パナソニック汐留ミュージアムで開催中の『ヘレンド展』に行ってきました。

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パナソニック汐留ミュージアム
2018年1月13日(土)→3月21日(水)
 
昨今、絵画展の注目が集まる中で、手工芸品の展覧会も増えてきているように思います。わたしは、18世紀前後のヨーロッパの手工芸品とシノワズリが大好きなので本展を開催前から楽しみにしていました。
 
それにしても、「皇妃エリザベート」って名前の威力が素晴らしいですね。ヘレンドってエリザベートのお気に入りだったのか~、それなら絶対素敵に違いないって、普通は思っちゃいそう。「王妃マリーアントワネット」の次に集客効果がありそうです。
 
わたしはエリザベートに特別詳しいわけではないですが、あまり好きなタイプの女性ではありません。美人だけど、顔つきが険しくて、温かさを感じないというか、、、だけど、それがちょっと気の毒な感じもします。背は高いけど肩幅が広くて、腕も太くて可愛くないw それからドレスのセンスもちょっともっさりしてるように思います。
 
その点、マリーアントワネットは美人ではないけど、肖像画を見る限り表情がぽやんとしていて優しそうに見えます。それにファッションセンスの洗練されていることと言ったら!名実ともにヨーロッパのファッションリーダーという名に相応しい方だと思ってます。
 
エリザベートに話を戻すと、わたしにとってエリザベートは「センスがいまいちな人」です。
それからハンガリーという国も19世紀は暗く貧しい国というイメージがあって、この美術展のタイトルを見たときはちょっと混乱してしまいました。
 
では、今回も勉強になったなぁと思ったポイントを列挙していきます。
 
ヘレンドは19世紀にはじまった窯
→1826年に誕生。18世紀にはまだなかった。18世紀発祥のヨーロッパ磁器の名窯は「マイセン」「セーヴル」等。
 
ヘレンドは硬質磁器
→ヨーロッパの磁器は、土器→鉛釉陶器(なまりゆうとうき)→錫釉陶器(すずゆうとうき)→炻器(せっき)→軟質磁器→硬質磁器の順に出現した。硬質磁器とは生地にカオリンを含み、1300~1400度の高温で焼成される。ドイツのマイセンが発祥。
 
マイセンやセーブルの模倣をすることで技術を磨いていった
→当時は、マイセンで買ったものをマイセンに持っていっても、その生産ラインをクローズしてしまっている場合は補充が不可能だった。先祖代々の大切なテーブルウェアがあっても、一つ割れてしまったら終わり。そこで、ヘレンドは「そっくり同じものを作りますよ」と言うサービスを始めた。素晴らしい技術と洗練されたデザインの食器を真似て作ることで、ヘレンド自身の成長につながった。また、そのサービスに対する感謝の気持ちから、貴族たちはヘレンドのオリジナル商品を購入してくれた。
 
絶頂期の英国王室から発注を受けた
→1851年、ロンドンのクリスタルパレスで開催された第一回万国博覧会ではオーストリアブースで出展し金賞を受賞した。ハンガリーは小国すぎてブースが持てなかった。そのため大国のスペースに間借りすることになったが、お陰で食器がヴィクトリア女王の目にとまり、英国王室からウィンザー城の食卓用に発注を受けた。当時のデザインをモチーフにしているのが「VICTORIA」で現在も購入可能。
 
ハプスブルク家だけではく、ロスチャイルド家、エステルハージ家からも庇護を受けた。
 
ハプスブルク家の没落とともにヘレンドの経営も悪化した
 
二つの大戦を経て国有化され、実用品を作るようになった
→第二次大戦中は軍需工場に指定されていた。戦後、ハンガリーはソ連圏となり、ヘレンドは国有化された。上質なカオリンの入手も困難であったが、その後リモージュから上質な磁土の調達に成功し、かつての品質を取り戻すことができた。
 
再び民営化
→1990年に再び民営化され現在に至る。結構最近まで民営化されてなかったのね。。。
 
館内は撮影禁止ですが、一か所だけ撮影OKの展示がありました。
シノワズリモチーフのテーブルセッティング。
ティーポットとお砂糖のプレートは「アポニー・グリーン」というシリーズのようです。
ティカップは何だろう?ご存知の方いらっしゃったら教えてください!
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アップでどうぞ。
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パナソニック汐留ミュージアムは広くないので、最初から最後までじっくり見てもさほど疲れないところが好きです。広いと途中で疲れてきたり、飽きてしまう事もあるのでw
それから、ガラス越しではありますが、展示品はかなり間近でみることができます。
そこもオススメ!