朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -146ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

ライフスタイリストの帆奈美に人生の示唆と大きなチャンスを当たえてくれたベテラン女優の水原瑶子。

岩下志麻さんのような大女優を思い浮かべていた。

彼女の存在感がこの小説に重石を乗せて煌めいている。

スタイリストとして仕事の傍ら、ラジオのパーソナリティをしている主人公の帆奈美。

曲名を章のタイトルにして、その紹介される曲とともにお話が進んでいく。

彼女の夫が若い女の子に浮気をした。

その原因は、夫からは帆奈美にあると告げられた。

でも彼女は納得ができない。

そうしたなか帆奈美の同級生でカメラマンの炯と偶然にも恋に落ちてしまった。

 

婚外恋愛―どうしてこんな風に人の心の中を表現するのがうまいのだろうか。

例えば、大人の恋愛小説で。

男性ならば石田衣良さん。女性ならばこの村山由佳さんをお薦めしたいと思った。

 

 <目次>

My Old Man

I Go Crazy

You Give Me Somethig

I‘m Not The Only One

Take A Bow

All Of Me

The Heart Of The Matter

You Raise Me Up

終章 Fight Song

 

 

 

1964年、東京都生まれ。立教大学卒。93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞。著書多数

公務員はそもそも世のため人のために仕事ができる。

収入が一定しているため生活が安定している。

金融機関からお金が借りやすい。

福利厚生がしっかりしている。

女性も働きやすい環境である。

有給休暇など休みがとりやすい。

離職率が低い等々。

良いことづくめのように見えるが果たしてどうなのか。

公務員ならではのよくない点についても書かれてあるともっとよかった。

 

公務員試験を突破するにあたってすべきこととして親向けに作られた本。

公務員はこういう仕事であり公務員試験はこういう内容だとわかりやすく説明してあった。

 

子どもには、仕事を選ぶ理由をはっきりとしてほしい。

条件面だけではなく、そこで何をしたいのか、どう生きていきたいのかなど、おぼろげながらも考えて公務員などの職業を選んでほしいものだと思った。

 

 <目次>

はじめに

序章 今まさに公務員試験が変わりつつある

第1章 公務員はこんなにいい職業だ!

第2章 成功する親、失敗する親の違い

第3章 知っておきたい公務員試験のウソ・ホント

第4章 親が知っておくべき筆記試験のポイントと戦略

第5章 親子でできる人物試験対策

おわりに

 

全国各地の大学生協講座、東京法経学院、公務員予備校EYEなどで講師を務める。法律系科目、行政系科目、論文対策、面接対策などを幅広く担当

池井戸さんの本を読んでいると、ぼくはこう思います。

困難を克服して成長していくのっていいなあ。

熱い人たちに囲まれて、一緒に生きていけたら幸せだなって。

 

今回もテンポよく話が進みます。期待を裏切らない面白さがありました。

 

佃製作所の佃社長を始め殿村部長などの出演者たちの顔が目に浮かびます。

まるで大家族のよう。

今回もなにか問題が起きたら責任や対応を一人任せにしたり押し付けずに、自分のことのようにみんなで考えて、みんなで悩んで、みんなで行動して解決に導いています。

 

義理と人情。

問題が起きて頼ってきた他社に対しても、自分のたちのことのように考えて対応しています。

効率と採算を取るのか。情熱や技術を取るのか。

ほんとお節介焼き集団のよう。

ほぼ毎日の飲みにケーションも活発な昔の終身雇用制や年功序列型の日本の会社のように。

会社トップの社長に対しても奇譚のない意見を言えるような雰囲気が羨ましいのです。

 

佃製作所のシンボルとなったロケットエンジン用バルブシステムの納入先である帝国重工の業績悪化や主要取引先のヤマタニからの非情な通告、そして、経理部長の殿村の父親が倒れたために……。

順風満帆に見える状況下、取引先の変化や外部環境によって、大きな危機と転換点をまた迎えることになります。

 

シリーズ第4作目「下町ロケット ヤタガラス」が2018年秋に発売されます。

佃製作所VSダイダロス&ギアゴーストの戦い。

どんな結末となるのか!

いまから楽しみです。

次に続く終わり方がとても憎い。

 

殿村さんの言葉に頷けます。

「意に沿わない、仕事を命じられ、理不尽に罵られ、嫌われ、疎ましがられても、止めることができないのがサラーマン、経済的な安定の引き換えに心の安定、人生の価値を犠牲に戦っている」

 

 <目次>

ものづくりの神様

天才と町工場

挑戦と葛藤

ガウディの教訓

ギアゴースト

島津回想録

ダイダロス

記憶の構造

青春の軌道

 

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。「果つる底なき」で江戸川乱歩賞、「鉄の骨」で吉川英治文学新人賞、「下町ロケット」で直木賞を受賞。ほかの作品に「空飛ぶタイヤ」など

爆発死、溶解死、轢死、破砕死。

それぞれの描写は、とってもグロテスクだ。

思い浮かべても気持ちが悪くなります。

連続した事件がこれで終わったかと思ったら、映画の画面を見ているかのように見事な引きだったのには驚愕しました。

また続きの編があるのでしょうか。

 

法医学の権威で法医学教室の光崎藤次郎教授。

高額報酬を要求するなど懲戒請求が後を絶たない悪辣弁護士の御子柴礼司弁護士。

他のシリーズのキャラクターを登場させている試みは嬉しいな。

 

刑法第39条(心神喪失及び心神耗弱)

1 心神喪失者の行為は、罰しない。

2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

現状のようにこのままでよいのか?と我々に課題を提起されている内容だと感じました。

 

この本のなかで印象に残った言葉。

13P

思えば事件を解決して得たものは多かったが、失くしたものはそれ以上だった。得たものは警察官としての矜持と覚悟、失ったものは女性への情愛と信頼感、そして人間に対する希望。一人前の警察官になるというのは、それだけ不信と絶望を背負うことと同義なのだと思い知らされた。

「……まだあの事件は続いているんスかね」

「そうじゃないことを確認したいから向かってるんだ」

 

 <目次>

1 爆ぜる

2 溶かす

3 轢く

4 破砕する

5 裁く

 

1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」にて第8回「このミステリーがすごい!」大賞・大賞を受賞しデビュー。他の著書に「おやすみラフマニノフ」「いつまでもショパン」など。

「『好き』はいろんな壁を飛び越えるんだ」

この表現は、本の中に3カ所記載がありました。

これが読み解くヒントになります。

 

120P

「そんなことないよ。『好き』はいろんな壁を飛び越えるんだ。自分の好きなことで、今みたいにみんなと心を一つにできるのは最高にうれしいこと。だから大変さなんてすぐに忘れちゃうんだ」

 

自分の夢をかなえることで、ほかの人の夢もかなうってすごいことだよ。

みんなから喜ばれます。

154P

「とびきり大きな夢だったら、たくさんの人がかかわる。そうしたら、ほかの人まで幸せにできる。夢がたくさんあったら、たくさんの人の夢まで一緒に叶えられるから」

 

自分が学生時代にタイムスリップしたかのように、主人公の桜さんという小学3年生の少女に自分を投影してしまいました。

あのころは、いろんなことに対して新鮮な感覚でものごとに接することができたし、もっと感動する気持ちがあったものだと懐かしく思いました。

また、家族と離れるのが寂しくて切ない気持ちはよくわかりますね。

さらに、異性の同級生との交流もとてもいじらしくて甘い気持ちになりました。

 

物語をうまく伝える可愛らしい挿絵がありました。

すべて押切もえさんが書かれたものでした。

文章を書く才能のほかに彼女は絵を描くのもありますね。

日本を代表するトップモデルの押切さんが描く物語から、ぼくはとてもピュアな気持ちになり心があたたまりました。

 

 <目次>

1 それぞれの夏休み

2 少年の海

3 おばあちゃんの家

4 特別な世界

5 笑顔のパン屋さん

6 大切な人

7 冒険のはじまり

8 わたしから わらうよ

あとがき

 

1979年千葉生まれ。10代のころより読者モデルとして活動をはじめ、日本を代表するトップ・モデルとなる。モデル業のほか、デザイン、執筆など多方面で活躍。著書に「浅き夢見し」など。

少子化超高齢化が進行中。

15歳以上65歳未満の生産年齢人口が減りそもそも総人口が減少している日本。

人工知能(AI)が代わりとなって、人びとを支えるような世の中になると予想されています。

例えば、一家に一台AIがいて家事や仕事をを助けてくれるような未来がさほど遠くないものだと思います。

 

宿野さんの2冊目の本。

さきに「ルビンの壺が割れた」も読みました。

この本は読みやすくてすっと数時間で読み終えてしまいました。

AIについてよく調べてあって解説もわかりやすく非常にリアルに描写されています。

 

10歳のとき彼女はるかと偶然出会った。

それから十数年後にまたも偶然に再会し半年後に結婚をした。

その一年後に交通事故ではるかが死亡した。

11年後に同僚の優美と交際を開始した。

結婚して三年目で会社独立した。

人と会話ができるAIを作ることが夢だった賢人は、はるかが生きていた頃に録音・録画していた音声やデータを使ってはるか再生プロジェクト―イザナミプロジェクトを開始した。

この計画を始めて五年後にプロジェクト終了した。

はるかの全身のホログラムが現れて賢人と話ができるAIができあがった。

世界を変えるほどの大発明だ。

はるかと賢人が出会ってからもう30年が経っていた。

 

「はるか」という名の死んだ妻を「HAL-CA」というAIとして生き返らせた賢人の鬼気迫る想いはすごかったな。

ぼくもできるなら再生したい!と。

彼を応援して気持ちが入り込んでしまいました。

衝撃のある形での最後の終わらせ方はまあベターなのかなと。

 

 

31-32P

「コンピューターはデータ蓄積能力と計算能力がずば抜けているけど、自分で判断できる能力はない。でも目的と方向性を与えてやれば、新しいものを生み出すことも可能だ。いずれは情報を分析して、判断できる能力が身に付く」

「そうなると、どうなるの?」

「コンピューターが人間並みの判断力や思考力を持つようになる」

「コンピューターが考える能力を持つというの?」

「正確には、考える能力のように見えるというのが正しいかな。でも莫大な情報を与えると、それは考えているとしかいいようがない能力を見せる―」

この異次元的タブーな世界感はフィクションではなく、この世の中にもあるのかな。

綺麗で透明感のある性と独特の世界感。

リョウは娼夫。

彼の視点から美しくも性を描いている。

 

身体を売ってるけれども相手を思いやるところがいじらしい。

女心をわかろうとするところがずるがしこい。

女性に対する彼の優しさが全体にいやらしい。

彼女たちの心の寂しさや満たされぬ思いが伝わってくる。

 

セリナ―40代ヴァージン、ノン―DV被害者、ミズホ―アセクシュアル=無性愛者、バジル―口が主役、千寿子―70代で手で……。

 

石田衣良さんの娼年シリーズの第3作め。

さまざまな嗜好を欲求する女性たち、心をさらけ出して付き合ってきた咲良やアズマ等クラブ仲間たちとの回顧的な物語

 

189P

小さなものを大事にして、喜びを感じ、人生の糧にする。「決めつけない」という態度だからこそ得られる「生きがい」がある。

 

茂木さんの「生きがい」は、この日本語版の説明でも難しくて意味がよくわかりませんでした。

 

例えば、孫の面倒を見ること、朝日を拝むこと、ボランティアをすることなど、過ごしている日々のささやかな行動の中でいろいろな「生きがい」があるのかな。

 

ぼくにとっては、家族と過ごす時間であり、ラジオ体操であり、ヨガであり、読書会でもある。

それぞれの人自身が感じる「生きがい」とともに毎日を過ごすことができれば、長く幸せな人生を送ることができるものだと。

 

 

 <目次>

日本語版への序文

読者への覚え書き<生きがい>の五本柱

“生きがい”とは何か

朝、目を覚ます理由

“こだわり”と小さく考えることがもたらすもの

“生きがい”の感覚的美しさ

フローと創造性

“生きがい”と持続可能性

人生の目的を見つける

あなたを殺さぬものがあなたを強くする

“生きがい”と幸福

あなたがあなたであるために、あなた自身を受け入れる

自分自身の“生きがい”を見つける

訳者あとがき

 

 

<茂木健一郎>

1962年東京都生まれ。東京大学大学院物理学専攻課程修了、理学博士。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。

著書に「脳と仮想」「ひらめき脳」など。

 

<恩蔵絢子>

1979(昭和54)年神奈川県生まれ。脳科学者。東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻課程を修了、学術博士

田舎に住んでいる人たちの温かい気持ちが伝わってきます。

読んでいてとても心が温まります。

都会とは違う素朴な情景と美しさと同時に、人の優しさと温かさに溢れた地蔵さん、ヤスばあさんなどの人達が次々と登場してきます。

地蔵さんとヤスばあさんらの語り口調にも優しさが滲みでています。

人間味のある温かみのある言葉がとても心地良くて心が打たれます。

心が一気にこの故郷に入り込むと読む手が止まらず、感動のあまり涙をこらえるのでいっぱいになるのではないでしょうか。

 

 

 <目次>

プロローグ 榊山雲月の「光」

相羽慎吾の「蛍」

相羽慎吾の「夏」

相羽慎吾の「涙」

河合夏美の「心」

相羽慎吾の「願」

河合夏美の「命」

エピローグ 榊山雲月の「凛」

あとがき

解説 高倉優子

 

 

1969年千葉県生まれ。小説、エッセイ、ノンフィクション、絵本と幅広い分野で活躍。「ラストサムライ」で第17回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。他の著書に「津軽百年食堂」など。

 

シェイクスピアの名作中の喜劇。

夏の真夜中の森に舞い飛ぶ妖精たち。

森に迷い込んだ恋人たちと妖精たちが入り混じる。

 

まずはタイトルに惹かれる。

幻想的で幸福感や爽快感と甘美さを感じさせてくれる。

多くの台詞が自然に幻想的だ。

聞いているだけで心ときめく。

うっとりとして詩情性豊富な表現。

 

物語の鍵を握るのは「惚れ薬」だ。

ハーミアとライサンダー、ヘレナとデメトリアスの2組の男女の争いに、

妖精の王オーベロンと妖精の女王タイターニアの争いが入り混じる。

 

彼らのほかに職人達など登場する人物が多いから、

相関図を作りながら読んでいくと

内容がわかりやすくて物語のなかにすっと入っていくのかもしれない。

本物のお芝居を観てみたくなる。