今回は、ゆきなさん(ロック所属)について、H30年11月頭のDX歌舞伎での公演模様を、演目「待夢輪舞」を題材に語りたい。
H30年11月頭のDX歌舞伎に初日から顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①西園寺瞳(ロック)、②葉月凛(DX歌舞伎) 、③ゆきな(ロック)、④沢村れいか(ロック)、⑤鈴木千里(ロック)、⑥伊沢千夏(ロック)〔敬称略〕。
ゆきなさんとは丁度一か月前の大阪東洋ぶりである。あの時に、本作「待夢輪舞」を拝見し興味をもっていた。今回、漸くレポートできて嬉しい。
ゆきなさんのステージはアイドル路線を脱皮し本格的な作品に挑戦し始めたと感じている。前作品「千と千尋の神隠し」がとても気に入って何度も考察しながら観劇レポートを書いたところ。更に今回の作品「待夢輪舞」を拝見して、この娘はただ者ではないな!と実感した。この作品で、真の表現者としての片鱗を見せている。
私としては、未だに内容を未消化ではあるが、作品のサワリだけでも紹介したい。
最初に、演目名を「待夢輪舞(たいむろんど)」と聞いた瞬間、きっとアニメか何かの元ネタがあるんだろうなと思った。しかしネット検索しても出てこない。
「輪舞(ロンド)」というのは「輪になって踊る舞踏,また,そのための歌。」「主題が、異なった楽想の挿入部を挟んで何度か繰り返される形式の楽曲。ソナタや協奏曲の終楽章などに用いられる。回旋曲。」等とある。
つまり「待夢輪舞(たいむろんど)」とは、「夢が叶うことを待ちながら輪になって踊る舞踏」の意味なのか。ゆきなさんから「モチーフは、古い館にいるお人形さん。外に出たくても出れない。」との解説コメントをもらう。
さっそく作品の内容を追ってみる。
意味深なるイントロ曲が流れる。
盆の上に、黒っぽい衣装を着た少女が現れる。
肩出しで、肩紐で胸から下を吊るしているワンピースドレス。黒い生地であるが胸元と腰回りは白地で、ふわりとしたスカートが足元まで広がる。足元は底の平べったい黒い靴。
音楽は、ディズニー映画『マレフィセント』の主題歌「ONCE UPON A DREAM~いつか夢で~」になる。荘厳なメロディが流れる。
少女は機械仕掛けのような動きを見せる。お人形なのだ。
ここで一旦、暗転する。
白い上下セパレートの軽装に着替えて登場。頭には白っぽいヘアバンドに白い花飾りを付ける。首には黒いリボンを巻く。上半身は白いブラ。白い手かせ。白いミニスカート。左足に黒い紐を巻いている。
音楽に合わせて、くるくる踊る。なんと手には黒いハンマーを持っている。「この子はお外に出たくても出れない」ので、この家をハンマーで叩き壊そうとしているのだ。
音楽は、Sekai no owariの「生物学的幻想曲」。ボーカルの深瀬慧の作詞作曲。哲学的な歌詞だ。♪「美しく廻る永久の‘命のサイクル’ ぐるぐるぐるぐる廻り永遠に繰り返していく 美しく廻る永久の‘命のサイクル’ ぐるぐるぐるぐる廻り永遠に止めてはならない」
まさしく、この場面にぴったりな歌だ。
また暗転し、音楽がドビュッシーの「月の光」に変わる。
『ベルガマスク組曲 Suite Bergamasque』は、フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(Claude Achille Debussy/1862-1918)の1890年頃の作品。「前奏曲(Prelude)」、「メヌエット(Menuet)」、「月の光(Clair de Lune) 」、「パスピエ(Passepied) 」の4曲より構成され、中でも第3曲「月の光」は最も有名な曲の一つ。また、ディズニー映画「ファンタジア」、オーシャンズ11などの映画にも使用されている。
天井から吊り下げられている黄金色の月。人形は月を見て心を落ち着かせる。
人形は、白いふわふわのドレスに着替えている。頭には白い羽根のような髪飾り。
ピンクのバレエシューズを履いたままベッドショーへ。
ゆきなさんの透き通るように白い肌。パイパンが眩しい。
盆近くに来たのでアクセサリーを目で追う。長いガラス製のネックレス。左手首にガラスと黒の二本のブレスレット。手の指には黒いきらきらマニキュア。
立上り曲は、クリスティーナ・ペリーの「A Thousand Years」。深遠さを奏でる静かな美しいメロディ。これは映画『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1』サントラから。クリスティーナ・ペリー(Christina Perri、1986年8月19日 - 現在32歳)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のシンガーソングライター。
選曲のセンスがとてもいい。ふだん喋っているイメージからは想像できない真剣な表情を見せてくれた(失礼!)。
外に出られない人形の悲しい運命を見事に演じている。ゆきなさんの表現者としての成長を見せてくれた作品。これがひとつの新境地となって、これからますます活躍されるのではないかと楽しみになる。
平成30年11月 DX歌舞伎にて
【ゆきなさんからのポラコメント】
「レポート読んだよー!!! すごくすごく今回も丁寧に書いて下さって、嬉し過ぎるよー。A Thousand Yearsは、トワイライトが好きすぎて、ずっと使いたかった曲なのです。」
