サラリーマン増税？！事業主だって関係する退職所得控除の改悪が心配
お久しぶりの更新になります。ここ２カ月、サラリーマン向け、個人事業者向け、リタイアメント、資産形成、企業研修などなどマネーセミナーの講師として超忙しくさせていただいておりました。どの講座でも話題にのぼるのは「老後資金」です。老後資金準備の手段として「iDeCo」個人事業主や法人役員の方は「小規模企業共済」ここら辺が老後資金準備の第一選択になるのではないでしょうか？もちろんＮＩＳＡもアリですけどね。iDeCoの優れているところは、１．拠出時に全額所得控除２．運用益は非課税３．給付金は退職金扱いという３つも優遇税制があることです。小規模企業共済は１と３ですね。そのうちの「３退職金扱い」に暗雲が・・ｉＤｅＣｏや小規模企業共済、そしてもちろん会社から支給される「退職金」も一時金で受け取ると「退職所得控除」という優遇税制をうけることができます。1千万円、２千万円の退職金をもらって、そのままその年の社会保険や税金の計算したらすごい金額取られちゃうことになりますよね。退職金は「老後の生活保障的な最後の所得」という側面がありますので、退職金をもらったのに社会保険・税金で、けっこうな金額取られちゃったら老後資金減っちゃいますよね。ということで、退職金はいつものお給料・賞与とは別に計算され、税法上の優遇を受けることができるようになっています。その優遇税制というのがこちら----------------------------------------------退職所得＝（退職金―退職所得控除）×1/2----------------------------------------------退職所得控除は勤続年数によって計算されます。勤続２０年までは１年につき４０万円２０年を超えたら１年につき７０万円を控除してくれて、さらに２分の１をしてくれるのです。勤続４０年で退職金が2,500万円の場合（2,500万円―2,200万円）×1/2＝150万円こんな感じで退職金2,500万円→退職所得150万円と大幅に所得が減りました。小規模企業共済の場合は、勤続年数→加入期間です。この大変ありがたい退職所得控除が・・６月１６日で閣議決定された、骨太の方針（経済財政運営と改革の基本方針２０２３）の中で見直しされることに・・「退職所得課税については、勤続２０年を境に、勤続１年当たりの控除額が４０万円か ら７０万円に増額されるところ、これが自らの選択による労働移動の円滑化を阻害しているとの指摘がある。制度変更に伴う影響に留意しつつ、本税制の見直しを行う」「労働移動の円滑化を阻害している」→退職所得控除の勤続年数を増やすために一つ会社に勤めてなかなか転職しない→だから退職所得控除を見直す、と。みんな退職所得控除のために一つ会社に勤めているの？？？この２カ月いろんなところでセミナー講師をしている中で、みなさんに聞きました。（参加者のべ100人くらい）「退職所得控除を知っている人」→４～５人「退職所得控除のために一つ会社に勤め続けている人」→０人退職所得控除すら知らない人が９割以上なのに、退職所得控除が「労働移動の円滑化を阻害している」とは？？？ちなみに「退職所得控除が見直しされることを知っている人」は０人でした。見直しされて改悪になったら大変なことだよ？みなさん、２０１１年から１５歳（中学生）以下の扶養控除がなくなったのも、いまだに知らないみたいだし・・みなさんコツコツ節約頑張っているのに、知らないところで搾取されているんですよ？セミナー中にここら辺をあまりにも熱く語ると政治活動していると思われてもいけないので、熱く語りたいのを抑えつつ事実だけをお伝えしているのですが・・政治に無関心なのは平和な証拠なのかな～？？----------------------------------------【Smart Life Design】コンサル専門独立系ファイナンシャルプランナーhttps://sssfp.jp免責事項：掲載内容については掲載日時点の法令を基に作成しております。細心の注意を払っておりますが、掲載した情報に誤りがあった場合や掲載日以後の法令改正について一切責任を負うものではありませんのでご了承ください。-----------------------------------------
