映画「アリー/スター誕生」魂まで掘りさげろ | 忍之閻魔帳

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*今週公開のため再掲

 

▼映画「アリー/スター誕生」魂まで掘りさげろ

 

 

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「ボヘミアン・ラプソディ」が快進撃を続けている

日本の映画興行に、年内もう1本話題作がやってくる。

12月21日に公開される映画「スター誕生」は

ジュディ・ガーランドやバーブラ・ストライサンドなど

その時代のトップスターを起用して映画化されてきた名作中の名作。

4度目の映画化で主演を務めるのはレディー・ガガ。

相手役と監督をブラッドリー・クーパーが兼任する。

 

リメイク企画が始動したのは2011年。

当初はクリント・イーストウッドが監督を務めることになっており

「Jエドガー」のクランクアップ後に取りかかることになっていた。

主演はビヨンセ、相手役にはウィル・スミスがほぼ確定していたという。

しかし、なかなか撮影が始まらないことでスケジュール調整が難航し

ビヨンセの妊娠も重なって降板、イーストウッド版は幻となってしまう。

イーストウッドはその後「ジャージー・ボーイズ」を撮り、

ウィル・スミスは「アニー」のリメイクに出演するなど

違う形で音楽映画に携わっている。

 

イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」で主演を務めていた

ブラッドリー・クーパーが引き継ぐような形で監督に就任し

晴れて4度目の映画化が完成に漕ぎ着けた。

公開中の北米では2億ドル近い大ヒットになっており、

先日発表されたナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では

監督賞(ブラッドリー・クーパー)、主演女優賞(レディー・ガガ)、

助演男優賞(サム・エリオット)の3部門を制覇、オスカーに向けて弾みをつけている。

 

  

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主人公が憧れるスター像は、1937年公開のジャネット・ゲイナー版は映画女優、

1954年ジュディ・ガーランド版はミュージカル女優、

1976年のバーブラ・ストライサンド版はロックシンガーと

時代に合わせて設定が若干変化しているのが面白い。

 

 

2018年版の特徴は、スターを目指すヒロインとそれを支えるパートナーの映画ではなく

純粋に音楽を愛し、人生を支え合うひと組のカップルの物語になっていること。

スターの座を真っ直ぐに駆け上がって行くヒロインの物語と

彼女を引き上げる一方で酒とクスリに溺れ自滅してゆく男性の物語を五分五分で描いている。

音楽映画好きに例えて言うならば、「AMY」(これはドキュメンタリーだが)と

「クレイジー・ハート」をミックスしたような作品になっているのだ。

 

相手役であるブラッドリー・クーパーが監督を兼任したことで

見せ場を増やすためにこういった配分になった可能性も否定はしないが

本作が単なるサクセスストーリーからもう一歩踏み込んだ

人間ドラマに昇華したのは間違いなく、私としては大いにアリ。

 

 

どんなにジャック(ブラッドリー・クーパー)の物語を膨らませても

全部ガガの歌で取り戻すことが出来ると、そう信頼していたのかも知れない。

実際、ガガのパフォーマンスは冒頭の「La Vie En Rose」から

最後の「I'll Never Love Again」までパーフェクトとしか言い様のないものだった。

不遇な幼少期から始まり、ルックスへのコンプレックスを抱いた思春期、

LGBTからの支持を背景に頭角を現すや、瞬く間にポップアイコンにまで上り詰めるなど

本作のストーリーはガガの自伝と言っても過言ではなく

作品に寄せて自身が書き下した楽曲を歌うのだから、凄くならない理由がない。

ちなみに、ガガの歌唱シーンは全てライブで撮影されているらしい。

 

ド派手なパフォーマンスとは裏腹に非常に繊細な感性を持っているガガの音楽センスと

本作が最も強くシンクロした瞬間が、ラストの「I'll Never Love Again」に集約されている。

劇中、人気絶頂のアリーに向かってジャックがこんな台詞を吐く。

 

「これだけは忘れるな。音楽をやるなら魂の底まで掘り下げなければ長続きしない。

小手先で取り繕うような真似をすると、すぐに歌に表れて観客に飽きられてしまう。」

 

アリーをスターの座に引き上げたのが自分でありながら、

その自分は酒とクスリに溺れ、体調不良から転がるように落ちていく。

舞台袖に追いやられる屈辱が焦りと自暴自棄を生み、

やがて、ようやく手に入れたと思った温かな家庭すら自らの手で壊してしまう。

そんなジャックは、事あるごとに言っていた。

「もう一度あの頃の君に会いたい」と。

 

シングル、アルバムと立て続けにヒットし、

ツアーは超満員、憧れのTV番組にも出演を果たし順風満帆なアリーが

音楽家として最も大切にしなければならない心を置き去りにしていることを、

彼女の才能をいち早く見抜いたジャックは気付いていたのだ。

しかし、今のアリーにジャックの声は嫉妬としか受け取ってもらえない。

彼女を本当の意味での『スター』にするには、どうすれば良いのか。

商業的な成功に慢心せず、音楽に対して真摯であり続けるには。

そして、彼の下した決断は・・・。

 

スターであり続けることは孤独との闘いなのだと様々なアーティストが言う。

私は見たことがないし、死ぬまで見ることのないであろう光景。

一生かかっても使い切れないほどの金と引き換えに、

どれだけのものを犠牲にしているのか。

全てを飲み込み、アリーの歌はさらに輝く。

 

「ボヘミアン・ラプソディ」を見て音楽熱が高まっている方が次の1本に選ぶには最適。

私は公開後にもう一度観に行きたい。

 

映画「アリー/スター誕生」は12月21日公開。

 

「I'll Never Love Again」の収録直前に、ガガは親しい友人を亡くしている。

そのインタビュー記事を最後に紹介しておきたい。

 

「あの日、すごく、すごく、すごく親しい友人のソンジャがガンで亡くなったの。

私たちは30分くらいで撮影するはずだったのだけれど、

彼女の夫から連絡があって電話の後ろで彼女の声が聞こえて、

そのまま車に乗って撮影現場を離れた。

15分差で間に合わずに彼女は死んでしまった」

「現場に戻った時、ブラッドリーは私にすごく親切にしてくれて支えてくれた。

私は歌った。ブラッドリーは『もう歌わなくて大丈夫だよ』って言ってくれたけど、

私は歌うことしかしたくなかった。あの日は一生忘れない。

だからあのシーンはすごく特別なシーンであの瞬間を忘れることはないわ」


 

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