アーケードスティックのお話・その59 2025年度上半期 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

ここ数年ぐらい、ラインナップを見る限りでは少なくとも格ゲーに関しては完全にレバーレスが主流になった感がある。しかし、もちろんアケコンを使用するゲームは格ゲーだけではなく、むしろアーケードゲーム黎明期から存在してきた由緒あるデバイスなので、本来は特にレバーイコール格ゲーではない。つまり、この世からゲームがなくならない限り、絶対にレバーの需要もなくなる事はないのだ。

 

と言う訳で、現行新品で購入出来る、独断と偏見のランキングを紹介していこうかと思う。機種は家庭用に接続可能な事が大前提。

 

5 PDP by TURTLE BEACH Victrix アケコン Pro FS Arcade Fight Stick for PlayStation 5

 

Victrixが2020年にリリースしたアケコンの、PS5正式対応版。正式対応はしたとは言っても、基本ほとんどのPS4アケコンはPS5でもそのまま使用出来るため、初代を持っている人はデザイン以外で買う理由はないかと思う。ただ、前にも触れたように、特にパープルの高級感と輝きが素晴らしく、所有欲を相当満たしてくれる事は間違いない。

 

このアケコンの最大の特徴は、天板下部がシームレスに斜めに下がっている事である。これにより、特に机置きの際の掌の安定感が置いていて非常に気持ちが良いのだ。現行のゲーミングデスクの高さは統一されているはずなので、机置きメインであれば物凄くやりやすい。逆に、膝置きの場合はそのメリットが活かされないので、特化した他のアケコンの方がいいだろう。難点は、素材のせいかレバーとボタンがちょっと響く事である。これまでの経験上、天板に関してだけはアクリル製のように音を吸収する素材の方がいい感じだ。なので、その辺が気になる人はお勧めできないかも知れない。

 

 

 

4 【SONYライセンス商品】ファイティングスティックα for PlayStation®5, PlayStation®4, PC

 

安定の我ら日本が誇るHORIのフラッグシップである。これまでのRAPVとRAPNの弱点が解消されており、ボタン配置そしてメンテナンス、重量と非の打ちどころのない極めて優秀なアケコンである。オプション系ボタンが奇麗に上にまとめられており、ほぼ全て右側面にまとめられ押しミスが絶えなかったRAPVとは雲泥のつくりだ。そして、HORI初の開閉式であり、メンテナンス性はもちろんコード収納のしやすさも最高だ。天板イラストも交換可能であるが、他社とは異なりボタンも全て外す必要があるのは面倒かも。

 

欠点は、ガワがプラスチックなので高級感に乏しく、そしてRAPNよりさらに正方形に近く、レバー左のスペースが狭いのが気になる所だ。ノワール配置なのはあまり問題にはならないだろう。今なおビュウリックス配置が主流であるが、実際やってみるとノワールの方が指の並びに合うため違和感が少ない。

 

 

3 【SONYライセンス商品】NACON DAIJA アーケードスティック【PS5,PS4,PC対応】

 

Victrixとは異なり、完全に膝置きに特化したのがこのNACONである。PS4時代は輸入品を買うしかなかったので、このPS5版で初めて日本の代理店を通しての正式発売となった。手前側開閉式なので、見た目的には伝説的名機である初代Pantheraのオマージュ的な所がある。レバーとボタンの感覚は及ばず、若干の空洞感なども感じるがまま音は吸収してくれるので個人的には好きである。

 

このアケコンの最大の特徴は、まず天板が完全平面である事。このため机置きではやり辛いものの、反面膝置きは最高だ。手前のパームレストも汗を吸収していい感じである。気になるのは側面のボタン類であるが、実は自然と指が届く位置に置かれているので、想像以上にやりやすい。

 

 

2 Qanba Obsidian 2 クァンバ オブシディアン 2 アーケード ジョイスティック (PlayStation®5 / PlayStation®4 / PC) 

 

そして、見た目、操作性、所有欲、全てにおいて史上最高クラスの輝きを誇っているのがこのObsidian2である。百聞は一見に如かず、一瞬でも触ればこのアケコンの素晴らしさを理解出来るはずである。そこに理屈は不要。開閉式ではないのが唯一の弱点とも言えるが、そこから生じるデメリットを選ぶよりも総合的な操作性を優先したのだろう。価格も、当初より12000円ほど安くなったし、Amazonで普通に買えるようになったのも大きい。迷ったらこれ、である。

 

1 アーケードコントローラー M-GAMING A01 Arcade Controller シャドウブラック

 

そして、今回の1位に輝いたのは、プロゲーマーであるネモさん監修のこちらのアケコンである。大きな特徴としては、まず見ての通りスト6に対応した多ボタン形式である事。私のように既成のアケコンを改造する事に抵抗のある人は多いと思うので、まず特長のひとつだろう。そして、もうひとつの売りがメイドインジャパンのガワである。筐体は金属製で天板はウレタンなのであるが、さすがに日本クオリティと唸らざるを得ないほどの美しさである。こちらの製造の工程はネモさん自ら紹介されているので、是非ご覧頂きたい。

 

基板はBrook最新のGen-5Xである。PS5、XboxXS、Switch、PC、そしてSwitch2にも対応しており、特に今なおアケコンに乏しいいSwitch2に対応しているというのは非常に大きなメリットだ。しかも、一度接続してしまえば、以前のUFBのようにボタンを押しながら接続、と言う事もない。UFBの小キックボタンを押しながら、というのがかなり煩わしかったのでこれも大きなメリットである。

 

肝心の操作性であるが、天板がそれなりに厚みのあるアクリルのせいかなかなか良く音を吸収してくれて、これもかなり良い感じだ。もちろん冬でも冷たくないし、さらに数少ないObsidian2の欠点でもある手あかもつきにくい。

 

実に完璧に近いアケコンであるが、欠点も一応あり、まず縦にそれなりに長くさらにケーブルが奥から出ているため、机置きの際はかなりのスペースを要する事。私のゲーミングデスクはそれなりに大きいのであるが、それでも32インチ以上モニター使用、かつサウンドバー使用のため、スペースが足りない。32インチ以上の場合はそれなりにモニターから離れないとプレイ出来ないため、必然的に膝置きメインとなるのであるが、机置きの人は注意が必要だろう。