私がアーユルヴェーダを学んで一番最初に驚いた発見です。
視覚、味覚などの五感を別の言い方で「感覚器官」とも言いますね。しかし器官といっても他の臓器と違って、お腹を開けたらそこに目に見えてあるものではありません。
今まで、私は五感を取り立てて意識したことはなく、しいて言えば肉体についている「付属品」のような位置づけでしたが、アーユルヴェーダではとても重要視されています。
なぜ重要視されているかというと、自分と外の世界を分けた時に、感覚器官は、外から入ってくる全ての情報やモノを介する入り口の役割を果たしているからです。つまり、全てのものは、感覚器官を通して私たちの身体に入ってきます。
ですから、正しく情報を認知するために、感覚器官を酷使してはいけません。間違った使い方をしてはいけません。清潔に保ちなさい。ということがアーユルヴェーダでは言われます。
目にギー(バターオイル)を垂らしたり、鼻を煎じ液で洗い流すなどといった、感覚器官を洗浄する方法があるのは、このような考えがあるためです。
では、感覚器官を健康に保ち、働きを良くするためにすぐ出来ること。
それは、感覚器官の対象になるものを、自分で選択することです。
感覚器官の対象になるものとは、目がみるもの、耳で聞くもの、などです。
現代人は目を酷使しているので、特に何を見るのかをまず気にすると良いかもしれません。
まずは朝起きて、一日をよいスタートにするために「縁起がよいもの」を見ます。自分が見ていて安心したり、守られていると感じたり、明るくなるものは何でしょうか。家族の写真だったり、きれいな自然、etc。私はスリランカが好きなのでその時の写真を見るとすごく癒されます。因みに、アーユルヴェーダでは、縁起が良いものとして例えられているギーを眺めたりもするそうです。。
逆に、残虐なニュースを見たり、身体に緊張やストレスを感じさせるものを見ると、その情報が感覚神経から脳に伝わり、そこから自律神経や心拍数などをコントロールする視床下部まで伝達されます。心拍数や血圧が上がり、身体が緊張状態になります。その状態で一日が始まるのを気にするのと気にしないのとでは、積み重なると大きな違いになりそうです。
まずは、自分の五感が心地よいと感じるものをいくつか挙げてみましょう。それらに囲まれている自分を想像すると満たされた気持ちになること間違いなしです