あまりにコマーシャル性に欠けたからか、デビュー・アルバムがアメリカでは未発売だったため、内容を大幅に変更してリリースしたアメリカでのファースト・アルバムになります。が、ややこしいことに、これはさらに日本向け仕様にして、オマケとして7インチ・シングルをつけ、写真のようにジャケ全体を覆う赤と黄のカヴァー(帯)をつけて邦題を『パール・ハーバー79』としてリリースしたレコです。なので原題はあくまで英国での1stと同じ『The Clash』です。ヒジョーにややこしいっす。つまりこれは少なくとも日本ではセカンド・アルバム『動乱』のあとにリリースされたことになりますね。結果、オリジナル・アルバムには未収録のシングルが多数収録されることになり、大変聴きごたえのあるアルバムになりやした。まずいきなり“Clash City Rockers”で始まる時点で英国での1stアルバムの印象とは全く違います。その他“Complete Control”、“White Man In Hammersmith Palais”、“I Fought The Law”、“Jail Guitar Doors”などの名曲群が収録され、オマケのシングルにはこれまた名曲“Gates Of The West”と“Groovy Times”が入っているという至れり尽くせりの内容となってます。ここまでされると、オリジナルの英1stアルバムとはほとんど別物といっていいと思います。コアなファンはどちらも必携となりますが、これからクラッシュのLPを集めたい!という若者にはまずこちらをオススメしたいっす。まあ、今ではそれなりに高価になってるとは思いますが。探す時は日本語のライナーノーツがついているかどうか必ず確認しましょう。森脇美貴夫(ミッキー森脇)さんの熱い熱い解説が読みごたえ抜群ですので。いきなりジョーの発言「オレはラヴ・ソングを歌うことに全く興味をもっていないぜ」で始まります。サイコーっす。あまりに「~ぜ」が多用されているので数えようかと思いました。