモア・ウェストでのライヴ録音2曲です。ポップで小気味いいメイソン作の”Just For You”(ソロ名義?)に始まって、あとはインストの”Something's Got A Hold Of My Toe”を除いて当時のトラフィックらしい、ウィンウッドのソウルフルなヴォーカルをフィーチャーしたちょっと実験的なスワンプ・ロックっちゅう感じです。インストはメイソン(?)のカッチョいいギターが聞きどころで、基本的に何でもありだったトラフィックの音楽性の中にあってもこの頃の彼らには珍しいタイプのナンバーです。ベスト・トラックはのちのライヴ盤『Welcome To The Canteen』の1曲目に入っていたファンキーな”Medicated Goo”ですかね。ジム・キャパルディの叩くスネアの破裂音がすごく気持ちいいです。この人、思いっきりぶったたく時の音が強烈で、70年代に入ってトラフィックに参加したジム・ゴードンやロジャー・ホーキンスらプロフェッショナルなセッション・ドラマーと比べると、たしかに硬さはあるし、しなやかさに欠けるところもあると思うんですが、それでも初期トラフィックのサウンドの大きな部分を担っていたのは間違いないっすね。個人的にはやっぱりジム・キャパルディあってのゴードン、ホーキンスという序列になります。それはたったの3人(ウィンウッド、キャパルディ、クリス・ウッド)でやったB面のライヴを聞けばようわかると思います。しかしギターなしでオルガン(しかもベース・ペダル入り)にドラムにサックス、フルート持ち替えのトリオって大変そうですけどスゲーカッコいいですよね。

76年ごろにキング・レコードから1600円でリリースされたやつを1000円で手に入れました。ストーンズはビートルズ以上に国内盤の帯の種類が多そうな気がしますが、これって通称「白帯盤」とかいうんですかね?残念ながらこの帯はついていませんでしたが、ついていたら1000円では買えなかったと思います。各曲の解説、原詩と対訳、それに’挑発と退廃の方法’というタイトルのついた、寅さんいうところの「てめえ、さしずめインテリだな」風のストーンズ論が載ったちょっと小さめのブックレットが入っています。60年代らしく、歓声やコーラスや楽器があとからダビングされたり、挙句の果てはスタジオ録音に歓声をくっつけた疑似ライヴまで含まれたインチキライヴ盤ですが、今となってはそういった歴史的いかがわしさが感じられるのも聞きどころのひとつです。”Fortune Teller”とオーティス・レディングの”I've Been Loving You Too Long”がスタジオ録音に歓声をダビングした疑似ライヴです。しかし当時のストーンズのスタジオ録音のほとんどがギミックなし、ライヴとあまり変わらなかったおかげで、全くといっていいほど違和感ないです。おまけに”Time Is On My Side”は音痴やし。生々しいミックのヴォーカルだけが浮いたようなミックスで、バッキングは片側チャンネル寄りに団子状態で入っています。全体にビル・ワイマンのベースが効いていて気持ちいいっす。ビートルズやザ・フーのような演奏力はなくてもヴォーカルと楽曲の良さ、カッコよさは超一流っちゅうのは、当時から現在まで無数に存在する世界中のフォロワー・バンドにとっては、追いつけそうで永遠に手の届かない部分だと思います。最近YouTubeで見ましたがまだライヴやってますね。ライヴ活動半世紀どころか60年までいくんじゃないでしょうか?こうなったらキースの頭髪が1本もなくなるまで続けてほしい!

なんと近鉄奈良駅前にビートルズ専門店ができたんですね。店名はB-SELS(ビーセルズ:Bはビートルズ、Sはシングル、EはEP、LはLPのことだそうです)。近くにある中古レコ&バー、Pleased To Meet Meのマスターに教えてもらいこれは行かなあかんと思い、さっそく行ってまいりました。ちなみに他にも近くに新しめの中古レコ屋があったり、これからできるレコ屋さんもあるそうで、大阪、神戸、京都に比べると音楽文化の乏しいイメージのある奈良人にとってはうれしいことです。ほんでビーセルズで買ってきたのが80年にリリースされたフランス盤の『Rarities』です。原盤はアメリカでUK盤は存在しないそうです。アメリカ盤には裏ジャケに私の嫌いなバーコードがあったのでフランス盤にしときました。っとアメリカでは80年ですでにレコにバーコードが使われていたんですね。ただこのフランス盤はアメ盤のようなエンボス加工ジャケではなく、色も全体にピンクがかった白です。なぜ今さら『Rarities』なのか!というと、これに入っている”Sgt. Pepper Inner Groove”が聴きたかったからです。うちのレコードプレーヤーはフルオートなのでこの曲が聞けないんですね。ってこのたった2秒のおしゃべりは曲とはいえませんが。まあちょっと確認したかっただけです。内容をざっとおさらいしときますと、一発目の”Love Me Do”はリンゴがドラムのヴァージョンです。ふだん私たちが聴いているアルバム『Please Please Me』収録のこれや、FMなんかから流れてくる”Love Me Do”は、アンディ・ホワイトというセッション・ドラマーが叩いたヴァージョンで、そこではリンゴはタンバリンを叩いています。なのでタンバリンが聞こえればそれはアンディ・ホワイト・ヴァージョンということになります。どちらのヴァージョンも最初から最後までリズムを刻むだけで全くオカズはないし、テンポも全く同じなのでタンバリンがなければほとんど見分けつかないです。”And I Love Her”はエンディングのアコギのくり返しが2回多いです。”Help”はヴォーカル・テイクが違うそうなんですが、自分にとってはどうでもいい違いっす。”I Am The Walrus”は途中の歌と歌のブリッジ部分がちょっと違いましたね。まあこれもどうってことないです。”Penny Lane”はエンディングにちょっとしたトランペット・ソロ・フレーズがあって印象的でした。これはあとから正規ヴァージョンで削られたわけなんですかね?一番うれしかったのは全く別モンの”Across The Universe”です。これリリースと同時に買ってすぐに売り飛ばしてしまった『Let It Be Naked』に収録されていたと思いますが、アルバム『Let It Be』のフィル・スペクターによるストリングバシバシヴァージョンよりも全然いいですよね。特に「あーあーあーあーあー」っちゅうコーラスが気持ちよくて思わずいっしょに口ずさんでしまいます。と思ったら所有の真っ黒ジャケの『Rarities(vol.1)』にも入ってました。しかしこのコーラスを削ってどうすんねんと。”You Know My Name”も『Rarities(vol.1)』に入ってますが、久しぶりに聴くとボンゾ・ドッグ・バンドを思い出して笑ってしまいました。なお見開きジャケ内側には、速攻で回収されたあのエグいブッチャー・カヴァーがどかんと載っているので、それだけで買う価値のあるレコだと思います。おわり

【レコ妖怪向けレビュー】

 

『バラバジャガ』に続く自前バンドを率いての作品で、神戸のウォータールー・レコーズさんから手に入れたUKオリジナル盤です。ドーン・レーベルのオレンジ・レーベルで型番はDNLS 3009っす。ゲイトフォールド・ジャケでこのレーベルらしいがっしりした作りです。内容についてはだいぶ昔にレパートワー・レコから出ていたCDでとり上げましたが、このオリジナル盤を聴いて真っ先に気づいたのが、4曲目のボサノバ調の”Joe Bean's Theme”の音がえらいちっちゃいことです。この曲だけ極端に奥に引っこんでいるということは、つまりマスタリングの問題のはずなので、先のCDはまさにリマスタリングされていたわけですね。プロデュースはドノヴァン自身があたっているので故意にそうしたのかもしれませんが、ちょっとやりすぎで聴きづらいといえば聴きづらいです。他のトラックはみなぶっといベースにでかいドラムがフィーチャーされていて、飛躍的に音質が向上した70年代初頭らしい生々しいサウンドが最高なだけに惜しいことです。前作以前までの作品群が内容的にも商業的にもあまりにすごすぎて話題に上りづらいところはあるんですが、こちらもアルバムとしてとてもすばらしいし、調べてみたら当時けっこうヒットしてるんですね。マイ・ベスト・トラックは”Roots Of Oak”で、このアルバムの中ではあたまひとつもふたつも抜きんでた傑作です。ホントこれすごい曲なので、ドノヴァン・ファンで未聴の方はぜひYouTubeででも聴いてみてクサい。そういえばアナログ盤では当時の日本盤やアメリカ盤はよく見かけるんですが、UKオリジナルはめったに出てこないと思います。もしかするとマニアには必携の1枚としてけっこう人気高いのかもしれません。

イメージ 1シャーリー・コリンズの新しい本『All In The Downs』入手しました。1935年生れですから今年84歳ですよ。すごいバイタリティですなあ。15年前に出た『America : Over The Water』では、アメリカ人の民俗学者で当時恋人だったアラン・ローマックスと2人で行なったフィールド・ワークの話がメインでしたが、今回は主にバラッドの詩をとりあげて、それにまつわる話をしているようです。「Downs」というのはイングランド南部・東南部の丘陵地帯の呼び名だそうです。つまりシャーリーの故郷、イースト・サセックス州のヘイスティングズのことでしょうね。索引を見てみると、先の本では全く出てこなかったアシュリー・ハッチングスとのアルビオン・カントリー(ダンス)・バンドやエッチンガム・スティーム・バンドとか、インクレディブル・ストリング・バンドやサンディ・デニーやリチャード・トンプソンなんかの名前が出てくるので、これは英フォークロック・ファンにとっては興味深い話が出てきそうで今から楽しみです。ジョー・ボイドの名前もありました。あ、それからもしかするとシャーリー自身にとってはあまり思い出したくないかもしれない、アシュリーとの破局とそれが原因で何年も歌えなくなったっちゅう話も出てくるかもしれません。あと今回は当時の写真がけっこう豊富に載っているのがうれしかったですね。見たことのないデイヴィ・グレアムとのツーショットや姉の故ドリーとの写真、エッチンガムズのライヴ写真など、若き日の女優のようなルックスからおばあちゃんになった現在まで、ありのままのシャーリーの姿を拝めることができます。そういえば未聴ですが数年前にはニュー・アルバムも出してましたし、まだまだ元気でなによりです。
イメージ 1実質トラフィックの作品として認識されていますが、ジャケットには表にも裏にも「Traffic」の文字はどこにも使われていなくて、ただメンバーの名前が羅列してあるだけです。スティーヴ・ウィンウッド、ジム・キャパルディ、デイヴ・メイソン、クリス・ウッドのオリジナル・トラフィックのメンバーに、ベースのリック・グレッチ、パーカッションの’リーバップ’クワク・バー、そして名セッション・ドラマーのジム・ゴードンっちゅう布陣による71年のライヴです。トラフィックのナンバーが3曲、デイヴ・メイソンのファースト・ソロ・アルバム『Alone Together』から2曲、ほんでスペンサー・デイヴィス・グループの”Gimme Some Lovin'”の全6曲ですから、たしかにトラフィックとはいえない内容となっています。ジム・キャパルディはもともとトラフィックの前にディープ・フィーリングというバンドでヴォーカリストを務めていたので、ドラムはジム・ゴードンに任せてまた歌いたくなってきたんですかね?ただここではウィンウッドとメイソンという名シンガーが2人もいるので、聴覚上残念ながら彼の存在感は薄いような気がします。ジム・ゴードンならではのファンキーなリズムをフィーチャーした”Medicated Goo”と”Gimme Some Lovin'”と同じくらい、デイヴの”Sad And Deep As You”と”Shouldn't Have Took More Than You Gave”がよくて、特にAメロしかない前者は彼のフォーク・ルーツが前面に出ていて泣けてしまうほどです。ハイライトは11分ある”Dear Mr. Fantasy”だと思いますが、ここでハードなギター・バトルを展開しているのがウィンウッドとメイソンだそうです。どっちがどっちだかようわかりませんが、ブルージーで流れるようなデイヴのギターは大好きでな。個人的にはこれこれ!これがデイヴ!っちゅうトレードマーク的なフレーズがあるんですけど、ここでは残念ながら出てきません。最後のファンキーな”Gimme Some Lovin'”(これも9分あり)を聴いていると、なんかすでにベテランとなった一流シンガーが余裕かましているような安定感まで感じられます。しかしこの時スティーヴはまだ22~3歳ですよ。なんとまあ・・・
イメージ 1セカンド・アルバム『Fairytale』(おとぎ話)のUKオリジナル盤を神戸のウォータールー・レコーズさんより入手しましたよ。まだイギリスのボブ・ディランといわれていた頃の初期の2大ヒット曲、”Catch The Wind”と”Colours”のうち、前者をフィーチャーしたのがデビュー・アルバムの『What's Bin Did And What's Bin Hid』なら、こちらは後者をフィーチャーしたアルバムとなります。同じ65年のビートルズのアルバム『Rubber Soul』を思わせるサイケ前夜のようなタイトル・ロゴは別として、’カラーズ’なのになしてこんな地味なモノクロ・ジャケにしたんですかね?ただでさえ地味な内容なのに。そして一発目の”Colours”にはアコギといっしょにバンジョーが入っていたのを初めて知りましたよ。この曲、昔たしか英シー・フォー・マイルズから出ていたEP集LPをもっていて、それに入っていたはずなのに、いかにいいかげんに聴いていたっかっちゅうことですね。翌年の”Sunshine Superman”以降から一気に面白くなる人なので、たしかに今ひとつこの時期は語られることは少ないんですが、もちろん中にはニック・ドレイクを思わせるストリングス入りの”Sunny Goodge Street”やバート・ヤンシュ作の”Oh Deed I Do”、アメリカのギタリスト/シンガーソングライターのショーン・フィリップス(未聴)の曲があったりと、よく聴くといろいろ注目すべき点はあります。しかも裏ジャケには”Song With Your Name”という曲でショーン・フィリップスがエレクトリック・ギターを担当しているとあるのに、こんなタイトルの歌はどこにも入っていない上にエレクトリック・ギターなんてどこにも使われてないじゃないすか。”The Little Tin Soldier”というのがフィリップスのクレジットになっているので、もしかすると当時ジャケの印刷が終わった後にこの曲に差し替えられたのかもしれません。のちのキラキラ・ドノヴァンに比べれば、当然アコースティック・ギターの弾き語りメインの渋いサウンドですが、メロディなんかにはすでにスコティッシュらしい陰りが漂っているし、65年にしてすでにサイケデリック・フォークを先取りしていて、そこは英フォーク・ファンの琴線に触れまくりだと思います。
イメージ 1ブートCDつかまされました(凹)ちゅうか自分が悪いんですが。でもこれだけビッグネームの彼らなのに、いまだに公式のBBCセッションがリリースされていないのがおかしいですよね。しょせんブートなのでおせじにも音質がよいとはいえませんが、演奏自体はたいへんすばらしいです。最初の2枚のアルバム―『Mr. Fantasy』と『Traffic』―と初期のヒット・シングルのおいしいところはほぼ全てカヴァーされているので、この内容でとっとと公式リリースしてほしいもんです。”Hole In My Shoe”と”Here We Go Round The Mulberry Bush”だけはスタジオ・ヴァージョンのバッキング・トラックを使いまわして、ヴォーカルだけBBC用に別録りされたように聞こえます。5回にわたるセッションが入っているのでダブる曲がけっこうあるんですが、この2曲は1回しか出てこないので残念といえば残念です。バンドから出たり入ったりしていた貴重なデイヴ・メイソンのヴォーカルは聞けるし、スタジオ・ヴァージョンとは違ったアレンジやアドリブに走った部分も少しだけですがあるので、ファンはたまらんと思います。レア・トラックは真っ黒なブルースの”Blindman”です。改めてスティーヴ・マリオットと並ぶ英国ソウル界最高のシンガー、スティーヴ・ウィンウッドののどに圧倒されました。以下トラック・リストです。とりあえず選曲はサイコーっす。

September 26, 1967

1. Paper Sun / A House For Everyone
2. Interview / Hole In My Shoe
3. Coloured Rain
4. Dear Mr. Fantasy
5. Smiling Phases
 
December 11, 1967

6. Here We Go Round The Mulberry Bush
7. Heaven Is In Your Mind
8. Dealer
9. No Face, No Name, No Number
10. Hope They Never Find Me Here
 
February 26, 1968

11. Heaven Is In Your Mind
12. No Face, No Name, No Number
13. 40.000 Headmen
14. Blindman
15. Dear Mr Fantasy

June 24, 1968

16. You Can All Join In
17. Who Knows What Tomorrow May Bring
18. Feelin' Alright

July 15, 1968

19. Pearly Queen
20. Feelin' Alright
イメージ 1【レコ妖怪向けレビュー】

当時アルバム『The Queen Is Dead』の次に出たシングル集です。のちにアメリカ向けにリリースされた2枚組のコンピ盤『Louder Than Bombs』があれば、特にこのアルバムにしか入っていない未発表曲やテイク違いなどはないです。写真はレコの裏ジャケなんですが(表は50sロッカーズ風の兄ちゃんたち)、このレコを手に入れた理由は裏ジャケの写真にあります。なんとつい最近知りましたが、これメンバーの女装写真だったんですね。ずっとスミス・ファンの若い女の子たちかと思ってました。左からマイク・ジョイス、アンディ・ルーク、ジョニー・マー、モリッシーですかね?クリックで拡大しますので見てみてみ。ジョニーとマイクはすぐわかりますが、アンディとモリッシーがわかりにくいです。なぜかジョニーがあんまりかわいくなくて、マイクが一番かわいいっす。それにしてもデビューして2年かそこらでこういうアルバムが出るなんて、彼らがいかにハイペースでシングルをリリースしていたかっちゅうことです。ただし16曲全てがシングル・リリースされたわけではなくて、にぎやかしに”There Is A Light That Never Goes Out”が収録されています。どうやら当時はシングル候補曲だったらしいです。しかしこうやって並べられた曲を聴いていると、既発曲だろうがなかろうが一気に聴けてしまう名曲ぞろいのコンピ盤やと思います。タイトルは『世界は聴かないだろう(The World Won't Listen)』っちゅうスミスらしい自虐的なセンスがきいてます。シングル第一集ともいえる『Hatful Of Hollow』が『帽子いっぱいの空しさ』、あとは『女王は死んだ』『食肉は殺人』『刑務所にやってきた』などネガティヴなタイトルでいっぱいのバンドでした。ライヴ盤の『Rank』ってどういう意味ですかね?調べてみたら普通に使う’等級’のランク以外に、’下品な’とか’みだらな’とか’悪臭のする’とかがありました。スミスにはこっちの意味がぴったりですね。おわり!
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英トピック・レコードからついこないだリリースされた「ニック・ジョーンズ入門」CDです。相変わらずトレイラー・レコードの名作群のCD化は無視されたままです。ラル&マイク・ウォーターソンのトレイラー作品『ブライト・フィーバス』はCD化されたのになんでですかね?まあ、とりあえず音源のリリースさえめったにない人なのでさっそく手に入れました。ニック本人の編集による過去音源の寄せ集め全12曲で、最後の2曲―”I Only Spoke Portuguese”と”Now”―が、おそらく2013年に企画、リリースされたDVD『The Enigma Of Nic Jones』と同時期にレコーディングされた最新曲です。ギターは息子さんのジョー・ジョーンズによる親父生き写しプレイで、ニックは歌のみです。もちろん全盛期のディープな喉ではないですが、まさしく’あの’声です。あとの10曲の内訳は、4曲がアルバム『ペンギン・エッグス』から、6曲が2006年リリースの未発表ヴァージョン集『ゲーム・セット・マッチ』からです。『ペンギン・エッグス』の1曲目で、もしかするとニックの中で一番有名かもしれない”Canadee-i-o”は入ってませんが、その代わり同タイプの”Seven Yellow Gypsies”が入っているのでダイジョブです。最初から最後まであたたかくてリズミックで流れるようなギター・ワーク満載っす。ブックレットにはコリン・アーウィンさんによるライナーノーツの他に、近年のニック(今年71歳か72歳)と娘さん、息子さんとの写真、ギターを弾くペンギン期の若いニックの写真なんかが載っています。当時の写真でさえ貴重な人なので、まじまじと眺めてしまいましたよ。この入門シリーズ、今回のニックで14枚目にもなるんですね。知りませんでした。他にはシャーリー・コリンズ、アン・ブリッグス、マーチン・カーシー、イワン・マッコール、ディック・ゴーハン、ノーマ・ウォーターソンなどが出ているので、一生ものの音楽に出会いたい!YouTubeや配信ではなくモノとして所有したい!と思っている若いみなさん、ひとつどうですかね?