朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -97ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

 

業務の充実、住民の福祉の向上、地域の発展のため。

公務員は、法令の趣旨や根拠をけっしておろそかにしてはいけない。

 

公務員の身のまわりに法的なヒヤリ!が潜んでいます。

例えば、

住民対応時のトラブルを防ぐためには、

業務の基本をおさえる。

相手の話をしっかり聞く。

できること、できないことの線引きを明確にする。

不用意な言動はすぐに訂正と謝罪をする、など……。

 

役所の窓口のクレーム対応から、弁護士対応、不当要求行為、不祥事、ハラスメント、審査請求や行政訴訟に関わったときにすべきことなど、自治体や職員個人が巻き込まれがちな法的なトラブルの原因を知ったうえで、実際に相手に対処するときに役立てる正しい知識を得ることが大切です。

 

 <目次>

はじめに 

1章 ふとした瞬間にヒヤリ!公務員がおちいる法的トラブルとは?

2章 「訴えるぞ!」にヒヤリ!住民対応の法的トラブル

3章 「漏えいでは?」にヒヤリ!情報管理の法的トラブル

4章 「懲戒されるよ」にヒヤリ!職員不祥事の法的トラブル

5章 「○○ハラでは?」にヒヤリ!ハラスメントの法的トラブル

6章 「弁償しろ!」にヒヤリ!自動車事故の法的トラブル

7章 「審査請求します」にヒヤリ!審査請求のしくみと方法

8章 「裁判で争いたい」にヒヤリ!行政訴訟のしくみと方法

9章 「ヒヤリ!」に慌てる前に 法的トラブル克服の4原則

おわりに

 

市川市議会事務局議事課主幹。学習院大学法学部卒。議会事務局実務研究会会員、かながわ政策法務研究会会員

 

【No1025】業務の「ヒヤリ!」を解消する!公務員の法的トラブル予防&対応BOOK米津孝成 学陽書房(2021/12)

日本の9割が金持ちになれないということは、残りの一割が金持ちで富裕層であるということなのかなと思う。

何かおかしいぞ!

構造的な欠陥があるのではないかと勘繰ってしまう。

275P

毎日頑張って生きているんですよ。

20年間もデフレを放置されて不況が続く中、2度にわたる増税と、コロナ感染症拡大とそれに伴う自粛要請で、多くの国民が瀕死の状態になりながら、それでも健気になんとか生き延びようと必死に努力を重ねている。

 

読んでいて気になった場所、印象が深いところ、興味がある箇所を取りあげてみた。

 

20年間もデフレが続いている。

諸外国と比べると、なにか変な状況なんだとなんとなくわかってきた。

会社の内部留保や株主への配当だけでなく、労働者に対する賃金アップに回していただければよいのだが。

20P

(経常)利益は20年で2倍にしかなっていないのに、株主配当金だけは5倍以上になっているということは、日本の企業は儲かったおカネのうち、株主に回す分をどんどんどんどん増やしてきたということになっているわけです。

32P

私たちの日本経済で不況がずっと続いているということそれ自体が国難なんですが、岸田さん(総理)は、そんな不況に終わりが告げられるまで、財政規律=プライマリーバランス規律を一定程度凍結しながら、しっかりと政府支出を拡大し続けることになるはず。

 

家計と政府の借金の性質は違うという。両者を比較した例はよく聞こえてくるが。

37P

「国の借金」という表現からして間違いで、正しくは「政府の負債」です。「国の借金」っていうと、私たち国民も借りているような錯覚に陥りますが、完全な間違い。そもそも「国」のなかにはいろんな人、主体がいます。私たち国民もいれば、いろんな会社もあります。そして、それらとは全然別の存在として「日本政府」というものもあるわけです。マスコミなんかでいわれている「国の借金」とは、国でも国民でもなく、「日本政府の借金」のことなんですよ。日本銀行の資金循環統計でも、「政府の負債」と書かれています。「政府」が借りているのが「政府の負債」であって、「国の借金」でも、「日本の借金」でも、ましてや「国民の借金」でもありません。

 

自国通貨を発行できるという通貨発行権。

この打ち出の小槌がある限り、国債を自国通貨で購入している限りは、国の破綻はないというが、本当にこれでよいのかどうか、こころから理解できているものでもない。

44P

政府が自国通貨建ての国債で破綻することは、事実上、あり得ません。歴史上、自国通貨建ての借金を返済できなくなった国はありません。

(中略)

なんといっても中央政府は、その国の通貨を発行する権限、つまり通貨発行権を持っているのですから。自分で簡単におカネを作り出して借金を返すことができるのに、借金で破産するなんてバカはいないでしょう。だから自国通貨建ての借金で破綻してしまったなどというマヌケな政府なぞ、存在するわけがないのです。

 

2度の消費税増税は、現状のデフレ下ではなく、インフレ下でやらねばならなかったものではないかと素人目からそう思った。賃金が現実的にいきなり下がる要因だったのだ。

108P

デフレの時の消費増税は、賃金が下落しつつあるなかで強制的におカネをむしり取られる。政府だけは税金を吸い上げて儲かっているかもしれないけれど、国民の全員が損をするわけです。だから消費税を3%上げられたら、その瞬間に実質的な賃金は3%下がるんですよ。

 

直間比率を下げる目的として平成になって取り入れられた消費税は、現状のままでは目的を変えないといけないのでは。

122P

必ず、法人税率の引き下げと消費税率の引き上げはセットになっている。これが消費税増税の基本的メカニズムです。

 

著者が一環して主張されている論点です。

135P

福祉や社会保障を充実させるためには、何よりも経済を成長させなくてはいけません。消費増税すると景気が悪くなり、成長できなくなってしまう。将来に残していけないものは「経済不況」そのものなんです。消費税増税という愚かな判断こそが、将来世代に不況や貧困といった負の遺産を「ツケ回し」する最悪な判断なんです。

(中略)

国債の発行は悪じゃない。過剰なデフレだとか過剰なインフレとかが悪なんです。そういう悪いインフレやデフレを避けるために、国債という「薬」を使えばいい。

 

最近、社会主義という言葉を目にすることが多くなってきた。

社会主義のよいところを取り入れて、資本主義のよくないところを入れない政策を取らないといけないのかと。

1割の富裕層のための政策になっていないのかどうかを考えていかないといけないのでは。

取り返しのつくうちに。

171P

資本家が富を収奪する以上に成長していると、弱者にも富を分配していくことができる。成長していくことで初めて、弱者にも発展の余地が出てくる。資本主義を採用している国では、成長しない限り、弱者は資本家に搾取され続けることになるんです。それが幸か不幸か、資本主義っていうものの特徴なんです。

 

 <目次>

はじめに 岸田新総理「所得倍増」計画を実現させるために

序章 岸田内閣で、日本経済はこうなる!

第1章 「国の借金で破綻する」は真っ赤なウソ

第2章 「消費増税しないと将来にツケを残す」というウソ

第3章 「日本経済を守るために緊縮財政が必要だ」というウソ

第4章 「グローバリズムが日本を救う」というウソ

終章 コロナを逆手に取って、みんなで金持ちになろう!

終わりに 真実を知り声を上げ続ければ「所得倍増」も夢ではない

 

1968年、奈良県生まれ。京都大学大学院工学研究科教授(都市社会工学専攻)。元内閣官房参与(防災・減災ニューディール)。京都大学工学部卒業、同大学院修了後、同大学助教授、イエテボリ大学心理学科客員研究員、東京工業大学大学院教授などを経て、2009年より現職。2012年より18年まで安倍内閣において内閣官房参与。2018年よりカールスタッド大学客員教授、ならびに『表現者クライテリオン』編集長。文部科学大臣表彰、日本学術振興会賞など受賞多数。専門は公共政策論、都市社会工学。

本田由紀さんのデータ分析力はすさまじく凄くて説得力があります。

内閣府の白書などの数値を用いて、「家族」「ジェンダー」「学校」「友だち」「経済・仕事」「政治・社会運動」の領域を社会学的に様々な観点で現代の諸状況を詳しく分析しています。

 

彼女の分析によると、理想的と思われる三世代同居が減ってきており、独りだけの世帯や親と独身の子だけの8050問題にあげられる世帯が増えてきています。

富の極端な偏在や貧困問題など厳しい状況下、政府が推奨する自助や共助ではカバーしきれない状況が露呈してきています。

諸情勢を鑑みると、公助を前面に押し出してしていかなければ、日本社会がうまく立ち行かない時期にきているのではないかと感じています。

 

55P 家族

日本の家族の変化は、少子高齢化といった長期的・構造的な要因を反映していますので、元に戻したりすることは容易ではありません。いま必要なのは、古い家族像を理想化したり、家族が担い切れないほどの負担を負わせたりすることではなく、どのように異例な「家族」であったとしても、あるいは一人で独立して生きていく場合であっても、安心して、かつ尊重されて人生を送れるようにすることです。そのためには、個々人を単位として、生命と生活を維持することができるためのモノ(住居や食品など)やサービス(医療や教育など)が、普遍的に確保できるような方向に向かっていくしかないのです。

 

169P 友だち

若い頃は学校に、大人の男性は会社に、大人の女性は家庭に、それぞれ囲い込まれた生活を送りがちな社会体制ができあがってしまっていること、もう一つは、日本の経済が低迷する中で、多くの人の暮らしが厳しくなっているのに、与党政治家や経営者が「自助」や「自己責任」で生きろと強調しがちであることです。

 

男女は、もちろん体力の差はありますが、能力においては平等だとは思います。

かつて森喜朗元総理のような女性差別発言が問題となりました。

地方では、冠婚葬祭時などの行動を見ていると、席順や発言時にはまだあきらかに差別が残っています。

またそれを良しとする女性もいます。

世代交代が進んで、ジェンダーフリーが社会の大勢を占める考えにならなければ、真の平等はまだ近くにはないと思います。

 

95P ジェンダー

何より重要なことは、男性であっても女性であってもセクシャルマイノリティであっても、誰もが対等な人間であり、誰もが他者から敬意を払われ、自分の望みを表明したり行動に表したりできるような社会にしてゆくということです。体のつくりが自分とは少し異なるだけの相手を、侮蔑したり依存したり憎悪したりすることが、いかに愚かなことか。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 家族

第2章 ジェンダー

第3章 学校

第4章 友だち

第5章 経済・仕事

第6章 政治・社会運動

第7章 「日本」と「自分」

あとがき

 

東京大学大学院教育学研究科教授。専攻は教育社会学。著書に「教育の職業的意義」「教育は何を評価してきたのか」「軋む社会」など。

 

【No1023】「日本」ってどんな国?国際比較データで社会が見えてくる 本田由紀 筑摩書房(2021/10)

大局的に眺めていて書評としてうまくまとめられていたのでまずは引用したい。

 

著者は1987年生まれの社会思想家、フンボルト大学で博士学位を取得し、権威ある国際的な賞(ドイッチャー記念賞)を最年少、日本人初で受賞した華麗な経歴だ。

(中略)

 

本書の論旨は明快である。気候変動は地球に確実に危機をもたらす。気候変動の原因である資本主義を温存したままでは、どのような弥縫策も気候変動と危機を止めることはできない。資本主義の本質を見抜いていたマルクスもそのことを指摘していた。それゆえ、私たちは資本主義を脱して、エネルギーや生産手段など生活に必要な(コモン)を自分たちで共同管理する「脱成長コミュニズム」に進まなければならない。

(脱成長コミュニズムには、5つの柱があった。使用価値経済への転換、労働時間の短縮、画一的な分業の廃止、生産過程の民主化、エッセンシャル・ワークの重視)

気候変動と資本主義の問題点を貴重なデータや研究により喝破してゆく迫力はすばらしい。

 

(中略)

資本主義こそが、利潤のあくなき拡大を目指してすべてを市場と商品化に巻き込み、自然の略奪、人間の搾取、巨大な不平等と欠乏を生み出してきたからには、それを変えなければ、解決にならない。

「齋藤幸平『人新世の資本論』SDGsで温暖化止まらず 本田由紀 東京大学教授『好書好日』」より引用

 

「真説日本左翼史 戦後左派の源流1945-1960 池上 彰 佐藤 優 講談社(2021/06))によると、マルクス・レーニン主義(科学的社会主義)、資本論、マルクス経済学など、最近「社会主義」という言葉が少しずつ目に触れるようになってきた。

富の偏在、経済力等の格差が拡大してきたことが原因だった。

例えば、非正規労働者のように構造的に立場が弱い人々の賃金が低く解雇されやすいため、地域間や階級間の格差が拡大してきたこと、経理、審査、営業など従来の事務職の人員が削減され、低賃金で働かざるを得ないことなどによるものであった。

 

気づいて驚いたことは、資本主義が欠乏を生み出すということだった。

資本主義は、すべてのものの豊かさをもたらすのが常識だと思っていたからだ。

本当に資本主義が私たちに幸せをもたらさないシステムなのだろうか。

ぼくは、両極端を望まない。

社会主義のなかで改革開放政策のように資本主義のよいところを選択したように、資本主義の中に社会主義の美味しいところを換骨奪胎しうまく活用して生きていけないものなのかと思った。

 

 <目次>

はじめに―SDGsは「大衆のアヘン」である!

第1章 気候変動と帝国的生活様式

第2章 気候ケインズ主義の限界

第3章 資本主義システムでの脱成長を撃つ

第4章 「人新世」のマルクス

第5章 加速主義という現実逃避

第6章 欠乏の資本主義、潤沢なコミュニズム

第7章 脱成長コミュニズムが世界を救う

第8章 気候正義という「梃子」

おわりに―歴史を終わらせないために

 

1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。

石川県の加賀刑務所を舞台に描かれる5つの話からなる連作ミステリー。

北陸3県の富山、石川、福井に関係する土地柄が出てくるのは親しみが湧いた。

 

『ヨンピン』刑期の4分の1を残して仮出所した模範囚の失踪事件とアルミケースごと薬を飲み自殺を図った窃盗犯の事件。

『Gとれ』加賀刑務所が請け負った入試問題の流出事件。

『レッドゾーン』加賀刑務所の総務部が受刑者の健康診断記録とレントゲンフィルムを紛失した事件。

『ガラ受け』末期癌の受刑者は別れた妻子との面会を拒む。犯した罪と最後まで守り通そうとする秘密が。これは胸が熱くなり感涙させられた。

『お礼参り』ある受刑者に恨みを晴らすために犯罪を犯してまで加賀刑務所に収監された男がいた……。

 

全てに、刑務官で警備指導官の火石司と服役囚でアーティストの三上順太郎が関係していた。

これらの中で描かれた立場の違いがあるそれぞれの人間模様にとても惹き込まれた。

面白い!

 

 

 <目次>

ヨンピン

Gとれ

レッドゾーン

ガラ受け

お礼参り

 

 

1972年石川県生まれ。金沢大学法学部卒業。『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』(宝島社、文庫化に際して『天才株トレーダー・二礼茜 ブラック・ヴィーナス』に改題)で、第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞。

他の著書に『仕掛ける』(宝島社)、『相続レストラン』(KADOKAWA)、『ダブルバインド』(双葉社)など。

老後2000万円問題がありました。

あくまで参考なのですが、夫婦二人の老後において、月22.1万円の最低限の生活を送る場合には、年金で足りないお金として約570万円を、月36.1万のゆとりある生活を送る場合には約4770万円の貯蓄が必要だと書かれてあります。(85歳までを想定)

自分の老後の生活スタイルについてどうしていきたいのか。これからどう過ごしていきたいのか。今からどうすればよいのか……。などと徒然考えています。

 

お金について考えるための幅広い知識を得ることを目的に書かれた教養本です。

毎日を有意義に生きていくためには、正しいお金の知識を持っておくべきです。

万が一のときの備えとしても。

知識がなければ、無駄な支出に気がつかないとか、便利な諸制度を活用できずに日々ただなんとなく空虚に過ごしていってしまうから。

 

例えば僧侶や医者、弁護士などの専門的な職業に就かれた人に憧れます。人生において、何か課題あったときに彼らにこころから頼りたいと思っています。

すぐに役立たないかもしれないけれども、お金に関して資産、投資、社会保険、医療費、税金、贈与、相続等々それぞれ必要な時期が来たとき、それらの知識を知っているかどうかが重要ではないかと。また専門家に相談できるかどうかでその後の対応が別段に違ってきます。

ファイナンシャルプランナーは、この点ではお金に関する様々な知識を持っている必要不可欠なお金の専門家だと思います。

必要に応じてスムーズに動けるための考えられる知識と、必要なときに頼れる人脈が広く浅く(ある意味深く)あっていたいと思います。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 お金を知る

第2章 お金を稼ぐ・納める

第3章 お金を貯める

第4章 お金を借りる・もらう

第5章 お金で守る

第6章 お金を増やす

第7章 お金を引き継ぐ・残す

第8章 お金の未来

おわりに

 

家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、個別の相談・指導に高い評価を受けている。これまでの家計再生件数は2万1000件を突破。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰

鎌倉期の支配者たる北条氏。今年のNHKの大河ドラマで取り上げられています。

鎌倉幕府百五十年の歴史をつくった累代の本家本流、時政、義時、泰時など七人の得宗を中心に北条氏の時代を紐解いていきます。

 

明治維新や先の大戦の混乱期のあとには、他国に日本が取って変わられる可能性の危機に瀕していたのではないかと思っています。

それを遡れば鎌倉時代には、文永の役、弘安の役という元寇がありました。

「竹崎季長絵詞」が有名ですが、自国内だったので新たに獲得した領地がないため御家人に望むところの恩賞を与えることができず不満が募ったことなど、鎌倉幕府崩壊への序曲ともなった出来事です。

そのときの北条家の得宗は、北条時宗です。

元を追い払った結果から考えると、大変優秀な人材でなかったかと思っていました。

 

著者の本郷和人さんによると。

元から再三の臣下となる「冊封体制」に加わるように使者を送りこんできたそうです。

ところが、時宗は無視するほか拒絶します。それどころか使者を斬首してしまいました。

使者を丁重に持て成すことなく殺してしまうと相手が怒るのも当たり前。外交交渉でうまく立ち回っていれば、外から責められ内から滅ぼされるような出来事は起こらなかったかも。(元寇がなくてもいつか滅んでいたかもしれませんが。)

偶然暴風雨の神風が吹いたことや元の軍勢が帰還したことなどの幸運もありました。

 

249P「時宗には、私は高い評価を与えることができません。外交の失敗などもさることながら、(得宗家)世襲の原理でトップに立ったものの、自らの判断を示すこともなく、(平頼綱らの)「御家人ファースト派」と(安達泰盛らの)「統治派」の争いにおいて、勢いのある方に従っただけに見えるからです。再三にわたる政策の大きな揺れ動きも、時宗のリーダーシップの欠如を示しています。」

 

歴史家の磯田道史さんのように古文書を実際に紐解いて語られる真実の歴史を知ることは純粋に面白いし、三英傑や坂本龍馬、後白河法皇らなどの傑出した人物と書物などから出会えるのも楽しいと思います。

 

歴史は、起こった結果「点」だけを見ているようですが、それが起こるまえからの布石や流れがきっと必ずあります。

歴史は点だけでなく数多くの点が繋がって「線」となっているのです。

 

成功した事例よりも、失敗した事例から学ぶべきことが多いのです。

なぜ失敗したのかを突き詰めれば、現代においての成功の知恵が授かるからです。

 

ドイツの首相ビスマルクが語ったように「賢者は歴史から学ぶ」姿勢は、これからも貫き持ち続けていきたいと思います。

 

 <目次>

はじめに 

中世の鎌倉の地図

現在の都道府県と旧国名

北条氏系図/天皇家系図

第1章 北条時政―敵をつくらない陰謀術

第2章 北条義時―「世論」を味方に朝廷を破る

第3章 北条泰時―「先進」京都に学んだ式目制定

第4章 北条時頼―民を視野に入れた統治力

第5章 北条時宗、北条貞時―強すぎた世襲権力の弊害

第6章 北条高時―得宗一人勝ち体制が滅びた理由

あとがき 

「北条氏の時代」関連年表

 

東京大学史料編纂所教授。1960年、東京都生まれ。東京大学文学部卒、同大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。鎌倉時代を中心とした日本中世史が専門。著書多数。監修の『やばい日本史』シリーズがベストセラーになっている。マンガ『逃げ上手の若君』で解説、ゲーム「Ghost of Tsushima」にアドバイザーの一人として参加するなど、多方面で活躍している。

 

 

小室夫妻が結婚された先般までの報道等の過熱ぶりには、こういうことも原因の一つだったのかと。膝を叩いたほどに的を射た意見だと思います。

202P

私たちがひとりの人間として、「個人としてどう生きるのか」

なぜ私たちはここまで「眞子さまの結婚」を語ってしまったのか。

いまや皇室という「その構成が外からもっとも見えやすい家族」は、日本で生きる私たちが心の中の持っているいろいろな感情、解決できていないいろいろな問題、さらには社会が抱えている課題などを映し出すスクリーンや鏡のような役割を果たしているのです。

眞子さまと小室圭さんをあれこれ語ることを通して、実は私たちは自分自身の奥に秘めたさまざまな問題を語っていたのです。

 

今での人生の選択や決意について、家族や他人のせいにして諦めてきていなかったか。

これまでやり残したことはないのか。

将来何をやりたいのか、どう生きていきたいのか。

小室夫妻の事例を鑑みて、価値観の転換を図るなど自分が主となる行動をしていこうと考える人がいるのではないでしょうか。

214P

「自立した大人になる」

いまは個人だけではなくて、日本の社会としてもこれまでになく「自分で考え自分で決めること」を求められている時です。たとえこれまでのやり方や価値観を変えることになったとしても、勇気を出して自分で自分の進む道を決めることが求められている。「これまでそうしてきたから」「みんながそう思っているから」という態度では、個人としても納得のいく生き方はできないし、社会や国としての未来もないのです。

 

 <目次>

プロローグ―複雑性PTSDの衝撃

第1章 “お父さんっ子”で「母の作品」としての眞子さま(“陛下の初孫”として生まれて、“お父さんっ子”だった「しっかり者の長女」 ほか)

第2章 眞子さまのご結婚はなぜバッシングされるのか(「家制度」へのこだわり、選択的夫婦別姓に反対する人たち ほか)

第3章 皇室女性という悲劇(お声が出なくなった美智子さま、長く公務を休まれた雅子さま ほか)

第4章 バッシングしている人たちが知らない日本社会という病根(日本の女性はまだまだ「人生の選択肢」を持てていない、「親と子は独立人格」が常識となっていない証拠としての教育虐待 ほか)

エピローグ―私たちに問い返される「個人の意思」

あとがき 

 

1960年北海道生まれ。精神科医。東京医科大学卒。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。専門は精神病理学。著書多数

 

【No.1018】なぜ眞子さまのご結婚はバッシングされたのか 皇室女子と「個人の意思」 香山リカ 秀和システム(2021/11)

テクニックや外面を着飾るよりも、まずは清潔感が基本だという。

 

身だしなみとは「清潔感」である。

「伸びる、乱れる、汚れる」ところ、

整えるべきところが整えられている状態のことをいう。

例えば、寝癖がない、爪がきちんと切られている、肌が荒れていない、体臭がしないなど。

 

見た目の印象がよいと周囲の反応が変化していきます。

コミュニケーションがスムーズにいきます。

人間関係にうまい潤滑油となっていきます。

自分の気持ちも前向きに変化します。

外見だけでなく内面や雰囲気がよいように変わっていきます。

 

身だしなみを整えるためのスキルについては、

・シャンプーをする前に、湯シャンをすること。

予洗い-毛髪や頭皮全体をお湯ですすぐ。汚れをお湯で洗い落として、シャンプーの泡立ちをよくする効果があります。

 

・頭頂部から先に洗うこと。

シャンプーが額や首元、背中などに残らないよう、皮膚の炎症の原因にならないようにするためです。

 

・歯のクリーニングのため、3,4カ月に一度は、歯医者に通うこと。

虫歯にならなくても通う、口臭や虫歯、歯周病の予防にもつながります。

 

・加齢臭ケアのため発汗習慣をつくること。浴槽浴や有酸素運動、サウナなどでしっかりと汗を流すことで汗腺を機能させる。

 

・イヤらしくない香水は、手首や首回りでなく、膝の裏と腰につけるという。香りは下から上へと立ち上るため、香りは柔らかくなります。

 

眼から鱗が落ちました。

いわゆる、「オジサン」にならないようにするためのスキル

いろいろと勉強になりました。

今日からすぐに実践していきます。

 

<目次>

はじめに いい清潔感を言語化しました!

序章 最速で清潔感を手に入れる(「何をすればいいのかわからない」を今すぐ解消しよう!、最速!清潔感30秒チャレンジ 朝の2ステップで完結!スタートダッシュであっという間の清潔感 ほか)

第1章 やってはいけない「男の自己流」(高校生からの身だしなみ習慣を「アップデート」しよう!、男の自己流1 シャンプーを頭皮に「直接かけて」いる ほか)

第2章 基本 初対面で好感をもたれる80点の清潔感(若さを維持する「最低限のスキル」教えます!、顔 第一印象はいちばん大事!最も人に見られる部分を整える ほか)

第3章 応用 若さを取り戻す90点の清潔感(若さを取り戻す「さらなるテクニック」教えます!、顔 イキイキした印象をつくる!目元に年齢が出ないように ほか)

終章 もっと極めたい人の100点テクニック集(清潔感を最大まで高める!7つのテクニック、テクニック1 「ミドルヘア」以上は、ヘアトリートメントが必須 ほか)

おわりに

 

男性唯一の美容ジャーナリスト。1973年、東京都生まれ。「Popteen」「BLENDA」編集部(角川春樹事務所)、「ViVi」編集部(講談社)にて、美容・ファッションを担当した後、アシェット婦人画報社(現・ハースト婦人画報社)に入社。女性誌「25ans」編集部の美容担当を経て、2005年に独立。現在は男性誌・女性誌・WEBなど、さまざまなメディアにて執筆をおこなう。また、講演や製品開発、PRアドバイスなどでも活躍。最新のスキンケア情報、メイクアップのトレンドから、美容医療まで、あらゆるビューティー事情をフォローする。

Rest In Peace 安らかに眠れ。

9P 「相手が自殺を望んだら、殺してもいいのですか」

「それはもちろんいいでしょう。だって、本人が望んでいるのだから」

 

自殺志願者への幇助や嘱託殺人をテーマにしたとても重いテーマだった。

わが国では、まだ安楽死が公式に認められていないのではないか!?

「三人が自殺を望んでいたから、死なせてあげたんです」

次兄の村瀬真也は、SNSで接触してきた3人の自殺志願者を殺害した容疑で逮捕され起訴された、

特に争うことも、犯行を否認することもなく裁判が進んでいった。

真也の妹の村瀬薫子の手記という形で語られる。

 

254P 「だって、かわいそうじゃない」と反論すると、「本人が知ったらどんな気持ちになると思うんだ。これまでいろいろ喜びや悲しみもあっただろうね、『かわいそう』の一言で人生が消費されてしまうんだぞ」と言葉を強めました。

「消費って何よ」と聞くと、「関係のない第三者がよく知りもせず、終わりにすることだ」と答えました。

わたしはそんなつもりはないので、「悪気はないわ、ふつうの感覚でしょう」と言い返しました。

すると真也はますます感情的になって、こんなことを言ったのです。

漫然と憐れむことの無神経さ、思慮のなさにおまえは気づかないのか、そういう悪気のないふつうの感覚が、浅はかな自殺の否定につながっているんだ。

「じゃあ、真兄は彼女の自殺を肯定するの」

 

261P

最期に会ったとき、真也氏は私にこう語った。

「僕は単純に自殺を肯定しているわけではありません。自殺の全否定を否定したかったのです。全否定は思考停止ですからね。相手のことを思っているつもりでも、実は自分の感情を優先している人は多いでしょう。生きるのは当然で、死ぬことはいっさい認めない。それを疑いもしない人の思いやりのなさが、僕には耐えられないのです」

 

生と死は表裏一体だ。

まっとうに生きてこそ最後まで生を全うすべきだと思っていた。

いくら本人が望むからといって、殺めてもよいものとは思えない。

常識で考えると?

世間の多数を占める考えとは?

家族や周りの気持ちを斟酌する必要性は?

本人の意思のみが尊重される世の中には異議あり。

病気等場合によって特殊事情によって自死に繋がる選択をできるのか(できないのか)。

そもそも仮においてでも、このような考えや発想ができることにぼくは驚きを隠せない。

消化しきれない。

多くの議論と時間が必要だ。

 

1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院にて外科および麻酔科を研修。その後、大阪府立成人病センターで麻酔科、神戸掖済会病院で一般外科、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(幻冬舎)で2003年に作家デビュー