離婚が子供に与える悪影響を最小限にする7つのポイント | 心理カウンセラーの魔法の子育て

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みなさん、こんにちは。

今日は若干、唐突な感じは否めませんが『離婚』をテーマにお話したいと思います。

「お? どうした?」と思われるかもしれませんが、

これは私の家族の問題ということでは(今のところ私の知る限りでは…)なくてですね。

日々のカウンセリングを通じて、多くの人の心の傷の原因として現れる「離婚」について、

今、子育て中の親御さんに読んでいただけるこのブログに、しっかりと書き記しておきたいと思った次第です。

もし、どうしても離婚という選択をせざるを得なくなった時に参考にして頂ければ幸いです。

また、

離婚とは縁遠い親御さんにも、「夫婦の仲」というものがどのように子供の人生に影響を与えるのかを知っていただける良い機会になればと願っています。


【離婚が子供たちに与えるダメージ】


先日10歳の娘に「お父さんとお母さんが別れて別々に暮らしだしたらどうする?」と意地悪な質問をしてみました。


すると「うーん。」と悩んだ後「のんの身体をびりびりっと真ん中で破って2人になって、お父さんとお母さんの両方と暮らすわ。」と答えました。


この回答は本当にその通りで、私達カウンセラーはクライアントの悩みの中に、この引き裂かれた心を見ます。


症状の現れ方やメカニズムは様々ですが、

例えば、心が2つに引き裂かれた痛みによって無感覚になって、表情や情緒が乏しい子供になっていたり、

一緒に住んでいる母への忠誠心から、離婚した父への愛を無意識に抑圧して、この抑圧によって心の半分が力を失い、それが不登校の原因になっていたりします。


また多くの子供たちは、両親の離婚を無意識に自分のせいだと捉え、罪悪感を持ちます。

両親が仲違いするという現実を受け入れるより、自分が悪いと思ったほうが子供にとっては楽なのです。

それ以外にも、例えば30代女性の「結婚したいのに結婚できない…。」という悩みの原因を紐解いていくと、離婚した元夫を恨む母親との絆があり、


「お母さん、私も男達と敵対して生きていくね。

 お母さんだけを1人になんかしない…。」



という無意識の決断に行き着くことがあります。

つまりこの女性にとって男性を愛したり結婚することは、お母さんへの裏切りを意味していたのですね。どうりで恋愛が進まない訳です。

こういったケースは悩みに直面するまで、本人さえも原因に気付いていません。

まさか自分が両親の離婚の影響を受けているとは思ってもいないのです。

でも、表面化しないままに「離婚」は子供達の人生に重い影響を与えています。

親としてはそれは耐え難いことですね。

自分の人生の選択がどうであろうと、子供たちには自由な人生を生きて欲しいと望むのが親心です。

そこで今日は、子供たちに与える離婚の悪影響を最小限に抑えるための7つのポイントをお伝えしたいと思います。


【離婚の悪影響を抑える7つのポイント】



1)離婚の原因はあなた(子供)には関係のないこととしっかり伝えましょう。


子供は無意識に離婚の原因は自分にあると考えます。

子供には両親は神のような存在であり「正しい人であって欲しい」「愛し合っていて欲しい」」という強い望みがあります。

そのため「お父さんお母さんが仲違いしている…」という現実を受け入れるよりも、自分が悪いと思ったほうが楽なのです。

ですので、子供は無意識にそのように解釈して、自己否定感を強めてしまいます。

そうならないためにも「これはお父さんとお母さんの2人の問題で(理由は話す必要はありません)二人で決めたことだから、あなたは何も悪くない」としっかり伝えましょう。



2)離婚によって別れるのは夫婦であって、親子関係は永遠に変わらないということを伝えましょう。

離婚は夫婦のカップルを解消することであって、母子、父子の関係は変わりませんし、それを解消する権利は親にはありません。

たとえ会える機会が減るとしても(あるいは全く会わせないとしても)

「お前は、これからもお父さんの大切な息子だよ。お父さんがお前のお父さんということには変わりが無いんだよ。」と、直接伝えましょう。

そして、養育する側の親も、子供の父子関係(母子関係)は、尊いものとして尊重しましょう。

子供にとって父子関係、母子関係の絆が壊れることは恐怖であり、身体が裂かれるような痛みを伴います。

だから、解消するのは夫婦のパートナーシップであり、父子関係や母子関係は何も損なわれないことを伝えてください。



3)子供に「どっちと暮らしたい?」と聞かないでください。


これは非常に大切なことです。

「お父さんとお母さんのどっちと暮らしたい?」と子供に聞くことは、子供の意志を尊重することにはなりません。

どちらを選んでも、子供は自分で選んだという事実によって、もう一方の親を裏切った…という重い罪悪感を背負うことになります。

それは子供の心を深く傷つけます。

例え子供が激しく嫌がったとしても、選択は親が行ってください。



4)別れた相手を否定しないでください。

これは離婚していなくても同じことですが、親がもう片方の親を否定したり攻撃したりすることは、子供をとても深く傷つけます。

子供はお母さんとお父さんの半分づつを合わせ持って存在しています。

ですので、例えばお父さんを否定することは、子供の半分を否定することになり、子ども自身が傷を受けるのです。

お父さんの血を半分持っている自分を自分で嫌うようになります。

「お母さん、お母さんが可愛そうだから私は私の半分を嫌い否定します。」

自己否定感に悩まされたりリストカットするクライアントの心にはしばしばこういった想いが隠れています。


また、もし母親が別れた夫の悪口を言ったり心のなかで嫌っていたりすると、子供は母親への忠誠心から、一緒になって父親を嫌うことになります。

それは、その子自身も気づいていないのですが、その子にとって『父親を愛する権利を奪われた』ということに他なりません。

子供は親から愛されないと心に悲しみを背負いますが、親を愛せない(愛することを禁止される)こともまた子供の心を深く傷つくのです。

そこで次のテーマにつながります。



5)子供が別れたパートナーを親として慕う権利を尊重して下さい。

別れた相手がどんなに酷い人だったとしても、子供にとってかけがえのない親であることには変わりありません。

子が親を思う愛は非常に深く強いものです。

真の意味で無条件な愛です。(親が子を思う愛は、時に条件付きです。)

でも子供が親を思う愛は、健気なほど自己犠牲的で無条件です。

それほど強い愛の表出を禁止されると、子供の心は行き場を無くした愛によって歪みます。

何度も言いますが、親から愛されないことのみならず、『親への愛を捧げられないこと』もまた子供の心にダメージを与えます。

その子に親を愛する自由を与えてください。

会える機会は減っても構いません。心のなかで神様を思うように、お父さん(お母さん)を慕うことができれば、子供の心はバランスします。



6)子どもと暮らすのは、別れたパートナーを肯定できる方にしましょう。


もしかしたらこれは受け入れ難いかもしれませんが、心理学的な法則として真実なのでそのまま書きます。

お父さんとお母さんのどちらと暮らすとその子の心は健康でいられるのか?

その答えは、『離婚後も別れた相手のことを否定せずに尊重できる方の親』です。


つまり相手に恨みを持っていない方です。(そして多くの場合はそれは父親であることが多いと言われています)

どちらと暮らすかという問題には、それ以外にも様々な要因を考慮する必要がありますが、

心理学的に子供の心の健康という観点から見ると、ここが重要になります。



7)子供をパートナーの代わりをさせないでください。


子供に別れた妻の役割をさせたり、別れた夫の代わりをさせないでください。

これはもちろん精神的な意味においてですが、パートナーのポジションに子供を置くことは一見、家族としてとてもバランスしたように見えるものです。

家族が調和したように感じられるかもしれません。

ですが、それは子供の『子供として存在する権利』を犠牲にしています。

それによって子供の心が発達するプロセスが阻害されるのです。

人に甘えることが出来なかったり、過剰に人の世話を焼いて生きづらさを感じている人たちのセラピーを進めていくと、このような役割を求められた家族関係が明らかになってきます。

「あなたは子供。私は大人。」というメッセージを暗に込めながら、子供は子供のポジションに置いて育てるように意識してください。


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以上7点です。

いかがでしたでしょうか。

これらを意識して頂ければ、離婚が与えるお子さんへの悪影響を最小限に抑えることができます。

そうは言っても離婚へ向けてのまっただ中にいると、ご自分の心の痛みに耐えることに精一杯になっているかもしれません。

それは無理もないことです。

親であるあなた自身の心も、子供の心と同じくらい大切に尊重してくださいね。


そしてそれもやがては癒えて、その決断があなたにとっても子供たちにとってもより良いものとなることを祈っています。


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