H29年2月頭の蕨ミニ劇場について、「久しぶりの蕨ミニ」と題して話します。

 

 

 

今週の香盤は次の通り。①潤奈(天板)、②夕樹(天板)、③ゆきみ愛(A級小倉) 、④坂上友香(東洋) 、⑤石原さゆみ(道劇) 〔敬称略〕。なお、坂上友香さんはインフルエンザで2/3~7を休演し、2/3は四人香盤となり、2/4~7は水原メノさん(TS)が代演となった。坂上さんは前の週が大和だったが、このときのメンバー三人、伊吹千夏さん、坂上友香さん、浜崎るりさんと次々とインフルエンザに罹ったらしい。毎年この時期はインフルエンザが怖いね。

 

応援している石原さゆみさんが蕨ミニ初乗りとなり、久しぶりに蕨ミニにやってきた。

前に蕨ミニに来たのは、たしかH26年7月頭で、渚あおいさん(東洋)が出演したとき以来。ほぼ二年半ぶりか。私の財布の中に蕨ミニのポイントカード満券が入っており、いつか使う時が来るかと思っていたがとうとうその時が到来。やったね!!

場所は分かっているが、システムは忘れている。スト仲間のサユミスト達から「何時頃から並んだらかぶり席をGETできるのか?」等いろいろ観劇要領を聞かれてもうろ覚え状態。システムもいろいろ変化しているようだ。

入口のシャッターは朝10時半に開く。その時点で場内に入り場所取りをする。そして一旦場外に出て、再度12時開演までに入場する。早朝料金は3500円。

初日に、お得なチケット「初日ケット」がもらえる。それがあると、その週に再度来場するとポイントが一点追加。しかも18時以降に入場したら二点追加。火曜日はポイント二個dayなので三個もらえる。だから、まめに通うとポイントカードがすぐに満券になる。しかも、その満券は、以前は無料招待券になるという特権だけだったが、今はお気に入りの踊り子さんからプレミアムグッズをもらう特権もあり、どちらかを選ぶことができる。私のスト仲間たちは石原さゆみさんの記念三点セットと交換してもらっていた。ちなみに、このプレミアムグッズとはサイン入りTシャツや色紙等で、踊り子さんの手間がかかるために早めにお願いする必要がある。だから楽日はダメ。

 

さて、いいシステムだけではない。大変困ったシステムがある。それは、客入りが悪いと三回公演で終わること。ひどいときは二回公演になる。

踊り子のギャラは出来高払いなので、客入りが悪いと劇場としてはギャラを払わないことを選択するわけだ。それだけ、ここ蕨ミニ劇場の経営状態が悪いということだ。実際、すぐ近くにあった姉妹劇場の西川口テアトルミュージックがつい最近(H27年4月16日)閉館の憂き目にあったばかり。

困るのは、お目当ての踊り子さんを追いかけて、楽しみに来場したお客さんの方。せっかく来たのに閉まっていたということ日常茶飯事。私もJUNさんがデビューした当時、会社帰りに西川口に来て、今日は三回で終わるのでと言われ、すごすご帰ったことがある。こういうことがあると客足がどんどん減るわな。そのため、西川口や蕨ミニに会社帰りに来るときは何度も劇場に電話して確認するようにしている。

その基準も従業員の感覚に依る。例えば、二回目終了時点に10人以下で、以降に客足が望めない場合が多いようだ。たとえ一回目のスタート時点でお客が多くても平日はお年寄りが多く(彼らは天板を楽しみにしている方が多い)、彼らの殆どは二回目が終わると帰ってしまう。また二回目終了時点で彼らが残っていたとしても、彼らはポラをあまり買わないので収益的に弱い。やはり、お年寄り以外の客が多く、たくさんポラが売れる状態でなければならない。だから、二回目からの客入り、三回目からの会社帰りの客入りが大きなポイントになるようだ。

もちろん、ポラの売上状況も判断材料。あまり特定の子に偏ってもよくないようだ。実際に、今週は石原さゆみさんだけが馬鹿売れ状態。一緒に乗っていたトップの潤奈さんが「ほんと、さゆみちゃんのポラはよく売れるわね」と感心していた。

三回公演になるのは火曜日と木曜日が多いようだ。また、日曜日もよく三回公演になるらしい。翌日から仕事と思えば、みなさん早く帰るわね。特に木曜日が多く「魔の木曜日」と言われている。劇場側もいろいろ客対策は考えていて、火曜日はスタンプ二個day、月水金はTシャツとパンティのプレゼント、火木はチャンスカードの日と称し、踊り子さんとじゃんけんして勝つとポラ一枚無料になる。踊り子さんはみなさんグーだけ出してお客さんサービスしている。こうした涙ぐまして営業努力はしていても、メンバー次第で二回公演・三回公演当たり前というのが蕨ミニなのである。

 

そういう中で、非ロック系では最も集客力のある石原さゆみさんがどこまでやるか、注目された。

ストファンの間では、蕨ミニ劇場の1公演(10日間)でのステージ実施回数が話題になる。記録としては、ロックの木村彩さん、そして昨年H28年末に引退したロックの柏木由紀奈さんの38回/10日が記録になっているようだ。今回さゆみさんがその記録を超えるかどうか!?

二日目に「魔の木曜日」が来た。その日、二回目終了時10人くらいしか居なくて三回公演になった。さすがの、さゆみさんもフル四回は無理だったか・・

五日目は日曜日。最近の日曜日は殆ど三回公演らしいが、この日は四回公演。流石さゆみさん! 連日、サユミスト達が日替わりで応援に来ていた。皆勤している客も二人ほどいる。私も頑張って通う。連日、四回目ラストは沢山のサユミスト達が残って盛り上げた。この調子なら残りは全て四回公演になりそう。

その頃、日本全国に寒波が来ていた。二月が一番寒い季節。天気予報には日本海側は雪マークが並ぶ。西日本から東海、関東まで雪の予報が出ていた。私はマン喫に泊まっていたが、八日の朝は寒くて何度も目が覚めたほどだった。さゆみさんのポラコメに「雪が降ったら蕨はやらないか早く閉まる」ようなことが書いてある。

そして、悪い予想が的中。九日目(木)は雪が降って二回公演になってしまった。その反動を受けて、楽日十日目(金)は大入り。狭い蕨ミニがますます狭くなっていた。

こうして、残念ながら、37回にとどまり、新記録達成にはならなかった。ただ、雪による不可抗力なので実質39回の新記録と考えることもできそう。やはり、石原さゆみは凄い!という印象を残した。

ちなみに、いつも会社帰りに来ていた皆勤中の二人は雪の日には休みをとって朝から来ていた。しっかり皆勤賞はもらった。こうした熱心なファンに支えられて、蕨ミニに初出演した石原さゆみさんは記録にはならなかったがみんなの記憶に残った。

 

この週は、石原さゆみさんの引退騒ぎがあった。

これまで彼女の引退については正式な発表はなかったが、熱心なサユミストの間では既に情報は流れていた。いつ公表するのかとやきもきしていた。

そんな中、この週の初め2/1に、シアター上野の公式ホームページに「石原さゆみ上野ラストステージ」という掲示が出た。これにはファンが驚きネットで大騒ぎになる。どうも従業員のフライングだったらしく、翌日すぐに取り消された。しかし、ファンの間で彼女の引退は間違いがないという噂が流れだす。

そうしたら、この週の後半2/8にネットにある記事が流れる。10日発売になる『俺の旅』という風俗雑誌に、さゆみさんがインタビューを受けて引退の話を具体的にしているという情報が事前に流れた。そして、ファンはこぞって10日発売の『俺の旅』690円をローソンで買い求めた。五月頭の渋谷道頓堀劇場が引退になる。引退は確定した。

さゆみファンとして、残り少なくなった踊り子人生をしっかり見届けたいと考えている。

 

 

平成29年2月10日                        蕨ミニにて

 

 

 

 

 

 

 

今回は初ワラビミニの記念に、観劇レポート「初ワラビミニでの元気娘三人の競演」を語ります。

 

 

H26(2014)年5月11日(日曜日)、とうとうワラビミニ劇場にやってきた。前日までのGW週をTS皆勤して、そのまま新宿のカプセルに泊り、蕨まで車で足を伸ばした。初めてのときはカーナビが心強い味方。新宿から30分くらい。

早朝7時半頃に目的地のワラビミニ劇場に到着。最初は劇場の場所が分からず、駅のあたりをうろうろして、通りかかった人に聞いたら、ビルの上に大きな看板があった。よく見たら通りの入口にも看板が出ている。入口は少し奥まっていて、奥の扉にはシャッターが閉まっており、左右に開演時間や出演者のチラシが貼ってあった。

まだ時間が早かったので誰もいない。しばらくして、顔なじみのDさんと元ひめ隊のEさんがやってきた。私がワラビに来たことに驚いていた。二人は渚あおいさん目当てとのこと。また渚あおいファンの大阪東洋常連がいた。彼とはあおいさんを追いかけて道後でも一緒になった。

午前10時半に一階のシャッターが開く。長い階段があり、二階へ上る。また二階にシャッターの扉があり、少し待つ。二階には「銀座」というスナックが一軒あった。二階のシャッターが開くと階段途中に受付があり、早朝割引3500円を支払って三階にある場内に入る。

事前にスト仲間から話に聞いてので、要領よく席取りをした。初めて行った人は場内が暗いうえにステージと花道が変わった形をしているため戸惑う。私はセンター席に座る。Dさんと大阪の彼が私をはさむようにセンター席に座る。EさんもDさんの隣に座る。

場内は、浜劇くらいの広さで、おそらく劇場として一番狭い。だからミニと付いている。舞台の横に入口があるため場内が左右対称になっていない。場内構成としては、奥に狭い舞台がある。左右後方と天井が鏡張りになっていて、照明を落とすと舞台がプラネタリウムのように星空が現れる。これがミソだね。そして舞台からキノコ状に花道が出ている。回る盆はない。正面のセンター席には六名の座席。短い花道に沿って二列に座席が置かれ、計24席の座席。あとは、座席の後ろに立ち見するしかない。

 

今週の香盤は次の通り。①夕樹(天板)、②レイ若葉(天板)、③黒井ひとみ(若松)、④時咲さくら(TS) 、⑤渚あおい(東洋)〔敬称略〕。

天板の二名を除き、三名の若手ダンサー。すごくいいメンバーが揃った。私としては申し分ないメンバーである。ひとみさんのポラコメント「今週は、新人さんはいないけど、ワラビヤング大会(笑)だから、きっと会える予感がしてた♡(笑)」「ワラビ、初なの?! ホント~?! なんか、ここで何度も会ってるイメージ・・幻想の太郎先生かしら?!(笑)」

 

昨年、渚あおいさんを追いかけて、初めて西川口テアトルミュージックとニュー道後ミュージックに行った。そして、今回もあおいさんのお蔭で初めてワラビミニ劇場に来ることになった。今の私にとって、あおいさんの存在はすごく大きい。

残る未踏の劇場は、芦原ミュージック劇場だけ(シアター那覇は除く)。芦原は季節限定なので行く機会は少なくなる。客が少なくて経営的に危ないと聞いているので、早く行っておきたいところ。追いかけたい踊り子さんがのってくれるのを祈るしかない。温泉に入るつもりで行くしかないね。

 

さて、初日の模様。

メンバーがいいお蔭で、大入り。座席に22名座り、立ち見が同じく22名いた。ポラに並ぶのも大変な混雑ぶり。

舞台でダンスを行い、ベッドはセンター席前で行う。常連さんに聞いていたように、場所的にはセンター席がやはりいい。狭いので踊り子さんとの距離も近い。近くでオープンが眺められてとてもいい。

ポラが馬鹿売れしている。今回、初めて、あおいさんがデジのオープンをOKしたこともあり、エロポラが売れに売れていた。かえるポーズが一番人気とあおいさんが言う。

ポラサインが全く間に合わない状態。「私のポラサインが遅れても全く構わないよ」と踊り子さんに告げる。

最近は過激なエロポラ、特に接写やかえるポーズを禁止している劇場が多い。そういう中、西川口とワラビのさいたま二館はOK。ここはそれをやらないと潰れちゃうよーと常連が話していた。

初日は、客までがTSでお馴染みのオールキャスト。途中からチューズのUさんやポラマニアのTさん、はては抱っこちゃんまでが入ってきた。

 

黒井ひとみさんの出し物は「サーカスナイト」。

時咲さくらさんの出し物は、ひょっとこの「おこす」。

渚あおいさんは「サマー」、ところが三回目に突然新作を初披露してくれた。凄くかっこいい作品に感激。

 

三人の演目を少し話してみる。

黒井ひとみさんの「サーカスナイト」。最初の七色の衣装はピエロをイメージさせられる。次は、赤と黒のSMボンティージ風の派手な衣装に身をまとい鞭を振るう。これは猛獣使いをイメージ。つまり、ストリップは一種のサーカスであり、踊り子さんは時にピエロになり時に猛獣使いになってお客さんを翻弄する。

次の土日には演目「空気人形」も披露。センター席で拝見したが、いやぁ~お得な席で眺められて涎垂できたよん♡

ひとみファンも増えたなぁ~と感心。ポラ時の列の多さや、ラスト回にひとみさんのステージが終わって帰る客の多さに驚く。若松唯一のタレントの頑張りに、もと若松をホームにしていた私としては感無量になる。

 

時咲さくらさんのひょっとこ姿。ストリップはまさに祭り。お祭り気分でお客を意気軒昂にし場を盛り上げる。

次の土日には演目「さだ」も披露。荻野目洋子の「ダンシングヒーロー」⇒沢田研二の「ストリッパー」⇒アンルイスの「リンダ」⇒青江美奈の「伊勢佐木町ブルース」と懐メロにメロメロ♪

 

渚あおいさんの新作はインパクトが強かった。

ハイセンスな衣装をバッチリ決める。パイナップルなヘアスタイルがステキ。白い洋傘を持って華麗にかつ軽快に踊る。次の衣装がかっこいい。胸までしかない裾の短い黄色いカーディガンに、黒いパンツルック。セクシーな踊りがいかすよー♪ ベッドでのポーズはエロさが更にグレードアップ。たまらないス♡

「サマー」に代表される、これまでのかわいらしい清純派なイメージから、かっこいい、いい女系のイメージに変貌。あおいさんの新境地を見せてもらった気分。

彼女の解説では「今回の演目は、お嬢様が夜遊びしちゃうっていうテーマで、どちらも本当の自分!お嬢様も、エロエロの夜の姿も楽しんで過ごしてるよー!!って演目!! 」演目名は「表裏一体!(inside and outside unification!)」と付けたいようだ。中身があるねぇ~!!

 

この若手三人娘は「おじさんキラー」の魅力に満ち満ちている。おじさんたちを完全にメロメロにさせている。もちろん私もね♪

三人揃って、ステージをノリノリに楽しんでいる。それを見て、おじさんたちが楽しむ。三人の元気パワーをおじさんたちがいっぱい浴びて、おじさんたちも元気になる。狭い劇場だからこその一体感、エロエロなエネルギーが場内を渦巻いている。これがワラビミニの魅力なんだな。

 

初日の日曜日に続き、次の土日もワラビに来るよ!と踊り子さんにも話していた。ワラビは千葉からは遠すぎるので、平日は無理と考えた。しかし、早くワラビに行きたくて金曜日に前乗り。会社をすぐに出たら、なんとか三回目のラスト、あおいさんのポラタイムに滑り込む。運よくかぶり席がひとつ開いていた。顔馴染みの客が私が入ってくるのを見つけ、ここが開いているよ!と教えてくれた。

お客さんは、知っている馴染みの顔がたくさんいた。驚いたのが、かぶりに座っている女性が振り向いて私と目が合う。なんと、時咲さくらさんのお仲間三人。うち一人は、先週、TSでお逢いしたばかりで、親しげに手を振ってくる。いつも私の手拍子を真似して笑いかけてくる方。綺麗だし愛想がいいので絶対に踊り子向き。デビューしてくれれば必ず応援するよ。彼女たちは我々おときファンにはお馴染みなので、みんなと談笑。この日はおときファンで盛り上がる。

あおいさんが「あれっ! 土日に来るって言ってたわよね」と言うので「明日まで我慢できなかったんだよぉ~♪」と話したら笑っていた。後で顔を合わせた黒井ひとみさんも時咲さくらさんも「太郎さん、我慢できなかったんだってー。うれしいなっ♡」と喜んでくれた。

翌日からの土日も行き、結果的に休日三日を含む計四日間、たっぷり初ワラビ週に通ったことになる。車で蕨まで行ったのだが、実はその週は車やカーナビの調子が悪く修理に出したり、代車を使って行ったりと結構苦労した。でも三人娘と会うとそんな苦労はすっ飛んだ。

楽しいので時間はあっという間に過ぎた。ワラビはオープンの時間が長く、近い距離で大好きな踊り子さんにたっぷりかぶりつけた。みんな大サービスしてくれるし大満足☆ できれば、もう少し照明が良ければいいなあ~。せっかくのオープンも影になったり暗いため迫力が欠けちゃうのがすごく残念。

 

ワラビミニは味のあるいい劇場である。

地方劇場たるいい雰囲気を持っている。天板があるため、必ず我先と舞台に上がる常連客がいる。彼らの会話を聞いていると高齢の天板さんと長い付き合いであるのが分かる。天板に参加しない地元の常連さんもたくさんいるだろう。私もストリップ業界に足を踏み入れてかれこれ15年ほど経ち、ほとんどのストリップ客はどこかで見かけた顔だなと思うようになったが、ここワラビにはお会いしたことのない常連さんがけっこういた。いつもと違った空気が新鮮。ちなみに彼らは割安なフリーパス券を購入しており、毎日のように通っているようだ。

ただ、今回は三人娘を追いかけてきている客が大多数。私のようにワラビは遠すぎて普段は来れない客も多い。その分だけ、私がふだん関東の劇場でお会いするいつものスト客の顔ぶれがたくさんいた。

たしかに今回はメンバーに恵まれた。私としては、最高に楽しい初ワラビ体験となった。これだけいいメンバーがワラビにそろうことは中々ないようだが、またメンバーがよければ来てみたいと思う。

 

 

平成25年5月                          ワラビミニにて    

 

 

 

 

 

 

 

今日は、今回の東日本大地震の話をさせて頂きます。

 

 長年ストリップ通いする中で、これまでも台風、火事、警察ガサ入れなど色んな災難に遭遇してきたが、今回の地震はメガトン級の衝撃。

数年前、仙台に単身赴任していた時も仙台の地震に遭遇したが、そのときは土曜日で東京に遠征していたため直接地震に遭わず、仙台のアパートに戻ったら部屋の中が散乱していた程度で済み、ストリップ通いには影響がなかった。

ところが、今回の東日本大震災ではストリップをかなり制限させられた。

 

 平成23年3月11日午後3時頃、東北地方太平洋沿岸でマグネチュード9.0という日本観測史上最大規模の大地震が発生した。

 私はその当日正午過ぎ、木更津からアクアラインを渡り東京に出てきていた。その週は行きたい劇場があったので、早く仕事を終わらせて劇場に行きたいなと内心思っていた。東京事務所で打ち合わせをしていたら、急にビルが揺れだす。揺れは激しくなり、ロッカー上の段ボール箱が落ちだした。揺れがなかなか収まらないので、慌てて五階から降りて外に飛び出す。すでに沢山の人が道路に溢れていた。

 しばらくしてビル内に戻って仕事を続ける。そのときには仕事を終えたらまだ劇場に行けると思っていた。ところが余震が続いたため、交通機関がすべてストップ。復旧の見込みはないという。職場の人は帰るに帰れない。17時の就業時間が過ぎ、職場の人たちが会議室に集まり、「酒でも飲むか」ということになり買い出しにいきお酒を飲み始めた。その後一部の人は帰宅を始めた。時間はかかるが歩いて帰れるという。遠くから来ている人はあきらめて職場に泊まることにした。女性も二人いた。

 たまたま東京に来ていたために帰宅難民になっちゃったね、と東京の同僚から慰められる。この際だから、土日出勤しなくてもいいように仕事を仕上げようと同僚が言い出して、私と彼は徹夜で資料を仕上げた。少しアルコールが入っており、また細かい数字の集計ではあったが、仕事そのものは順調にはかどった。久しぶりの徹夜だったが、疲れは感じなかった。

 一部の地下鉄は真夜中から再開しだした。何人かはそれを確認して帰りだした。

 一緒に仕事をしていた同僚と私は、そろそろ始発が走っている頃かなと、早朝五時半頃にビルを出た。根詰めて仕事をしていたせいで、外に出たら、朝の空気はとても清々しかった。

 すぐに東京駅に向かった。しかし、JRはまだ再開していなかった。私はJRで帰宅するつもりはなく、丸ノ内線でまっすぐ池袋にむかった。

早朝六時過ぎにミカド劇場に着いたものの、もちろん誰もいない。寒々とした中、さて本日は開演するのかと不安になった。しかし、インターネットで昨日の公演状況を確認したら、ロック始め殆どの劇場は二回公演で終了。ただTSはラスト四回目までやったらしい。さすがTSだ。台風などの時も他の劇場は閉めてしまっても、TSだけはいつも頑張っていた。TSは今回の地震にも負けなかったか、と内心嬉しくなった。同時に、ここミカドも昨日は三回目まで公演したとわかったので、同じTS系になったミカドに期待した。

 私は劇場入り口に場所取りをして、インターネット喫茶で時間を潰し、9時半頃に劇場に戻ったら、お客さんが一人並んでいた。名古屋の方から遠征してきた、川中理紗子さんのファンの方。

 彼は昨日もここミカドに来ていて、今日も公演することを従業員に確認していた。それを聞いて私はホッとした。そして、彼は昨日の地震の状況を話してくれた。2回目のトップ、天羽夏月さんのときに揺れ始めたが、天羽さんは動揺を見せずにステージを努めていたようだ。さすが夏月さん。「そーなのよー。しかも天狗やってるトキで。音が止まらない以上は踊るのが当たり前と思いつつもやっぱり怖かったですー」 その後、揺れが止まらなかったので一旦お客全員を劇場の外に出したらしい。そして、ミカドの新社長しげちゃんが客を前にして「みんな、地震よりストリップをとるかー!」と叫んだら、お客がみんな「ストリップがいい~」と答えたという。この掛け合いは最高だな。やはり、エロ・パワーはすごい!!!

  そんな話をしていたら、劇場に向かってきた女性から「あらっ! 太郎さん」と声を掛けられた。マスクをしていたが、すぐに藤森由夏さんだと分かった。TSから1か月ぶりの再会に感激。由夏さんは、昨夜は電車が不通だったので、同じ東洋の坂上友香さんと一緒に歩いて帰宅した話をしてくれた。片言話した後、彼女はすぐに朝食に行ってしまった。

 開場時間の10時半近くなって、ようやく客が来始めた。しかし土曜日といえども昨日の地震の影響で、客は4~5人といつもより全く少ない。新社長のしげちゃんが居て「みなさん、帰宅難民ですね」と話しかけてきた。みなさん苦笑い。実際、私を含め、朝から来ていた客のほとんどが昨日は自宅に帰れなかったようだ。

 私は、昨日劇場に来れなかった憂さを晴らすように、当日はラストまで観劇していくつもりだった。お目当ての藤森由夏さん、仲良しの白雪恋叶さん、東洋の坂上友香さん、久しぶりの天羽夏月さんとメンバーは良かったし。ところが、当日は三回公演になってしまった。

 

 今週また来ようと思っていたら、なんと週明けの月曜日から計画停電が始まり、交通手段が完全に遮断されてしまった。総武線の上下線がストップしたため、ストリップどころか、会社にも行けない。これには参った!!!

 月曜日は結局会社を休んだ。ただ、劇場はやっていたようだ。

  翌日の火曜日はどうしても出勤する必要があった。しかも、東京に仕事の用事がある。しかし、会社に向かう内房線は昨日に引き続き運休。東京方面は動いていたので、一旦東京に出てそこからアクアラインバスで会社に向かうことにした。3時間半かけて木更津に行き、そして、また午後からアクアラインで夕方の東京での打ち合わせに向かった。仕事が終わったら劇場に行きたいと思ったら、その日から全ての劇場が計画停電の影響で休館になっていた。これにもがっかりさせられたが諦めざるを得ない。今週はもう週末の土日に行くしかない。

 地震のため、私と劇場のタイミングが全く合わなかった。今週は、行きたい劇場に行けないもどかしさを何度も感じさせられた。

 

 しかし、被災地のことを考えるとそんなことは言ってられないなぁ~。

 仙台に住んでいる学生時代の仲間からたくさんのメールを頂き、安否を確認できた。一年半前まで仙台に単身赴任していた私としては他人事ではない。もし仙台に残っていたら、多かれ少なかれ被災していたと思うとぞっとする。

 仙台ロックは地震当日の一回目で完全休館となった。私が仙台に居たら、もうストリップは観れなかった。しかも、交通手段がシャットアウトされていて土日に東京遠征することもできない。聞く話では、新幹線がストップしているために、今は高速バスが一度に7台も運行しているという。ところが客が殺到して予約が取れないらしい。私は毎週土日に夜行バスを利用して東京の劇場に遠征していたが、今回の地震だとそれは出来なかったと思う。それを考えると、今回のストリップ制限ぐらいは十分我慢できる。とにもかくにも、仙台の単身赴任から東京に戻ってきていて本当に幸いだった。

 

 大好きな踊り子さんといつものように会えないのはとても残念だが、仕方あるまい。しばらくはストリップ通いを控えねばならないと感じているこの頃。

 しかし、こういう暗いニュースが続くからこそストリップで元気をもらいたいと考えているファンがたくさんいる。実際、地震による休館明けの劇場は大入りだ。

 私も休館明けの土曜日にまた池袋ミカドに足を運んだ。立ち見がでるほど劇場はにぎわっていた。計画停電への協力で三回公演にはなっていたが、ゆっくり回すと終演時間は結局いつもの四回公演とあまり変わらないようだ。

 ミカドでは1ステージが終わる毎に合同ポラとフィナーレがあるが、今回その間に踊り子さん全員で募金活動をしたのに感心した。それに関して、白雪恋叶さんから頂いた手紙を読んで感動した。「こんな時だけど、私たちは私たちにできるコトをやっていこうと思います。今日はみんなステージを見てリフレッシュ&元気チャージしてもらえたら嬉しいです☆ 私には笑顔しか分けてあげられないけど・・・精一杯ステージ努めます。 また被災地にはプロが行ってるので、募金を集めて赤十字に送ることにしました。」

 私は前に、震災地でチャリティ・ストリップをやったらどうかとエッセイに書いたことがあるが、まぁ~それは別にしても、ストリップでみんなに活力を与えられたら最高だ。

  ストリップ・パワーは地球を救う!!!

 

平成23年3月                            

 

 

 

 

 

 

平成23年‘新生’池袋ミカド劇場について話します。

 

 先日、平成23年3月頭の池袋ミカド劇場に行った。ミカドがTS系になって初めての観劇となる。

 従前の池袋ミカド劇場は閉館し、一時ロック系になるという噂も流れたが、最終的にTS系の傘下に入った。平成23年1月結から、TSの従業員しげちゃんが社長になって再開した。ミカドの従業員はほぼそのまま残っている。ただ、所属の踊り子は他の劇場に移籍した。森優希奈さんはTSへ、HIKARUさんと水野リカさん(Rikaと改名)はワラビへ、浅見みくさんと愛野すみれさん(愛野いづみと改名)は道頓堀劇場へ。かすみ玲さんの去就は今のところ不明。

 

 それにしても、昨年からここ一年程の間に、ずいぶん多くの劇場が閉館・休館してしまった。調べて書きながら驚いた。郡山ミュージック劇場(H21年11月1日閉館)、札幌道頓堀劇場(H22年1月11日休館)、船橋ニュー大宝(H22年1月15日閉館)、山代劇場(H22年3月31日閉館)、ロック座マカオ(H22年10月11日休館)、名古屋銀映(H22年10月31日閉館)、福山第一劇場(H23年2月21日閉館)、そしてこの三月に芦原もなくなる。芦原は温泉街なので冬場だけ営業するかも、とのTS社長の弁も聞こえてきたが。

 私は名古屋銀映に一度も行かずに終わってしまった。名古屋銀映は大阪東洋、京都DX東寺に並ぶ西日本有数の立派な劇場という。もう建物が撤去されたらしく、二度と見ることはかなわない。私がお気に入りで応援している多岐川美帆さんは名古屋出身で、その名古屋銀映を見学して踊り子の道に入ってきたと本人から伺った。経営不振もあるだろうが、経営者がやる気をなくして閉めたと聞くとホント情けなくなる。名古屋ほどの大都市にストリップ劇場がひとつもないというのはあまりに淋しい。名古屋銀映がなくなった影響で、中部地区では岐阜の劇場まさご座がけっこう客が入っているという情報も聞く。

 郡山ミュージックは仙台から足を運んだことがある。ストリップ・ファンにとっては、東京から仙台ロックに遠征するついでに郡山に立ち寄る方も多かった。東北地方に二つしかなかった劇場のひとつがなくなったのだから、これまた淋しい。ここは林企画所属の踊り子さんの本拠地だったので、彼女たちも大変だろう。

 福山第一劇場にも一度だけ行ったことがある。体育館のように広い劇場なのに、休日でも遠征客が二三人、地元の客が数名という淋しい客入りだった。踊り子さんも二三人しか出演しないが、経営的には厳しいだろう。赤字だが、経営者が趣味でやっていると聞いていた。

 劇場が閉館するのは、他の風俗の影響もありストリップ人口がどんどん減っているのが原因である。その煽りは地方都市で激しく、ひとつの劇場を維持するストリップ人口に達していない。

 劇場は減る一方で増えることはない。だからストリップ・ファンとして、劇場の閉館はまるで髪の毛がどんどん抜けていくような、たまらなく悲しい寂寞感を覚える。特に地方劇場の衰亡はひどい。大阪でさえ、まともな劇場は大阪東洋と晃生の二つになってしまった。札幌も道頓堀劇場の再開は難しそうだ。博多や神戸、そして名古屋ほどの大都市にストリップ劇場がないというのは有り得ないこと。ストリップファンとして本当に嘆かわしい現状だ。

 

 一方、首都圏はストリップ人口が多いため、たくさんの劇場が維持できる。まさにストリップ業界は東京一極集中が進んでいる。

 とは言いながら、大都市である池袋に劇場がなくなれば、もうストリップは衰退の一途を辿るだろうとファンは心配していた。踊り子さんが働ける場所がなくなる。そうなれば、新しい人も入ってこなくなり衰退するのは明らか。だから、TSがミカドに乗り込んでくれて、ストリップ・ファンは皆拍手を送っている。

 TSとしても、ミカド劇場が増えれば、それだけ所属の踊り子を増やすことが可能。ただ、ミカドに客をとられ、上野の客入りが少なくなっているという話も聞こえる。でも、それは一時的なことだと思う。いい踊り子をたくさん持てば、必ず客のキャパは増えるはず。ただ、TS系の芦原、山代、また船橋大宝の閉館を見るに、地方の運営は難しいのだろうと推測される。ロックに負けないよう、是非TSには頑張ってほしい。ロックに対抗できる劇場があってこそストリップ業界全体が発展するのだから。

 前置きが長くなってしまったが、私としてはこれだけの想いを抱えつつ今回池袋に足を運んだ次第である。

 

 

さて、ミカドの観劇レポートをしよう。

 元のミカド従業員さんがそのまま残っているので、ステージ進行や雰囲気は全く変わっていない。私のお気に入りの長いパチンコ・フィナーレがそのままだったのが嬉しかった。

 システムが少し変わった点のみ述べる。従前のメンバーはトップに天板があり、それを除いた踊り子さんは計五名だったが、天板がなくなり踊り子さんが一名増え実質六名体制となった。上野が五名、TSが七名に対して、ミカドは六名ということで他の劇場並みの人数。

 早朝の入場料は従前より500円アップの3500円。上野が3000円、TSが3600円。踊り子の人数当りの単価ではTSが一番お得ということか。

 入場時間は10時半。開演は11時半と早くなった。踊り子六名のときのTSと同じ。

 フィナーレで合同ポラが入ったこと、そして月・金にパンプレを行うところは、新たにTSシステムを導入している。

 ポラは、従来のポラとデジカメの併用となり、好きな方を選択できる。サインはどちらにでもしてくれる。ちょうどTSでも3月頭からポラとデジカメの併用を導入したが、ただTSの場合はデジカメにはサインしてくれない。一回遅れでデジカメ写真を渡せばサインをしてくれるようだが。

 

 当日の公演は休日で、かつメンバーが良かったせいか、朝から客が並び、場内は身動きできないほど立ち見客が溢れた。ミカドでこれだけの客入りは初めてだと常連さんが言っていたほど。

 私は九時前に劇場に到着したが、五番目。お蔭で盆前最前列に座れたので、ステージを心置きなく堪能できた。ラッキー☆

TS系になって香盤が良くなっているのが客入りの一番の要因だろう。その週の香盤を記しておく。

1.   利奈さん(TS)

2.   AZAMIさん(TS)

3.     山口桃華さん(TS)

4.   浅葱アゲハさん(フリー)

5.     水咲カレンさん(TS)

6.   華原希さん(TS)

 

 AZUMIさんは先週TSの穴埋めでお会いしたばかりの新人さん。三日ほど会っていたので私のことを覚えていて、私を見つけた瞬間に笑顔になってくれた。「太郎さんが見えて笑顔になりましたよ」ミカドにも応援に行くと伝えてあったせいか、TSで渡した私の手紙に対して返事を準備してくれていたのには感激した。

華原希さんもちょうど一か月前のTSに出演し、その週は何度も通ったので、私のことをよく覚えていた。「やっと太郎さんに会えたー。テンションめちゃ上がりましたよ♪ 1カ月ぶりですね。」 私がミカドに現れるのを心待ちしてくれていたようだ。新人さんにこうやって歓迎されるのが何よりも嬉しい。

残りのベテランの姐さんも全員、私が応援している踊り子さんばかり。お蔭で、めっちゃ楽しかった。当日は三回目のフィナーレまで拝見して帰宅したが、楽しすぎて一日があっという間だった。

 当日出演者全員の名前を香盤順に使って、即興でこんな話を考えて踊り子さんに渡した。

 

 花の名前あてゲームをしてみよう!

「これは何?」「知らない」「百合の花だよ」「あっそう、ユリなんだ!」

「これは何?」「アザミだ!」

「これは何の花かな?」「モモか!?」

「それじゃ、この葉は?」「この葉、あの葉、あげ葉・・・」

「そんないいカレン(かげん)な!(怒)」

「やっぱり、全ての花をあてるのは、(のぞみ)薄だよ」

 

 

平成23年3月                           池袋ミカドにて 

 

 

 H22年2月中、池袋ミカドのパイパン大会は楽しかった。観劇レポートを書いたので、以下、ご披露します。

 まずは香盤紹介から。

 1.水野リカさん

 2.橘真帆さん

 3.月川音さん

 4.結城綾音さん

 5.中條美華さん

 6.森田久恵さん

 

 私はパイパン好きではないが、今回のメンバーにはお目当ての踊り子さんがたくさんいた。

 トップの水野リカさんとは昨年復帰以来初めてお会いする。2001年デビューのリカさんは途中しばらく休業していて昨年復帰していた。私としては2005年9月のTS以来なのでかれこれ四年半ぶりだが、ポラ時「お久しぶりです」とリカさんが挨拶してくれ、私のことを覚えてくれていたことに感激。今回の出し物は小山ゆうさんの人気漫画「あずみ」。久しぶりに拝見したリカさんは以前より綺麗になっていた。いい女という表現にぴったり。私の仲良しのストリップ仲間‘ヴィトンのお父さん’が大のリカさんファンで、彼からよく話は聞いていたし、写真も見せてもらっていた。そのことを手紙に書いたら「ヴィトンおじさんのお友達なのですね!」との返事。お陰で楽しい再会になった。

 三番目の月川音さんとは先月末のTSで会って仲良くなったばかり。すぐにミカドで会えたことに音さんは感激してくれた。

 ラストの森田久恵さんは引退が決まっていて今回が関東ラスト。森田さんは1995年4月東洋デビューなのでもう15年選手。私がストリップに通い始めた10年前から、いっぱいお世話になっている。是非最後のご挨拶をしたかった。森田さんはポラ・タイムがないので、一回目のオープン時に挨拶の手紙を手渡した。にこっと笑顔を返して握手してくれた。最後にいい思い出になった。10年前は森田さんのようにポラをしない踊り子さんがけっこういたが、劇場収入がポラに依存するようになった近年は全ての踊り子さんがポラ前提になってしまったね。これからはソロ・ステージだけで魅せてくれる方はいなくなるだろう。森田さんがステージで醸し出す空気、艶気、息遣いが好きだったなぁ~。

 

 さて、今回はメインのお目当てである中條美華さんの話をさせていただく。

 美華さんは2003年2月に東洋デビュー。七年目の中堅だが、H18年から休業して昨年3年ぶりに復帰。昨年夏に約3年ぶりにTSでお会いしたら、以前と全く変わらず、いや女度を更に増したかなと思えるほど。。。またまた彼女の魅力にはまった。

 私は単身赴任が終わって11月頭に仙台から戻ってきたその日に、池袋ミカドに出演中の美華さんに会いに行った。私が仙台を離れるのを機にストリップを卒業してしまうんじゃないかと心配してくれた美華さん。復帰して、またファンとして応援してほしいという期待が伝わる。今回、久しぶりに彼女に元気な顔を見せ、喜んでくれた。「(仙台)ラストにお会いしてから、だいぶ経つのですごく心配しましたが、今日お会いできてとても嬉しいです。」

 

 さてさて、今回のミカドはパイパン大会。初めてパイパンになる方が橘真帆さん、月川音さん、中條美華さんの三人。

 音さんはもともと陰毛が薄く、ちょび髭程度しか生えていないのでパイパンにしても殆んど変化はない。それに対して、美華さんの場合は一大センセーション。

 私は実は美華さんの毛深いマンちゃんが好き。東洋の伝説的な踊り子、麻生祥子さん(H16引退)もジャングルのように毛深かった。そのジャングルがたまらなくエロティックに見えた。美華さんは同じ東洋のジャングル系(失礼! 笑)。毛深い人は情け深いんだと私は勝手に思っているよ。

 そんな美華さんがパイパンになるのだから注目せざるをえない。初日の一回目に拝見。幼女のようなかわいいマンちゃんが顔をのぞかせた。その瞬間、私はジャングルから砂漠にトリップ!(笑)。髭剃り跡のように青々としているのかと思いきや、キレイに剃られてある。ポラ時に「よく決心したね」と声をかけるファンに対して、「今朝、排水溝にすんごく沢山の毛が流れていったのよ」と笑顔で話す美華さん。

 イメージ&予想に反して、パイパン姿が似合っていた。全く違和感はなかった。「なんだか恥ずかしいです。パイパンにも似合う似合わないがあるのでしょうか?!」と美華さんのポラ・コメントにあった。上の顔と同様に、マンちゃんにも人それぞれの顔がある。今回、美華さんは大きくイメージ・チェンジしたが、やはり美人は美人である。(笑) たくさんのファンが喜んでポラを買っていた。間違いなく、いつも以上にポラは売れていた。まさに初もの。今撮らないと二度と撮れないかもしれないというファン心理がはたらく。「3月の渋谷道劇まではこのままでいるけど、それ以降は分からない」と話す美華さん。

 

 この世にはパイパン・ファンがたしかに多い。ただ、ストリップ・ファンの中には毛がないとダメだと言う人もいる。まぁ~、いろんな人がいていい。

 踊り子さんはやはり人前に見せるがゆえ、陰毛の手入れをしっかりしている方が多い。中には、毛ぞろいをしているうちにどんどん面積が小さくなっていく人もいる。私は基本的に自然のままがいいと思っている。下にも顔があると話したが、陰毛の生え方も個性である。あるがままに受け入れたい。ただ、今回のようなイメージ・チェンジを否定はしない。

 おやおや、毛を粗末にしてはいけない、という心の声が聞こえるな(笑)。気のせいかな。でも、やっぱり‘もったいない’。髪は神さまに通じる。毛は大切にしたいものと強く思うこの頃。

 ともあれ、今回のパイパン大会はとてもいいものを見せてもらったと大満足しました。

 

 合わせて、副産物がひとつ生えてきた(笑)。ステージを見ながら、こんな童話が浮かんだので披露したい。

 

  題名は鬣(たてがみ)をなくしたライオン・・・

 

 どこまでも続く広いサバンナを、百獣の王ライオンが君臨していました。立派なたてがみをなびかせ、まさに威風堂々としています。

 たくさんの動物たちがそれぞれの群れを作り、草むらや水辺に戯れていました。時に弱肉強食のシーンも見られましたが、それは生きていくためには止むを得ない世の掟。それを除けば、そこはまさに平和を絵に描いたような世界でした。

 

 そんなサバンナに、ある病が流行りました。病名はなんと脱毛症。

 そのため雄ライオンのシンボルだったたてがみが抜け落ちました。たかが毛が抜けただけで体や命に別状があるわけではありません。

 ところが、そのことがサバンナに大きな異変を巻き起こしました。

 雌ライオン達がたてがみを失った雄ライオンに興味をなくしました。セックス・アピールを感じなくなったのでしょうか。そうなると子孫の繁殖ができません。それどころかハンターである雌がエサを雄に与えなくなりました。

 それを見ていた他の動物たちも雄ライオンを見下げるようになりました。ハイエナまでが「エサをもらえないライオンなんて尊敬に値しないや」と小バカにしました。ハゲタカが「やあ~い! おれよりみっともないぞー」と空から鳴き叫びました。

 

 毛を失ってすっかり自信をなくした雄ライオンは、自分の身を隠すようにジャングルに入っていきました。暗いジャングルの中では、たてがみを無くしたことに気づかれまいと思いました。

 ところが、ジャングルには既に王に君臨しているトラがいました。縄張りを荒らされたくないトラは激しくライオンを襲いました。野生動物界二強の争いは続きました。しかし、ジャングルの中ではトラの方に一日の長があり、最後はライオンがジャングルから出ていくことになりました。

 

 一方、サバンナにまた別の大きな異変が起きました。雄ライオンを失ったサバンナ世界の秩序が乱れたのです。

 雄ライオンを失った雌ライオンはストレスから、自分達のエサ以上に弱い草食動物を襲いました。雄ライオンがいる時にはそんなことはさせませんでした。また弱肉強食の自然体系が乱れ、ハイエナやハゲタカが弱い草食動物を襲う事態まで発生しました。

 これまでの平和な世界を楽しんでいた多くの動物たちが雄ライオンの復帰を心から願いました。

 

 トラに敗北しジャングルを引き上げた雄ライオンはサバンナに戻りました。

 多くの動物たちが雄ライオンを大歓迎しました。もちろんサバンナ秩序が乱れていた背景がありましたが、それだけではありません。トラとの死闘のお陰で、雄ライオンは百獣の王としての本能と自覚が体全体に漲っていました。たてがみが無くても威厳に満ちていたのでした。

 雄が帰ってきて喜んだ雌ライオンは従順になりました。またハイエナやハゲタカも雄ライオンの威厳に身を縮めました。そしてサバンナにまた以前のような平和が戻りました。

 

(男は髪じゃないよなぁ~。髪がなくても男はやるときにはやるんじゃ!) ←心の声!?

(どんな生き物も、この世に必要であるから生きている。すべてが大いなる秩序の下で存在意義を持っている。)

 

 しばらくすると流行の脱毛症が治まり、雄ライオンにまた立派なたてがみが生えてきました。

 

                                    おしまい

 

平成22年2月                          池袋ミカドにて

 

 

 

 

 

 

 

 

  私のストリップ日記から、H19年3月に二度目の池袋ミカド劇場に行ったときの観劇レポートを紹介します。

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 当日8時半頃、劇場前に到着。もちろん誰もいない。朝食を摂って9時過ぎから劇場前に並ぶ。ミカドにはいつものロック系の常連客はほとんど並ばない。

 10時少し前に誰かが私の名前を呼ぶではないか。えっと思って振り向いたらMFくんがいた。お互いまさかミカドで会うとは思っていなかったので驚いた。1月結のTS振りの再会。全く顔を見なかったのでどこの劇場に行っていたのかと尋ねたら、お気に入りの娘を追いかけて大阪東洋と浅草ロックにずっと通っていたという。なるほど顔を見ないはずだ。

 開演してから、次にもう1人、ちょんまげ君と再会した。私とMF君が話しているのを見つけて声をかけてきた。彼ともお正月の浜劇ぶり。再開した場所がミカドだったのでお互い驚いた。彼らは私のテリトリーにミカドが入っていないことを知っていたので、実は2月以来の2回目であることを告げた。

 久しぶりのteam太郎の揃い踏みに三人とも大喜び。

 

 当日の香盤(敬称略)は、①潤奈(ミカド)、②岡崎りな(ミカド)、③SAKURA(若松)、④星野しずく(フリー)、⑤白雪恋叶(DX歌舞伎)、⑥榎本らん(東洋)の6香盤。

 恋叶さんから是非ミカドにも応援に来てと云われていたのと、岡崎りなさんとも久しぶりだし、星野しずくさんも関東ラストだし、また東洋の新人、榎本らんさんも初顔合わせ、天板も初めて、と盛り沢山で楽しみにしてきた。

 

 今回初めて「天板ショー」を観た。トップの潤奈さんはかなり高齢の方。

 ショーが始まると、我先にステージに上がろうとする客がいる。このへんの客層がミカド独特の雰囲気を醸している。

 ショーはお客さんがステージの上で踊り子さんに軽くお触りをして、最後はこけしで入れポン出しポンする。昔の本番生板ショーを思い出した。単に本番がなくなっただけ。天板と生板は同義だったのか。

 私は若い頃、この本番生板ショーが嫌いでストリップから足が遠のいた。また昔は高齢の踊り子さんが多かった。そんなかんなで、天板ショーは私には向かない。

 仲間3人共、アイドル・ストリップ路線で育ってしまったため、この天板ショーには興味がない。そこで2回目以降は3人共この天板ショーは席を外した。

 ところが、ここミカドにはラウンジとか休憩できる場がない。これは他の劇場と比較すると見劣りする。大阪東洋とか最近の浅草ロックでは興味のないステージのときはラウンジで一杯飲んだりピンク遊びができる。そこまでいかなくてもちょっと休憩できる場所があっていい。ミカドではせいぜい場内隅に喫煙コーナーがあるだけで、そこも椅子があるわけでもなく仕切られているわけでもない。

 そこで、我々三人はトイレに避難した。臭うという前評判からは随分綺麗にされているトイレでホッとしたがなにぶん狭い。びっくりしたのが、その男子トイレが踊り子さんの通路になっていること。小用を足していたら踊り子さんが後ろを通っていったのには肝を冷やした。それ以来、用を足すときには大の方を使用することにした。

 トップの天板ショーのとき毎回三人でトイレ前にたむろしていたら、二番目の岡崎りなさんと毎回すれ違った。「仲がよくって楽しそうですね」と笑っていた。

 それにしても、この構造的欠陥が最大のデメリットと感じた。長い間これで我慢してきたのだから、急に対応はきかないのだろうな。それにしても、踊り子さんもお客にとっても、こればかりは困りもの。

 

 その日は、香盤メンバーが良いだけでなく、仲間3人が居たため、お気に入りの踊り子さんのステージを3人で盛り上げることができた。恋叶さんが「私もteamの四太郎番目に入いりたい」と言ってくれたのには感激した。

 途中3人で外出して食事に出かけたが、この周辺はラーメン激戦区とあって、その日食べた「一蘭」のとんこつラーメンは絶品だった。これからはミカドにちょくちょく来て、ラーメンの食べ歩きをしてみたいと思ったほど。

 ストリップの楽しみというのは、香盤だけに限らず、気の合う仲間と一緒に盛り上げることで何倍も楽しくなることを改めて感じた1日だった。

 

 

平成19年3月                          池袋ミカドにて     

 

 

 

 

 

 

 

 

  私のストリップ日記から、H19年2月に初めて池袋ミカド劇場に行ったときの観劇レポートを紹介します。

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 私が関東でテリトリーとしている劇場は、新宿ニューアート、川崎ロック、浜劇のロック系三劇場と、TSミュージック、DX歌舞伎、渋谷道頓堀劇場、若松劇場の七つ。あとはたまにシアター上野、といったところ。これだけでも毎日通ったら一週間で足りない状態なので、10日間の公演の間に香盤を見ながら絞っていく。以前は関東に住んでいたからまだしも、今や仙台に住んでいるので、せいぜい土日で廻れる二個程度に絞っている。そういう状態なので、もとからこれ以上テリトリーを広げるのを控えていた。 

 ところが、最近、池袋ミカドの踊り子さんで気に入った子が増えてきた。もとから引退した四季野愛さんや復帰した浅見みくさんがお気に入りだったが、最近デビューしたかすみ玲さんや岡崎りなさんと仲良くさせてもらっている。

 今回の香盤には、かすみ玲さんの他に、東洋の姫乃りおさんも出演していて、年末以来なので新年の挨拶も兼ねて無性に会いたくなった。

 

 初めての劇場なので、事前調査としてストリップ仲間のKさんに尋ねてみた。場所はJR池袋駅の東口を出たらすぐにビックカメラが見えるので、その裏小路にある。車がようやく一台通れるほどの狭い裏小路。しかし人通りも多いので、荷物を置いての場所取りは無理。開場は10時半だが、あまり早くから並んでいる人もおらず、せいぜい9時過ぎから並んでおけば一番乗り確実。中は、TSを横に広げた感じで、TSと同じくらいに狭く、作りもTSと同じように盆がなく、1.5mほどの小さい出っ張り(出べそ)がある。並んでいるお客はその出べその周りに座る。ステージと出べその角が一番見やすいとKさんは言っていた。ベットショーは出べそで行うが、ステージで踊るときに踊り子さんに一番近くていいと。

 劇場の場所は、私にもだいたいの土地勘はあった。池袋駅を出てすぐに見つけた。それにしても池袋駅は大きくて分かりずらいなぁ・・なんで東口に西武デパートで、西口が東武デパートなのかなぁと考えてしまう。

 その日も仙台から深夜バスで来たため、東京駅5時20分着、池袋駅6時に着いてしまった。もちろん誰も並んでいない。とりあえず、いつものように劇場扉前に新聞紙と飲みかけのジュースとコーヒーのボトルを2つ置いて場所取りをして、近くのインターネット喫茶に入って時間を潰した。9時に劇場前に行ったら、まだ誰も並んでいなかったのだが、なんと置いてあったコーヒーの缶ボトルが無くなっていた。別に惜しくはないが、こんなもの持っていくかなぁ~。

 そこで、また近くの蕎麦屋(富士そば)で朝食をとって9時半頃に戻ってみると劇場前に4人ほど並んでいた。ちょうど真向かいにパチンコ屋があり、10時の開店前でたくさんの人が並んでいた。女性客も並んでいて、少し恥ずかしい気分。ちなみに周辺にはパチンコ屋が多く、この時間帯にはたくさんのパチンコ・ファンが並んでいて、ストリップファンとしては圧倒されずにいられない。

 10時半に開場。従業員さんは皆さん気さくないい印象。

 入場料は早朝割引で3000円、しかもポラ代が全員500円と良心的。

 中に入って、さっそく席確保。出べその角の左右どちら側にするか少し迷った。Kさん曰く、前に行ったときはトイレが臭っていたのでトイレに遠い方がベターと。しかし、当日トイレを確認したら臭わずに綺麗だった。安心してトイレに近い方にした。今更ながらトイレの汚い劇場は経営の基本がなっていないなぁと思う。

 劇場は狭く、当日は立ち見の人もたくさんいた。かすみ玲さんに「玲さんのホームグランドはどんなところかなと思っていたけど、背の高い玲さんには狭い劇場に感じるね」と話したら、「横には狭いステージだけど、天井が高いおかげで背の高い私には問題ないわ」と返ってきた。

むしろ、小じんまりとしたこの狭さが私的には気に入った。座席は真ん中の出べそを挟んで左右にステージを向いて4列並んでいる。一列に3人座れるので、片側に3×4列=12名、だから左右24名分の座席しかない。立ち見が多いはず。出べそ前が花道のように空いており、ポラ時はそこにお客が並ぶ。ステージ前は通れないほど狭く、出べその角に座ると出入りが結構大変。トイレに行く時には出べその横をぎりぎり沿って花道に出て、ぐるりと廻らなければならない。出入りが大変ということは、その分、座席がステージに非常に近いということ。だから、私のようにかぶりつきファンには良い造りになっている。

問題は照明。天井のライトは弱い。ステージ向かいの正面二階に投光さんが居て、ベットもオープンもそのライトアップがポイントになっている。もうひとつ、ステージにライトが埋め込まれている。ステージの縁と出べその中央に横長のライトが光っている。そのため、投光さんのライトか埋め込みのライトに当たるとよく見えるが、それから外れるといくら近くでも影になってよく見えない。私から言わせるとこれが最も残念だった。踊り子さんがサービスいっぱいに、せっかく近くでオープンしてくれるのに、よく見えないのだから残念でしょうがない。一方、ライトがうまく当たったときは最高に嬉しい。喜んだりがっかりしたりしながらあっという間に時間が過ぎていく感じ。

出べその真正面に座席があったならば、投光からの照明で一番見やすいかなと思うが、花道なので仕方ない。出べその先端の左右はどうかな、今度座ってみようかな。

いまさらながら、ストリップというのは照明が大切だと思う。どうせ見せるなら何故お客が満足いくような照明装置ができないものか。ミカドの場合は、埋め込みライトをもう少し広範囲に増やす、天井のライトを増やしたり工夫する等。照明にこだわるストリップ・ファンのひとつの理想形が渋谷道頓堀劇場と言えよう。踊り子さんには暑くて大変だが。

さて、ミカドのパチンコ・フィナーレも楽しかった。5人の踊り子さんが所狭しとひっきりなしに廻ってくる。これも劇場が狭いためで、ステージ前の左右と出べその三箇所でオープンするので、5人の踊り子さんが出べそに一人、ステージ左右に二人ずつという位置取りが多く、私の場合ステージ前に座っていたのですごく恵まれていた。DX歌舞伎やTSなどでもパチンコ・フィナーレをやっているが時間も短くあまり満足しないことが多いが、ミカドのパチンコ・フィナーレには大満足した。

 

 いつも、観劇レポートを書くと、前置きばかり長くなる。

 最後に、今回の出演メンバーについて記しておく。

 今回の香盤は、①彩中さゆりさん(郡山ミュージック)、②奈々子さん(大和)、③かすみ玲さん(ミカド)、④月夜乃空さん(札幌ニューカジノ)、⑤姫乃りおさん(東洋)、⑥羽月澪さん(道頓堀劇場)の六人。

 この香盤は最高だ。トップバッターの彩中さゆりさんとは2月頭のTSぶりで今月二度目になる。それにしても今月は仙台ロックに姫野紗雪さん、桜希まいむさんが出演していたので郡山ミュージック三人娘と非常に縁があった月だった。二番目の奈々子さんとは1年3ヶ月ぶりに会ったが覚えてくれていた。オープンの時に私の手拍手ポーズを面白がって真似してくれてすごく嬉しかった。三番目のかすみ玲さんは風邪気味だったが相変わらず元気なステージで良かった。彼女に接しているとこちらも本当に元気になる。四番目の月夜乃空さんとは初顔合わせ。彼女は2002年1月11日デビューだから6年目のベテランさん。香盤情報ではよく名前を拝見していたにもかかわらず、これまでステージを拝見する縁がなかった。そのため今回は楽しみにしていた。期待通りステキな踊り子さんだった。彼女以外は顔馴染みの方ばかり。五番目の姫乃りおさんは今回一番会いたかった踊り子さん。10月の東洋デビューでたまたま拝見してから仙台ロックで仲良くなり、そして年末の浜劇以来なので新年の挨拶がしたかった。私の顔を見つけて喜んでくれるあの笑顔はたまらない。ラストの羽月澪さんとも年末の渋谷道劇以来でようやく新年の挨拶ができた。相変わらずの色気たっぷりのステージにうっとり。今回のメンバーは私が贔屓にしているロック系の方は1人もいなかったものの、これだけ揃ったら満足度200%。当日は食事のために途中外出する気にもならなかった。そう思ったのは私だけなく、何人か最初から最後まで粘っていた。

 客層がいつものロック系とは微妙に違う雰囲気を感じた。年齢層がロック系より若干高い。何人かは見たことのある顔がいたが、ほとんどは知らない人ばかり。客の私が感じるわけだから、初めてミカドにのったという彩中さゆりさんや姫乃りおさんも何か感じることだろうな。ミカドは天板をひとつの売りにしているので、5人の踊り子さんと天板のお姐さん1人の6香盤が多い。私は天板ショーを観たことがない。今度機会があったら観てみたいものだ。

 当日は香盤がいいこともありお客が混んでいて押しに押した。2回目、3回目はダブル・ポラ。入口には終演22時と表示されていたが、前日も24時過ぎになったと聞いており、結局その日も24時近くになってしまった。

 朝早くから夜遅くまで、心行くまで楽しめた1日だった。

 

 

平成19年2月                         池袋ミカドにて   

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

今回は、ゆきなさん(ロック所属)について、H31年2月結のDX歌舞伎での公演模様を、作品「わすれなぐさ」と中条彩乃さんとのチーム「おんざろっく。」を題材に語りたい。

 

H31年2月結のDX歌舞伎に初日から顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①西園寺瞳(ロック)、②埃(DX歌舞伎) 、③中条綾彩乃(ロック)、④ゆきな(ロック)、⑤鈴木千里(ロック)、⑥熊野あゆ(ロック)〔敬称略〕。埃さん以外はALLロック。今週は、熊野あゆさんがDXK初乗り。

 

  今週の目玉は、ゆきなさんと中条彩乃さんのチーム「おんざろっく。」。二日目の22日から初披露。なお、初日は演目「わすれなぐさ」一本。

 二日目から、1,3回目は演目「わすれなぐさ」、2,4回目にチームショー。

 

 最初に、演目「わすれなぐさ」について触れたい。先週の東洋でも拝見したばかりでとても素敵な作品なので是非、観劇レポートしたいと思っていた。

 ゆきなさんの作品は、本人のはっちゃけた性格を反映したものが多いが、その中にしっとりした素敵な作品がある。ゆきなさんの女の子を感じる。この演目「わすれなぐさ」はその典型だ。めちゃくちゃ選曲がいいし、その振付が雅麗華先生だから完璧だ。

 特に、一曲目を聴いたときに「これはジブリの曲だ」とピンときた。お陰ですぐにこの作品に魅了された。私のジブリ狂いは、昨年の夏に、ゆきなさんの作品「千と千尋の神隠し」を拝見したのがきっかけだった。素敵なジブリの世界に導いて頂き、ゆきなさんには心から感謝している。

 さて、さっそく演目「わすれなぐさ」を紹介する。

 最初に、緑色の着物姿で登場。緑の葉をメインにして白と赤の花柄が描かれている素敵な着物である。オレンジの帯を緑の紐で縛る。頭には、ピンクとブルーの花飾りで髪をひとつ結っている。花飾りから紐が垂れる。

 音楽に合わせ、白足袋で舞い踊る。

 一曲目は、魔女の宅急便でお馴染みの、井上あずみの「めぐる季節」。作詞:吉元由美、作曲:久石譲。久石譲さんのメロディはジブリそのもの。この中の歌詞♪「幸せをさがす人が一番幸せだって」が私のお気に入りのフレーズ。

 二曲目は、ふくろうずの「ユアソング」。作詞:内田万里、作曲:内田万里。「ふくろうず」は内田万理(Vo./Key.)、石井竜太(Gt.)、安西卓丸(Ba./Cho.)、高城琢郎(Dr.)からなる"New J-POP"バンド。ボーカルの内田万里がすべての楽曲の作詞作曲を手がける。

 二曲目に入って、赤と金の大きな扇子で舞い踊る。

 徐々に着物を脱いでいき、緑の襦袢姿になる。

 ここで一旦暗転し、音楽が変わり、着替える。

 次の水イメの着物も素敵だ。きれいな花柄が刺繍されており、ピンクの帯を巻く。

 音楽は、テレビドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の主題歌である、手嶌葵さんの「明日への手紙」。

 そのままベッドショーへ。

 立ち上がりは、いきものがかりの「ノスタルジア」。作詞:水野良樹,作曲:水野良樹。

 

 

さてさて、本命のチームショーの話をしよう。

今回のチーム「おんざろっく。」を前にして、ゆきなさんと中条彩乃さんがどんなチームになり、二人のチームショーがどんな魅力を持つかを考察してみよう。

お二人が仲良しであることは今回初めて知った。どんな相性なのか私には分からないが、まずお二人の共通点と言えば、2017年組という同期であること(しかも年齢=学年も同じ)、底抜けに明るいところ、ポラの時の声がめっちゃ高いこと(笑)。これだけ並べても確かに気が合うだろうね。このお二人のチームとなると、よく言えば明るく楽しいことであり、悪く言えば‘かしましい’ところ(失礼↓)、かな。

いずれにせよ、チームというのは1+1=2ではなく必ず2以上の相乗効果がある。一人だけでもセクシーなのに、二人でこれでもかこれでもかとセクシー攻撃してくるのだから男性はたまりません。感想を尋ねられたら「最高です」という答えしかない。

とくに、若手の元気のいい二人のチームショーだから、元気100倍で観ている方としては楽しくてたまらない♪ 両方のファンのみならず、片方のファンであっても、いやファンでなくても、必ずこのチームショーを楽しめる内容になっている。

 

一般的なチームショーの特徴と魅力について考えてみよう。私がこの20年のスト歴で感じているチームというのは、大きく二つのタイプに分かれる。

ひとつは、同じタイプの二人がきれいに揃って踊るという‘左右対称の妙’が売り(ここではAタイプと呼ぶ)。これには同じダンスのレベルじゃないとダメで、ダンスでぐいぐい押すケースが多い。

もうひとつは、違うタイプの二人が一緒に踊り、違うからこそ‘組み合わせの妙’が楽しめるもの(ここではBタイプと呼ぶ)。ストーリーが楽しめるものも多い。

今回の「おんざろっく。」を考えた場合、先ほど述べたように共通する二人にAタイプを狙わせたのだろうが、実質はBタイプになっている気がした。

というのは、二人は共通しているように思えて、実はかなりタイプが違う。一人一人のステージでは感じなかったが、二人で並んで演じることにより、その違いがより際立って見えた。

ゆきなさんは色白で華奢な体形。それに対して、スポーツ女子である彩乃さんは身体がひと回り大きく筋肉質に引き締まっている。宝塚で言えば、ゆきなさんが娘役で、彩乃さんが男役という感じなのだ。また面白いのが、ゆきなさんが使う曲は女性曲だけだが、彩乃さんは男性曲も積極的に使う。彩乃さんの作風にはそれがマッチしていると感ずる。だからというわけではないが、宝塚風に演じてみるのも面白いと思うのだが、ともあれ、今回のチームショーではお二人が同じ衣装で左右対称のダンスで押す構成にしている。

以上が、最初にステージを二度拝見した私の率直な感想だった。

 

ともあれ、ステージ模様を私なりに紹介する。

最初に、二人で紺の音楽隊のような制服姿で登場。頭はブルーのリボンでひとつ結び。

上半身は長袖で、白い襟と金色のリボン、サスペンダーとベルトの飾り、そしてミニスカート。サスペンダーの横とスカートの裾に金線が入る。胸元から金の釦が縦に並ぶ。彩乃さんは黒いストッキングを履き、ゆきなさんは履いていない。そして、足元は黒いロングブーツ。

音楽に合わせ、二人そろって踊る。

一曲目は、欅坂46の「ガラスを割れ!」。おっおっおっ!という掛け声で始まる。

二曲目は、BiSHの「サラバかな」。

ここで、一旦、暗転し、ゆきなさんのソロバージョンになる。

ゆきなさんがピンクのドレス姿で登場。上半身は、胸元が開いており、背中部も空いている。上半身はポチポチの宝石でキラキラしている。スカートは足元まで流れる。

音楽に合わせ、裸足で踊る。三曲目は、アイナ・ジ・エンド (BiSH)の「きえないで」。しっとりした曲だ。舞台から盆に移動し、ベッドショーへ。

近くに来たのでアクセサリーを目で追う。銀のネックレス。左手首にガラスのブレスレットを二本。手足に赤いマニキュア。

ベッド曲は、洋楽で、Ellie Goulding(エリー・ゴールディング)の「Love Me Like You Do」。名曲である。

また、一旦、暗転し、次は彩乃さんのソロバージョンになる。

彩乃さんはブレザーでかっこよく決めてくる。黒いコルセット状の上着の上に、赤いブレザーを羽織る。ブレザーの襟元は大きな丸い黒、そして裾から黒い布を垂らしている。下半身は、黒いパンティに黒いガーターと黒いストッキング。足元は赤いブーツ。という感じで、黒と赤がコントラストしている。頭は同じくポニーテ―ルにひとつ結び。

音楽に合わせ、かっこよく踊る。

五曲目は、中島美嘉の「LIFE」で、六曲目は中島美嘉・加藤ミリヤの「Gift」と、中島美嘉のメッセージ色の強い二曲が続く。

上着を脱いで胸をはだける。そのままベッドショーに移動。近くに来たのでアクセサリーを目で追う。左手首に純金のブレスレット。

ベッド曲は、七曲目で初めて男性ボーカルになる。BUMP OF CHICKENの「カルマ」。BUMP OF CHICKENは彩乃さんの演目「私と今 -2018-」の一曲目でも使われたお気に入りのバンド。すごくマッチしている。

一旦暗転し、ここから後半戦になる。最初に、ゆきなさんが登場して、トークを始める。

その間に、彩乃さんが衣装替えして、二人が揃う。

頭には白い髪飾り。上下セパレートの衣装。上半身は肩紐でブラを吊るす。胸元中央に銀のワンポイント。スカート部はふわふわ。両手首にふわふわの布を巻く。彩乃さんは黄色、ゆきなさんはピンクという基調色で、髪飾り、胸元のリボン、左腰のリボンにその色彩を付ける。足元は花柄の刺繍が施された白いシューズ。

音楽に合わせ、二人でダンス。八曲目は、NMB48の同期である山本彩&吉田朱里の「アボガドじゃね~し…」で楽しく踊る。九曲目は、TANAKA ALICEの「Waiting For U」。ここで、青と黄色・ピンクという色層の大きなバスケットを運んでくる。上にはパンダとうさぎのぬいぐるみを置いてある。その中から、ネグリジェを取り出して着替える。色彩は同じく、彩乃さんは黄色、ゆきなさんはピンクという基調色。

そのまま、二人でベッドショーへ。パンティを脱いで胸元に結ぶ。10曲目のベッド曲は、Little Glee Monsterの「だから、ひとりじゃない」。

最後に、着替える。二人のチーム「おんざろっく。」の白い記念Tシャツ。バドワイザーのような絵柄の中に「おんざろっく。」と記載されている。スカート部はふわふわで、ゆきなさんがピンク色、彩乃さんが黄色。手首にも白い布を巻く。白いシューズで、音楽に合わせ踊る。

ラストの11曲目は、本作二回目の男性ボーカルで、WANIMAの「シグナル」。元気に盛り上がる。

 

今のロックで勢いのある二人のチームショー。ヤングパワー爆発で盛り上がらないわけがない。お互いのファン層を取り込んで、ますます人気がブレイクするだろう。

チームショーというのはソロに比べ大変だが、頑張った分以上に必ず自分のプラスになる。彩乃さんのポラコメに「去年からずーっと言ってたチームショー、実現できて本当にうれしい。レッスンオフは2頭の10日間。そのあとはゆきな姐さん東洋、私は川崎でそれぞれレッスンをして、今デラカブ。本当によくやったと思う。(笑)」とあった。頑張った跡がよく出ていたと思う。そして、この苦労は間違いなく二人の成長の肥やしになる。

新しいことへの挑戦の中で、また新しい自分を発見できる。新しいことに挑戦する姿に元気とパワーをもらえるよ。

 

 

平成31年2月                           DX歌舞伎にて 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、ゆきなさん(ロック所属)について、H30年11月頭のDX歌舞伎での公演模様を、演目「待夢輪舞」を題材に語りたい。

 

 

H30年11月頭のDX歌舞伎に初日から顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①西園寺瞳(ロック)、②葉月凛(DX歌舞伎) 、③ゆきな(ロック)、④沢村れいか(ロック)、⑤鈴木千里(ロック)、⑥伊沢千夏(ロック)〔敬称略〕。

 

ゆきなさんとは丁度一か月前の大阪東洋ぶりである。あの時に、本作「待夢輪舞」を拝見し興味をもっていた。今回、漸くレポートできて嬉しい。

ゆきなさんのステージはアイドル路線を脱皮し本格的な作品に挑戦し始めたと感じている。前作品「千と千尋の神隠し」がとても気に入って何度も考察しながら観劇レポートを書いたところ。更に今回の作品「待夢輪舞」を拝見して、この娘はただ者ではないな!と実感した。この作品で、真の表現者としての片鱗を見せている。

私としては、未だに内容を未消化ではあるが、作品のサワリだけでも紹介したい。

 

最初に、演目名を「待夢輪舞(たいむろんど)」と聞いた瞬間、きっとアニメか何かの元ネタがあるんだろうなと思った。しかしネット検索しても出てこない。

「輪舞(ロンド)」というのは「輪になって踊る舞踏,また,そのための歌。」「主題が、異なった楽想の挿入部を挟んで何度か繰り返される形式の楽曲。ソナタや協奏曲の終楽章などに用いられる。回旋曲。」等とある。

 つまり「待夢輪舞(たいむろんど)」とは、「夢が叶うことを待ちながら輪になって踊る舞踏」の意味なのか。ゆきなさんから「モチーフは、古い館にいるお人形さん。外に出たくても出れない。」との解説コメントをもらう。

さっそく作品の内容を追ってみる。

 

 意味深なるイントロ曲が流れる。

 盆の上に、黒っぽい衣装を着た少女が現れる。

 肩出しで、肩紐で胸から下を吊るしているワンピースドレス。黒い生地であるが胸元と腰回りは白地で、ふわりとしたスカートが足元まで広がる。足元は底の平べったい黒い靴。

 音楽は、ディズニー映画『マレフィセント』の主題歌「ONCE UPON A DREAM~いつか夢で~」になる。荘厳なメロディが流れる。

 少女は機械仕掛けのような動きを見せる。お人形なのだ。

 ここで一旦、暗転する。

 白い上下セパレートの軽装に着替えて登場。頭には白っぽいヘアバンドに白い花飾りを付ける。首には黒いリボンを巻く。上半身は白いブラ。白い手かせ。白いミニスカート。左足に黒い紐を巻いている。

 音楽に合わせて、くるくる踊る。なんと手には黒いハンマーを持っている。「この子はお外に出たくても出れない」ので、この家をハンマーで叩き壊そうとしているのだ。

 音楽は、Sekai no owariの「生物学的幻想曲」。ボーカルの深瀬慧の作詞作曲。哲学的な歌詞だ。♪「美しく廻る永久の‘命のサイクル’ ぐるぐるぐるぐる廻り永遠に繰り返していく 美しく廻る永久の‘命のサイクル’ ぐるぐるぐるぐる廻り永遠に止めてはならない」

まさしく、この場面にぴったりな歌だ。

 また暗転し、音楽がドビュッシーの「月の光」に変わる。

『ベルガマスク組曲 Suite Bergamasque』は、フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(Claude Achille Debussy/1862-1918)の1890年頃の作品。「前奏曲(Prelude)」、「メヌエット(Menuet)」、「月の光(Clair de Lune) 」、「パスピエ(Passepied) 」の4曲より構成され、中でも第3曲「月の光」は最も有名な曲の一つ。また、ディズニー映画「ファンタジア」、オーシャンズ11などの映画にも使用されている。

 天井から吊り下げられている黄金色の月。人形は月を見て心を落ち着かせる。

 人形は、白いふわふわのドレスに着替えている。頭には白い羽根のような髪飾り。

 ピンクのバレエシューズを履いたままベッドショーへ。

 ゆきなさんの透き通るように白い肌。パイパンが眩しい。

 盆近くに来たのでアクセサリーを目で追う。長いガラス製のネックレス。左手首にガラスと黒の二本のブレスレット。手の指には黒いきらきらマニキュア。

 立上り曲は、クリスティーナ・ペリーの「A Thousand Years」。深遠さを奏でる静かな美しいメロディ。これは映画『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1』サントラから。クリスティーナ・ペリー(Christina Perri、1986年8月19日 - 現在32歳)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のシンガーソングライター。

 

 選曲のセンスがとてもいい。ふだん喋っているイメージからは想像できない真剣な表情を見せてくれた(失礼!)。

 外に出られない人形の悲しい運命を見事に演じている。ゆきなさんの表現者としての成長を見せてくれた作品。これがひとつの新境地となって、これからますます活躍されるのではないかと楽しみになる。

 

 

平成30年11月                           DX歌舞伎にて    

 

  

【ゆきなさんからのポラコメント】

「レポート読んだよー!!! すごくすごく今回も丁寧に書いて下さって、嬉し過ぎるよー。A Thousand Yearsは、トワイライトが好きすぎて、ずっと使いたかった曲なのです。」

 

                          

 

 

 

【「千と千尋の神隠し」のストリップ的な考察】

 

1.    「千と千尋の神隠し」の舞台である湯屋 (油屋)はストリップ劇場だ!

 

 初めて、映画「千と千尋の神隠し」を観たときに、湯屋 (油屋)という銭湯の舞台はソープランドをイメージさせるなぁと直感的に感じた。なぜなら、銭湯なのに大きな浴場ではなく、一人一人のお客(しかも男性を対象と思わせる)を個室のように仕切ったお風呂で接待しているような、いかがわしい雰囲気を漂わせている。それに、この建物内には「回春」という文字もはっきりあったしね。

 主人公の千尋が湯屋で働く際に名前を「千」としたのは源氏名を表している。千尋は「湯女(ゆな)」として働くことになるが、「湯女」とは江戸時代に実際に存在した、今でいうソープ嬢のこと。

 宮崎駿監督は、この映画のインタビューの際に、「今の世界として描くには何が1番ふさわしいかと言えば、それは風俗産業だと思うんですよ。日本はすべて風俗産業みたいな社会になってるじゃないですか。」と答えている。

また、宮崎駿は、鈴木敏夫プロデューサーのキャバクラ好きの知人による話を元にして、『千と千尋の神隠し』の湯屋を“キャバクラに見立てた”物語を作ったと明言している。

その知人の話というのが「キャバクラに働きに来る女の子たちは、もともと引っ込み思案で、人とのコミュニケーションが上手くできない子が多い。ところが、必要に迫られて、一生懸命いろんなお客さんと会話をするうちにだんだん元気になっていく」というものだったとか。

 キャバクラやソープランドが出てくれば、日本の風俗産業の代表格であるストリップだって同じように語れそうだ。

 

 さっそく湯屋をストリップ劇場に見立ててみよう。

 本映画では湯屋の経営者として湯婆婆、そして姉の銭婆が登場するが、彼女たちはストリップ劇場のママさんを彷彿させられる。未だに踊り子たちの扱いを女の子の人身売買みたいに考えて、お金や権力に異常に執着するママさんもいるよねぇ~。

 湯屋の従業員がカエルというのも笑わせるね。ストリップとカエルは切っても切れないもんね(笑)。ちなみに本映画では、男子従業員がカエルで、女子従業員はナメクジらしい。

 湯女がキャバ嬢やソープ嬢を思わせるという話をしたが、踊り子だってごく普通の女の子に「あなたでも十分大丈夫だから、踊り子をやってみなさい」と勧誘されてステージに上がった娘がいっぱいいる。

 本映画では、お客は「八百万(やおろづ)の神々」であるが、ストリップのお客も魑魅魍魎のような人々がたくさん登場する(笑)。

 

2.    ステージは踊り子の成長物語

 

本映画では、千尋という10歳のひ弱で不機嫌な、ごく普通の女の子が登場する。彼女が、引越しの最中に「不思議な町」に迷い込む。同行した両親は、ある店のカウンターにあった料理を勝手に食べたせいで豚にされてしまう。独りぼっちになった千尋はその町を支配している湯婆婆のもとで「千」という名前にされ、油屋(湯屋)で下働きをすることになる。さまざまな出来事に遭遇するも、謎の少年ハクや先輩のリン、釜爺らの助けを借りながらも、厳しい難局に立ち向かっていく。一人の少女がこうした体験を通して成長していく姿を描いた物語である。

 

最初に千尋が登場した時、ずいぶんブウたれた女の子だと正直思った。父親の転勤で嫌々ながら転校を余儀なくされ、友達とも別れざるを得ずに「初めてもらった花束が別れの花束なんて」と嘆いていた。車窓から見えた新しい校舎を「あんな学校、嫌だ」と愚痴り、ふてくされた顔をしている。これまでの宮崎映画では全てかわいい美少女が主人公であったが、この映画の主人公である千尋はブスだ!と宮崎監督自身も言っているほど。

そんな千尋が、両親が豚にされ、その両親を助けるためにも湯屋で働かなければならなくなる。幼くて何もできない千尋が、さまざまな試練にさらされながら、頑張って乗り越えていく。物語が進展して行くなかで、千尋の顔がどんどん逞しくなっていくのが分かる。最後には先輩のリンに「おまえのことを愚図って言ってごめんな。おまえは立派に成長したよ。」と言わしめたほどだ。

 

以前、私はあるベテランの踊り子さんに「踊り子さんは選ばれた美女ばかりですよね。みなさん自信満々でデビューされてきたんでしょうね?」という質問をしたら、「とんでもない。ごくごく普通の女の子に『あなたでも十分務まるわよ。大丈夫だから、踊り子をやってみなさいよ。』と殆ど騙される形でステージに上がった娘ばかりよ。」と話してくれたことがあった。

右も左も分からない世界で、足をぶるぶる震わせながら舞台に上がり、心無い客の声に何度も心折れそうになりながらも、懸命にステージを務め続ける。そして舞台の場数を重ねつつ、次第にストリッパーの顔になっていく。踊り子は最初から選ばれた美女というわけではなく、まさにストリッパーの顔を自分で作っていくのである。

最近はAV嬢から鳴り物入りでストリップの世界に入ってくる娘も多いが、ひと昔前は何の経験もなく18歳でこの世界に入って来た娘がたくさんいた。彼女たちには千尋の心情がよく分かるだろう。

 

この世界の中でのキーワードは‘働かなければ生きていけないこと’。

映画では、少年ハクが「なんど断られても‘働きたい’とだけ言うんだ!」と千尋にきつく忠告する。働かないとこの世界から追放されてしまうからだ。

それまでの千尋の環境は、両親から‘与えられたままで’生きてきた。だから面白くないからとブウたれていられた。ところが両親が豚にされて、誰も頼ることができなくなった時点になると、自分が働かなかったら生きていけない。ましてや豚になった両親も助けられない。まだ10歳と幼い千尋ではあるが過酷な運命に立ち向かっていかなければならないのである。

おそらく、宮崎監督の一番のメッセージはそこにある。ブウたれている若者たちに向けて、働くことで社会との接点を得ろ!と。

私の経験から、会社の中で働くには、まずは礼儀が大切。最初は挨拶から始まる。同僚に仕事を教えてもらわなくてはいけない。職場のルールは守らなくてはならない。自分の好き勝手にはできない。嫌な仕事も自分の努力と創意工夫、そして周りの人の協力をもってして、乗り越えていかなければならない。時に自分の意に沿わなくても偉い人たちに頭を下げないといけないことも知る。それが社会なのである。働くことで社会の縮図を知るのである。全く同じ経験を千尋もしていく。

 

3.    名前の意味について

 

この映画では「名前」にこだわっている。

千尋には「荻野千尋」という名前があるわけだが、「不思議の町」に入り、そして油屋で働くにあたり、湯婆婆に名前を奪われ「千」という名前にされる。

一方、千尋のことを支える少年ハクは「絶対に自分の本当の名前を忘れてはいけない」と千尋に忠告する。

実際、湯婆婆と油屋で働く契約をするときに、千尋は契約書に自分の名前を書き間違える。「荻」の字中の「火」を「犬」と書く。結果的に、それが効を奏して千尋は元の世界に戻ることができた。一方、少年ハクはこの世界に入り湯婆婆と契約するときに、契約書に本当の名前を書いてしまったがために、元の世界には戻れなくなってしまった。

 

名前には、どういう意味があるのだろうか?

名前というのは「生きる居場所」。すなわち、その人が生きている居場所の証である。例えば、荻野千尋は荻野家の長女として家族に保護される権利を持つ。仮に荻野千尋が会社に入れば、ある部署で働く権利を与えられる。つまり、名前は自分の居場所を主張できる権利なのである。社会の中で、家族と会社という組織が、その人を組織の一員として保護してくれるようになっている。

だから、勝手に自分の名前に関する家族や会社の情報を暴露され、不本意な扱いをされると、その人の居場所は危ういものとなる。そのために個人情報保護法が成立している。しかし、未だこの法律はザル法である。

例えば、家族の中に犯罪者がでて、その事実が公に知られると、他の家族も批判の対象となり、仕事を失ったり、終いには夜逃げ同様に引越しするはめになる。家族もろとも生きる居場所を失い、社会から追放されることになる。

ストリップは悪いこととは思わないが、踊り子をやっていることを親バレして辞めていく方も多いし、世間体が悪いと思っている踊り子はたくさんいるだろう。ストリップの客も履歴書に「趣味はストリップ通いです」とは書けない。つまり、ストリップは市民権を得ているとは言えない。

私の場合も脇が甘くて、ネットで名前や会社名などの個人情報が暴露されてしまった。まさかとは思っていたが、その結果、家庭崩壊と失業という最悪の事態を招いてしまった。具体的にはネットで私のストリップ通いを家族に知られ、妻は許してくれず離婚となり、妻と子供三人が家から離れていった。また一番ショックだったのが、看護師をしていた娘は医者との婚約を破棄された。酷いことにネットで私に娘がいることまで暴露されていた。婚約相手が興信所に調べさせたのであろう。その事実が婚約相手や娘に伝わってしまう。娘から涙ながらに責められ、最後は「お父さんとは二度と口をきかない!」と縁を切られた。たかがストリップ通いでそこまでされるとは夢にも思わなかった。気付いたときには後悔しても遅かった。

また、ネットに名前と会社名・部署名・役職名までを載せられることで、会社の情報検索にひっかかり、私のストリップ通いは会社や従業員にバレることとなった。最初は上司から呼び出されて注意されただけだったが、その頻度が高まるにつれ退職勧告になっていった。私は部下に女性もいたので、ストリップ通いの上司をどう思うか分からない。終いには会社の中で「私を会社の中枢部門に置いておくわけにはいかない」と判断されてしまい、もう私は会社に居られなくなってしまった。

私はこうして家族と会社の中で居場所を失った。それは社会からの追放になる。

 

もうひとつ、踊り子は芸名を持つ。千尋の場合の源氏名「千」と同じく。

踊り子としてステージに立つときは、芸名だけが広がる。仮に有名になった場合も、本名が出ると困る。親バレを怖がる踊り子は多いからね。

そして踊り子を辞めたら、当然に本来の名前に戻る。ところが、なかなか元の名前に戻れない方もいる。芸名の自分に固執してしまい、元の名前で生きていけないのである。つまり、踊り子時代に一度ちやほやされてしまうと、地味な生活に満足できないのか、普通の生活ができなくなるという話はよく聞く。引退後も華やかな踊り子時代を思い出し、地味な仕事や生活に耐えられず、すぐに戻ってくる方も多い。こういう人は、女優のような芸能人にもたくさんいる。

千尋はこの不思議な世界で成長を遂げ、普通の生活に戻っていった。踊り子というのもストリップという不思議な世界で、人気が出るとたくさんちやほやされ、たくさんお金を稼ぎ、もちろん苦労もして、成長をする。踊り子とファンという関係は、踊り子の成長を一緒に楽しむことに醍醐味がある。お互いがそのことを十分に理解してストリップを楽しまなければならない。

そのことを忘れると、本来の名前を忘れてしまい、踊り子を辞めた後に本来の自分に戻れなくなるので気を付けなければならない。

 

私はストリップの父を自任している。だから、太郎チルドレンと呼ばれるような、私と縁のできた踊り子さんには「踊り子と客の間には適度な距離感を持つ必要がある」と再三話す。ファンは踊り子という芸名のある一時期だけを応援するもの。彼女の本名である長い人生には関与できないし、関与しようとしてはいけない。つまり、もともと踊り子は恋愛対象や結婚対象にはなれないのである。そのことをしっかり弁(わきま)えないとお互いが不幸になる。そのことを十分弁えてさえおけば、ストリップで絶世の美女との仮装恋愛を楽しめる。

それがストリップという世界のルールなのである。

 

4.    お客はすべてカオナシである。

 

本映画には、カオナシという怪物が登場する。しかも準主役級の少年ハクよりもはるかに多く出てくるメインキャラクター。もともと宮崎監督はメインにするつもりはなかったらしいが、話が進むにつれ、どんどんメインになっていったというのが面白い。それほどに本映画を味わうには重要な存在として位置づけられる。

カオナシは、黒い影が仮面を付けている容姿。仮面をつけているから表情や感情は読み取れない。また、言葉は「あー」とか「えー」としか発しないので何を考えているか分からない。こうしたことから彼はカオナシという名前の通り(ちなみに英語ではNO FACE)、「個性が見えない」「自分がない」存在

彼が初めて登場するのが、千尋がハクに連れられて油屋へ通じる橋を渡る時。カオナシは千尋になんとなく興味を持つ。油屋で下働きしている千尋のことを外から眺めていたら「雨の中に立っていたら濡れちゃうよ。この扉を開けておくから中にお入り!」と千尋に優しい声を掛けられ、千尋に好意を抱き、千尋の喜ぶことをやろうとする。番台から薬湯の札を盗んで千尋に渡して、千尋を助けるまでは良かったが、身体から砂金を出して渡すと従業員たちが狂喜するのを見て、次第に欲望をエスカレートさせ、反発する従業員を飲み込み‘欲望の怪物’になっていく。

それを止めようと、カオナシの前に立つ千尋。カオナシは千尋の機嫌をとろうと砂金を差し出すが拒否されて戸惑う。千尋には欲望がなかった。「あなたには私がほしいものは出せない」と言われ、そこでカオナシは暴走を止めおとなしくなる。

そして千尋から「あなたの家はどこ? 両親はいるの? あなたは元のところに戻った方がいいわ。」と促されるも、戻る場所のないカオナシは「いやだ」「さびしい」と言うだけ。ここからカオナシは「居場所のない不安定な存在」であることが分かる。

物語の最後には、千尋と一緒に海原鉄道に乗って、銭婆のところに行き、そこで銭婆に存在を認められ、ここに居るように言われる。ようやく安住の地を見つける。

 

以上の行動から、カオナシの特徴は次の通り。

・コミュニケーション能力がない

・お金で全てを解決しようとする

・嫌なことがあるとすぐ暴れる

 極めて人間くさい、生の人間の欲望がそのまま具現化されたような存在と云えよう。

 宮崎監督は「みんなの中にカオナシはある」と話しているので、カオナシに人間そのものを暗喩させていると感じられる。

 

 改めて、ストリップの客はみんなカオナシだと思う。

まず、ストリップの客というは、寂しがり屋のかまってちゃんばかり。砂金をダシに千尋の気を引こうとするカオナシを見ていると、チップをダシにして踊り子の気を引こうとする客そのものだ。

だから「あなたには私が求めているものは出せない!」とバシッと言われてたじたじになるカオナシを見ていると、「こいつ、どうなる?」と自分のことのように心配になる。最後に、銭婆のところに居場所を見つける。おっ、ここで働かせてもらえそう。なんとか心穏やかに暮らしていけそう。そんなカオナシの姿に私はホッとした。

 

 ストリップの客は誰も自分の素性を話そうとはしない。それぞれに自分の生活があり、家族がいたり、職場を持つ。いくらストリップが好きでも、家族や職場の同僚に「ストリップ通いが趣味だ」とは言えず、こそこそと劇場通いしているのが大半である。客同士、いくら仲良くなっても素性を明かさないのがマナーでもある。本名を名乗らずニックネームで呼ぶことが多い。みんなカオナシなのである。ほんと不思議な世界である。

 みんなスケベで、趣味を同じくしているので気が合う。ストリップの話をしていると話が盛り上がる。飲み仲間になることも多い。それでもお互いの生活には踏み込まないよう、一線は守っている。

 だからいいのかもしれない。家族や職場ではあまりスケベな顔はできない。品格が疑われるし、今はちょっとした言動ですぐセクハラ問題になる。表向きはスケベな本性を隠し、真面目な顔をして生きていかなければならない。それだとストレスが溜まるので、時にストリップでストレス発散をする。これは自然な行いである。ストリップという世界で裏の本性を出して楽しみ、また表の世界に戻っていけばいい。表裏バランスすることで人間として生きるバランスを得られる。特に女性に縁のない独身男性にとってはストリップのような性風俗は欠かせない。ストリップが性犯罪や軽犯罪の抑止効果があることは他で述べたい。

 

 ストリップそのものが悪いことだとは思わないが、未だストリップが市民権を得ておらず、カオナシの状態で楽しむ遊びだとすれば、個人情報をネットなどで暴露するのは許されない犯罪である。他人の楽しみや幸せを奪う人間が許されていいはずがない。私のように家庭を壊され仕事を失くすような人間を作ってはいけない。個人の不幸を喜ぶ人間が蔓延しては‘いじめ’は無くせない。しっかり犯罪者として罰するべきだ。そういう仕組みを作っていかなければ世の中はよくならない。

 

5.    私はハクになりたい!

 

本映画に登場するハクは、宮崎映画に登場する男性の中で、最も美少年として人気が高い。平昌オリンピックのフィギュアスケートで二連覇した羽生弓弦選手が着ていた衣装によく似ているため、羽生選手とイメージがダブルと噂されるほどだ(笑)。

ハクは千尋が不思議な世界に迷い込んできて、最初から千尋の味方として助ける。

最後には、湯婆婆に対して「千尋と両親を助けてほしい。そうしてくれたら、自分は八つ裂きになっても構わない。」と言い切って、湯婆婆の子供(坊)を助けるために銭婆のところに向かう。愛する千尋のために自己犠牲を厭わない。

そんなハクだから千尋にも愛される。

 

一方、ハクはあまりにもかっこよすぎないか、ハクの出番って都合よすぎないか、という声も聞こえてくる。

この点に関して、宮崎監督はこう述べている。「こういうふうにするつもりは全然なかったんです。ただ女がいれば男がいるし、男がいれば女がいる。そうやって世界ができているわけで、主人公がブスなんだから白面の美少年がいないとつまらないかなと思っただけなんです」(ロマンアルバム)

ハクは千尋の成長を促す係として作られた、対比キャラだ。だから見た目も対照的となった。

作画監督・安藤雅司もこう述べている。「(ハクは)本当はもっと怪しくしたかったんです。ただキャラクター的に、透明感のある美少年の典型ということで描いていくしかなかったというのが正直なところです。でもハクに関しても、少女マンガに出てくる美少年のようにならないように、気をつけたつもりです」(ジブリの教科書「千と千尋の神隠し」)

奇怪な存在だらけの映画で、彼のキレイな外見はとても目立つ。序盤でたまたまハクと出会って以来、救われまくる千尋。ハクはいつも都合のいいところで登場する。

とにかく、宮崎アニメの中でも屈指の王子様キャラである。

 

私は美少年でないから、ハクの容姿には遠く及ばない。ただ、‘容姿’違いではあるが、手紙という‘用紙’で踊り子を元気にする魔法の言葉を発する。最近は白(ハク)の用紙にお絵描きを楽しんでもらう。そんなことで踊り子を応援する。

ストリップ界のハクと呼ばれたい。(笑)

 

                                   おしまい