今回は、「新妻、元妻、そして本妻」という副題で、「ストリップに女性の温もりを求めて」という話をします。今回はレポではなく、瀬能優さんへの個人的レターだよ。
4月3日(月)に栗橋に行く。
今週の香盤は次の通り。①RIKA(蕨ミニ)、②黒井ひとみ(若松)、③瀬能優(ロック)、④牧瀬茜(フリー)、⑤星崎琴音(ロック)〔敬称略〕。
今週も私にとって話題たくさんの公演。今年デビューしたばかりの新人・星崎琴音さんの評判も聞こえていて一度拝見したかったし、四年ぶりの復帰になる黒井ひとみさんとの再会も楽しみにしていた。そして、なんと言っても私の古女房である瀬能優さんに会えるのが一番の嬉しさだった。
優さんと会ったのは二年ほど前の仙台ロック。H27年1月3~4日の二日間、お正月のご挨拶に遠征した。あれからもう二年以上お会いしていなかった。だから、今回の再会を心から楽しみにしていた。
実は、私は三年半前に離婚した。三人の子供たちは社会人となっていて、私は今年一月に長男に初孫が生まれ、私も立派におじいさん。今ではストリップと再婚したつもりで、たくさんのストリップの女房たちと楽しんでいる。今週四年ぶりに休業明けの黒井ひとみさんも私のストリップの女房の一人。私のホームであった若松劇場所属で、デビュー時から仲良くさせてもらった。彼女の名前は私の元妻と一字違いで、そのことを彼女に話していた。彼女は陽気な性格なので「太郎さんのストリップの女房になれて嬉しい」と言ってくれた。今回の再会もすごく喜んでくれている。
その点、優さんは「ストリップの本妻」だね。最初のポラ時、「私のことちゃんと覚えてくれていた?」と言われ「相変わらず若々しくて、あれっ! 新人さんかなと思っちゃったよ」と答えたら、「やだなぁ~本妻をすっかり忘れちゃうなんて~(笑)」と切り返される。こんな受け答えが楽しい。
実は、優さんと会っていないこの二年間、私はある若い踊り子さんに夢中になり追いかけていた。最初の頃は、ついに待ちに待った理想のストリップの天使と出会ったと思い有頂天になっていたが、振り回された挙句ポイされる。離れようと思いながらも離れられず、もうすぐ引退する彼女のラストを見届けたいと考えている。今では彼女が天使だったのか悪魔だったのか判断がつきかねずに、彼女との思い出を自分なりに整理しようとしている。ストリップというのは人間対人間の遊びであり、あまりのめり込み過ぎてはいけないものと反省している。しかし彼女に夢中になったことに後悔はない。
ストリップは楽しいものとずっと思っていたが、彼女のお陰で「苦しいストリップもある」ことを教えてもらう。今では、楽しいも苦しいも全てひっくるめてストリップなんだと感じている。
先に渡した童話「踊り子になったカネゴン」を読んでもらったかな。お金が若い踊り子さんを変えてしまうこともあるよね。そんな思いを込めて書きました。
そんな気持ちの中、昔の懐かしい踊り子さんに会うと癒されます。栗橋で西園寺瞳さんや黒崎優さんに会って癒されました。そして、ついに瀬能優さんにも会えました。
先に話したように、初孫が生まれ、田舎の母親と一緒に、来週あたり仙台に初孫に会いに行く予定なんです。長男は今仙台で働いています。長男はできちゃった結婚だったので、私は相手のお嫁さんとも初顔合わせになります。
ストリップと再婚したなんて強気の話をしましたが、別れた女房にも未練がある。嫌いで別れたわけじゃないからね。初孫を見たら、その気持ちが強くなるかもね。でも今更なかなか言い出せないけどね。
ストリップの本妻である優さんに会って、心が和みます。元女房より、きっと優さんのヌードをたくさん見ているからかな(笑)。
今週の瀬能優さんの出し物は和物二個出し。
演目名は1.3回目「純情恋花火」、2.4回目は「ぐでんぐでん」。どちらも一曲目からとったタイトルかな。先週の横浜ロックで和物大会があり、二つ共そこで披露した新作。
「純情恋花火」では、浴衣姿を艶っぽく着こなす夏の演目。最初は黒をベースにして白を絡めた絣の浴衣姿で、次に花とトンボ柄の白い浴衣姿に着替える。選曲もなじみ深く、長渕剛「巡恋歌」から男性ボーカルの「シルエット・ロマンス」と私にはしっとり来る。
「ぐでんぐでん」は水色をベースに赤と黒が絡んだ着物。扇子を振って舞う。なんか女の情念みたいなものが切々と伝わってくる。
二作品とも着物姿だったせいもあり、古女房らしく優さんの色香を感じつつ、今の私には無性にしっとりと来る。
若い娘に振り回され疲れ切った私にとって、今の優さんには癒され、落ち着いてステージを拝見できた。着物姿もそう。聞く音楽だって、演歌の歌詞の方が心に沁みる。私も初孫ができて年老いてきたのかなぁ。人生の機微や哀感に心が揺れる。人肌の温もりが恋しい。
優さんの側に居たくて、今日で三日目になる。
ストリップというのは、ステージの煌びやかさや女性の裸にときめきを感じるために行くものと思っていたが、今回は女性の温もりを感じたくて来てしまった。
星崎琴音さんには新妻との出会いのときめきを求めつつも、黒井ひとみさんに元妻の懐かしさを感じ、瀬能優さんに本妻の温もりと安らぎを求める。そんな男の勝手な思いを受け入れてくれるストリップはやっぱりいいねぇ。
平成29年4月 ライブシアター栗橋にて