高齢社会の到来により色々な意味で高齢者が主語となったニュースが増えてきました。多様なニュースをみていると高齢者像というのは多岐にわたっていると感じます。
老後2,000万円問題、生活苦、減少していく年金等のネガティブな高齢者像も散見されます。
一方で個人金融資産の半分近くを高齢者が保有しているというポジティブな高齢者像も散見されます。
政策についても高齢者を弱者として救済する政策がある一方で高齢者が保有する資産を相続前に贈与した場合には贈与税非課税の特例の拡大といったような政策もあります。
はたして日本の高齢者像の実態は何が正しいのかよく分からないという感じがします。
30年以上にわたって高齢者住宅の管理に携わってきて数多くの高齢者の方と接してきました。また自分自身も高齢者となって現在の高齢者像を正しく表現するには何が正解であるか少し理解できてきたように感じます。
日本の高齢者像は多岐多様にわたっており健康状態、経済力、家族関係、人間関係、社会との関係等が若年者よりそれぞれの格差が大きくなっていると思います。
80歳になっても元気で日々を過ごしている方もたくさんいます。現役で働いて納税しながら社会に貢献している方もたくさんいます。
一方で健康状態が良くない、経済的に苦しい、家族とうまくいっていないという方もたくさんいます。60年以上生きてくれば格差が拡大しているというのが実態ではないかと思います。
高齢者を対象とした住宅の管理を実施する場合にはどのような高齢者像の方をメイン顧客にするのか明確にしておく必要があります。
増えていく高齢者を顧客にしょうと色んな産業からの参入が模索されています。高齢者像は多様でありニーズも多様なので正しい高齢者像を把握してニーズを把握してから商品、サービスを提供していくことが大切であると感じています。
多様化していく高齢者のニーズに合った商品、サービスが開発されて提供されていくとありがたいですね。