85年12月のロサンゼルスでのライヴCDです。現在来日公演中のダムドは、オリジナル・ドラマーのラット・スケイビーズ(昔はスキャビーズと表記されてました)が復帰しての公演だったのでぜひとも観に行きたかったんですが、どうしても外せない用事があったため行けませんでした(泣)。85年の彼らはアルバムでいうと『Phantasmagoria』、86年4月に初来日も果たしています。キャプテン・センシブル不在だったにもかかわらず、バンド史上最も売れた時期でもありましたね。オリジナル・メンバーはヴォーカルのデイヴ・ヴァニアンとラットのみ、あとはギターのローマン・ジャッグとベースのブライン・メリックです。彼らのライヴの上手さは最初期から際立っていましたが、レコードではテクニカルなプレイを聞かせていたキャプテンはステージ上ではけっこうテキトーでした。それに比べると、ここでのローマンの堅実なプレイのおかげで、さらにプロフェッショナルなステージとなっています。そう考えると、ギターがテキトーだろうが堅実だろうがライヴでの肝はドラム!っちゅうことで、やっぱりラットの存在ってキャプテンよりも大きいかもしれませんね。

 

内容はこの時点でのベスト盤的レパートリーです。ということは現在まで続くレパートリーといっていいと思います。多くのファンにとっては『Phantasmagoria』あたりくらいまでに人気ナンバーは集中してますので。エレクトリック・プルーンズの“I Had Too Much To Dream Last Night”(今夜は眠れない)とイギー・ポップの“Lust For Life”もカヴァーしています。音質も最高なのでオススメっす!国内盤にだけ入っている3曲のボーナス・トラックは無視してよいです。それでは以下セットリストです。

 

1. Curtain Call(Pt 1) 2. Shadow Of Love 3. Wait For The Blackout 4. Grimly Fiendish 5. Stranger On The Town 6. Is It A Dream 7. There’ll Come A Day 8. Smash It Up 9. I Had Too Much To Dream Last Night 10. Gun Fury 11. Street Of Dreams 12. Lust For Life 13. Love Song 14. New Rose 15. Disco Man

 

77年デビューから92年までの16年間、アルバムでいうと『White Music』から『Nonsuch』までの全シングルA面31曲がブチ込まれた2枚組CDです。16年間でアルバムがちょうど10枚っちゅうのはいいペースだと思いますし、シングルは平均すれば年に2枚出しているということで大変充実した活動だったと思います。それでもヒット曲はほんの数曲、アルバムも大ヒットしたのは『English Settlement』が英国で最高5位までいった他は、ほとんど中ヒットかチャート内にも入らずという成績でした。このCD自体も英国内で最高33位という、ヒットしたのかしなかったのかわからん状態でした。しかし何10年も音楽を聴いてくると、こういうパターンだからこそ好き者にはたまらん存在だったり、ドッカーン!とブレイクしなかった代わりに飽きられることもなく、地道に長く活動できたアーティストってたしかにいますよね。XTCなんてその代表格やと思います。もちろん最低限食べていけるだけのセールスはギリギリ維持せなあきませんが… 例えば同期のクラッシュはアメリカでブレイクしてしまったのがかえってその後の急降下につながったような気もします。

 

初期のちょっと実験的でポップな縦ノリ・パンクといった風情から、徐々にキンクス、ビートルズをルーツにもつアンディ・パートリッジの正体が現われてきて、さらに全開になっていく経過が、ここで正しく発売順に並んだシングルからガンガンに伝わってきて、大変すぐれたコンピレーションになっていると思います。アルバムから入るより、まず入門編としてこの2枚組から入る方が彼らの場合は良いんじゃないですかね?『Skylarking』のUKヴァージョンには未収だった人気の高い“Dear God”も入ってます。個人的にはリアルタイムで聴いていた『Black Sea』のオープニング“Respectable Street”の別ヴァージョンが新鮮でした。後半の「ウ~~~」っちゅうコーラスがたまらんすね。アンディのヴォーカルもテイク違いでカッチョイイっす。今年でアンディも71歳ですか。いちおう最近も誰かと組んで音源を発表しているみたいです。これからもマイペースで続けてもらって、気が向いたらアコギ1本だけもって来日公演でもしてもらいたいもんです。おわり

 

ビートルズとキンクス直系の英ひねくれポップ・バンドの8枚目です。今時こういう呼び方をするのは私みたいなオッサン世代だけかもしれませんが。実はリアルタイムで聴いていたのは高校生の時のアルバム『Black Sea』と『English Settlement』だけだったりします。自分にとってのXTCというのは、じっくり聴くと「いやあ、すばらしいやないか!」とたしかに思うものの、ふだんそれほど聴いてみようとは思わないバンドでもあり、ファンが絶賛するほど良さのわからないバンドでもあります。そんなアーティストっていませんか?自分にとって他で思いつくアルバムが、ビーチ・ボーイズ(ブライアン・ウィルソン)の『Pet Sounds』ですかね。で、今回久しぶりにじっくり聴いてみると当然やっぱり最高なんですわ。完全にあとづけの理由になるかと思いますが、どちらも放っておくと余計なことまでやりすぎてしまう体質のアンディ・パートリッジとプロデュースを担当したトッド・ラングレンが、互いにけん制、対立しながら制作をすすめていった結果、アルバム全体にはちょうどいい抑制がはたらくことになったとしかいいようがないと思います。駄曲、埋め曲、やっつけ曲いっさいなし!ただしレコA面に比べるとB面がわずかに弱いかな?と思うことはあります。抑制の効いた具体的な部分としては、個人的にはアンディの歌い方が大きいです。この人、曲によっては気合い入れすぎてたまにうざったいと感じることがあるんですが、このアルバムでは全くそういうところがないんですね。メロディのヒネリ具合もちょうどいい塩梅、“That’s Really Super, Supergirl”はドノヴァンの“Superlungs My Supergirl”を思わせたりして、いつもどおりニヤリとさせてくれます。

 

86年当時出た帯付き国内盤とUKオリジナル盤の2枚を所有しているんですが、その仕様の違いについて説明しやす。XTCの場合、歌詞もおもしろかったりするので、対訳の載ったライナー付きの国内盤がまず必携です。ほんでこれほどの名盤になると、やはりUKオリジも気になってくるわけです(なんでやねん)。で、そのオリジナル盤がかなり国内盤とは異なっています。裏ジャケ右上にバーコードがあるのは残念なんですけど(国内盤にはない)、表裏ジャケのシルクみたいな模様が全てエンボス加工されています。そしてジャケ中央の金色の四角部分がつるつるコーティングされていて、この部分も浮き彫りになっているんですね。裏側も同様です。な~んの細工もないペッタンコの国内盤ジャケと比べるとメチャメチャ豪華な作りですよ。あとレコのレーベル・デザインですね。80年代の特にこのあたりの英ニュー・ウェイヴ系のレコは、独自のデザインが主流でした。それにひきかえ国内盤は通常のレーベル・デザインになっていることが多くて、ふり返ってみると当時の国内盤の作りってけっこう手抜きだったんだなあと思います。いろんな事情でコスト削減しないと利益が出なかったんかもしれませんが、ジャムもダムドもストラングラーズもみんな味気ないレーベル・デザインに変えられていたわけすね。

 

今もロンドンで営業しているらしいパブ、‘ホープ&アンカー’で行なわれたライヴ・コンピレーション盤です(アナログ2枚組)。ジャケに載っているチケットの写真によれば、77年11月22日から12月15日まで行なわれた『Front Row Festival』というイヴェントのようです。内容は文字どおり『最前線フェスティヴァル』にふさわしい、当時新進気鋭のバンドが勢揃いしたライヴ盤です。全体にはパブ・ロック/パンク系のバンドが大半を占めています。このあとにドカンと世界的に売れたバンドもいれば、ここで初めて名を知ったようなバンドもいるっちゅう玉石混交的な内容ですね。収録バンドの中で自分にとって特に興味を引くのは、ストラングラーズ、XTC、ダイアー・ストレイツあたりです。ウィルコ・ジョンソン・バンドとして一発目を飾るウィルコは、ドクター・フィールグッド脱退直後くらいじゃないでしょうか?そのオープニング・ナンバーが“Dr. Feelgood”っちゅうのがちょっと悲しいっす。しかもこの曲、ドクター・フィールグッドでやってましたよね?ここでは単なる地味なパブ・ロック・バンドのひとつといった感じのダイアー・ストレイツが、数年後にはスタジアム・ロック級のバンドに化けるわけです。大ブレイクのきっかけとなった“Sultans Of Swing”(悲しきサルタン)直前の時期ですおそらく。収録されている“Eastbound Train”はそのシングル“Sultans Of Swing”のB面でした。いやあ、めちゃめちゃ渋カッコいいっす。XTCはまだ変てこなキーボード主体の性急なテクノポップをやってた頃で、この中では浮きまくってます。でもバンドとしてはストラングラーズとともにテクニックと個性を兼ねそろえていて、どちらもメジャーになっていくのも納得です。個人的にはそれほど関心はないものの、好き者にはたまらないと思われるのが、ジ・オンリー・ワンズ、パイレーツ、999、Xレイ・スぺックスあたりですかね?これはキツイいな~~っちゅう拷問に近い音源もわずかに入ってますが、当時のアンダーグラウンド・シーンをドキュメントした時代的価値のあるレコやと思います。キツいな~と思うのは総じてヴォーカルに原因があるような気がします。おわり

 

元ソフト・マシンのケヴィン・エアーズをフィーチャーしたライヴ・アルバムですが、参加ミュージシャンがすごくて、ちょっと何がしたかったのかわからないライヴです。のちのケヴィン本人のインタビューによれば、ハーヴェスト・レーベルからアイランド・レーベルへ移籍した直後に、アイランド主導で集められたメンツでの企画イベントだったそうで、あまり肯定的にはとらえていなかったようです。ちなみに邦題は『悪魔の申し子たち』です。まるでブラック・サバスかアリス・クーパーのようなひどいタイトルですが、レコA面を占めるブライアン・イーノの2曲とジョン・ケイルの1曲(エルヴィスの“Heartbreak Hotel”)、そしてニコの1曲(ドアーズの“The End”)を聴いていると、あながち的外れでもないような気分になってきます… 特に“Heartbreak Hotel”のあんまりな陰惨ヴァージョンを聴いていると、ちょっと笑いがこみ上げてきます。

 

バッキングを務めるミュージシャンたちもまたすごくて、マイク・オールドフィールド、オリー・ハルソール、ロバート・ワイアットなども参加しています。ワイアットは73年に転落事故を起こして下半身不随になったはずなので、ここでは上半身のみでのパーカッションということでしょうか?そういえばトリビアをひとつ思い出しました。マイク・オールドフィールドは保守党支持だったそうで、所属していたヴァージン・レーベルにセックス・ピストルズが移籍してくることに反対していたらしいです。なんかオモロイ話ですね。このレコの作りとしてはA面が完全に前座扱いで、B面のケヴィンのライヴの方が圧倒的におもしろいです。ポップなメロディを不気味な低音で歌うケヴィンは唯一無二の魅力があります。ルックスはめちゃめちゃカッコいいので、うまくやればデヴィッド・ボウイくらいの成功を収めたかもしれませんね。残念ながら2013年に69歳で亡くなってしまいましたが。ビートルズのパロディ・バンド―ラトルズにも参加していたオリー・ハルソールさんが、ちょっと弾きすぎちゃうかっちゅうくらい流麗なギターを披露しています。ティロティロティロティロ…

 

ニューヨーク出身のオルタナティヴ・ロック・バンドのデビュー作です。このバンドのことはリアル・タイムでは全く知らず、30をとうに過ぎてからでしたね。きっかけは、シャーリー・コリンズ&アルビオン・カントリー・バンドがアルバム『No Roses』で取り上げた“Just As The Tide Was A Flowing”を彼らも取り上げていることに、シャーリー自身が驚いていたのを知った時です。私自身も大好きなトラッドのひとつだったので、いつか彼らのヴァージョンも聴いてみたいな~と漠然と思っていたところ、それから10年以上たってたまたま中古レコ屋さんでそのトラッドが収録されているこのデビュー作を安く見つけて手に入れたっちゅうわけです。おそらくこの当時、平均年齢二十歳そこそこのバンドだったはずで、世代的にはパンク/ニュー・ウェイヴからの影響を受けていると思います。REMと比較されたり、本人たちの好きなバンドのひとつがポーグスだったというところに当時の趨勢が表われてますね。ほんでもひとつ重要なのが、プロデュースを担当したのがジョー・ボイドだったことです。ジョー・ボイドといえば、インクレディブル・ストリング・バンドやフェアポート・コンヴェンションやニック・ドレイクのプロデューサー兼マネージャーだったという、英フォークロック界にとってはある意味親父的存在だった偉大な人っす。初期のシャーリー・コリンズのプロデュースもしたことがあるので、ひょっとすると“~Tide Was A Flowing”を提案したのもジョーだったりして。残りの曲は全て彼らのオリジナルなので、その線も大いにありますね。わかりませんが。パンク世代、二十歳そこそこのデビュー作、そしてアメリカ人という要素も関係しているのか、ここではそのトラッド含めて期待したほどの深みや渋さや陰りは感じませんでしたが、良質なフォークロックちゅうか、けっこうセンスのいいメロディを書くバンドだと思います。セカンド・アルバム以降も安く見つかればぜひ入手したいもんです。ヴォーカルのナタリー・マーチャントという人の声や歌唱は大変すばらしいです。例えていうならゲイ&テリー・ウッズのゲイ・ウッズのような爽やかタイプですかね。

 

大ヒット曲“I Was Made To Love Her”(邦題:愛するあの娘に)をフィーチャーしたオリジナル・アルバムです。所有のレコは1500円ほどで手に入れた帯なし国内盤です。奈良のスロート・レコード(Throat Records)という中古レコ/CD屋さんで見つけやした。82年に一斉に再発されたモータウン・シリーズの1枚で、安くあればほしいな~とずっと思っていたレコなのでラッキーす。スティーヴィーのオリジナル・ナンバーが表題曲含めて4曲、あとはリトル・リチャード、オーティス・レディング、テンプテーションズ、マーヴィン・ゲイ、ジェイムズ・ブラウンらの定番カヴァーばかりで、はっきりいってこれら全て埋め曲といっていいと思います。同時期のヒット“I’m Wondering”も収録してほしかったところですが、時期的に間に合わなかったんでしょう。67~8年頃までのモータウンは完全にシングル・ヒット量産体制会社でしたから、アルバムに関してはやっつけ的な制作が普通でした。そんなんで、このアルバムも裏ジャケの各曲のタイトルを見るだけで、なんちゅーテキトーな選曲やねん…と思わずにいられんほどですが、実際に通して聴いてみるとこれはこれでけっこういいアルバムなんじゃないかと思いましたね。まずバッキングを務めるファンク・ブラザーズ(だとして)のすばらしさです。モータウンにしてはドラムスとベースのリズム隊が大きめに録音されていて、これがめっちゃ気持ちいいんです。まだ全体にエイト・ビート主体ではありますが、ところどころに数年後からソウルの世界を席巻することになる16ビート・ファンクの萌芽が見られるところが興味深いです。具体的には、マーヴィン・ゲイの“Baby Don’t You Do It”と“Can I Get A Witness”のカヴァーで原曲のリズム・パターンを半分にとって、ゆるやかなエイト・ビートに変え、ベースも裏拍を強調した16分を刻んでいるところです。当時まだ17歳前後だったスティーヴィーはおそらく貪欲に時代の先を読んだり、新しい音楽的冒険を欲していた時期のはずで、そう考えればこういうアルバムになったのもさもありなんちゅうところですかね。おわり

 

英トラッド・シンガー/ギタリストのトレイラー・レーベルからのアルバムです。若い頃にオーストラリアに10年ほど住んでいたことで、主にその国の民謡を歌うようになったそうです。オーストラリアといえば、英トラッド・ファンにとってなじみ深い人物として、あのサンディ・デニーのダンナはんだったオーストラリア人のトレヴァー・ルーカスが思い出されます。サンディと結成したフォークロック・グループ、フォザリンゲイの唯一のアルバムには、このアルバムのタイトルと重なる“The Ballad Of Ned Kelly”というトレヴァー作のオリジナル曲も収録されていました。ネッド・ケリーというのはオーストラリアの歴史上のアウトローの名前で、19世紀後半の民衆のヒーロー的存在だったそうです。調べてみたらば、時代に翻弄された側面の大きい盗賊のようで、若くして処刑されるまでには悲惨だった生い立ちがあったり、冤罪や正当防衛に近い殺人などによって警察から目をつけられた人生を送っていたらしいです。強盗するにしても対象は庶民ではなく、いわゆる銀行や大地主からの略奪にかぎられ、貧しい人たちには手を出さないどころか、気前よく金を配ったりとかしていたそうです。それで庶民の中にも彼をかくまったりした人もいたそうで、いかにも民衆のヒーローになりそうな人物ではありますね。この手のアウトローでトラッド・ソングの題材にもなったといえば、中世のロビン・フッド伝説がありますが、これは時代が新しめちゅうことでもっと具体的かつ階級闘争的バラッドのひとつとなったようです。音楽的には英フォーク・ファンであればどストライクな内容やと思います。個人的には、まず大好きなコンサティーナの使用があげられますね。あとメロディの美しいトラッドが比較的多いこと、これめっちゃ重要っす。マーティン自身の歌声も非常に魅力的で、クレジットにないので正確なところはわからないんですが、全て本人が歌っているとすれば曲によって声を使い分けていて、浪花節的イガイガ声で歌うかと思うとマイルドでふくよかな声で歌ったりと、こういうところは大好きなニック・ジョーンズを思い出します。“Moreton Bay”、“The Cypress Brig”、“Farewell To Greta”が大きなメロディといい、歌い方といい、ニックそっくりですんばらしいす。B面の無伴奏トラッドが、聴いている間ちょっと他のこと考えたりするかもしれませんが、そこはアン・ブリッグスで修業しましょう。なんのこっちゃ。おわり

 

元々は77年にリリースされていたライヴ盤の2016年の拡大盤です。所有のやつはCDではなくてアナログ盤です。やっぱビートルズはアナログ盤に限りますな!オープニングの“Twist & Shout”と“She’s A Woman”の出だしまでを、77年に出た国内アナログ盤と聴き比べてみたらば、入力レベルに関しては77年版はA面7曲収録、2016年版はB面にボーナス・トラックが4曲追加されている関係でA面9曲収録となっているため、アナログ盤の特性として当然77年版の方がわずかに大きいです。これはしゃあないですね。あと2016年版は77年版よりもミキシングが左右に大きく振り分けられていることで、左チャンネルのリンゴのドラムがくっきり聞こえるようになっています。しかしバンド全体のサウンドとしては77年版も十分に迫力あるミックスやと思います。ボートラの4曲、“You Can’t Do That”、“I Want To Hold Your Hand”、“Everybody’s Trying To Be My Baby”、“Baby’s In Black”に関しては、なんも文句ないです。これらがもれていたのは、単に当時の標準的なレコ収録時間の関係のような気がします。演奏も歌も楽器の音量バランスも全く問題なしっす。

 

元々64年と65年のライヴをメインにミックスして作られたアルバムなので、ファンからすると新装版を出すならアナログ盤2枚組でそれぞれのフルコンサートを収録してほしかったっちゅうのは当然ありますが、曲によっては録音側のマイクの入力レベルの不備によって、ジョンやポールの声が全く聞こえない箇所があったりしたそうなので、それはそれでこうなったのも仕方ないのかもしれませんね。フルで聞けたとしても逆にストレスたまりそうな気がせんでもないです。まあ、さすが世界一ファンの多いロックバンドだけあって、どんな形でリリースされようが、どっかから必ず文句が出るっちゅうのが彼らの宿命ですな。ボーナス4曲どれもうれしかったですが、特に大好きな“You Can’t Do That”が追加されたのがうれしかったです。あと“~Trying To Be My Baby”のエンディングのジョージとリンゴのユニゾン!これは「ひえ~!カッチョイイ!」と思った中二の時の最初の印象と全く変わらず、永遠のビートルズ・マジックのひとつです。おわり

 

USオリジナル・モノ盤手に入れやした。彼女たちのレコはこれまで4枚取り上げてきましたが、なして今さらになってこれをゲットしたか!ちゅうとアナログ盤ではシングル盤でしかなかなか聞けない64年の“In My Lonely Room”が入っているからです。全米大ヒットで彼女たち最大のヒットとなる“Dancing In The Street”の直前に当たるシングルで、チャート的には40位台とそこそこのヒットに終わったことで少々見過ごされがちなのか、昔ここで取り上げた2枚組のアンソロジーからも漏れていました。しかしブリティッシュ・ビート好きからすると、あのアクションがカヴァーしていた名曲である!っちゅう認識のおかげで、ヴァンデラスのレパートリーから外せない1曲となっています。当時このベスト盤がリリースされたのが66年5月ということで、ヒット・シングルとしては66年1月の“My Baby Loves Me”までが収録されています。なので以降のヒットである“I’m Ready For Love”(シュープリームスの“You Can’t Harry Love”タイプ、つまりザ・ジャムの“A Town Called Malice”)や、“Jimmy Mack”が未収となりやす。この2曲は大好きなので個人的には不完全なベスト盤ちゅうことになりますが、その代わり1曲として駄曲、埋め曲、やっつけ曲なしの濃厚な1枚となっています。てヒット・シングル集なので当たり前か… ちなみにこのシリーズは同じジャケ・デザインで他に、シュープリームス、フォー・トップス、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ジュニア・ウォーカー、マリー・ウェルズ、テンプテーションズ、マーヴェレッツと有名どころは全て出ているので、アナログ盤でこの時期のモータウンのレコを手っ取り早く集めたい!という人にもってこいのシリーズだと思います。ミラクルズは別ジャケかもしれません。おわり