H22年2月中、池袋ミカドのパイパン大会は楽しかった。観劇レポートを書いたので、以下、ご披露します。

 まずは香盤紹介から。

 1.水野リカさん

 2.橘真帆さん

 3.月川音さん

 4.結城綾音さん

 5.中條美華さん

 6.森田久恵さん

 

 私はパイパン好きではないが、今回のメンバーにはお目当ての踊り子さんがたくさんいた。

 トップの水野リカさんとは昨年復帰以来初めてお会いする。2001年デビューのリカさんは途中しばらく休業していて昨年復帰していた。私としては2005年9月のTS以来なのでかれこれ四年半ぶりだが、ポラ時「お久しぶりです」とリカさんが挨拶してくれ、私のことを覚えてくれていたことに感激。今回の出し物は小山ゆうさんの人気漫画「あずみ」。久しぶりに拝見したリカさんは以前より綺麗になっていた。いい女という表現にぴったり。私の仲良しのストリップ仲間‘ヴィトンのお父さん’が大のリカさんファンで、彼からよく話は聞いていたし、写真も見せてもらっていた。そのことを手紙に書いたら「ヴィトンおじさんのお友達なのですね!」との返事。お陰で楽しい再会になった。

 三番目の月川音さんとは先月末のTSで会って仲良くなったばかり。すぐにミカドで会えたことに音さんは感激してくれた。

 ラストの森田久恵さんは引退が決まっていて今回が関東ラスト。森田さんは1995年4月東洋デビューなのでもう15年選手。私がストリップに通い始めた10年前から、いっぱいお世話になっている。是非最後のご挨拶をしたかった。森田さんはポラ・タイムがないので、一回目のオープン時に挨拶の手紙を手渡した。にこっと笑顔を返して握手してくれた。最後にいい思い出になった。10年前は森田さんのようにポラをしない踊り子さんがけっこういたが、劇場収入がポラに依存するようになった近年は全ての踊り子さんがポラ前提になってしまったね。これからはソロ・ステージだけで魅せてくれる方はいなくなるだろう。森田さんがステージで醸し出す空気、艶気、息遣いが好きだったなぁ~。

 

 さて、今回はメインのお目当てである中條美華さんの話をさせていただく。

 美華さんは2003年2月に東洋デビュー。七年目の中堅だが、H18年から休業して昨年3年ぶりに復帰。昨年夏に約3年ぶりにTSでお会いしたら、以前と全く変わらず、いや女度を更に増したかなと思えるほど。。。またまた彼女の魅力にはまった。

 私は単身赴任が終わって11月頭に仙台から戻ってきたその日に、池袋ミカドに出演中の美華さんに会いに行った。私が仙台を離れるのを機にストリップを卒業してしまうんじゃないかと心配してくれた美華さん。復帰して、またファンとして応援してほしいという期待が伝わる。今回、久しぶりに彼女に元気な顔を見せ、喜んでくれた。「(仙台)ラストにお会いしてから、だいぶ経つのですごく心配しましたが、今日お会いできてとても嬉しいです。」

 

 さてさて、今回のミカドはパイパン大会。初めてパイパンになる方が橘真帆さん、月川音さん、中條美華さんの三人。

 音さんはもともと陰毛が薄く、ちょび髭程度しか生えていないのでパイパンにしても殆んど変化はない。それに対して、美華さんの場合は一大センセーション。

 私は実は美華さんの毛深いマンちゃんが好き。東洋の伝説的な踊り子、麻生祥子さん(H16引退)もジャングルのように毛深かった。そのジャングルがたまらなくエロティックに見えた。美華さんは同じ東洋のジャングル系(失礼! 笑)。毛深い人は情け深いんだと私は勝手に思っているよ。

 そんな美華さんがパイパンになるのだから注目せざるをえない。初日の一回目に拝見。幼女のようなかわいいマンちゃんが顔をのぞかせた。その瞬間、私はジャングルから砂漠にトリップ!(笑)。髭剃り跡のように青々としているのかと思いきや、キレイに剃られてある。ポラ時に「よく決心したね」と声をかけるファンに対して、「今朝、排水溝にすんごく沢山の毛が流れていったのよ」と笑顔で話す美華さん。

 イメージ&予想に反して、パイパン姿が似合っていた。全く違和感はなかった。「なんだか恥ずかしいです。パイパンにも似合う似合わないがあるのでしょうか?!」と美華さんのポラ・コメントにあった。上の顔と同様に、マンちゃんにも人それぞれの顔がある。今回、美華さんは大きくイメージ・チェンジしたが、やはり美人は美人である。(笑) たくさんのファンが喜んでポラを買っていた。間違いなく、いつも以上にポラは売れていた。まさに初もの。今撮らないと二度と撮れないかもしれないというファン心理がはたらく。「3月の渋谷道劇まではこのままでいるけど、それ以降は分からない」と話す美華さん。

 

 この世にはパイパン・ファンがたしかに多い。ただ、ストリップ・ファンの中には毛がないとダメだと言う人もいる。まぁ~、いろんな人がいていい。

 踊り子さんはやはり人前に見せるがゆえ、陰毛の手入れをしっかりしている方が多い。中には、毛ぞろいをしているうちにどんどん面積が小さくなっていく人もいる。私は基本的に自然のままがいいと思っている。下にも顔があると話したが、陰毛の生え方も個性である。あるがままに受け入れたい。ただ、今回のようなイメージ・チェンジを否定はしない。

 おやおや、毛を粗末にしてはいけない、という心の声が聞こえるな(笑)。気のせいかな。でも、やっぱり‘もったいない’。髪は神さまに通じる。毛は大切にしたいものと強く思うこの頃。

 ともあれ、今回のパイパン大会はとてもいいものを見せてもらったと大満足しました。

 

 合わせて、副産物がひとつ生えてきた(笑)。ステージを見ながら、こんな童話が浮かんだので披露したい。

 

  題名は鬣(たてがみ)をなくしたライオン・・・

 

 どこまでも続く広いサバンナを、百獣の王ライオンが君臨していました。立派なたてがみをなびかせ、まさに威風堂々としています。

 たくさんの動物たちがそれぞれの群れを作り、草むらや水辺に戯れていました。時に弱肉強食のシーンも見られましたが、それは生きていくためには止むを得ない世の掟。それを除けば、そこはまさに平和を絵に描いたような世界でした。

 

 そんなサバンナに、ある病が流行りました。病名はなんと脱毛症。

 そのため雄ライオンのシンボルだったたてがみが抜け落ちました。たかが毛が抜けただけで体や命に別状があるわけではありません。

 ところが、そのことがサバンナに大きな異変を巻き起こしました。

 雌ライオン達がたてがみを失った雄ライオンに興味をなくしました。セックス・アピールを感じなくなったのでしょうか。そうなると子孫の繁殖ができません。それどころかハンターである雌がエサを雄に与えなくなりました。

 それを見ていた他の動物たちも雄ライオンを見下げるようになりました。ハイエナまでが「エサをもらえないライオンなんて尊敬に値しないや」と小バカにしました。ハゲタカが「やあ~い! おれよりみっともないぞー」と空から鳴き叫びました。

 

 毛を失ってすっかり自信をなくした雄ライオンは、自分の身を隠すようにジャングルに入っていきました。暗いジャングルの中では、たてがみを無くしたことに気づかれまいと思いました。

 ところが、ジャングルには既に王に君臨しているトラがいました。縄張りを荒らされたくないトラは激しくライオンを襲いました。野生動物界二強の争いは続きました。しかし、ジャングルの中ではトラの方に一日の長があり、最後はライオンがジャングルから出ていくことになりました。

 

 一方、サバンナにまた別の大きな異変が起きました。雄ライオンを失ったサバンナ世界の秩序が乱れたのです。

 雄ライオンを失った雌ライオンはストレスから、自分達のエサ以上に弱い草食動物を襲いました。雄ライオンがいる時にはそんなことはさせませんでした。また弱肉強食の自然体系が乱れ、ハイエナやハゲタカが弱い草食動物を襲う事態まで発生しました。

 これまでの平和な世界を楽しんでいた多くの動物たちが雄ライオンの復帰を心から願いました。

 

 トラに敗北しジャングルを引き上げた雄ライオンはサバンナに戻りました。

 多くの動物たちが雄ライオンを大歓迎しました。もちろんサバンナ秩序が乱れていた背景がありましたが、それだけではありません。トラとの死闘のお陰で、雄ライオンは百獣の王としての本能と自覚が体全体に漲っていました。たてがみが無くても威厳に満ちていたのでした。

 雄が帰ってきて喜んだ雌ライオンは従順になりました。またハイエナやハゲタカも雄ライオンの威厳に身を縮めました。そしてサバンナにまた以前のような平和が戻りました。

 

(男は髪じゃないよなぁ~。髪がなくても男はやるときにはやるんじゃ!) ←心の声!?

(どんな生き物も、この世に必要であるから生きている。すべてが大いなる秩序の下で存在意義を持っている。)

 

 しばらくすると流行の脱毛症が治まり、雄ライオンにまた立派なたてがみが生えてきました。

 

                                    おしまい

 

平成22年2月                          池袋ミカドにて