ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

以前、HuluにおいてDark Side of The Ringと言うドキュメンタリーが配信されており、覚えている限りブルーザー・ブロディの死の真相などを追ったりしていて非常に良く出来た作品だったのだが、ここ最近そのMMA版であるDark Side of The Cageが放送されたそうで、その日本語字幕版がつい最近アップされていた。

 

 

 

これが非常に面白く、当時リアルタイムで体験していた私は非常に興味深く観る事が出来た。ただ、中には日本のメディアではおそらく絶対に真相に触れる事が出来ない事件にも触れられており、最初にその場面を観た時は驚きと共に、これは日本の地上波では絶対に放送出来ないよな、とも思ったものだ。

 

日本のプロレス界と、ヒクソンはじめグレイシー柔術との最初、かつ最大とも言える接点が生まれたのは、やはり1994年12月の、安生洋二によるヒクソン道場への道場破りだろう。これは専門誌でも表紙になったので、当時のプロレスファンであれば誰でも知っているほどの衝撃的な事件だったのだが、この様子を収録したビデオは一度だけ報道陣の前で後悔された限りなので、未だに公には出回っていない。

 

つまり、その場に集まったわずかな報道陣のみが知るのみの内容であり、我々一般人はその人たちによる証言でしかその様子を知ることが出来なかった。しかし、今回のこの番組において、ヒクソン自らその当時の様子を赤裸々に語っているのだ。これ以上の証言はあるまい。その際、実際にそれらしきシーンがビデオ内テレビで映し出されているので、もしや本物か、と一瞬興奮したものであるが、安生の顔が明らかに違うので、あくまで再現ビデオだ。ヒクソンは「いずれ公開されるかも知れない」とも語っているが、30年以上経った今でも流出された事はないので、この先もないと思われる。

 

また、現在の映像のヒクソンは若干震えているようにも見える。もしかしたらモハメド・アリのようにパーキンソン病に冒されているのかも知れないが、反面英語は当時より非常に流暢にも思える。ヒクソンの著書で、英語の習得にはかなり苦労したともあったので、やはりこちらにおいてもかなりの努力家である事が伺える。いくらアメリカに移住したとは言っても、単に住むだけでここまで流暢にはならないものだ。

 

その後はPRIDEの隆盛に触れられていくが、体重差も含め今思えばかなりクレイジーなルールの下で行われていた事が分かる。4点ポジションに対する頭部への攻撃などはまさにその最たるものであるが、今思うとよく犠牲者が出なかったものだと思う。K-1も含め、多くの格闘技イベントがプロレスを参考にしてきたため、興行、収益、エンタメ性を重視してきた結果がこれだったのだろうが、反面選手への負担をおろそかにしてしまったのは明らかだった。

 

そして、当初のPRIDEで行われていたワーク、いわゆる「お仕事」の試合にも選手自らが証言している。私はその頃はまるで雑誌も読んでおらず、せいぜいリングの魂で結果を知るぐらいだったのだが、まあ単純に考えて高田が元UFC王者から一本取れる訳がない。外国人はあくまでお金儲け、ビジネスのためにリングに上がっているだけなので、法外な金額を提示されれば誰でも従うだろう。プロはカネが全てなのだから。

 

99年以降は、グレイシーを連破した桜庭和志が時代の寵児として皆のヒーローになりえたが、MMAではプロレスとは異なり同じ選手がいつまでもトップに君臨する事は出来ない。主催者側としてはシウバにリベンジ勝利するというプロレス的流れを期待したものの、MMAのリングではそうもいかず、桜庭エース路線も斜陽に差し掛かってしまう。しかし、PRIDEが幸運だったのは、客を呼ぶのに決して日本人が必要ではなかった事だ。結果、その後もPRIDEの奇跡的な人気は続き、それは2006年にフジテレビによる放映が打ち切りになるまで続いた。

 

PRIDEが解散した後も、そこから枝分かれしたDREAMやHERO’Sなどが生まれたものの、PRIDE以上の熱気を生み出す事は出来なかったと思う。主要外国人らが揃ってUFCに移籍したのも大きいのだが、それ以上に大きな要因は、プロレスファンがプロレスラーに格闘技的強さを求める事がなくなったからではないかと思う。それまで、プロレスラーがMMAで勝つ事が最も価値のあるレスラーとされたが、2001年の高橋本やWWEの世界的人気をきっかけに、客を呼べエキサイトさせられるレスラーが最も優れている事にファンがようやく気付いたのだ。

 

PRIDEが崩壊したぐらいまでは、まだ新日本が暗黒期を完全に脱してはおらず、まだMMAの方に価値が置かれていたのであるが、2012年のブシロードによる買収、そしてオカダカズチカの大ブレイクによる新日本プロレスの大復活劇が起き、多くのファンは常にファンを満足させてくれるプロレスの素晴らしさに改めて気づいていき、プロレス回帰現象が起こっていった。

 

その後、MMAではRIZINが立ち上げ、朝倉兄弟のブレイクもあって活況を得ていくが、当然の事ながらあの頃の熱狂には遠く及ばない。要因は色々あるが、一番は誰もが皆MMAファイター、総合格闘家と言う肩書きになってしまい、どの格闘技が一番強いか、と言う概念が失われてしまった事。アントニオ猪木による異種格闘技戦路線があれほど人々を熱くさせたのは、猪木による「プロレスこそ最強の格闘技」と言う信念がプロレスファン、猪木信者の心をこれでもかと言うほど掴み、そしてそれは桜庭時代にまで続いたプロレスファン最大の心の拠り所だったからである。

 

そんな概念が完全に消滅してしまった今となっては、かつての熱狂を生み出す事はほぼ不可能だろう。つくづく、今となってはあの時代が懐かして仕方がないものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在はすっかり三和電子のレバーがお気に入りとなってしまったので、三和の新型以外に換装する事はほぼない。なので、かつてゲーセンの主流であり、かつお気に入りでもあったセイミツレバーはほとんど触る事すらなくなってしまったのであるが、最近発売されたグラディウスオリジンコレクションをプレイしていくうちに、ドット単位の動きを要求されるこのシリーズにおいて、シャフトが長く、かつ遊びが大きい三和電子は若干不利な面が多いのかな、と思うようになってきた。

 

と言う訳で、久々にセイミツに換装してみよう、と思う気になったのであるが、基本的にシャフトが短いセイミツレバーをベストな長さで使用するにはSSベースによる換装が必須である。しかし、殆どのアケコンは三和電子のみの装着を前提としているため、セイミツのLS32-1をSSベースで装着出来るアケコンは非常に限られているのである。

 

基本的に、私の知る2017年以降のHORIのアケコンは、ミニ以外は全てセイミツを取り付ける事が出来る。RAPV,Nはもちろん、ファイティングエッジ刃も、そして現行のフラッグシップのFSαも無改造で取り付ける事が出来る。なので、セイミツを使うためにはHORIのアケコンさえ用意しておけば全く問題はないのであるが、個人的にHORIのガワのフィーリングは少し自分には合わないので、出来れば他のアケコンを使用していきたいのだ。

 

ただ、前述のようにその場合はかなり限られる。結局、HORI以外でSSベースを取り付ける事が可能だったのは、Ratherの初代Pantheraと、先代MadcatzのTE2+のみだった。一応、どちらにも試してみたのであるが、やはりアケコンとしての完成度とモチベーションは圧倒的に前者なので、こちらを換装した。本音としては三和電子との相性が抜群なので、あまり変えたくもなかったのであるが、三和電子であれば現在メインのネモ氏モデルや、そして現行最高のObsidian2もあるので、まあこれでいいかなと。

 

流石に、三和電子使用時の圧倒的な操作性や静穏性は感じられないが、それでもシャフトが短く遊びが少ない作りはシューティングには最適だな、と思わざるを得なかった。そして、最初は錆びるのが嫌でシャフトカバー付きのものを買ったのであるが、三和と異なりカバーの長さが足りずに触ると回ってしまうのがやり辛い、またフィーリング自体も異なる事にも気付いたので、結局外して使用する事になった。

 

以前、マッドキャッツの初代TEにて使用していた際は、あまりスイッチ音も響かず、アケコンとの相性も非常に良かったと記憶しているのだけれども、静穏性最高の初代Pantheraでもまあまあ音がするので、多少内部の仕様は変わったのかと思ってしまう。それが気になる私としてはやはり三和電子の方が好みなのであるが、先述のようにドット単位はやはりセイミツである。

 

そして、三和電子しか付けられないアケコンにも、MSベースを使用すれば取り付ける事が出来る。なので、まずは最近使う事のないNaconのDaijaに付けようと思ったのであるが、なんと三和専用の段差があるため削らないと付けられない。流石にそこまではしたくないので、これもまた最近使わないQanbaのPearlに取り付けてみた。

 

こちらは無事取り付けられたのだが、そのままだと当然シャフトが短いセイミツでは、レバー長も短くなる。そこで、別売りの4mm長いシャフトを取り付けてみると、ちょうどいい長さになった。しかし、それでは当然セイミツの売りである短いシャフトによる細かい動きが消されてしまうので、これでは換装の意味が薄れると思ったものだ。もちろん、総合的な操作感覚は完璧にセイミツのそれなのであるのだが、やはり先述のように、これではセイミツの売りが消されてしまうとも思ったものだ。

 

なので、その性能を最大限に活かすにはSSベースで取り付けるしかないのであるが、現行新品で購入出来るメジャーなアケコンはHORIのアルファと、現在Windows専用のRAPのみと言う事になる。

 

 

 

 

 

訳あって、先日入手したモニターを手放す事になり、セールという事もあって改めて上位機種のこちらを購入した。

 

私的にはリフレッシュレートの違いと、一部機能の違い程度であり、画質そのものはさほど変わらないだろう、と思っていたのであるが、正直電源をつけて一発目でうわ、これは奇麗、と思ったほど。

 

横に2枚並べて比べた訳ではないので、ひょっとしたらほとんど同じなのかも知れないが、それでも個人的にはこちらの上位機種の方が明らかにそう思えたものだ。もちろん、値段が高いからと言うのもあるだろうけども、それでも前述のように、単にリフレッシュレートの違いだけだと思っていたので、見た瞬間にこれは買って良かった、と思ったものだ。

 

そして、こちらはもちろんUSB-B端子が付いているので、ケーブルを使用すればPC上から画質調整が可能だ。まあ、すでに何度も触れたように、MSIのモニターは画質調整項目がかなり限定されているので、これが大手他社と比べて明らかなマイナス点だった。まあ、その分価格が安いモデルとかあったりもするのだけれども、これがMSIを避ける点となっていたのは間違いない。また、以前使用していた量子ドットモデルは、ASUSと比べて明らかに色味に癖があるのも難だった。

 

しかし、こちらは初期のPREMIUMデフォルトのままでも十分奇麗であり、色味の癖もない。有機ELなので輝度はどうしても落ちるものの、液晶と比べて劣るのはそのぐらいだろう。なので、PREMIUMモードで、若干輝度とコントラストを調整した程度で、十分自分好みの色合いになった。

 

黒の表現は、言うまでもなく液晶に対する圧倒的なアドバンテージだ。特に、最近グラディウスオリジンコレクションや、SteamとSwitchで発売されたナイトストライカーなどの黒を基調とするゲームが発売されたため、早速その利点を最大限に発揮してくれている。

 

有機ELと量子ドットモニターは、最近ではASUSからも発売されているし、また量子ドットでない有機ELであれば、他社からもっと安く購入する事が出来る。しかし、すでにLGのテレビを所有している私からすると、いくら有機ELであっても、やはり量子ドットの色鮮やかさがなければ最大限に機能を発揮できない。そういう意味からしても、現在期間限定で4万円引きで購入出来るこちらのモデルは、かなりお買い得と言っては良いのではないかと思う。

 

 

 

 

 

 

 

4月の発表から4カ月、待ちに待ったグラディウスオリジンコレクションがようやく発売に至った。

 

正直、沙羅曼蛇2とIII以外のタイトルは全てアケアカで発売されているので、この作品を買おうと思っていた人たちは全て所有しているはずである。しかし、それでも買ってしまうのがグラディウスファンの悲しいサガ。と言う訳で、早くから購入していたDL版とBOX版のPS5版、そして結局遅延などが気になったのでSwitch版と、さらにはXbox版も買ってしまった。

 

結論から言うと、Switch版のみ他機種版よりも体感できるレベルで遅延が存在している。同タイトルでも、雷電IVや彩京コレクションのように、Switch2であれば遅延が解消されているだろう、と期待したのであるが、残念ながらそうではなかった。なので、携帯でプレイしたい、と言う拘りがない限りは、スルーしても大丈夫かと思う。

 

アケアカ版では、沙羅曼蛇のみ4フレーム以上の入力遅延が存在していた。Switch版であれば5フレームなので、明確に体感出来るレベルの遅延が存在していたので、個人的にはこれさえ解消してくれれば良いと思っていた。しかも、PS4版アケアカに限っては、発売当初からアプデがされておらず、つまり決定ボタンも〇のままなので、正直これだけでも満足にプレイ出来れば買う価値があると思っていた。

 

もちろん、このオリコレでは遅延は解消されており、ほぼ実機感覚でプレイ出来る。その他のシリーズにしても同様なのだが、何故か新作の沙羅曼蛇IIIに限っては若干遅延が存在し、これはPS5でもXboxでも同じである。まあ、レビューを読む限りでは微妙な出来でもあるし、そもそもこんなコレクションを6000円以上も出して買う人はオリジナルなど望んでいないはずなので、些細な問題でもあるのだが。

 

個人的に気になった点と言えば、いわゆるクッキリ状態でのスキャンラインが現時点では設定出来ないような事である。一応、その設定はあるのだが、どうやってもアケアカのようにボケ気味になってしまうので、個人的に望んでいるものではない。他のM2製シューティングや、カプコンのコレクションのようなのを期待していたので、これはアプデで改善してほしい所だ。

 

そして、もうひとつ大きな目玉としては、グラディウスIIIのAMショーバージョンである。これはゲーメストの誌面で1面と2面は見た事があるのであるが、1面に限って言えば背景が存在したり、見た目的には製品版よりも豪華な感じであった。しかも、発売前に流れたYouTubeでは、砂が流れるアニメーション付きでもあったのだ。

 

何故これらの要素が製品版ではオミットされてしまったのか謎だが、まあ考えられる点では基板のダウングレードぐらいしか思いつかない。また、さらに驚いた事にツインレーザーやリップルが4連射出来る事だ。しかも、連射しても処理落ちはさほど起きない。なので、余計に基板の都合かな、と思えるものだ。

 

ただ、当たり判定が妙に大きいし、また難易度自体もやはり高い。なので、手っ取り早く先が見たかったので、禁断の無敵モードを使用してプレイしたのであるが、さすがに後半に行くにつれ適当さが感じられ、やはり所詮はAMショーに間に合わせた未完成品だと思ったものだった。

 

そして、なんと据え置きではPS・SS以来28年ぶりの移植となったのが沙羅曼蛇2である。シューティングとしては悪くはないのだが、当時はまだまだグラディウスファンが現役でゲーマーだった事もあって、グラディウスシリーズの1作としての評価は芳しくはなかったと思う。BGMはかなり評判が良かったのであるが、個人的には弱すぎるレーザーや、2段階目のパワーアップが制限時間付きと言うのが好きになれなかった。

 

そしてそして、正統なアーケードの続編でありながら、IVが外されてしまったのは非常に残念だった。基板の性能からして容易にエミュレートは出来ない事ぐらいは想像付くし、実際にインタビューでも新作を丸々作るぐらいの労力が必要だった、ともあった。ただ、PS5やXboxXSぐらいの性能であれば可能だったかも知れないし、Switch2の発売がもう少し早ければあり得たのかも知れない。

 

それは残念ではあるのだが、それでもグラディウスファンなら満足する事は間違いない。隠しとして、VSグラディウスと沙羅曼蛇のパワーアップ版が追加されているのも嬉しい。特に、パワーカプセル制の沙羅曼蛇は、ゲーメストでのグラIIIアイデア賞の賞品であったような気もするので、これも非常に貴重なバージョンである。ただ、ライフフォースの音声をそのまま載せるのは意味が全く異なるので微妙かも知れない。まあいずれにしても、ファンなら買いである。

 

 

 

 

 

 

 

 

今月のAmazonプレミアムセールで、遂に有機ELゲーミングモニターを購入した。それが表題のMSIの321UPである。

 

現在、有機ELモニターは、どこのメーカーでも平均20万円が相場である。最近は15万円以下も出てきてはいるが、メーカー的にはまだ無名の所が多く、また有機ELではあっても量子ドットでないと本領が発揮出来ないので、多少は高くても量子ドットを買った方が長い目で見れば良いかと思う。

 

有機EL自体はすでに目新しい技術ではないものの、ゲーミングモニター界隈ではその価格の高さにより、まだ主流と言う訳でもない。ただ、私自身で言えばすでに有機ELテレビ自体は購入済みだし、またスマホでは完全に主流なので、第一印象としてはああ、有機ELの画質だな、と言う感じであった。

 

また、当然輝度は液晶よりも落ちるし、またそれまでメインだったASUSのPG32UQの画質が非常に素晴らしいものだったので、正直有機ELが絶対、と言う訳でもないかと思う。なので、今となっては完全に好みで選んでどうぞ、と言う感じなのだが、それでも当然有機ELならではのメリットも当然ある。

 

一番は、何といっても黒の表現だ。最近は、INNOCNのモニターなどでHDR1000以上のものが主流となってきているものの、いくらローカルディミングが1152以上であっても有機EL同等の黒の表現は不可能だ。この辺りはグラディウスなど、背景が宇宙のレトロゲームなどでも超えられない壁が存在し、これらのゲームを完全に堪能したいのであれば有機EL以外はないと言っていい。

 

そしてもちろん、0.03と言う圧倒的な応答速度も大きな売りである。さすがに60FPS程度ではブラウン管にはかなわないものの、165HzならUFOテストをすれば液晶との違いは一目瞭然である。さすがにBenQのDyAC使用時に及ばないとは言え、それでも黒挿入なしでこの残像感の無さは圧倒的だ。IPSはもちろん、TNでも黒挿入なしでこのクリアさは不可能である。

 

また、有機ELのモニターは技術的にノングレアは不可能なのかは知らないが、グレア液晶となっている。名目上はハーフグレアと言う事になっているのだが、電源オフの状態では明らかにグレアである。これが割と購入をためらう要因ともなっていたのであるが、不思議な事に使用中はほとんどグレア感を感じる事はない。ゲームもブラウジングも目の負担は大きくはなく、とても見やすい。

 

難点と言えば、まずこちらのモデルは廉価版なので、通常版に比べると機能が削られている事。まずUSB-Bが使えないので、ブラウザから画質調整が行えない。リフレッシュレートも、165Hzが限度である。4Kで200以上のFPSを出すとなると、相当ハイエンドのグラボが必要、かつ高FPSが要求されるFPSプレイヤーは32インチなど使用するはずもないという事を考えたら、165Hzでも実質十分である。

 

しかし、試しにフォルツァホライズン4を起動させた所、あっさり200近いFPSが出ていたので、多少残念な結果となってしまった。ただ、個人的にはPS5やSwitch2などのコンソール中心であり、240Hzはオーバースペックなので、5万円以上の価格差を考えたら十分である。

 

そして、MSIモニターの特徴として、画質調整項目がASUSやBenQと比べて劣る事である。その代わりにリーズナブルな事が多いのであるが、個人的にはかなりマイナスだったので、その点からMSIを避けていたのは確かだった。 ただ、有機ELモニターに関してはかなり簡単な調整で好みの画質に出来たので、その点は問題なしと言えた。

 

個人的に20万を出すのは厳しいが、有機ELで14万を下回ればかなりのコスパと言えるだろう。絶対にお勧めと言われると悩む所ではあるものの、圧倒的な黒表現と残像感のなさを求めるのであれば、現時点では有機ELを選ぶ以外はない。

 

 

 

レッスルマニアの日本語版ビデオは10まで発売されていた。うち、最初に触れたように私が見たのは6,7,8のみである。もちろん、初期のも置いていたはずであるが、そこまで熱心なファンでもなかったので、近年のにとどめた訳だ。うち、最初に観たのは6と7なのであるが、ほぼ同時期なのでどっちが最初だったのかは記憶が曖昧である。

 

しかし、印象的なのはどう考えても1991年の7だ。こちらは当時勃発していた湾岸戦争をモチーフとしたものであり、愛国者だったはずのサージャント・スローターが突如アメリカを裏切り、イラクに魂を売るというストーリーだった。ロイヤルランブルでなんとアルティメット・ウォリアーを破りWWE王者に輝き、レッスルマニア7でホーガンを迎え撃つという分かりやすい話だったのだが、当時まだプロレスの裏側に触れる事はタブーであり、子供のファンが多かったWWEはプロレスの枠を超えた本気の憎悪を集めてしまい、戦争を商売に利用したWWEは世間からバッシングされる羽目になってしまった。

 

最初、この事を知ったのはゴング増刊であり、レッスルマニアの歴史もそれで学んだ。そして、実際にビデオを借りてみたのであるが、アンダーテイカーのWMデビューや、そして何より今なお語り継がれるサベージVSウォリアーの試合などもあったりして、全体的に非常に満足度の高い大会だった。

 

そして、メインのホーガン戦である。試合の流れ自体は完全に勧善懲悪のストーリーであり、リアルアメリカンヒーローのホーガンが、血を流し苦戦しながらも、最後はハルクアップからのレッグドロップで叩きのめすという流れは、見ていて非常にスカッとし、これこそプロレスだな、と思ったものである。

 

また、この大会と8は、全日本プロレス中継でお馴染みだった倉持隆夫元日テレアナと、週プロ編集長としてこの世の春を謳歌していたターザン山本氏がそれぞれ実況と解説を担当していた。それだけでも昔ながらのファンには耳心地が良かったものだが、なかでもホーガンがタンクトップを破った際に倉持アナが放った「これが、プロレスラーの肉体だ!!」が今でも印象深い。

 

もうひとつ、同時期に観た6に関して言うと、こちらのメインはホーガンとウォリアーと言う、完全にベビーフェイス同士のスーパースター対決である。ウォリアーは日本では木偶の坊、見た目だけな扱いをされていたが、プロレスラーとしては圧倒的なカリスマ性と人気を誇っていた。当然、子供のファンも非常に多く、それは2014年に死去した際、Wrestling Legend Died, my childhood heroと言う見出しが溢れたことからも良く分かる。

 

なので、初のWWE王座からすでに6年、ホーガンも全盛期を過ぎ、長期休養の噂もささやかれる中、ビンスも本格的に世代交代を考えていた時期なのかと思う。レッスルマニアのメインでホーガンからベルト奪取と言う、レスラーとしては最高の栄誉を授けられた訳だから、おおよそその線はあってるかと思う。しかし、その後の歴史が示すように、ウォリアーがホーガンの後継者となりえる事はなかった。ホーガン以上のカリスマ性を持つレスラーなどありえないのもあるし、それ以上に素行自体が悪かったとも言われ、実際にその後解雇もされている。

 

8は、WCWでシッド・ビシャスの名前で活躍していたシッド・ジャスティスがメインの相手だったが、いかんせんホーガンの相手としては格下感は否めなかった。だからかどうかは知らないが、試合自体も名勝負とは程遠く、決着も反則だったと思う。試合後にウォリアーが颯爽と現れてファンの留飲を下げたのだが、ホーガン的には面白くもない結果だっただろう。そのせいではないかと思うが、しばらくの間リングから姿を消していった。

 

その後は先述したように、新日本にも復帰しかつWCW移籍と相成るのであるが、やはりアメリカン・プロレスのヒーローであるハルク・ホーガンと言えばこの長期休養ぐらいまでだっただろう。その後、NWOで再度大ブレイクを果たし、私自身もNWOの日本語版ビデオを何度も観たほどであるが、やはり今でもホーガンと言えば、黄色と赤のコスチュームに、リアル・アメリカンに乗り星条旗を振り回すリアルアメリカン・ヒーローのホーガンだ。

 

 

 

 

WWEから一線を引くのと同時期ぐらい、初の福岡ドーム大会の目玉として、新日本が実に8年ぶりにホーガンを招聘した。相手はここ一番でしか登場しないグレート・ムタである。結果は当然ホーガンが勝利、ムタは日本でのシングル初ピンフォール負けと言うものだったが、いくらスーパースターであってもそこは日本、しかも8年ぶりとなっては当然ファンはムタへの思い入れの方が強いため、ホーガンにブーイングが飛んだ際渋い顔をしていたのが今でも印象として残っている。

 

その後、秋のG1スペシャルと、翌年の東京ドームにも来日したが、この際ホーガンの試合を初めて生観戦する事が出来た。特に、横アリではムタと組んで、当時ホークと健介が結成していたヘルレイザーズ組と対戦と言う超豪華カードである。試合後、エプロンに立っていた猪木に、ホーガンがアックス・ボンバーのふりをしたので、誰もが一瞬あのIWGPの事がよぎったのか、会場に!!のような雰囲気が立ったものである。しかし、当時は猪木スキャンダルの真っ最中だったので、このシーンがテレビで放映される事はなかった。

 

この頃は完全にWWEから離れていたはずで、俳優業などにモデルチェンジをしていた頃かと思うが、のち田中ケロ氏が明かしていた話によると、ホーガンのギャラは1試合1500万円ほど、さらにマネージャーのジミー・ハートと、Wikipedia曰く幼馴染(当時は血縁関係というギミックも)であるブルータス・ビーフケーキも抱き合わせで呼ばなければならなかったらしく、結果的にドームでの藤波戦を最後に再び新日本から消えた。

 

正直、当時は三銃士がバリバリ全盛だったし、もちろん長州と藤波も一線、猪木ですらたまのスポット参戦だったほどだから、わざわざ高いギャラを払ってまでホーガンを呼ぶ意味はなかったのだろう。アメプロがまだプロレスファンにすらマイナーだったのだから、尚更だ。

 

その後、ライバル団体であったWCWとまさかの電撃契約。しかし、団体としてはまだまだWWEの方が勢いが上であり、常に新しいスターを生み出し続けるWWEと、WWEのロートル中心のWCWとでは全く差が埋まる事はなかった。

 

そんな中、プロレス史を揺るがすほどの大事件が起こる。もちろん、1996年7月、グレート・アメリカン・バッシュにおける突然のヒールターンである。その当時はまだ毎週週刊プロレスを読んでいたので、リアルタイムでこの記事を目にした際は本当に驚いたものである。長年、アメリカンプロレスの絶対的ベビーフェースがその地位を捨てて、突如大ヒールに鞍替えしたのだから。

 

このNWOは翌年、日本にも蝶野によって輸入されるが、当然日本はWCWのストーリーラインとは無関係なので、トップ2であるスコット・ホールとケビン・ナッシュは来日した記憶があるものの、結局親玉のハリウッド・ハルク・ホーガンは一度も来日を果たす事はなかった。まあ当たり前である。

 

その後、週プロをよむのを止めたので、アメプロの情報を得る事はなくなった。なので、WWEがWCWを買収したのも見ていない。ただ、スカパーなどで視聴者が増えたのと、2002年頃にテレ東がWWEのダイジェストを放送していた事もあったので、その頃からなんとなくWWEも観るようにはなっていった。レッスルマニアはDVDなどで観ていたし、ミスター・アメリカで登場した際も、フジテレビでスマックダウンが放映していた事もあって、観ていたかと思う。

 

ただ、そこまで熱心に追っていた訳でもないので、その後のホーガンに関しては記憶は曖昧である。たまに出演していた際も、当然当時とはファンも新陳代謝が起きているので、本当に受け入れられているかは分からなかった。ただ、アメリカ人は歴史を非常に大切にするので、ホーガンがどれだけプロレスに貢献していたかは分かっていたかとは思うが。

 

それを改めて実感したのが、2005年の殿堂入りセレモニーだ。これはYouTubeにもあるので、ご覧いただければ一目瞭然だろう。いかにホーガンが別格の存在であり、そしてプロレスを世界に広めた第一人者だったのかが、嫌と言うほど理解出来たものだ。

 

つまり、ホーガンが居なければWWEの隆盛も、当然レッスルマニアの存在もなかった訳だ。ホーガンが居なければ、当然レスラーを志すものも現れない。つまり、今でもこうしてプロレス、WWEが存続し、世界中の人間から愛されているのも、ホーガンありき、ホーガンが居てこそ、なのだ。なかなか今の人に分かってもらえるのも難しいとは思うのだが、ホーガンひとりの存在がプロレス史そのものを変えたというのは紛れもない歴史的事実なのである。

 

 

 

 

 

ハルク・ホーガンが亡くなった。去年のトランプ氏での演説の際は非常に元気そうだったし、今年1月のRAWにも出演していたから、ホーガンはまだまだ元気だなと思っていた矢先の死だったので、本当に驚き、まさかと言う感じだった。

 

ホーガンに関してはあまりにも多くの人が語っているので、その偉大さについては語るまでもないが、アメリカで大成功する前にすでに日本でトップスターであり、さらにタイガーマスク全盛期とも被っているので、一般人にもかなり知名度は高かったのではないか、と思う。

 

ないか、と言うのは、自分が見始めた頃はすでにアイアン・シークを破り、全米でトップスターと化していたので、日本を主戦場にする事はなくなっていた。かろうじてまだWWEと提携したとは言え、シリーズフル参戦などはとても無理だし、数戦の特別参戦と言う感じだったかと思う。そうなると、当然長期的な展望も組めないので、個人的にはそう思い入れも強くはなかった。

 

そして、新日本との提携が切れると、しばらく来日は途絶えたし、自身もプロレスから離れていた時期だったので、当然アメリカでの活躍も見ていない。その後、新日本を見始めたとは言え、当然ネットなどもないし、週刊誌でも数ページの扱いだったので、つまりどのようにしてHulkamaniaが生まれたのか全く目にしてはいないのだ。

 

その後、プロレス熱が高まり、毎年恒例だった週刊ゴング増刊のプロレスオールスタースーパーカタログ92を買うと、なんとホーガンだけ1ページという別格の扱いだった。解説文にも「アメリカン・プロレスの頂点を極めていたが」とあったし、その辺りでなんとなく凄さは理解は出来たものの、実際に目にもしていないのでまだ実感は湧かなかった。

 

そして、高校時代に、相鉄線のさがみ野駅前にアコムというレンタルビデオ店があった。今ではブックオフがある辺りである。そこにはプロレスファンのスタッフが居たのかどうか知らないが、一般のお店としては異例とも思えるほどプロレスのビデオが多く、棚1面完全にプロレスが占めていた。

 

そのほとんどは新日本、そして新生UWFが占めていたのだが、一部にはWWEのPPVビデオもあった。今のように、オリジナル版に字幕をつけたものではなく、全てに新たに日本語の実況と解説がつけられていた。そこまでWWEに興味があった訳でもないので、覚えている限りレッスルマニアの6,7,8を借りたぐらいだが、そこで初めてアメリカン・プロレスの凄さ、そしてハルク・ホーガンがどれだけ別格なカリスマかを初めて理解出来たのである。

 

もちろん、その後改めて歴史を学び、どのようにしてホーガンがリアル・アメリカンヒーローになったかを知っていったのだが、今のWWEが世界的規模になったのは間違いなくホーガンのおかげであり、ホーガンイコールアメリカン・プロレスと言う存在だ。日本ではハーリー・レイスがミスター・プロレスと称されているが、それはあくまでNWA王座実質7回と言う実績から来ているものであり、実際のミスター・プロレスはハルク・ホーガン、日本ではアントニオ猪木である事に異論はないだろう。

 

その後、ホーガンはまさかのWWE離脱、WWE、そしてレッスルマニアの成功はホーガンありきだっただけに、その後WWEはやっていけるのかと危惧もしたものだが、実際に顔に選ばれたのは意外にも技巧派的なヒットマン・ブレット・ハートだった。彼がトップの時代、WWEは初の単独日本進出を果たしたのであるが、まだまだアメプロの顔はホーガンと言うイメージが強く、当時のファンからするとブレットはあまりにも小物と言う印象だった。当然、集客的に大苦戦し、結果秋の第2弾は中止になったという。

 

当時、日本市場を意識してか、新日本の常連だったグレート・コキーナを引き抜き、ヨコヅナと言うキャラクターを生み出しWWE王者にもさせたのだが、日本人受けはゼロであり集客の綱にもならなかった。それに加えて、当時のほとんどのファンはアメプロを下に見ており、さらに四天王プロレス全盛期、UWF系もまだまだ一線だった事もあって、日本のプロレスこそ世界最高と信じて疑わなかったのだ。

 

 

 

ここ数年ぐらい、ラインナップを見る限りでは少なくとも格ゲーに関しては完全にレバーレスが主流になった感がある。しかし、もちろんアケコンを使用するゲームは格ゲーだけではなく、むしろアーケードゲーム黎明期から存在してきた由緒あるデバイスなので、本来は特にレバーイコール格ゲーではない。つまり、この世からゲームがなくならない限り、絶対にレバーの需要もなくなる事はないのだ。

 

と言う訳で、現行新品で購入出来る、独断と偏見のランキングを紹介していこうかと思う。機種は家庭用に接続可能な事が大前提。

 

5 PDP by TURTLE BEACH Victrix アケコン Pro FS Arcade Fight Stick for PlayStation 5

 

Victrixが2020年にリリースしたアケコンの、PS5正式対応版。正式対応はしたとは言っても、基本ほとんどのPS4アケコンはPS5でもそのまま使用出来るため、初代を持っている人はデザイン以外で買う理由はないかと思う。ただ、前にも触れたように、特にパープルの高級感と輝きが素晴らしく、所有欲を相当満たしてくれる事は間違いない。

 

このアケコンの最大の特徴は、天板下部がシームレスに斜めに下がっている事である。これにより、特に机置きの際の掌の安定感が置いていて非常に気持ちが良いのだ。現行のゲーミングデスクの高さは統一されているはずなので、机置きメインであれば物凄くやりやすい。逆に、膝置きの場合はそのメリットが活かされないので、特化した他のアケコンの方がいいだろう。難点は、素材のせいかレバーとボタンがちょっと響く事である。これまでの経験上、天板に関してだけはアクリル製のように音を吸収する素材の方がいい感じだ。なので、その辺が気になる人はお勧めできないかも知れない。

 

 

 

4 【SONYライセンス商品】ファイティングスティックα for PlayStation®5, PlayStation®4, PC

 

安定の我ら日本が誇るHORIのフラッグシップである。これまでのRAPVとRAPNの弱点が解消されており、ボタン配置そしてメンテナンス、重量と非の打ちどころのない極めて優秀なアケコンである。オプション系ボタンが奇麗に上にまとめられており、ほぼ全て右側面にまとめられ押しミスが絶えなかったRAPVとは雲泥のつくりだ。そして、HORI初の開閉式であり、メンテナンス性はもちろんコード収納のしやすさも最高だ。天板イラストも交換可能であるが、他社とは異なりボタンも全て外す必要があるのは面倒かも。

 

欠点は、ガワがプラスチックなので高級感に乏しく、そしてRAPNよりさらに正方形に近く、レバー左のスペースが狭いのが気になる所だ。ノワール配置なのはあまり問題にはならないだろう。今なおビュウリックス配置が主流であるが、実際やってみるとノワールの方が指の並びに合うため違和感が少ない。

 

 

3 【SONYライセンス商品】NACON DAIJA アーケードスティック【PS5,PS4,PC対応】

 

Victrixとは異なり、完全に膝置きに特化したのがこのNACONである。PS4時代は輸入品を買うしかなかったので、このPS5版で初めて日本の代理店を通しての正式発売となった。手前側開閉式なので、見た目的には伝説的名機である初代Pantheraのオマージュ的な所がある。レバーとボタンの感覚は及ばず、若干の空洞感なども感じるがまま音は吸収してくれるので個人的には好きである。

 

このアケコンの最大の特徴は、まず天板が完全平面である事。このため机置きではやり辛いものの、反面膝置きは最高だ。手前のパームレストも汗を吸収していい感じである。気になるのは側面のボタン類であるが、実は自然と指が届く位置に置かれているので、想像以上にやりやすい。

 

 

2 Qanba Obsidian 2 クァンバ オブシディアン 2 アーケード ジョイスティック (PlayStation®5 / PlayStation®4 / PC) 

 

そして、見た目、操作性、所有欲、全てにおいて史上最高クラスの輝きを誇っているのがこのObsidian2である。百聞は一見に如かず、一瞬でも触ればこのアケコンの素晴らしさを理解出来るはずである。そこに理屈は不要。開閉式ではないのが唯一の弱点とも言えるが、そこから生じるデメリットを選ぶよりも総合的な操作性を優先したのだろう。価格も、当初より12000円ほど安くなったし、Amazonで普通に買えるようになったのも大きい。迷ったらこれ、である。

 

1 アーケードコントローラー M-GAMING A01 Arcade Controller シャドウブラック

 

そして、今回の1位に輝いたのは、プロゲーマーであるネモさん監修のこちらのアケコンである。大きな特徴としては、まず見ての通りスト6に対応した多ボタン形式である事。私のように既成のアケコンを改造する事に抵抗のある人は多いと思うので、まず特長のひとつだろう。そして、もうひとつの売りがメイドインジャパンのガワである。筐体は金属製で天板はウレタンなのであるが、さすがに日本クオリティと唸らざるを得ないほどの美しさである。こちらの製造の工程はネモさん自ら紹介されているので、是非ご覧頂きたい。

 

基板はBrook最新のGen-5Xである。PS5、XboxXS、Switch、PC、そしてSwitch2にも対応しており、特に今なおアケコンに乏しいいSwitch2に対応しているというのは非常に大きなメリットだ。しかも、一度接続してしまえば、以前のUFBのようにボタンを押しながら接続、と言う事もない。UFBの小キックボタンを押しながら、というのがかなり煩わしかったのでこれも大きなメリットである。

 

肝心の操作性であるが、天板がそれなりに厚みのあるアクリルのせいかなかなか良く音を吸収してくれて、これもかなり良い感じだ。もちろん冬でも冷たくないし、さらに数少ないObsidian2の欠点でもある手あかもつきにくい。

 

実に完璧に近いアケコンであるが、欠点も一応あり、まず縦にそれなりに長くさらにケーブルが奥から出ているため、机置きの際はかなりのスペースを要する事。私のゲーミングデスクはそれなりに大きいのであるが、それでも32インチ以上モニター使用、かつサウンドバー使用のため、スペースが足りない。32インチ以上の場合はそれなりにモニターから離れないとプレイ出来ないため、必然的に膝置きメインとなるのであるが、机置きの人は注意が必要だろう。

遂に発売されたSwitch2、私は運良くヨドバシの抽選に当選したので、なんと発売日当日に入手する事ができた。もっとも、その時はまだバンコクに滞在中だったので、実際にプレイ出来たのは1週間後だったのだけれども、それでも帰宅直後にプレイ出来るというのは非常にラッキーだったものだ。

 

もちろん、バンコクにいる間もXなどで情報収集をしていたのであるが、やはり最も目についたのは入力遅延の解消についてである。ご存知のように、PS4とのマルチ展開であるアケアカやM2のシューティングものでは、Switch版にのみ明確な入力遅延が存在しているため、これらのソフトに関してはPS4版を選ぶ以外の余地はなかった。

 

現在、現行のほとんどのゲーミングモニターやアケコンを使用している限り、これらが遅延の要因になる事は皆無に等しい。もちろん、PS3のように元々がアナログ接続のゲームをHDMIに接続した際の遅延などはどうしようもないのであるが、今となってはあくまで特殊な例。なので、全く同じ環境でプレイする場合、完全にソフトとハード側の遅延と言って間違いない。

 

なので、前述のように、遅延に拘るゲーマーはPS4版を選ぶ余地以外なかった。しかし、ご存知のように日本国内の普及は圧倒的にSwitchであり、高スペックが要求されるPC向けタイトル以外は、まずSwitch版が最優先でリリースされる、もしくはSwitchのみしか展開されないソフトが多い。彩京のシューティングも、Switch版が真っ先に発売されたし、PS4版がリリースされた時はすでにSwitch版から2年ほど経っていたかと思う。なので、やはりSwitch2で入力遅延が解消されるに越した事はないのだ。

 

結論から言うと、一部タイトルは間違いなく体感出来るレベルで入力遅延が解消されている。私が所有しているソフトで言えば、アケアカ雷電、雷電IVミカドリミックス、究極タイガーヘリ、彩京の全シューティング、ダライアスのアーケードと家庭用コレクション、クリムゾンクローバー、アケアカゼクセクス、なのである。あいにく、雷電IVミカドリミックスは一部BGMが鳴らないという不具合があり、こちらは公式でも記載されているのであるが、遅延に関してはPS4版と同等である。アケアカグラディウスIIIも解消されていると思ったが、念の為あとでSwitchで試した所あまり変わりなかったので、アプデで解消されたのかも知れない。それでも、発売当時の6フレームからは明らかに解消されている。

 

逆に、変わらないソフトはそのままだ。期待していた怒首領蜂最大往生や、カプコンアーケードスタジアム、怒首領蜂大往生などはそのままだ。最大往生はXbox360の時点で入力遅延が存在していたので、ほぼベタ移植としては解消は難しかったのかも知れない。アケスタは体感的にはSteam版が実機と同等程度に早く、コンソールではXbox版が最も優れいている。もっとも、後者はデフォルトで120Hz入力が可能なので、その辺の恩恵もあるかもしれない。

 

遅延以外に関しては、UIなどがほぼそのままなのには驚いたけども、操作が非常に軽く、もちろん4Kなので非常に快適だ。液晶の性能がいまいちという話もあるが、個人的にはゲーミングモニターでしかプレイしないので問題ない。当たり前とは言え完全にSwitchの上位互換なので、Switchユーザーであれば間違いなく買って損はしない。必ず満足出来るはずである。