第91回アカデミー賞、作品賞は「グリーン・ブック」に | 忍之閻魔帳

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▼第91回アカデミー賞 授賞式

 

02月25日放送■WOWOW:生中継!第91回 アカデミー賞 授賞式

 

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さて、本日はいよいよ映画界最大のお祭りであるオスカーの発表。

日本での独占中継は今年もWOWOWで、

朝8時30分から生中継を含む特別番組を放送中。(再放送もあり)


【作品賞】

 

 「ブラックパンサー」

 「ブラック・クランズマン」

 「ボヘミアン・ラプソディ」

 「女王陛下のお気に入り」

 「グリーンブック」

 「ROMA/ローマ」

 「アリー/ スター誕生」

 「バイス」

 

03月01日公開■ムビチケ(Eメール):グリーン・ブック

 

映画賞を総なめにする勢い「ROMA」を下して「グリーン・ブック」が受賞。

少し意地の悪い見方をするならば、業界的にNetflixに最高栄誉を獲らせるわけにも

いかなかったのではないかという声も出てくるかも知れないが

文句なしに笑って泣ける良い映画なので、私は異論はない。

むしろ心の中ではこちらを推していた。

黒人差別とLGBTを絡めて湿度の高い物語になるのかと思いきや

仕上がりが大いに笑えるコメディというのがいい。

ラストの台詞も最高で、「最後はこうあって欲しい」と願った通りの

秀逸な終わり方は「スリー・ビルボード」を思い出す。

ちょうど今週末から公開なので、是非劇場でご覧いただきたい。

それにしてもまたしてもギャガ配給作品が受賞とは、相変わらず目利きが凄過ぎる。

 

受賞こそ逃したものの監督賞や撮影賞などを受賞した「ROMA」は

今年最も映画界を騒がせた作品と言えそう。

サンドラ・ブロックやジェイク・ギレンホールなど

既に大御所が続々参加しているNetflix映画だが

今後スターへの出演依頼がよりスムーズに進むことは間違いない。

単館系の作品にとっても大いなる希望の光になったことだろう。

 

対抗するAmazonやAppleも手をこまねいているわけではなく

Amazonスタジオは「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で既にオスカーに

ノミネートされているし、公開中の「サスペリア」も手掛けている。

 

Appleは先日A24との提携を発表し、いよいよ本格的に映画制作に乗り出す。

A24はまだ若いスタジオだが、2014年の「複製された男」から

「エクス・マキナ」「ルーム」と話題作を次々と手掛け

「ムーンライト」が作品賞を受賞、その後も「フロリダ・プロジェクト」

「レディ・バード」「ヘレディタリー/継承」と

バランス良く高品質な作品を送り出しているスタジオで、

来年以降はこの組み合わせが台風の目になりそう。


【監督賞】

 

 アルフォンソ・キュアロン「ROMA/ローマ」

 パヴェラ・パヴリコフスキ「COLD WAR あの歌、2つの心」

 ヨルゴス・ランティモス「女王陛下のお気に入り」

 スパイク・リー「ブラック・クランズマン」

 アダム・マッケイ「バイス」

 

アルフォンソ・キュアロンが「ゼロ・グラビティ」に続いて2度目の監督賞を受賞。


【主演男優賞】

 

 クリスチャン・ベイル「バイス」

 ブラッドリー・クーパー「アリー/ スター誕生」

 ウィレム・デフォー「永遠の門 ゴッホの見た未来」

 ラミ・マレック「ボヘミアン・ラプソディ」

 ヴィゴ・モーテンセン「グリーンブック」

 

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なりきり度の高さが評価に繋がる

オスカーの慣例に従ってラミ・マレックが受賞。

ヴィゴ・モーテンセンもかなり良かったのだが

今回の演技は敢えてマハーシャラ・アリを引き立てる側に

立っているように感じたので、主演の獲得はないと思っていた。


【主演女優賞】

 

 ヤリッツァ・アパリシオ「ROMA/ローマ」

 グレン・クローズ「天才作家の妻 -40年目の真実-」

 レディー・ガガ「アリー/ スター誕生」

 オリヴィア・コールマン「女王陛下のお気に入り」

 メリッサ・マッカーシー「Can You Ever Forgive Me?」

 

グレン・クローズが有力視されていた主演女優賞は

他の映画賞でも受賞を分け合っているオリヴィア・コールマンに。

グレン・クローズは7度目のノミネートでまたしても破れるという屈辱の結果に。

冠を持たないメリル・ストリープのようで、ここまでくるとさすがに不憫。


【助演男優賞】

 

 マハーシャラ・アリ「グリーンブック」

 アダム・ドライヴァー「ブラック・クランズマン」

 サム・エリオット「アリー/ スター誕生」

 リチャード・E・グラント「Can You Ever Forgive Me?」

 サム・ロックウェル「バイス」

 

03月01日公開■ムビチケ(Eメール):グリーン・ブック

 

各賞で名前の挙がっている大本命のマハーシャラ・アリが妥当に受賞。

「ムーンライト」の名演もまだ鮮烈に残る中での受賞は素晴らしい。

現在日本で公開されている「アリータ」にも出演、

「スパイダーバース」でも重要な役所で声優を担当し、

今週公開の「グリーンブック」で受賞とまさに八面六臂の大活躍。


【助演女優賞】

 

 レジーナ・キング「ビール・ストリートの恋人たち」

 エイミー・アダムス「バイス」

 マリーナ・デ・タビラ「ROMA/ローマ」

 エマ・ストーン「女王陛下のお気に入り」

 レイチェル・ワイズ「女王陛下のお気に入り」

 

「女王陛下のお気に入り」の二人は今年の賞レースで

ほぼどこでも揃ってノミネートされていたが

下馬評の通りレジーナ・キングが受賞。


【脚本賞】

 グリーン・ブック(ニック・ヴァレロンガ、

 ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー)

 

03月01日公開■ムビチケ(Eメール):グリーン・ブック


【脚色賞】

 ブラック・クランズマン(チャーリー・ワクテル、デイヴィッド・ラビノウィッツ、

 ケヴィン・ウィルモット、スパイク・リー)

 

スパイク・リーはオスカー初受賞。


【外国語映画賞】

 

 「COLD WAR あの歌、2つの心」

 「ROMA/ローマ」

 「Capernaum」

 「Never Look Away」

 「万引き家族」

 

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【紹介記事】映画「万引き家族」汚くて愛おしいこの世界

 

「万引き家族」は残念ながら受賞ならず。

「ROMA」の強さが圧倒的過ぎたか。


【長編アニメ賞】

 

 「スパイダーマン:スパイダーバース」

 「インクレディブル・ファミリー」

 「犬ヶ島」

 「未来のミライ」

 「シュガー・ラッシュ:オンライン」

 

03月08日公開■ムビチケ(Eメール):スパイダーマン:スパイダーバース

03月08日公開■ムビチケ(Eメール):スパイダーマン:スパイダーバース 小人

 

こちらも予想通り。

この部門に関してはノミネート作品全て観たが

過去作品の延長線上で進化を競っている他の作品に比べて

「スパイダーバース」は明らかに違う次元に進化していて

はっきり言って対抗馬と呼べるものは無かったように思う。


【主題歌賞】

 Shallow(アリー/スター誕生)

 

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【紹介記事】映画「アリー/スター誕生」魂まで掘りさげろ

 

レディー・ガガのパフォーマンスは文句無しだったのでこれも異論はない。

むしろもっと多くの部門で活躍してもおかしくなかった。

私としては、主演男優賞はブラッドリー・クーパーに穫って欲しかった。


【作曲賞】

 ブラックパンサー(ルドヴィク・ゴランソン)

 

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【紹介記事】映画「ブラックパンサー」真の力とは何か

 

アメコミでありながらとにかく美意識が高かった「ブラックパンサー」が

作曲、衣装、美術など作品の格を一段階上げる部門で続々受賞。

センスの塊のような映像と音楽は何度観ても楽しめる。私も劇場で3回観た。


【衣装デザイン賞】

 ブラックパンサー(ルース・カーター)


【美術賞】

 ブラックパンサー(ハンナ・ビークラー、ジェイ・ハート)


【メイクアップ&ヘアスタイル】

 バイス


【撮影賞】

 ROMA / ローマ(アルフォンソ・キュアロン)

 

監督・編集・脚本に加えて撮影も担当した

アルフォンソ・キュアロンが受賞。

映像センスの素晴らしさは床に水を撒く冒頭のシーンで既に発揮されていて、

ラストの海辺のシーンまで、水をキーワードにした

計算され尽くした撮影だった。天才。


【編集賞】

 ボヘミアン・ラプソディ(ジョン・オットマン)


【音響編集賞】

 ボヘミアン・ラプソディ


【録音賞】

 ボヘミアン・ラプソディ


【視覚効果賞】

 ファースト・マン


【短編実写映画賞】

 Skin


【短編アニメーション映画賞】

 Bao

【長編ドキュメンタリー賞】

 Free Solo


【短編ドキュメンタリー映画賞】

 ピリオド 羽ばたく女性たち 


▼Amazonタイムセール祭り、今月は27日から

 

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