今回は、ロックの踊り子、西園寺瞳さんについて、H30年3月結のライブシアター栗橋公演の模様を、演目「楓」を題材に、「ストリップにおけるメルヘンと恋愛と金権主義」について語ります。

 

 

H30年3月26日(月)、ライブシアター栗橋に顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①秋元みり(蕨ミニ)、②西園寺瞳(ロック)、③鶴見つばさ(ロック)、④JUN(西川口)、⑤せいの彩葉(ロック)〔敬称略〕。今週はJUNさんの四周年週。

 

西園寺瞳さんは三個出し。演目「楓」と、長谷川凜さんから譲り受けた大きな雪だるまの演目「SMF (Snow Magic Fantasy)」、そして花と蝶々の演目「蝶々結び」。

どの演目も、瞳さんらしいメルヘンチックな作品である。というか、西園寺瞳さんはデビューから一貫して瞳たんワールドという独自のメルヘンの世界を構築している。

自作自演している踊り子は皆、自分の中にひとりの女の子のメルヘンの世界があって、それを少しずつ切り取りながら作品を作っており、その集合体はやはり、ひとりの女の子の、ひとつの大きなメルヘンの世界を形作っている。

我々ストリップ・ファンは、彼女が演ずる作品を通して、その女の子のメルヘン・ワールドに憧れ、そして彼女のことを好きになっていく。私は以前から「ストリップは踊り子に恋する場である」と言っているが、そのくらいの気持ちがないとストリップの本当の楽しさが分からないということでもあり、ストリップファンとして彼女の演じるステージを味わえないのだと感じている。

ただ、ストリップの恋愛は一般の恋愛と違い、恋人になって結婚するとかの次元にはなりえず、あくまで踊り子とファンとして一緒にストリップを楽しむことにある。だから、一生懸命に応援しているからと言って恋愛関係に発展して結婚に至るとは鼻から考えていない。踊り子の場合はたくさんのファンに囲まれるため、通常の男女のように一対一になりえないのだ。その線を逸脱すると、お互いに踊り子とファンとの関係がうまく継続しえなくなる。だから、踊り子とファンとの距離感は大切であり、その範囲内でお互いストリップを楽しむのである。

個人的に好きになり過ぎると、大概、踊り子とファンとの関係は長続きしない。距離感を保った信頼関係がないと、ストリップの付き合いは続かないのである。

 

おっと、話が脱線してしまった。

瞳さんのメルヘンの世界に戻そう。今回は、三つの作品の中で演目「楓」について話す。

まずは、作品紹介を始める。

明治大正時代の学生の恋愛話。

黒い大きな学生コートを着た男性が、紅葉している楓の木の下で書物を読んでいる。黒い学生帽をかぶり、黒縁眼鏡をしている。

ちなみに、楓と言ったが、実際の木はクヌギの木の模型。楓の木がなかったらしい。(笑)

読んでいる本のタイトルは何か、気になるが分からない。

音楽はスピッツの曲「空も飛べるはず」。本作品はほとんどスピッツの曲を揃えている。スピッツには青春の甘辛さがよく出ている。この曲に合わせて踊る。

次に、Raphaelが歌う「秋風の狂詩曲」に変わる。作曲作曲:華月。Raphael(ラファエル)は、日本のヴィジュアル系バンド。1997年に結成され、1999年にメジャーデビュー。ギター兼コンセプトリーダーであった華月が2000年10月31日に19歳で急逝したことで2001年活動休止。なぜ、瞳さんがスピッツ以外のこの曲を使用したか真意は分からないが、この曲を聴くと、天才である華月のあまりにも早い死が青春の物悲しさを掻き立てる。

今度は、女学生が登場。花柄のかわいらしい着物の上に、海老茶色の袴を履くという明治大正時代のコーディネート。黒いブーツを履いて踊る。

きっと、男子生徒は勉学に、女子生徒は(「恋せよ乙女」ではないが)恋愛に、その青春を謳歌しているのかな。あるいは、二人の恋愛はうまくいかず悲恋になったのか。

一旦、暗転して、三曲目がスピッツの曲「夢じゃない」に変わる。この曲の歌詞「夢じゃない 独りじゃない 君がそばにいる限り」は、曲の旋律から見てハッピーな感じではなく、実際には君がそばに居ないのではないか。

瞳さんが灰色っぽい襦袢姿で現れる。襟元は青く、着物には桜の花柄、ピンクの帯をする。

そのまま、裸足でベッドショーへ。

近くでアクセサリーを見る。紐状の純金のピアス、純金のネックレス、両手の人差し指と小指に純金のリング。純金の輝きが瞳さんの白い肌にとても映えている。

ベッドの音楽がスピッツの「楓」に変わる。スピッツ(草野正宗)の歌詞は難しい。サビが♪「さよなら 君の声を 抱いて歩いて行く」とあるから、これも悲恋の歌である。

ふと、瞳さんが最初に男子学生がもっていた書物をベッドに持参していることに気付く。本の中から栞になっている楓の紅葉を取り出す場面がある。そのときに、本のタイトルが見えた。『戦国時代の大誤解』とある。さすが、各地の城址巡りをしている瞳さんの歴女ぶりが垣間見えて、おもわずニヤリとしてしまう。

 

さて、私が今回のメルヘン三部作の中から何故に演目「楓」を選んだかを話したい。

実は、この作品を初めて拝見したのは、昨年の11月、ここ栗橋だった。その時にも、瞳さんに「この作品、気に入ったからレポートするね」と約束していた。瞳さんは忘れているかもしれないが・・。

私は、この時に小説「金色夜叉」を読んでいた。たまたまネットで現代語訳にされて配信されているのを見つけて、かなり長いが読んでいた。金色夜叉(こんじきやしゃ)は、明治を代表する作家・尾崎紅葉のあまりにも有名な小説です。読売新聞に1897年(明治30年)1月1日 - 1902年(明治35年)5月11日まで連載された。前編、中編、後編、続金色夜叉、続続金色夜叉、新続金色夜叉の6編からなっている。執筆中に作者が死亡したため未完成である。

あらすじは次の通り。

若年のころ親を亡くした間貫一は、自分を引き取ってくれた鴫沢家の娘・お宮と将来を誓うが、二人の前に現れた富豪・富山がお宮を見初めたことから貫一とお宮の運命が狂いだす。

自分が金満家であることを見せつける富山に目がくらみ、富山と結婚する約束までしてしまうお宮を貫一は必死に引き留めるが、お宮の決意が固いことに絶望し、お宮の元を去る。

激怒した貫一がお宮を蹴り飛ばす、熱海での場面(前編 第8章)は有名である。貫一のセリフとして「来年の今月今夜のこの月を僕の涙で曇らせてみせる」が広く知られている。

 

純朴だった少女が、男の裕福さに目がくらみ身を売るような結婚をする・・・普遍的なテーマかもしれませんが、この金色夜叉では、裏切られた男の恨みの深さ、裏切ってしまった女の身を切るような後悔が余すところなく描かれていて、軽率な行為の代償とはかくも大きいものかと思わせてくれる。

お宮は軽率で単純な女性かもしれませんが、決して悪女ではありません。ただ自分の行為の結果を深く考えることができないがために簡単に人を裏切り、結果一生苦しむことになります。

富豪の富山と結婚した後、お金に困らない生活を手に入れられはしたものの、夫に顧みられず、せっかく生んだ我が子には死に別れ、絶望的な生活を送りながらお宮は「自分の生活は富裕だが、自分ひとりでこういう生活をしたいのではなかった。自分は貫一とともにこういうことがしたいのだった」という自分の気持ちに気づき、身もだえるような後悔に苛まれます。

一方の貫一は、己の全てを捧げた女性にあっさり裏切られ、自分の人生にも、女性というものにも絶望しながら高利貸しの手先となって生活していますが、その生きざまはあまりに刹那的で、全ての幸福を拒んでいるような感じすらします。

知り合った女性に好意を寄せられても、またその故に独立を援助するからと言われても、頑なに拒み続ける貫一はどこか大事なところが壊れてしまったかのようで、痛々しい。

この「金色夜叉」には続編があり、その続編の中でお宮は自分を責めるあまり衰弱し、死にかけるほどにまで追い詰められてしまうのですが、お宮の様子を見た貫一が苦しみ悶えながらも「・・・許した」とやっと絞り出すようにつぶやく場面があります。

そこに至るまでの長い歳月、そのあまりに長い、苦しみに塗り込められたような二人の歳月を振り返ると、「あのとき富山がお宮の前に現れなかったら、誰の運命も狂うことはなかったのに」と思わざるを得ません。

この小説の主題は「金権主義と恋愛の関係について」であるが・・・。

精神的な満足というものは、お金や物で手に入れられるものではない・・・今も良く繰り返されるこのメッセージを、男女の情念を交えて見事なまでに表現した素晴らしい作品だと思います。

 

私は、この作品を自分のストリップ体験と重ねながら読んでいました。

三年ほど前、私は一人の踊り子Sさんと出会った。「16年間の私のストリップ人生は、この娘に会うためのものだった!」と思わしめるほどの衝撃的な出会いだった。私は彼女にのめり込む。私は自分の中に「彼女との出会いは運命だ」そして「この愛を彼女が引退するまで貫く」との信念のもと、私は最終的に家族も仕事も捨ててしまった。後悔はなかった。ところが、仕事を失った私に対して、彼女は手のひらを反すように冷たくなった。結局、お金の切れ目が縁の切れ目となってしまったのである。

私は決して彼女を自分のものにしようなどとは微塵も考えていなかった。引退が早いと聞いて、少しでも彼女の側に居て応援したかっただけであった。それすらも許してくれなかった。彼女はお金のために踊り子になったこともあり、お金のある人に走っていった。これまで応援してくれたファンには恩義も何も感じない子に豹変した。私は茫然とするしかなかった。

お金とは恐ろしいものである。目的がお金であれば、これだけ人は変われるものなのか。人の恩義を裏切り、それで得たお金で人は幸せになれるのだろうか。ストリップにおける恋愛とはこれほどに空なるものなのか。それまで彼女の作り上げてきたメルヘンの世界は素晴らしいものであると信じて疑わなかったが、金権主義の前にメルヘンも恋愛も脆くも崩れ去っていく。

ふと、瞳さんが持っていた本のタイトルが『ストリップの大誤解』と見えてきた。

 

 

平成30年3月                        ライブシアター栗橋にて

 

 

 

【西園寺瞳さんからのお返事】

「楓」のレポートありがとう。前に栗橋で書くわって言ってくれてたもんね。

金色夜叉という作品と重ねて観てくれてたのね。

 

レポート書いてくれてありがとう。「楓」はお気に入りの演目なんだ。男の子は実は楓(じゃなくてくぬぎ)の木だったんだ。人の姿で女の子の前に現れて、女の子はくぬぎに恋をして、でもくぬぎはもう人の姿になれなくて。木の姿のまま見守ってくれている。そんな感じでステージしてるよ。  

スピッツの曲がちょうどこの演目に会うんだ~

戦国時代の大誤算、気付かれてしまったかぁ。 

 

 

今回は、H28年11月結のライブシアター栗橋の模様を話します。

 

 

 11月21日(月)に栗橋に行く。田んぼの中を吹き抜けてくる風はもう冬の冷たさ。朝早く場所取りで並んでいると辛いので、車の中で待つことにした。

今週の香盤は次の通り。①西園寺瞳(ロック)、②仲間直緒(東洋)、③香坂ゆかり(ロック)、④平野ももか(道劇)、⑤新條希(道劇)〔敬称略〕。

 

私が現在のホームにしている渋谷道劇の新人二人、新條希さんと平野ももかさんが栗橋に初乗りになり、初日から応援に駆けつけた。お二は仲が良いので一緒に栗橋に来れて良かったね。初日に劇場前の広い駐車場で、車の中にいたら二人が一緒にタクシーで乗り入れて来たのを見つけた。他のメンバーも次々とタクシーで駆けつけてきて、仲間直緒さんとは目が合い軽く挨拶した。

今週は私としても仲良しのメンバーが多く楽しい。たくさん通いたい。

 

 トップの西園寺瞳さんとは久しぶりの再会。4月のDX歌舞伎以来だから7ヶ月ぶりになる。昔からのお付き合いなので、今週は私が道劇所属の新人さん目当てなのをしっかりご存知。「可愛い新人ちゃん二人もいて太郎さんうきうきだよね。」

 仙台単身赴任時代に通った仙台ロックが今年6月になくなったことや、昔話に話が咲く。「仙台ロックのお話。読んでいるとすごく懐かしくなっちゃう!! ひとみたんまた仙台乗りたいなぁ。」私の最近の近況も聞いてもらった。瞳たんは苦楽を共にした私のストリップの戦友である。

 瞳たんは10年選手であるが会う度に綺麗になっていく。むしろ若返っているのではないかと思わせられる不思議な魅力をもつ方である。最近のロックでは顔なじみの10年選手がどんどん辞めていっている。仙台ロックが無くなったりと仕事の場がなくなっていることが要因のひとつだが、その中で瞳たんは最も出演頻度が高いベテランさんと言われている。昔から出演依頼があったら決して断らないことで劇場側の信頼が厚いという話をよく耳にする。素晴らしいことだ。

 今週は三個だし。その中で、初めて瞳たんの着物姿を見て、あまりの美しさに驚いた。着物がよく似合う。というか、瞳たん、しばらく会わないうちにまたまた綺麗になった感じだね。「『星月夜』は藤咲茉莉花ちゃんからの演目です。日舞はずっとやったことなくて浅草以外だと初なのです。とっても素敵な曲たち。」

 

 2番手の仲間直緒さん。直緒さんは栗橋には再来演らしい。

 今週は二個出し。特に、2,4回目の周年作が華やかで素晴らしい。この周年作は既に大阪東洋で拝見している。

 直緒さんは周りをパーッと明るくさせてくれる。そして「太郎さん来てくれて今日も頑張っちゃう」と言ってくれる。すんごく性格のいい子だ。

直緒さんとは、手紙のやりとりも楽しい。今回は東洋のお姐さんの話で盛り上がった。

 

 4番手の平野ももかさんはお目当ての一人。今週、栗橋に初乗り。

 初日は慣れない劇場で「ステージ高くてびっくりしたよー。落ちたらやばそう」、「五人香盤いそがしいよぉぉぉぉ」てな感じだった。(笑)

 彼女とは今年6月結のデビュー以来、本拠地渋谷の他にも大阪晃生、上野など各公演には必ず欠かさず顔を出していたが、前回の11月頭のTSには行けなかった。また、先週、蕨ミニに一日だけ紫りょうさんの穴埋めで入ったらしい。いろんな劇場を廻るにつれ、かなりファンがついてきた。ポラが一番売れている。また今週はリボンさんが二人。私は新しいリボンさんと顔馴染みだったので驚いて声をかけた。二三週前からリボンに付いたと話してくれた。このように着実に客が付き人気が高まっている実感。デビューから応援してきたストリップの父としては娘の成長が喜ばしい限り。

 今週は二個出し。今回、二週前の渋谷後半に初出しした新作を漸く拝見することができた。演目名は「爽」で、まさに爽やかな作品。ももかさんの清楚感がよく出ている。選曲は全てももかさん自身で行った。「1.砂漠の雪(MELL)、2.believe(梶浦由紀)、3.Masquerade(黒石ひとみ)、4.晴包(HHH&MM×ST)  爽やかな音源で組んでみました。(中略) 振付けは園田しほり姐さん。」

 

 トリの新條希さんは、初乗り&初トリのダブル初。ファンとしては必ず応援しないといけない週になっている。

希さんの方も初日は「ダブルきついー!! 時間がないよ~ ポラコメ書けない。。」とバタバタのご様子。(笑)

今週は三個出し。新作「命短し恋せよ のぞみん」と「のぞみんとネズミープリンセス」。そして先週の渋谷道劇で初出しした作品を漸く見れた。園田しほり姐さんの作品を譲り受けたとのこと。「しほり姐さんが小倉のセーラー大会で出した演目を頂いたものです。演目名は無い。。『しほり姐さんから頂いた演目』って呼んでるよ。」希さんには既にセーラー服ものがあるが、前回のは私立っぽく、それに対し今回のは公立っぽい紺の制服。 

ももかさん共々、しほり姐さんにお世話になっているようだね。

 

希さんとももかさんの仲良しコンビは、私にとって二つの味を一度に味わえて嬉しい。

希さんは若さ溢れるきゃぴきゃぴ感でロリ系好きにはたまらないタイプ。一方のももかさんは、おちついた大人の雰囲気をもつ。この二人を一緒に応援できるのはストリップファンとしてまことに贅沢な話だ。

 

 

平成28年11月                        ライブシアター栗橋にて

 

 

 

『サワティ王子の朝食』 

~‘きりみちゃん’の好きな西園寺瞳さん(ロック所属)に捧げる~

 

 

 

 8月31日、今日は野菜の日。

 サワティ王子が朝食をとりに松屋に入った。

 彼はいつも、朝食は朝昼兼用にしている。ストリップ劇場の開演はだいたい12時なので、劇場開場から開演までの時間にとる。劇場の開場はだいたい10時半からなので、11時までの松屋朝食サービスタイムに間に合うのが嬉しい。

「さて、今日の朝定食は何にしようかな?」

 注文発券用の券売機の前でふと悩む。

 サワティ王子は、小さい頃から朝は目玉焼きを食べる習慣が付いていた。というのは、彼の実家は小売店をやっていて、近くの養鶏場から大量の卵パックを仕入れていた。だから毎朝とれたての卵を食べることができたわけだが、もちろん新鮮なことと、もうひとつ理由があった。養鶏場では毎朝数えきれないほどの卵が産まれるが、その中には卵にヒビが入っていて商売にできないものがたくさん発生した。ヒビ割れタマゴと呼んでいた。それをワンパック10個にして買っていた。もともと捨てるしかないのだからタダ同然。安いのだから毎朝2~3個を食べていた。食べ残したら、痛みものだから保存ができず、その日のうちに捨てるしかないからね。

サワティ王子は券売機の前で「昨日も一昨日もダブルの目玉焼き定食を食べたなぁ~」と思い返す。「よし、今日は鮭定食にしようか!」ダブルの目玉焼き定食も鮭定食も同じ値段450円だからね。

 

「はい、お待たせしました!」と言って、女性の店員さんが配膳してくれる。

 目の前に鮭定食がお目見え。すると、鮭が「らぶ!サーモン!」と私にウインクしてきた。これには驚いた。

鮭のきりみちゃんが「あなたに美味しく食べられて嬉しい!」と言っている。

 私は思わず、きりみちゃんの小股のあたりを箸でつんつんした。いい感じで身がほぐれてきた。「このサーモンピンクの色付きがたまらないなぁ~。しかも濡れぐあいがとっても美味しそう♡」

 私ときりみちゃんのこの戯れを、横で見ていたものがいた。私はハッと思い、その視線の先を確かめた。すると、隣にいた客がダブルの目玉焼き定食を注文していた。その視線とは大きな二つの目玉焼きであった。まさしく大きな眼のようにじろりと睨んでいた。隣の客は半熟状態の目玉焼きを頼んでいたので、目玉焼きの視線は生々しかった。

目玉焼きが「いいんだ~いいんだ~。ボクはきりみちゃんにはかなわないよ。きりみちゃんの方がかわいいもんね。」とぐでぐでといじけている。

サワティ王子は思わず「あっ、今日は野菜の日で、きりみちゃんの誕生日なんだ。だから鮭定食にしたけど、明日からは目玉焼き定食に戻すよ。」と言い訳をした。

目玉焼きが「卵は ゆでるもよし 焼くもよし 生のままでもよし。いろんな調理法があるよー。それにセットでハムくんかウインナーくんも付いてくるよん。」とぐでぐてと説明してくる。

「わかった!わかった!明日は必ず卵にするからさー」とサワティ王子は言う。

 ぐでたまはようやく引き下がった。

 サワティ王子は「それにしてもぐでたまは、2013年組のライバル意識が強いなぁ~。きりみちゃんは2013年のサンリオの投票企画『食べキャラ総選挙〜食うか食われるか真剣勝負!〜』にてエントリーした20キャラクターのうち1位に輝き、2014年2月にメジャーデビューしたから。ぐでたまは、そのときの口惜しさが未だに尾を引いているんだなぁ~。」と内心思った。

「えっ!? なんか言った」 ぐでたまがボクをにらんできた。

「いやいや、なにもなにも・・・」ボクは言葉を濁す。

 

 翌朝、サワティ王子は、またまた、きりみちゃんに食指が動いた。

「やっぱりボクはストリップファンだから、タマより、サーモンピンクの方が好きなんだよな~♡」

 注文した後で「やっぱり、ぐでたまに悪いよなぁ~」と思い返し、女性の店員さんに「すみません、目玉焼きだけ追加注文お願いします。」と声を掛けた。

 今朝は、いつもの450円定食に追加注文70円で、計520円のリッチな朝食になった。

「目玉焼きと鮭だなんて、今日は贅沢だなぁ~」と思いながら、美味しい朝食を食べたサワティ王子だった。

 

                                    おしまい  

 

 

 

 

ロックの踊り子、西園寺瞳さんについて、「瞳たん、ストリップの女神になる」という題名で語ってみたい。

 

 

H26年9月結の仙台ロック興行、私は飛び石連休の月曜日を休みにして9月21日(日)~23日(火)の三日間を、仙台ロックに遠征。

今週の香盤は次の通り。①夏木りりか、②西園寺瞳、③安田志穂、④藤咲茉莉花、⑤藤月ちはる〔敬称略〕。全員ロック。

今週はすごく癒されるメンバーばかり。お蔭で今週後半の土日も合わせて五日間を仙台滞在とした。

 

MYチルドレンの代表格・瞳たん。会うたびに綺麗になっているが、今回お客さんからも「今までで一番キレイだ」と褒められ照れていた。実際に私もそう思うよ。容姿や表情は心に合わせて美しくなる。また、ステージも洗練されてきたなぁ~と感心。

今回は「地球」と「水の妖精」の二個出し。

本人のお気に入りという「地球」について観劇レポートをさせてもらう。

 

地球を模した大きなボールを持って現れる。

衣装は、上半身とスカート部がセパレート。上半身は、細かい糸が垂れた銀のブラの上に、青い薄い布を羽織る。スカート部は足先まで長い白い布の上に、膝までの短い青い薄い布を重ね、腰には銀色のベルトを締める。ベルトには剣状の細い前垂れが一本ある。地球を掲げ裸足で踊る。

髪飾りも青い布で、上下服と合わせて、青が基調色であり、水の女神(妖精)をイメージ。

次の衣装は、頭から白い布をかぶったウエディングドレス調で、白が基調色。先ほどのブラに、スカート部は白・赤・青・黄の布が縦に重なり合う。また肘からも白・赤・黄の細い布が垂れる。白地に七色から、光の女神(妖精)をイメージ。

場面が変わって、水のせせらぎの音、鳥がさえずる声。

先ほどの地球を掲げて、白い女神姿で再登場。白いリボンの髪飾り、上半身は裸、首輪とベルトが細かな紐で何本か繋がる。スカート部は丈の長い白い布。白い長手袋。

全体を通して、地球を護る女神像をイメージさせられる。

 

瞳たんは、この演目を楽しんで踊っているとコメントしていた。そして私にも楽しんでほしいと言ってくれる。ならば、私なりに楽しい童話にしちゃうね。『地球を救う女神』をプレゼントさせて頂きます。

 

平成26年9月                            仙台ロックにて

 

 

 

 

『地球を救う女神』

~西園寺瞳さんの演目「地球」を記念して~

 

 

今や地球はかなり疲弊していた。

以前から地球環境問題が取り沙汰されていたが、相変わらず人間同士が醜い争いをやめないために環境破壊が加速していた。

風の妖精と水の妖精がそのことを深く憂い、女神に相談しました。

女神は考えました。「宇宙規模で地球を救うためのエネルギーを地球に集めたい。そのためにストリップの力を利用しよう!」と。具体的には、地球で宇宙規模のストリップ大会を開催し、全宇宙からストリッパーを集結し、人類をもう一度、元気にしようとする計画でした。

ストリップの女神は全宇宙に向け、ストリップ大会の開催を発信しました。

我々の住む地球・太陽系を含む銀河系宇宙の隅々まで連絡が行き届きました。

 

ところで、宇宙にはロリ・バリアとエロス・バリアという目に見えない力が働いています。宇宙はロリとエロスの微妙な引力のバランスの上に成り立っているのです。

ロリひとつ取っても、地球の周りには‘太陽のロリ’と‘月のロリ’がありました。

‘太陽のロリ’は、燦々と降り注ぐ太陽の光のように、明るく天真爛漫にロリの魅力で迫ります。大概の男性は一目でまいってしまいます。桃瀬れなさんや初芽里奈さんが代表例。

 それに対して‘月のロリ’は地球の陰に隠れてしまうような、控えめを良しとする暗めのロリでした。でも本物のロリ好きにはたまらない魅力を覚えました。大友輝さんが根強い人気があります。白砂ゆのさんもこちらかな。

 地球に、それぞれの代表が集まり出しました。すると、‘太陽のロリ’と‘月のロリ’の両方の魅力を兼ね備えた‘水星のロリ’が現れました。太陽と月の中間という感じなのでしょうか、自らを人類を救うコウノトリと呼んでいます。

 彼女はロリロリっぽい可愛さ№1の出場者、登録名は「藤月ちはる」と言いました。

まさに水星のごとく現れた・・うーん? 水星or彗星、漢字が違ったかしら。。まっ、細かいことはいいか・・・

 

 一方のエロス・バリア。

 エロエロパワーで男性をメロメロにします。一般的に、歳を重ねると、ロリ系からエロス系に移行していきます。熟女好みという特殊な部類もあります。

 ほのたんは最初は完全ロリータ(略して完ロリ)を宣言していましたが、歳を重ねるうちに、今や着物の似合う熟女宣言をしています。

 エロス系は数えきれないほど沢山います。今週出演中の藤咲茉莉花さんや夏木りりかさん等ベテラン勢はエロス系になるでしょう。

そんな中、若いのに強烈なエロス・パワーを放つ方が登場してきました。自らを「あくびちゃん(阿久美々さん)」と称しています。彼女こそ、ストリップの新星と云えます。

 

さてさて、このロリとエロスの狭間にいる方もいます。ロリ系星雲とエロス系星雲の間を彗星になってぐるぐる回っています。aiさんや川原美咲さんがエロカワの典型だね。

 

また、広い宇宙には、おっぱい星とおしり星がありました。

おっぱい星から有名な美乳三姉妹が送られてきました。翼裕香さん、音無舞華さん、美緒みくるさんの三人。特に、美緒みくるさんは今後を期待される新星と言われています。

(今更ですが、今週、西園寺瞳さんの美乳に魅入っている私。・・・)

おしり星からはベテラン最強軍団が送り込まれました。かんなさんを筆頭に、吉沢伊織さん、加瀬あゆむさんが名を連ねました。彼女たちのおしりパンチは強烈です。

 

ピンク星からは、ピンクの妖精、鈴木ミントさんが来ています。

また、変わったところでは、妖怪人間ベラを演ずる安田志穂さん、バンパイアを演ずる小宮山せりかさんがいます。

 

全宇宙ストリップ大会は盛大に催されました。

最初にストリップの女神が地球を代表して宣誓しました。なぜか女神は鮭の切り身のぬいぐるみを小脇に抱えていました。他にも、ふなっしーやなめこのぬいぐるみを持ってました。おっと、話がずれました。

これだけのメンバーが勢ぞろいしたお蔭で、大会は大々的に盛り上がり、人類は元気になりました。刺激を受けてきっと子孫繁栄に励むはずです。

ストリップこそ、平和のシンボルなのです。

 

 

                                   おしまい

 

 

 

PS).

 開演前の短い時間で、なんとか出来上がったぁ~。今週のメンバーとのやり取りや、最近私が書いたものを題材にして、軽いノリで仕上げた。書き上げた直後に、敬愛する宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を思い出した。銀河鉄道に乗って色んなストリップ星を巡って回るストーリーも面白いかなとふと浮かぶ。いつか挑戦してみよう。

最後に一言。今週の出演メンバーを中心に、最近拝見した踊り子さんの名前を勝手に使わせて頂きました。具体名がないと話が面白くないのでご容赦下さい。

 

 

 

 

 

今回は、ロックの踊り子、西園寺瞳さんの「瞳たん、天使になる」という題名で観劇レポートをします。

 

 

今のロックには、デビューから応援し、私の手紙をエサ(?)にして成長してきた踊り子さんが何人かいる。私は彼女たちのことを勝手に‘太郎チルドレン’と称している。踊り子を長く続けてくれて、すでにベテラン級になっている。彼女たちの殆どが私のストリップ殿堂入り(私の応援が100日超の方)している。

  彼女たちとはたくさん会っているので仲良くしてもらっており、私の顔を見つけるとみなさん笑顔で喜んでくれる。彼女たちに会うと心が和み、とても癒される。こういう方をたくさん持っているのがストリップを趣味として楽しんでいる私の最大の財産である。

 その太郎チルドレンの一人が西園寺瞳さん。会うたびに私が最も心温まれる一人である。

 今回(H25年11月17日)、仙台ロックで三か月ぶりにお会いして、ほっこりとする和みを感じ、改めてその気持ちが強まった。

 

 今回の演目は『天使』と『人魚姫』。洗練された瞳たんメルヘンワールドを描く。

 デビュー当時からユニークな存在として知っている、あの瞳たんがこんなに素敵な踊り子になってくれたことが感慨深い。太郎チルドレンの優等生である。会うたびに綺麗になっているし、ステージの魅力がどんどん増している。接していて分かるが彼女は性格美人であり、それが歳とともに表に出てきている。一人の踊り子として、一人の女性として、一人の人間として、とてもいい成長の仕方をしていると感じている。

 今回の演目『天使』を観ていて心に響いてくるものがあった。

 NOKKOの曲にのって、ピンクのドレスで登場。ドレスにはピンクと水色のリボンが取り付けてある。白い帽子にも同じリボンがある。背中にある天使の羽根がポイント。洗練されたメルヘンチックな衣装である。白いシューズを履いて、華麗に踊る。

 次の衣装は、古代ローマ人をイメージさせられる衣装。頭には白いリング。長い白い布を手に巻き、振袖のように手から垂らす。胸元から下にも布を巻き、スカートのように垂らす。

衣装だけでもメルヘンが物語れそうだな。それぞれをどういうシチュエーションと捉えるかで楽しく悩めそうだ。瞳たんのステージを観ながら、ひとつの童話が浮かんできた。

瞳たんに童話『踊り子になった堕天使』をプレゼントしよう。

 

平成25年11月                          仙台ロックにて 

 

 

 

『踊り子になった堕天使』

 

天上にすむ女神には、たくさんの天使たちが仕えていました。

その中に、ちょっと変わった天使がいました。ふつうの天使は気品に溢れた独特な輝きを放っていました。ところが、その天使は貧相な雰囲気を持っていました。たしかに背中に羽根があるので天使には違いありませんが、他の天使と同じ輝きを放っていません。容姿も下界の人間に近い感じがします。

 

女神は、その天使を下界に降ろすことにしました。

天使は何もわからないままストリップの世界に入りました。天使の羽根をもぎ取られた屈辱、自分への自信の無さ、下界への不安などから最初のうち自分の殻に閉じこもりました。かわいい容姿でしたが、そんな彼女の暗さから、お客さんや劇場関係者の評判はよくありませんでした。

でも、彼女はストリップの世界から逃げる術を知らなかったので、踊りを練習し、一生懸命にステージを努めました。彼女のけな気な姿に好意を抱く客も現れ、次第にファンが付き始めました。

ところが、愛嬌がなく、人付き合いが苦手な彼女は、楽屋のお姐さん達から虐められました。かわいい容姿がむしろ嫉妬の対象にもなりました。ところが、天上の世界には憎しみや恨み、嫉妬や妬み(ねたみ)・嫉み(そねみ)などマイナスの感情は存在しません。だから、もと天使であった彼女には、お姐さん達のつまらない嫉妬や妬みが理解できませんでした。

「赤ちゃんは天使に近い存在なので最初は真っ白な状態で生まれてくるけど、人間は大きくなるにつれ、醜いマイナス感情を学んでいくのね。悲しいことだわ。」

彼女には、お姐さん達の虐めを気にする感覚がなかったことが救いでした。

 

ある日のこと。

彼女は、自分のことを眩しげに見つめる熱い視線を感じました。一人の青年が彼女の瞳をじっと見つめていました。他の客からも同じようなLOVEビームが全身に浴びせられました。彼女は心が熱くなりました。その瞬間、彼女の身体が内側から輝き始めました。

そして、ベッドショーで、ヒックとしゃっくりをしたら、ひとつの泡が口から吐き出ました。その泡はハートの形をしています。

ヒック!ヒック!ヒック!・・・

しゃっくりが止まりません。盆の上がハートマークで溢れました。

そのハートマークは美しいピンク色。それは美であり愛でした。それを観ていた観客はとても幸せな気分になりました。いつしか彼女のステージは幸せを呼ぶステージとして評判になりました。

 

たくさんの客が彼女のステージを観に集まりました。一躍、彼女はストリップ界の大スターになりました。

これまで彼女のことを見下していたお姐さん達は、彼女の活躍が妬ましく、さらに意地悪をしました。しかし、彼女は全く意に止めませんでした。

「美と愛をもてば、憎しみや嫉妬や妬みはいかにつまらないものか分かるわ」

ステージにおける本物の美しさは、心の美しさがそのまま反映されることを彼女が証明していました。

 

彼女のもとに、女神が現れました。

「あなたは、本当の美と愛を手に入れましたね。立派に天使の資格を得ましたので、私と一緒に天上に戻りましょう!」と言って、背中に羽根を付けてくれました。

 女神は天使を連れて天高く上っていきました。

 

                                   おしまい

 

 

[備忘録]

 11月に瞳さんのステージを拝見し、最初、童話「みにくいあひるの子」をモチーフにして、「みにくい天使の子のお話」という題名で一旦童話を書き上げました。輝きをもたない天使を女神は下界に落とし、ストリッパーにする。お姐さん達に虐められながらも、本当の美と愛を得て、天使の輝きをもつストリッパーになり、やがて天上に還っていくというストーリーでした。

 ところが、その後、12月5日、南アフリカのマンデラ元大統領が亡くなられたというニュースを見る。その中で、マンデラ氏の言葉が深く心に響いた。

「抑圧された側が解放されるのと同じように、抑圧する側も解放されなければならない。他人の自由を奪う者は、憎しみにとらわれ、偏見の檻に閉じ込められているのだ。」

「肌の色や育ち、信仰の違いを理由に他人を憎むように生れつく人などいない。人は憎むことを学ぶのだ。もし憎むことを学べるなら、愛することも学べる。愛は憎しみより、自然に人の心に届くはずだ。」

 私は「人は憎むことを学ぶのだ」というフレームをどうしてもこの童話に取り込みたくなった。そのため、「みにくいあひるの子」をモチーフにすることを止め、題名を変更し、内容を書き直した。こうして「踊り子になった堕天使」は出来上がった。

 

 

 

 

私の踊り子さんレポートを紹介します。今回は西園寺瞳さんです。

 

 

ストリップ界には異色なキャラを売り物にしている踊り子さんが何人かいる。代表格といえば篠崎ひめさんがすぐ浮かぶが、忘れてはならないのが西園寺瞳さんの存在。ひめさんも10年選手になったが、瞳さんも2002年6月デビューなので、もうすぐ7周年を迎える。

二人とも天然キャラのイメージ。おとぼけタイプに見えるが、実は二人とも凄く賢い。私は二人と長い間お手紙交換させていただいているが、自分の考えを自分の言葉でしっかりお返事してくれていつも感心させられる。彼女たちの魅力を語りだすと、これだけ長い間ファンに支持されてきた事実一つとっても、その魅力は計り知れない。

今週(H21.4.11-20)、仙台ロックに西園寺瞳さんが出演しているので、彼女の魅力及びステージについて観察してみた。

 

私は、2002年6月の川崎ロック・デビューから瞳さんを拝見している。

ステージに現れたとき、ロリちっくで、かわいく、なによりヌードがとても綺麗だと感激。透き通るほどの白い肌が彼女の魅力のひとつである。

そしてポラタイムで初めて彼女と接したとき、その異色な天然キャラに驚いた。いままでに会ったことのないタイプ、まるで異星人を見るような気分になったのを記憶している。おそらく、そのキャラに付いていけず、一瞬ひいてしまう客も多いだろう。しかし、そのキャラに魅力を感じ、根強く応援しているファンも多い。彼女自身、そのキャラを変えようとしない。というより、そのキャラは意図的に演出しているのではなく、まさに素、キャラそのものが彼女自身なのだと思う。きっと、ふだんの生活もそのままではないかな。

瞳さんはぬいぐるみが大好き。特にくまたんかな。ケロロ軍曹も好きと言っていたな。彼女はたくさんのぬいぐるみに囲まれて生活しているのだろう。瞳さんは未だにメルヘンの世界で生活する少女、いや妖精なのかもしれない。

妖精がストリップの世界に入ってきたわけだから、現実の仕事として客対応しなければならないのは大変なこと。ポラを買ってくれる客に対しては、いつもペコリと頭を下げ、凄く嬉しそうに対応する。こちらが恥ずかしくなるくらい、馬鹿丁寧にも見える。が、それが客に対する彼女の心からの誠意なのだと私は感じている。時に、ポラが売れずにオロオロする仕草を見ていると早く現実の世界からメルヘンの世界に戻してあげたいなと思ったりする。

また、先に述べたとおり、彼女はとても賢く、感性のいい子だと私は感じている。私の手紙に対する反応の良さに私はひかれた。更に、彼女は私の童話にイラストを描いてくれるのに感激した。感想を頂くことがあっても、イラストまで描いてくれるのは彼女だけだ。彼女の絵心に触れた瞬間、彼女はアーティスト(表現者)なんだとピンときた。

 

今回、二つの作品を観ていて、彼女は本物のアーティスト(表現者)だと再認識した。

二作品ともに、瞳ワールドが完成されている。

一作目は、くまたんとのメルヘン・ワールド。これは納得の世界。

二作目「ひぐらしの鳴く頃に」を観ていて、私は唸らせられた。感想を書きたいと思いながらも、すぐに感想が思い浮かばないのである。素晴らしい作品であると感じつつ、内容の理解に苦しんだ。

この作品には私の理解を超えた宇宙観を感じる。

最初に、巫女の紅白衣裳を着た祈祷師が登場。狐の面をかぶり、神棒で御祓いをする。

荘厳な音楽の中で、一体何をお祈りしているのか? と思いつつ、ステージは次に進む。

2曲目は一転、軽快な音楽。黒い衣裳で楽しそうに踊る。軽快な宇宙遊泳というイメージかな。

最後は、黒い天使の姿でベッドに入っていく。堕天使のイメージか。

静→動→静とメリハリのある展開で目が離せない。

私は、この作品にすごく魅力を覚えるも、いまだにそのテーマ、ストーリーを理解していない。その難解性が魅力なのかもしれない。自分なりに勝手に理解してくださいといわれているような気もする。

 

そこで、この作品を基に、私なりに童話を創ってみました。

題名は『星と罪』・・・

 

少女は、宇宙に憧れていた。

夜、外に出て、空を眺めると、満天の星たちが彼女に向かってウインクをした。彼女は星の魅力に酔い、星たちと一緒に戯れたいと思った。しかし、少女はその術を知らない。

 

ある日のこと、一人の祈祷師が少女の前に現れた。

少女は、自分の全てを捧げてもかまわないから、宇宙に飛び立ちたいとお願いした。

祈祷師は、少女に向かって答えた。

「あなたの命と引き換えにするなら、願いを叶えてあげてもいい」

少女は即答した。「宇宙に飛び立てるなら、この命を喜んで差しあげます」

祈祷師は彼女の命を交換条件にして、宇宙に飛び立つことのできる白い翼をくれた。

 

少女はさっそく翼をつけて空高く舞い上がった。

少女は、散りばめられた星たちをたくさんポケットに入れ、そして自分の好きな位置に星を並び変え始めた。

楽しくて、楽しくて、・・・少女は我を忘れて「星の並び替え」に没頭した。

 

すると、星座たちが騒ぎ出した。

天秤の上にのっている蟹(かに)や蠍(さそり)が、鋭い鋏(はさみ)をそれぞれカチャカチャさせて少女を脅かす。

水瓶の中を泳いでいた魚が水しぶきを少女に浴びせた。

牡羊が少女を追い駆ける。逃げる少女に向かって牡牛や獅子が吼える。

更に、弓が飛んできた。射手が少女を狙っている。

少女は驚き、逃げ回った。白い翼は、焼け焦げて黒くなっている。

遠くの方に優しそうな双子の姿が見えた。彼女は助けを求めて双子の元にすり寄った。

近づいた瞬間、双子の間から一人の乙女がひょっこり現れ、少女に冷たく囁いた。

「あなたは自分のわがままで、宇宙の秩序を乱しました。あなたのやったことは宇宙への冒瀆。だから、宇宙の神々があなたを排除します。

 人間には絶対に侵してはいけない領域があります。宇宙はそのひとつ。宇宙は人間の思う通りにはなりません。そのことを弁えない者はこの世から淘汰されます。」

 乙女が言い終わった瞬間、少女は宇宙の藻屑となりました。

                                   おしまい

 

瞳さんから次のとおり童話の感想を頂き嬉しかったよ。

「私のステージからストーリーを考えてもらえるのは嬉しいです。

素敵な童話ありがとうございます! 楽しく読ませてもらいました。たくさんの星座が出てきて楽しかったです!

宇宙を乱した少女が宇宙の藻屑になってしまうなんて深いですね。

そうなのです、私の巫女さんのステージの作品は悲しいストーリーなのです。」

 

 

 

 

今回は、「新妻、元妻、そして本妻」という副題で、「ストリップに女性の温もりを求めて」という話をします。今回はレポではなく、瀬能優さんへの個人的レターだよ。

 

 

 4月3日(月)に栗橋に行く。

今週の香盤は次の通り。①RIKA(蕨ミニ)、②黒井ひとみ(若松)、③瀬能優(ロック)、④牧瀬茜(フリー)、⑤星崎琴音(ロック)〔敬称略〕。

今週も私にとって話題たくさんの公演。今年デビューしたばかりの新人・星崎琴音さんの評判も聞こえていて一度拝見したかったし、四年ぶりの復帰になる黒井ひとみさんとの再会も楽しみにしていた。そして、なんと言っても私の古女房である瀬能優さんに会えるのが一番の嬉しさだった。

優さんと会ったのは二年ほど前の仙台ロック。H27年1月3~4日の二日間、お正月のご挨拶に遠征した。あれからもう二年以上お会いしていなかった。だから、今回の再会を心から楽しみにしていた。

実は、私は三年半前に離婚した。三人の子供たちは社会人となっていて、私は今年一月に長男に初孫が生まれ、私も立派におじいさん。今ではストリップと再婚したつもりで、たくさんのストリップの女房たちと楽しんでいる。今週四年ぶりに休業明けの黒井ひとみさんも私のストリップの女房の一人。私のホームであった若松劇場所属で、デビュー時から仲良くさせてもらった。彼女の名前は私の元妻と一字違いで、そのことを彼女に話していた。彼女は陽気な性格なので「太郎さんのストリップの女房になれて嬉しい」と言ってくれた。今回の再会もすごく喜んでくれている。

その点、優さんは「ストリップの本妻」だね。最初のポラ時、「私のことちゃんと覚えてくれていた?」と言われ「相変わらず若々しくて、あれっ! 新人さんかなと思っちゃったよ」と答えたら、「やだなぁ~本妻をすっかり忘れちゃうなんて~(笑)」と切り返される。こんな受け答えが楽しい。

 

実は、優さんと会っていないこの二年間、私はある若い踊り子さんに夢中になり追いかけていた。最初の頃は、ついに待ちに待った理想のストリップの天使と出会ったと思い有頂天になっていたが、振り回された挙句ポイされる。離れようと思いながらも離れられず、もうすぐ引退する彼女のラストを見届けたいと考えている。今では彼女が天使だったのか悪魔だったのか判断がつきかねずに、彼女との思い出を自分なりに整理しようとしている。ストリップというのは人間対人間の遊びであり、あまりのめり込み過ぎてはいけないものと反省している。しかし彼女に夢中になったことに後悔はない。

ストリップは楽しいものとずっと思っていたが、彼女のお陰で「苦しいストリップもある」ことを教えてもらう。今では、楽しいも苦しいも全てひっくるめてストリップなんだと感じている。

先に渡した童話「踊り子になったカネゴン」を読んでもらったかな。お金が若い踊り子さんを変えてしまうこともあるよね。そんな思いを込めて書きました。

そんな気持ちの中、昔の懐かしい踊り子さんに会うと癒されます。栗橋で西園寺瞳さんや黒崎優さんに会って癒されました。そして、ついに瀬能優さんにも会えました。

 

先に話したように、初孫が生まれ、田舎の母親と一緒に、来週あたり仙台に初孫に会いに行く予定なんです。長男は今仙台で働いています。長男はできちゃった結婚だったので、私は相手のお嫁さんとも初顔合わせになります。

ストリップと再婚したなんて強気の話をしましたが、別れた女房にも未練がある。嫌いで別れたわけじゃないからね。初孫を見たら、その気持ちが強くなるかもね。でも今更なかなか言い出せないけどね。

ストリップの本妻である優さんに会って、心が和みます。元女房より、きっと優さんのヌードをたくさん見ているからかな(笑)。

 

今週の瀬能優さんの出し物は和物二個出し。

演目名は1.3回目「純情恋花火」、2.4回目は「ぐでんぐでん」。どちらも一曲目からとったタイトルかな。先週の横浜ロックで和物大会があり、二つ共そこで披露した新作。

「純情恋花火」では、浴衣姿を艶っぽく着こなす夏の演目。最初は黒をベースにして白を絡めた絣の浴衣姿で、次に花とトンボ柄の白い浴衣姿に着替える。選曲もなじみ深く、長渕剛「巡恋歌」から男性ボーカルの「シルエット・ロマンス」と私にはしっとり来る。

「ぐでんぐでん」は水色をベースに赤と黒が絡んだ着物。扇子を振って舞う。なんか女の情念みたいなものが切々と伝わってくる。

 二作品とも着物姿だったせいもあり、古女房らしく優さんの色香を感じつつ、今の私には無性にしっとりと来る。

若い娘に振り回され疲れ切った私にとって、今の優さんには癒され、落ち着いてステージを拝見できた。着物姿もそう。聞く音楽だって、演歌の歌詞の方が心に沁みる。私も初孫ができて年老いてきたのかなぁ。人生の機微や哀感に心が揺れる。人肌の温もりが恋しい。

優さんの側に居たくて、今日で三日目になる。

 

ストリップというのは、ステージの煌びやかさや女性の裸にときめきを感じるために行くものと思っていたが、今回は女性の温もりを感じたくて来てしまった。

星崎琴音さんには新妻との出会いのときめきを求めつつも、黒井ひとみさんに元妻の懐かしさを感じ、瀬能優さんに本妻の温もりと安らぎを求める。そんな男の勝手な思いを受け入れてくれるストリップはやっぱりいいねぇ。

 

平成29年4月                          ライブシアター栗橋にて

 

 

今回は、ロックの踊り子・瀬能優さんについて、「やっぱり古女房がいい」と題して語ります。

 

H27年のストリップ姫始めは仙台ロックにしようと決めた。お気に入りのメンバーも揃っているし、仙台ロックの従業員さんにもいつもお世話になっているので早めにご挨拶したい。今週の香盤は①東条真夏、②大友輝、③瀬能優、④HIRO、⑤小嶋実花〔敬称略〕。

今回は、トップの東条真夏さんとトリの小嶋実花さんが着物の出し物。瀬能優さんも着物かと思いきや違った。「仙台のお正月来ること珍しいので着物にしようか悩んだのですが、着物はみんなが着てかぶりそうで止めました。」とのこと。なるほど。

 

今回の出し物はダンスで押してきた。演目名を聞いたら無い!との返答。「ストーリーがないのでタイトル特に決めてなくて」。そこでポラ時に話して一曲目の題名「マリア」にすることを決めた。「ちなみに二曲目は黒猫です」選曲も若いねぇ~♪

最初に、赤と黒の組合せの斬新なデザインの上下セパレート・ドレス。袖無しの黒い上着に赤い花がたくさん縫い付けられている。黒いスカートにも赤いマラボーが縫い付けてある。しかも赤いふわふわの布がスカートを纏う。上にもまるでウエディング・ベールのような赤い布をかぶる。肘下に黒い手袋。黒いブーツを履いて軽快に踊る。

次は、黒猫をイメージ。黒いワンピース・ドレスに着替える。キラキラした布地。猫だから黒い尻尾がある。黒いブーツを履いて軽快に踊る。

頭には猫の耳を付ける。背中まで垂らした栗色の長い髪に、サイドにツインテール風にした、かわいいヘアスタイル。ちょっと見ない間にまた若返った気がする。

最後は、長い栗色の髪を全部垂らす。蜘蛛の巣模様のセクシーなすけすけガウンを羽織りベッドへ。椅子に絡んで艶やかに演ずる。ベテランらしい素敵なステージを演ずる。

 

私が応援している踊り子さんの中で、私よりストリップ歴の長いのは優さんだけ。だから、失礼ながらも、私は優さんを「私の古女房」と呼ばせてもらっている。この新年も早めに優さんに新年のご挨拶ができて嬉しい。

今回の手紙でも、優さんは私のジョークのツボにしっかりはまってくれた。「お手紙のラスト吹き出しちゃった!!! もう太郎さんてお茶目でかわいい。」そういう優さんこそかわいいし、やっぱり私の古女房。一緒にストリップ四方山話をするなら優さんが一番である。ストリップ浮気者の私ですが(許してね!)、必ず戻ってまいります(笑)。

 

平成27年1月                          仙台ロックにて

 

 

今回は、‘ストリップにおける古女房’という話をしたい。

 

瀬能優さんとは10年来の付き合いになる。優さんは1996年9月16日デビュー。私がストリップに通い始めた10年前から現在も活躍されている方はごく僅かになったが、その中で私がずーっと応援しているのは優さんだけ。まさに一番長く愛し続けている踊り子さんが優さんということになる。

 

2009年最後という週、優さんに年末の挨拶を兼ねて浜劇に会いに行った。私が仙台から戻ったことも報告しておかないといけない。

その週の出し物は日本舞踊。着物姿で華麗に踊っていた。

私は久しぶりに見た優さんを‘自分の古女房’みたいだと感じた。そのことを手紙に書いて渡した。「オレの女房、こんなに綺麗だったかなぁ~」と付け加えた。この言葉はお世辞ではなく、実際すごく綺麗だと思った。久し振りにあったせいもあろうが、間違いなく優さんは年齢とともに磨かれた女の美しさを醸していた。たまたま、デビューから優さんを知っているファンの方が「優さん、いい女になったなぁ。昔は小麦色に日焼けしたギャルだったけど、今はしっとりと着物が似合い、色気をぷんぷん感じさせる大人の女性になったなぁ。」とラウンジで感慨深げに話しているのを耳にした。ファンは皆、同じように感じているようだ。

 

その週、優さんとの手紙のやり取りがとても楽しかった。

「何ぃー!! 古女房ー!? プンプン!!  ウソです(笑) それだけ昔から私を愛してるってことですね(笑)」

優さんが11月に仙台ロックに行ったら、私がいないことを知って随分さびしい思いをさせてしまった。「先月、仙台に行った時に『あれ? 旦那がいない?_?』なぜ~??? で、聞いたら、東京に戻ってしまったと。ガ~ン。。。 仙台、毎日、やっぱり まったり。。。」

まさに旦那と古女房のやり取りとなった。昔話に花が咲く。

 私のストリップ日記を見ると、優さんに初めて手紙を渡してから今日で101日目になっていた。「101回目のプロポーズ」というわけにはいかないけど、当日ラブレターを書いて渡した。

初めて優さんに手紙を渡した思い出を書いた。記録を見ると、H15年10月5日になっている。そのとき私は「優さんの魅力は地味なところ」と発言してしまった。当時の踊り子さんは派手な方が多いという印象が強く、私は優さんの普通っぽいところが気に入っていた。ということで、派手に対する言葉が地味になってしまった。ボキャブラリー不足で恥ずかしいが、ホントまだ踊り子さんを褒める術を知らなかった頃の話ですね(笑)。

「私、ちゃんと一番最初のお手紙の‘地味’(笑)覚えてますよ。でもそれを読んで、私は『太郎さんてイヤだな~』ってならなかったです。逆に素直で笑っちゃいました(笑)。むしろ、地味と思った私にお手紙くれて嬉しかったですよ!」

あの手紙から101日目なんですねぇ~。しみじみ。。。手紙はその倍以上お渡ししている。

 

 なお、101日目という数字はあくまで記録を始めたH15年頃からの話で、私のストリップ歴10年からすれば半分のこと。私は踊り子さんに手紙を書くようになったH15年頃からストリップ日記を付けるようになった。というのも、踊り子さんにどのネタを話したかを記録しておかないと分からなくなるのがそもそもの理由。先に話したネタと踊り子さんの反応から次のネタを考えるということを繰り返している。

10年前からカウントすればもっと大きな数字になり、優さんがストリップにおける私の古女房であることはゆるぎません。変な話ですが、自分の女房のヌードをじろじろ見ることはありませんので、私がこの世で一番多くヌードを拝見しているのが優さんである事実・・・これはこれで凄いこと。優さんは私の女房以上の存在かも(笑)。

私は踊り子さんを順位付けはしていません。みんな一番みたいな感じです(笑)。でも、優さんは私の中で特別席に座っていることは確かだ。

 

思えば、ストリップというのは踊り子さんの入れ替わりが激しい世界で、かわいい娘がデビューして夢中になり、さあ応援するぞ!と思ったらすぐに消えていく、ということの繰り返し。なかなか定着しないので、業界関係者も苦労していると思う。2008年もあれだけ新人をデビューさせたが、ロックで今も残っているのは矢島愛美さんと松嶋れいなさんの二人だけ。また2009年はALL新人大会を始め例年以上に沢山の新人がデビューした年で、今のところ頑張っている新人が多い新人豊作の年。私は多くの方をチェックしているが、実際にどれだけの子が来年もステージにのってくれるのか分からない。気に入った娘がいても続けてくれる保証はない。応援している子が辞めても、新しい子がどんどんデビューしてくるのだから、その中からまた応援する子を探せばいいじゃないか、とよく言われる。劇場側は浮気がちな男性心理を煽りつつ、客を飽きさせず、客を逃さないように、新人をどんどん投入していく。ストリップというのは‘太く短く’という世界なのかなぁ。

 

昔サントリー・ウイスキーのCMで故・大原麗子さんが「少し愛して、長~く愛して!」という名台詞で一世を風靡しましたね。私も結婚して20数年経ちましたが、最近女房がますます愛おしく感じます。四年間の単身赴任から戻ってきた要因もあるとは思いますが、長い年月は人をより懐かしい存在にしてくれます。しがない自分と一緒にいてくれる感謝の気持ちが年々増していくようです。歳をとったせいか‘細く長く’という愛し方はとても大切なことのように感じます。

 

 優さんはストリップにおける私の古女房・・・

 出会いと別れが繰り返されるストリップの世界で、いつも変わらずに仲良くしてくれる優さんの存在が年を重ねる毎に大きく感じます。

しかも、新人好きで浮気がちな私のことをよく理解してくれて「若い女房と古女房 両方楽しんでね」と言ってくれるなんて最高の女房だと感謝せずにおれません(笑)。「男はね、浮気者なので。あとは新鮮味も大事な事なのでどんどん浮気してね(笑)。そして、たま~に古女房に戻って来てね!!!  ほら、若い女房ばっかりでパワー使い果たした後にゆっくりとしたいでしょ?  私も太郎さんにずっと愛し続けてもらえるように女を磨きます。」男の身勝手な考えですが、若い女性と接するからこそ、古女房の有難味がわかるのかもしれませんね。

「今年ラストにお会いできてよかったです♪」「太郎さん、今年も本当にお世話になりました! また来年も宜しくお願いします。よいお年を!!」

 また来年もいいお付き合いをしたい。そして一年一年一緒に歳を重ねていきたい。そう思わせてくれる踊り子さんに巡り合えた幸運を噛みしめたい。

 

 

平成21年12月                               浜劇にて

 

 

 

今回は、ロックの踊り子/かんなさんについて、「かんな流ダンディズム」と題してレポートします。

 

 

まだまだ暑い日が続いている。お盆興行も終わり、劇場の客足が幾分落ちている感じ。

8月結のDX歌舞伎の香盤は次の通り。①吉野サリー、②桜井舞、③Rika(蕨ミニ)、④天河はるひ、⑤かんな、⑤伊藤真理子〔敬称略〕。Rikaさん以外は全員ロックでロック大会の様相。

 

かんなさんとは先週の仙台ロックでお会いしたばかり。二週連続ということもあって、今週はかんなさんのことを書いてみようと思って私はステージに臨んでいた。

先週久しぶりにかんなさんのステージを拝見したが、久しぶりに観ると本当にステージの素晴らしさが分かる。どの作品もよく出来ていて見応えがある。完成されたかんなワールドが構築されており、自信をもってステージと観客に臨んだらいい。

今週の演目は「ガールズアパートメント」と「虹:レインボー」の二個出し。せっせとメモしながら眺めた。

 

今回は、1.3回目の「ガールズアパートメント」について語りたい。

この演目は以前拝見したことがあったが、かんなさんの男装だけがイメージとして残り、それ以外の内容はよく分からなかった。今回じっくり拝見した。

最初に、黒いシャツと黒いズボンという黒ずくめで、ばっちり男装を決める。銀のネクタイが煌びやか。髪は後ろにひとつ結ぶ。黒い靴を履いて踊る。

男装と言えば、ロックの長谷川凛さんや友坂麗さんの名前が浮かぶが、かんなさんは一味違う。先の二人を含め男装というと直線的なかっこよさが多いが、かんなさんの場合は曲線的な丸っこさを感じる。それは、背広をだぶっと着こなすのではなく、服が身体にびちっと密着して身体の線が出ているのが特徴だからだろう。また、動きについても、一般的に静止にダンディズムのポイントを求めようとするのに対し、かんなさんは運動能力に長けている分、激しい動きで押してくる。そのへんがかんな流ダンディズムと云えそうだ。例えるとルパン三世風なイメージかな。

白い椅子を使って演技。箱に入った靴、更にめいぐるみが出てくる。最後に、白い薔薇の花が一輪。

次に、メガネをかけた白いワイシャツ姿の女性が登場。髪を垂らしている。

その次に、オレンジ色のシルクのカーディガンを羽織って登場。ぬいぐるみにキスをする。

そしてベッドへ。全裸に銀のハイヒールを履いている。薔薇の花を口に咥え、椅子に絡んだ演技を妖しくセクシーに展開。ネックレスの輝きがキレイに映える。

かんなさんと言えば、汗だくだくの熱演がトレードマーク。今回もステージで熱い汗を流してくれた。

 

さて、問題はステージの内容。正直、どういうストーリーか頭の中が整理できなかった。かんなさんがポラで解説してくれた。

「一人のプレイボーイが3人の女性にアタックするというストーリー。お花を渡した女性が本命なのに、その女性に他の二人の女性の写真を見られ、ラストはまたプレイボーイが本命の気を引くため立ち上がる。」

 そうか、最初に、盆の上に写真を三枚置いたのはこの三人の女性だったのか。全てかんなさんの写真だったので特別の意味を感じないで流してしまったが、実はメガネを掛けたりしていたので別々の女性と捉えなければならなかったのか。ここからストーリーが始まっていたんだ!と気付く。

 プレイボーイは三人の女性に、それぞれ別々に靴、めいぐるみ、白い薔薇の花をプレゼントする。

 ステージの途中で登場する女性二人、メガネの白ワイシャツの女性とオレンジのカーディガンの女性は、その三人のうちの二人。

 ベッド終了後に、白い上着と白いロングブーツの姿で登場し激しく踊るシーンは、プレイボートの再求愛の場面なんだね。最後にハートマークを作るところがあるので、求愛は成功したとみていいのかな。

 かんなさんから演目名と解説を聞いたときに、このストーリーは映画かなにかベースがあるのかなと思った。しかし、同名の映画はない。「ガールズアパートメント」というのは女の子専用のシェアハウスで、様々な夢や目標をもった女性たちがひとつのアパートで共同生活する様のよう。だからこそ色んなドラマがあるのだろう。

 

 

 この解説を読んだ瞬間から、私の頭の中で想像の翼が羽ばたき出した。ストリップ童話(小説?)のストーリーが勝手に流れ出した。「結婚しない男」の構想がほぼ出来上がる。

 最後のオチに、最近TVで騒がれている東南アジアの代理出産の話を織り込んだ。これがミソである(笑)。

 

 話は変わるが、前に「おっぱい星人」の話を書き上げたときに、次は「おしり星人」の話を書こうと決めていた。ロック最強のおしりはかんなさんだと思っている。今回もステージを観ながら、そのおしりは健在だと確信した。

いずれ童話「おしり星人」の主役級として登場願うことになる。対抗馬はいおりんor加瀬あゆむさんあたりかな。(笑)

 

平成26年8月結                          DX歌舞伎にて

 

 

 

 

 

 

 

 

『結婚しない男 –ストリップにはまったプレイボーイ-』

 

~かんなさん(ロック所属)の演目「ガールズアパートメント」を記念して~

 

 

 

その男は、有名な財産家の一人息子だった。しかも端正な顔立ちをしていた。

 学生時代には沢山のガールフレンドがおり、遊びには事欠かなかった。彼ほどのルックスとマネーがあれば、黙っていても女性が集まってきた。彼女たちはみな彼と結婚することを望んでいた。しかし、彼は結婚したいとは全く思わなかった。

人は彼のことをプレイボーイと呼ぶが、少しニュアンスが違った。

本当のプレイボーイならば複数の女性の間をうまく立ち回るものだが、彼は結婚を望む女性たちとの間で複雑な三角関係に悩まされた。女性の嫉妬深さは彼の想像をはるかに超えたもので、彼はうんざりした。女好きだが、ねちねちした男女関係は避け、さらりとした関係を求めた。

 

いつしか、彼はストリップにはまる。ストリップなんかに行かなくても女遊びができるのに、彼はせっせと劇場通いする。

彼はストリップの自由さが好きだった。行きたい時にふらりと行けばいい。行きたくなければ、行かなくても誰も文句はいわない。そんな自由さ、その自遊空間が良かった。

 踊り子は選ばれた美女ばかり。スタイルもいいし、ダンスも上手い。ショーとしても楽しめる。最高の空間である。

 彼は面倒くさい交際は避けて、ストリップ貴族を謳歌した。

 彼は気に入った踊り子がいると、時にお花をプレゼントした。時には靴を。時にはぬいぐるみを。それが彼の応援スタイルだった。

 

 三十代にもなって結婚しようともしない彼のことを田舎の両親が心配した。

 正月に帰省した際に、両親が勝手に見合いをセットした。しかも三人の女性と。

 三人とも地元のご令嬢ばかり。彼は午前の部、お昼の部、午後の部と、駆け足でお見合い会場を転々とさせられた。彼は最初の女性にお花をプレゼントした。次の女性には靴をプレゼント。そして最後の女性にはぬいぐるみをプレゼントした。彼は女性を見ると、そうするのが当たり前になっていた。

 三人ともチャーミングな女性で、彼のことを気に入ったが、彼は結婚する気がしないと全員を断った。

 両親はがっかりした。

 

 彼は結婚により家庭に拘束されることを嫌った。彼は何よりも自由を望んだ。

 世間ではたった一人の女性を選んで結婚しなさいという。しかし、彼は一人の女性を選ぶことなんてできない。だって女性一人一人に美しさと魅力があるのだから、たくさんの女性に恋をしたかった。

 一方、踊り子も一人の男性に愛されるだけでは満足できず、たくさんの男性に愛されたい女性が多い。

 そういう自由恋愛を望む男女が集まる場所がストリップ劇場。だから、ストリップ劇場こそ彼の居場所だった。

 

 

 最後に、ひとつ付け加えておく。

結婚しないことを決め込んだ彼はそのことを両親に相談した。両親は子孫を残すことを強く要望した。そこで彼はある決断をした。それは‘代理出産’。

 彼は自分の精子を冷凍保存した。卵子を入手して人口受精させて、東南アジアに持ち込む。東南アジアでは一人100万円ほどで代理出産ができた。

 最近、タイなどで日本の若き資産家が10数人もの代理出産させたとしてTV報道されている。世間を騒がせた犯人は彼である。

 

                                    おしまい

 

 

 

 いよいよ仙台を離れる10月下旬、最後の遠征に出かけた。金曜日に東京出張が入っていたついでではあるが。

 劇場に、まるで転勤の挨拶廻りに行った感じ。踊り子のみなさん、一様に驚いていた。

 10月結の新宿ニューアートは、灘ジュンさんを始め、杏野るりさん、成瀬美穂さん、そして新人の小春さんと千円ポラの方がずらりと並んだ。その中で、500円ポラはかんなさんと浜野蘭さんだけ。挨拶だけでもポラ代がかなり掛かった(笑)。

 

 最後の遠征ということで、感傷的な気分でステージを眺めていた。

 ふと、懐かしいメロディが耳をくすぐった。

 当日、かんなさんが新作を披露していた。「9月からNEW作なのですが好きな出しものなんです。」 私は初めてその作品を拝見した。知っている懐かしい曲が続き、仙台を離れることでセンチメンタルになっていた私の心に響いた。私は真剣な目で作品を眺め自己解説した。

 一曲目は久保田利伸の「LA・LA・LA  LOVE SONG」を女性ボーカルがカバー。私は思わずノリノリになる。かんなさんが華麗にウェディング・ドレスで登場。みずいろをベースにしたドレスに黒い刺繍の線が入っていて、とても華やかなドレス。「このままお嫁に行きたい!」というかんなさんの気持ちが伝わってくる(失礼!)。曲の終わりにはブーケを客席に向かって投げる。

 二曲目はKinKi Kidsの「雨のMelody」。これまた懐かしい曲。黒い蝶ネクタイをした黒い背広服で、水色の傘をもって颯爽と踊る。一曲目が女なら、二曲目は男をイメージしているのか。

三曲目の八神純子「みずいろの雨」に変わり、黒い衣装を徐々に脱いでいく。下には黒いガーターと黒いパンティ。黒い蝶ネクタイかと思っていたら、黒い刺繍のネックレスなのが分かった。

黒いハイヒールを履いて、水色の傘をもって、そのままベッドへ。

盆の上に畳んで置いた傘の上に、かんなさんの汗がまるで雨のように滴り落ちる。

 立ち上がり曲はなんとASKAの「はじまりはいつも雨」だった。この曲は私のカラオケ十八番で、殆んど暗誦できる。ついつい口ずさんでいたら、ポラの時、かんなさんに「太郎さん、歌っていた!」と言われた。「ラストの曲、選曲していて、初めて聴いたのですが・・・好きなんです。」たしかに1991年リリースだから、もう20年近く前の歌になり、かんなさんが知らなくても不思議じゃない。ASKAのソロ作品の中で最も人気が高く、雨をテーマにした曲の定番になっている。

 以上、曲と衣裳を通して今回の作品を眺めてみると、作品の演目としては‘雨’で間違いないだろう。最初は、「男と女が雨の中でしっとりと!」という内容かなと思った。

 

 私の脳裏に強い色彩残像が残った。黒とみずいろである。------黒い衣装と水色の傘。あらためて、黒とみずいろはメリハリが効いて色の相性がいいなとも感じる。

ところで、「みずいろの雨」というくらいだから、テーマである雨がみずいろに通じているのは分かる。しかし、なぜウエディング・ドレスまでみずいろなのか・・・黒はなにか深層心理を意味するのか・・・

 

 考えてみたら、一曲目だけが軽快な音楽で、それ以降はしんみりとさせられる曲が続いている。そうか、これは失恋を意味するのか。KinKi Kidsの「雨のMelody」の歌詞が特にそう。雨は、失恋の心に降り注いでいる。この雨は‘涙雨’なんだね。

 かんなさんは相変わらずの熱演で、ベッドでは滝のように汗を垂らしていたが、あれは汗ではなく、かんなさんの心から絞られた涙なんだなと思わずにいられなかった。。

 

 以上のことを、手書きのコメントにして、二回目のポラ時に、かんなさんに渡した。

 かんなさんからのポラ・コメントに「お手紙、バッチリ当たっています。なんだかとっても嬉しくなりました。すごいなぁ・・・」 私の感想をすごく喜んでくれたのが分かった。

「太郎さんの手紙を見て・・・私は太郎さんの感性にあこがれマス。」 この褒め言葉は嬉しかったなぁ~。

 心で観て、心で感じたから、心を伝えたい! そう思った。

 かんなさんは私の心を感じて喜んでくれた。そして、その反応を私が感激した。そこにはステージを通して踊り子と客の心と心の触れ合いがあった。

 

「11月の後半・・・私は仙台に行くけど・・・太郎さんはもういらっしゃらないのですね。」

 久しぶりに仙台ロックにのるというかんなさん。でも、もう仙台ロックでは会えない。

 私の涙が、かんなさんが演じる涙に重なった。心で感じるステージというのはとても印象に残るものである。

 

 

平成21年10月                            SNAにて