今回は、西園寺瞳さん(ロック所属)について、H30年11月頭のDX歌舞伎での公演模様を、演目「Still doll」を題材に語りたい。
H30年11月頭のDX歌舞伎に初日から顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①西園寺瞳(ロック)、②葉月凛(DX歌舞伎) 、③ゆきな(ロック)、④沢村れいか(ロック)、⑤鈴木千里(ロック)、⑥伊沢千夏(ロック)〔敬称略〕。
今週は六日間通えて、とても楽しかったです。毎回、私の手紙を読んで感想を書いて頂き、いつもながら楽しい文通ができました。今回は、16周年作「真田丸」を観ていて最初の語りに胸がときめき、ついつい先に童話「西園寺瞳物語」を書いてしまいました。というかストリップの神様から書きなさいと言われた気がしました(笑)。この話には私がふだん感じている西園寺瞳の魅力をぎゅっぎゅっと詰め込みました。瞳さんから「照れちゃうので他の踊り子さんには見せないでね」と言われましたが、もちろん見せませんよ。瞳たんに私の想いが伝われば十分です。
また、最近は、童話と一緒に他の踊り子さんから頂いた絵を同封しています。瞳たんが喜んでくれて嬉しいです。今回、瞳たんから‘きりみちゃん’の童話をリクエストされたので、次回は是非とも瞳たんの絵も私の秘蔵コレクションにさせて頂きたいと心から思っております。よろしくです。
さて、今回の観劇レポートを書くにあたり、すごく面白いと感じたのが、今週出演されているお姐さん方がやっている演目の関連性でした。ゆきなさんの演目「待夢輪舞(たいむろんど)」は、沢村れいかさんの演目「TIME」と‘たいむ’繋がり。また、ゆきなさんの演目は人形を演じているので西園寺瞳さんの演目「Still doll」と人形繋がり。また、葉月凛さんの新作「天空」も人形がイメージされる。全員の観劇レポートを書こうと思っていたら頭が混乱してくる始末(笑)。
今週の出し物は、1,3回目は16周年作「真田丸」、2,4回目が演目「Still doll」。
さっそく、演目「Still doll」の内容を私なりに紹介してみますね。
Still dollを和訳すると、「じっとしている人形」「静かなる人形」という意味になる。
最初に、暗い中、「アヴェ・マリア」のオルゴールが流れ、スポットライトが椅子の上の人形に当たり、すぐに消える。
ぞくっ!とした始まり。
その人形が、そのまま人間の姿になって現れる。
金髪のロングヘア。もちろんウイッグ。ブラウンの髪飾りが付いている。
肩出しで、白いロングドレスを肩紐で吊るしている。ドレスの縁には茶色のフリルがたくさん付いている。スカートは前上がり後ろ下がり。白い手袋。白いブーツを履いている。
音楽に合わせて、踊る。
二曲目は、Charaの名曲『やさしい気持ち』。(14枚目のシングルである。1997年4月23日発売。彼女独自のウィスパーなボイスなどが数多くの共感を呼び、発売から約20年経た今もなお、「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」と共に歌い継がれている代表曲となっている。CHARA(Charaとも表記。ちゃら、1968年1月13日 - 現在50歳)は、日本のミュージシャン、女優、音楽プロデューサー。本名非公開。 埼玉県川口市出身。ユニバーサルミュージック所属。血液型はAB型。1995年(平成7年)3月、岩井監督の映画『PiCNiC』で共演した6歳年下の俳優、浅野忠信と結婚。同年7月に長女SUMIREが誕生。1999年(平成11年)、長男佐藤緋美が誕生。しかし2009年協議離婚したことを発表し、14年余りの結婚生活にピリオドを打った。
音楽がwinkの「愛が止まらない」に変わり、人形を持った人間が登場。
白いフリルが付いた、黒いワンピースドレスになる。髪は黒髪で、後ろに白いリボンで結ぶ。白いロングブーツを履く。
ここで一旦、暗転。
音楽が、分島花音の「still doll」に変わる。演目名となっている曲である。この曲については後で解説する。
白いドレス姿で、人形を持って現れる。白い髪飾り。白い首輪。胸を出した白いドレスがふわりと流れる。白い足かせ。
椅子の上に座り、人形のヘアにブラシをかける。
そして、人形を持って、裸足で、ベッドショーへ。
ベッド曲は、サラ・オレインの「涙のアリア」。(昼ドラ『新・牡丹と薔薇』主題歌) これほどピュアな高音は聴いたことがない。声に優しく包まれているようだ。
サラ・オレイン(スコットランド・ゲール語: Sarah Àlainn、1986年10月8日 – 現在32歳)はオーストラリア出身のヴォーカリスト・ヴァイオリニスト・作曲家・作詞家・翻訳家・コピーライター。
この曲は、ヘンデルのオペラ「リナルド」というオペラの中の一曲で、囚われの身になったお姫様が、恋人リナルドを想って歌うそのタイトルも「私を泣かせてください」というアリアなんです。このアリアは、世界でも指折りのイタリアのオペラ歌手、バルトリさんの18番ですが、サラ オレインさんはまた一味違ったみずみずしい魅力をこの曲から引きだしています。ヴァイオリンも、ものすごく上手で、世界的ヴァイオリニスト、シモン ゴールドベルグという先生の孫弟子にあたります。その上東京大学には留学してしまうし、とんでもないアーティストなんですね。
この曲が入っているアルバム『f(エフ)』2015年11月25日発売。fantasy(ファンタジー)、feminine(フェミニン)、fierce(力強さ)、fears(弱さ)、fragility(儚さ)、そしてその歌声に含まれていると実証された “1/f のゆらぎ”……。待望の3rd album は “ f ”をキーワードに、ヴォーカリスト、ヴァイオリニスト、作詞・作曲家、アレンジャーとして多彩な顔を持つサラが自らの内面を掘り起し、その多面性を表現した作品です。今作ではヴァイオリン曲も収録。では、その華麗な腕前を披露しています。16のグラミー賞受賞を誇る世界的な大プロデューサー、デイヴィッド・フォスターにその才能を認められ、彼のプロデュースする『We Love Disney』 album に参加、世界のスーパーテナー、アンドレア・ボチェッリの最新シネマ・アルバムでのデュエット、伝統と人気を誇るウィーン少年合唱団のクリスマス・アルバムへの参加……と、世界のクリエイター、アーティストも認めるサラの才能が開花した一枚となっています。
そして、立上り曲は、霜月はるかの「グリオットの眠り姫」。(これは彼女の2枚目のオリジナルアルバム。2009年10月14日にティームエンタテインメントから発売された。)
霜月はるか (11月15日生 – 現在36歳くらいか?)は、日本の女性シンガーソングライター。宮城県出身、東京都育ち。白百合女子大学文学部児童文化学科卒。血液型はA型。CRAFTSCAPE所属。愛称はシモツキンで、公式webサイトのアドレスにも使われている。
このアルバムは、前作『ティンダーリアの種』から数千年後、57年前から太陽の力が弱まり恐慌に向かう世界で、双子の歌い手と『グリオット』と呼ばれる歌声を込める事が出来る不思議な石を巡るオリジナルストーリーをベースにしたファンタジーボーカルアルバム。 霜月はるかは歌唱担当だけでなく作詞、作編曲、サウンドプロデュース、トータルプロデュースと全てにこだわり、作り込まれている。前作『ティンダーリアの種』と繋がる作品であるため『ティンダーリアの種』の旋律が一部楽曲に引用されている。 メディアミックス展開も行われており、2010年12月28日よりコミックZERO-SUMで漫画連載が開始された。
最後に、演目名にもなっている分島花音の「still doll」について、もう少し詳しく話したい。
この曲は、作詞は分島花音さん自身だが、作曲をしたのはManaさん。
このManaさんというのが凄い。
Mana(マナ)は、日本のギタリスト、シンセシスト、音楽プロデューサー。現在活動停止中のヴィジュアル系バンドMALICE MIZER及び、現在自身が手がけるサウンド・プロジェクトMoi dix Moisのリーダー。 基本的に「Mana様」の愛称で呼ばれることが多い。MALICE MIZERのメンバーからは「Manaちゃん」、Moi dix Moisのメンバーからは「ボス」の愛称。
ゴシック・アンド・ロリータ(ゴスロリ)を愛好しており、教祖的存在と言われている。このことが高じてファッション・ブランド「Moi-même-Moitié(モワ・メーム・モワティエ)」を立ち上げ、デザインおよびプロデュースを手がける。 音楽活動の他にゲーム雑誌「ゲームラボ」にてコラム「Mana様の郷愁なるGame inferno」を執筆・連載していたが、現在は連載を終了した。
Manaさんは、今や世界中でムーブメントとなりつつある「ゴシック&ロリータ」(通称ゴスロリ)なる日本独自のファッション・カルチャーの創始者であり、自らゴシック・アンド・ロリータファッションブランド「Moi-meme-Moitie(モワ・メーム・モワティエ)」のデザイン・プロデュースを手掛け、90年代のヴィジュアル系バンドMALICE MIZERで頂点を極め、今や世界共通語の「VISUAL-KEI」(ヴィジュアル系)」の第一人者として日本のみならずフランス、ドイツを始めとする海外のメディアでも多数取り上げられる、元MALICE MIZER(マリス ミゼル/現在活動休止中)~現Moi dix Mois(モワ ディス モワ)のカリスマ的リーダーのManaが、女性新人アーティスト 分島花音をプロデュース。作曲をMana、作詞は分島 花音が担当したクラシックとフレンチポップ、エレクトロニカが融合したデビューシングル「still doll 」は、まさにManaによる未知なるサウンドの幕開け!!
そのManaさんが見込んだ分島花音さんも凄い人だ。
分島花音(わけしま かのん、1988年6月28日 – 現在30歳)は、日本の女性シンガーソングライター、チェリスト、作詞家、イラストレーター。
東京都出身。ソロアーティストとしてはJ-POP初のチェロ・ボーカリストと言われている。ソニー・ミュージックパブリッシング所属。
両親の勧めで3歳の頃からチェロを習い始め、中学時代から音楽活動を開始。弦楽アンサンブル・グループやチェロデュオを結成し、15歳で古楽コンサートにバロック・チェロで参加。チェリストとして多数のリサイタルやジョイント・コンサートを経験する。中学の終わり頃から音楽創作を始める。高校に進学し、軽音楽部に所属。ボーカルを始める。高校1年の文化祭で初めてボーカリストとしてステージに立つ経験もする。 高校在学中、Sony Music主催のオーディションに応募し、ファイナリストに選出。その後Sony Musicと契約する。契約後、現在活動休止中のMALICE MIZERのリーダーで、現在はソロサウンドプロジェクトMoi dix Moisとして活動する、ヴィジュアル系アーティストのManaと出会う。ソニーからの依頼を受けたManaは、チェロを弾きながら歌うという独特なスタイルに魅かれ、分島の音楽プロデュースを請け負った。Manaにとっては初の女性アーティストのプロデュースであった。なお、Manaによるトータルプロデュースは1stアルバムまでである。2ndアルバムは8曲をプロデュースしている。以降はManaによるプロデュースは終了。
最後に、「still doll」(スティル・ドール)の歌詞を載せておく。
Hi Miss Alice
あなた 硝子の眼で
どんな夢を
見られるの?
魅入られるの?
またあたし
こころが裂けて
流れ出る
繕った
隙間に刺さる
記憶たち
Hi Miss Alice
あなた 果実の口で
誰に愛を
投げているの?
嘆いているの?
もうあたし
言葉を紡ぐ
舌の熱
冷め切って
愛でるお歌も
歌えない
以上、内容てんこ盛りの作品である。
メルヘンの世界からやってきた西園寺瞳さんらしい作品だなぁと思った。この点は17年目に入っても全く変わっていない。まさしく彼女は歳をとらない永遠の妖精である。
平成30年11月 DX歌舞伎にて
H30年11月
『西園寺瞳物語』
~西園寺瞳さん(ロック所属)の16周年作「真田丸」を記念して~
2006年6月に川崎ロックで一人の少女がストリップ・デビューした。
サワティ王子は彼女のデビュー初日の模様を観ていた。ステージに現れたとき、ロリちっくで、かわいくて、なによりヌードがとても綺麗な子だと感激した。透き通るほどの白い肌が彼女の魅力のひとつであることは間違いない。
ステージは無事終わったが、問題はポラ対応にあった。これだけ可愛い女の子だから、普通だったら客が我先と並ぶはず・・・ところが誰も並ばない。
少女は首からぬいぐるみをぶら下げていた。ゲゲゲの鬼太郎に登場する目玉おやじだ。それがロリちっくな少女にどうも不釣り合い。しかも、そのぬいぐるみときたら、すごく薄汚れている。
彼女はお客さんが並ばないのでどうしていいか分からない状態になる。おろおろし出した。その様子も普通の女の子っぽくない。まるでよその星から来た異星人みたいな感じ。その雰囲気にお客が引いてしまった。
その中で一人、サワティ王子が立上り、ポラを買いに行った。彼女はすごく嬉しそうな表情でサワティ王子の顔を見て、ペコリと頭を下げた。こちらが恥ずかしくなるくらい、馬鹿丁寧にも見える。が、それが客に対する彼女の心からの誠意なのだと感じた。
それを見ていたスト仲間たちが「おまえ、よく気持ち悪くないなぁ~」とからかった。サワティ王子は新人の踊り子を外見や何かで差別するつもりはなかった。自分がストリップを楽しむための相性を確かめたくて、ポラを買い、そして手紙を差し入れた。
彼女はまたサワティ王子の手紙にも丁寧に反応してきた。しっかり感想を書いている。とても感性がいい。サワティ王子を一番喜ばせたのは、手紙にお絵描きが入っていること。サワティ王子の創作童話に対して、女の子らしいメルヘンちっくな可愛いイラストを描いてきたのだ。簡単な絵だったがサワティ王子の気持ちは和んだ。すぐにこの娘の応援をしよう心に決めた。
ちょうど、彼女がデビューした後ぐらいに、AV界から灘ジュンさんという超大物スターが鳴り物入りでデビューした。誰もがジュンさんの美しさの虜になり夢中で追いかけた。それからストリップ界には灘ジュン黄金時代が到来した。
そんな中、彼女は必至でステージを務めた。ポラが売れずに営業成績は振るわなかったが、彼女はどんな出演にも選り好みしなかった。どこの劇場からでもオファーがあれば絶対に断らないで全国各地を回った。
ふつうの踊り子は「その劇場は遠いし、交通手段が不便だから」「連投はきつい」「体調が悪い」などと言って、オファーを断ることが往々にしてある。その点、彼女は一切オファーを断らなかった。この「劇場のオファーを断らない」という評判は、劇場側にとって極めて重要なことで、彼女のお陰で香盤に穴を開けずに済んだことが度々あった。それが彼女に対しての借りとなり、劇場側はどんな時でも優先的にオファーを出してくれるようになる。
こうした彼女の地道な努力が効を奏し、彼女の人気はじわりじわりと高まっていった。地方劇場に乗ることがファンを全国区にし、結果的に根強い固定ファンの獲得に繋がっていったのだ。
サワティ王子は、彼女を追いかけて全国を遠征したりはしなかったが、都合のつく範囲で彼女を応援し続けた。
そして10年もの年月が経った。
サワティ王子がびっくりしたのは、彼女が歳をとらないことだった。ビックスターの灘ジュンさんもさすがに年齢には逆らえずに美貌が衰え始めたところ、彼女の方はむしろ歳とともに綺麗になっていった。そして美しさでは灘ジュンさんを上回ってきた。
彼女のデビュー当時を知らない新しい客がどんどん美しい彼女のファンになっていった。人気は既に灘ジュンさんを追い抜いてきた。
サワティ王子は確信した。
「彼女はやはり妖精なんだ。メルヘンの世界からやってきた妖精だったんだ。」
彼女には普通の女の子にはない不思議な雰囲気をもっていたが、きっとそのせいなんだ。鬼太郎の目玉おやじを大事にもっていたが、あれは妖精として妖怪とも交流があったせいだ。彼女自身、歳をとらない半妖怪と言えるのかもしれない。
一世を風靡した灘ジュンさんも既に引退した。
彼女は17年目に入ったが、その美貌はますます磨かれ更に綺麗になっている。人気は不動だ。
相変わらず、多くの劇場に引っ張りだこ。つい先月も、小倉A級から大坂東洋へ、次に広島へ、そして関東の蕨ミニへと、全国縦断の四連投というハード・スケジュールぶり。
なお、以前は、メルヘンの世界にばかり興味があるのかと思い気や、今では戦国武将に興味を持ち全国のお城巡りをしているようだ。まるで男の子のような趣味だ。ステージの演目でも戦国武将を演じ、年配のストリップ客を唸らせている。不思議な魅力に満ちていることはデビュー当時と変わっていない。
サワティ王子はストリップの神様に尋ねた。
「踊り子の価値を決めるのは誰ですか? やはり、お客ですか?」
ストリップの神様は言った。「いや、お客は気まぐれだ。それは‘時’が決めるのだ!」と。
16年という長い時間が静かに流れていた。
今やストリップ芸歴17年目。つねに第一線の現役として活躍している。
その踊り子の名前は西園寺瞳という。
おしまい