ワーグナーのオペラ(舞台祝祭劇、Bühnenfestspielと呼ぶのが正しいのは知っとる)、
指輪のディスクは、とても多くのものが出ているが、なぜか、バイロイトのライブは出ていない。

いや、ブーレーズの1980年代の画期的な指輪は、レーザーディスクで出ていた。
それを見るだけのために、レーザーディスク装置を買った友人もいた。

同じコンテンツは、グラモフォンからはDVDで出ていて、2年前に、ブルーレイでも出た。
僕は全部持っているが、LDとDVDは同じクォリティで(要するにSD画質で、ステレオ収録)だから、
買う意味がない。

 BDは音も、映像も、リマスタリングされている。
映像クォリティはわずか上がっているが、もともとがSD画質での収録だから、LDもBDも大差ない。
が、音は5.1ch化されていて、それなりに良くなった(DTS-HD1.5ch、輸入盤も日本語字幕が付いている).

メイキングなどのオマケコンテンツもあるし、豪華なブックレットでは、

ブーレーズの音楽観をもとにして解説(論文調)もある。

ただ、5.1chでは、正直、立体感は物足りない。

指輪と言えば、ショルティの歴史的名盤もあり、SACD化されているが、こちらは映像がないし、そもそも、2ch
のアナログマスターテープをもとに5ch化しただけのものだ。
 

どうやって2chを5.1ch化したのか知らないが、AVアンプでも2chをマルチチャネル化して

再生する機能があるので、その程度のものかもしれない。いずれにしても、こんなのはイマーシブではない。疑似もの、偽物なのだ。

ATMOSでもAuro 3Dでもよいのだけど、イマーシブオーディオに対応した指輪は、
なかなか、存在しない。

BDがあるぞ、と喜んで買っても、単に音楽だけで映像がついていなかったりも
多々存在するので、気を付けなければならない。

音だけ2chでもよいなら、いまだにショルティ/ウィーンフィルを超えるものはない。
僕はLP、CD、SACD、BDと4つも持っている。

でも、映像はないので、正直、オペラとしては成立しない。
オペラは劇であり、映像がないとまったくつまらない(と思う)。

少なくとも指輪は4夜に分けて演奏されるものだし、神々の黄昏だけで4時間半もかかるから、
耳だけ、音だけ、で座って聞き続けるのは無理というものでしょ。

で、ATMOS収録されているブルーレイ(当然に映像つき)は、どうも、僕が探した限り、存在しない。
何をいう、バイロイトの指輪、ヴァレンティノ・シュヴァルツ演出 / バイロイト音楽祭2022

BDはATMOSだぞ、と。

 買ってみればわかる。DTS-HDとPCM2chで収録されているが、ATMOSではない。

 

ベルリンドイツオペラ、ラニクルズ指揮ステファン・ヘルハイム演出(2021年版)のBDは、

DTS:X収録されている。僕が調べた限り、唯一のイマーシブ録音でライブ映像のものだった。

ただ、映像がちょっと。。。

解像度が高いので、それがあだになっている。ブリュンヒルデは冗談でしょ、くらいの

デブのおばちゃん。全体にウェイトオーバーの方々で、ワルキューレは重量超過で

あれでは飛べない。

 

まともな演出をしているバイロイトのライブを、ブルーレイで、音声はATMOSで(Auro-3Dでもよいけど)、

出してくれまいか。
 

僕は学生時代、初めてビデオデッキ、βマックスSL-F11を買った。
当時Sony最高のハイエンドマシンで、定価は29万8千円もした。

アナログ録音ではあるが、音声はステレオで記録再生でき、
rew ff しながら再生、スローでのバックも可能であった。
これは、当時としては画期的あった。

こんな高いのをなぜ買ったかというと、TVも録画したかったが、
なによりもケイトブッシュの

Live at Hammersmith Odeon(1979)

をみたかったからだ。

 

この音楽ソフトは、当初βでしか販売されていなかった。3万円くらいした。

その後、VHSでも販売されたし、一時LDでも出た。
LDをみると、解像度がかなり上がっているし、

確か音声もデジタル化されていた。

ケイトブッシュの映像は、Red Shoes にちなんだ、
The Line, The Cross and The Curve もLDで出た。
いまや、LDなんて売っていない。

買っておいてよかった。
 

# この現代、そもそもレーザーディスクは、なにものだ?だろう。

# LPと同じサイズのCDのようなもので、でっかい専用

# プレーヤーに入れて、ディスクを扇風機のようなたてて回し

#ながら、映像と音を聞く装置があったのだ。

このディスクを聞くために、我が家ではいまだに現役である。


彼女の映像は、本人が現代のHD画質でのリマスターを拒否しているし、
そもそも自分の映像を出すことを了承しないので、LD以降存在しない。

当然にBDも出ていない。

BBCで何度かTV放送された映像は、誰かが録画したものが海賊版で売っている。
僕もロンドンで購入しているけど、日本では見たことがないので、

売っていないと思う。

ケイトブッシュは、日本に来たこともある。
東京音楽祭だ。

1978年だったかな。
これはTV放送もされた。

確か何か、銀だか銅だかの賞をとっていた。
(象印賞のような、どうでもよい賞だ).

あまりに昔で記憶にないけれど、
しばらく日本にいて、いくつかの番組にも出たらしい。

その翌年、大規模なライブツァーがあり、Tour of life で欧州をめぐる。
ハマースミスのLD映像は、その時の一部だ。
パントマイムや演劇を伴う素晴らしいライブで、映像で見ると感動する。
LDではライブ全体の半分程度らしいが、いかに素晴らしかったか、

十分に想像できる。

ライブをやったのに、映像化して売らないのは、
芸術的見地からしても、音楽家のキャッシュフローからみても、
もったいないと思う。

エンヤとか、アランパーソンズも、スタジオワーク主体であり、ライブを嫌う

似た傾向をもっているけれど、映像化しているソフトは案外多い。

師匠のデイブギルモアなんて、同じ映像を、ミキシングを変え、映像フォーマット

を変え、何巡もするほど、商売しているぞ。

ケイトブッシュも少しは見習って、商魂たくましくなって、
ぜひ映像販売を許可してもらいたいものだ。

 

ロンドンという街は、皆聞いたことがあるだろうし、来たことがある人も多いと思う。

でも、誤解も多い。

 

日本人で最も多い誤解は、飯がまずい、というものだ。

これは、今のロンドンを知らない人に決まっている。

 

おそらく、(たとえば)30年前に1回だけ、ロンドンとパリを2日程度づつ訪問しただけで、海外通ぶっているやつだ。

 

いや、既に30年前にはモダンブリティッシュ料理は存在していたので、きちんとしたレストランでは一度も食事をしていないに違いない。ということは、パリだって、きちんとした食堂に行っていないのではないかな。

 

いやいや、もしかしたら、ロンドンでわざわざ日本料理屋を探して入ったのではないか。

いずれにしても、バカげた意見である。

 

ロンドンは、パリに劣らないとは言わないが、おいしい店はゴロゴロある。

 

まず、インド料理は東京の比ではない。

あたりまえだ、インドを植民地にしていた国なのだから。

例えば、チェーン店のDishoomは、おいしいだけではなく安い。

ロンドンに5店舗あるが、朝から晩までおいしい料理を出してくれる。

 

オイスターバーのクォリティは、ニューヨークと並ぶ世界1だと思う。Claude Bosi Oyster Barは、NYのセントラルステーションのオイスターバーに並ぶ名店だ。

ミシュランの名前を知らぬ人はいないと思うが、ミシュランが経営している。

(だから、ビバンダムなのだ,ミシュランハウス1Fにあり、Bibendum Oyster Barと呼ばれている) 

 

 

Sohoにある、Randal & Aubin もいけてる。

こうしたレベルには、東京は達していない。そもそも、オイスターの種類を選べる店は、日本では稀だ。

 

フレンチだってすごい。

ロンドンには、三ツ星が6店もある。

さすがに、パリには三ツ星は10店あって、かなり負けているけれど、東京よりは上だ。

一番有名なのはゴードンラムゼイだ。

ラムゼイは東京のホテルコンラッドに支店があったが、なぜか低価格路線であっというまに撤退した。

しかし、ロンドンは本店、東京とはレベルが違う。

 

うちの近所にもある。

女性シェフで英国では初の獲得。

CORE by Clare Smythはモダンブリティッシュの最先端だ。

以前2つ星の店で、コロナ後、3星に昇格した。豪華なチームで厨房を仕切っている。素晴らしさには腰を抜かすと思う。

物価の高いロンドンではあるが、東京の三ツ星レストランより安いとさえ思う。

ここのシェフは東京のレストランにも来ていて、

東京のL’Effervescence、傳、とんかつの成蔵
は良いね、と言っていた。

L’Effervescenceも三ツ星だが、食材、コースのストーリー、ワインセレクション、

どれをとってもこちらが上である。

3カ月前の予約は、OpenTableなるサイトからできる。

世界中の食通から予約が入るので、かつてのEl Bulli並みに予約が取れなくなってしまった。

突然のキャンセルが時々あるので(近所なので)そうした隙間を狙って席が取れる。

 

食事を目的に、わざわざ訪問したい街、ロンドンなのである。

 

ロンドンから東京まで飛行機を乗ってくると、いろいろ思うことがある。

 

たとえば、便所のエアブロアのパワーはさすがロンドン、240Vのパワーで日本とは違うとか,以前に書いた気がする。

 

このたびは、プライオリティパスについて書きたい。

 

カードホルダーの特典で、プライオリティパスというものがある。
空港のラウンジがタダで使えるパスである。

このカードがついていると、優越感が素晴らしいとか、海外旅行が優雅になるとか、
うたい文句付きで素敵なラウンジの写真も添えられているが、
この特典の価値は非常に疑わしい。
 

ラウンジにいけば、僕の言っている意味がわかる。

どのラウンジも、食事も粗末、ドリンクも屋台で買うように常時並んでおり、
ぼろく、汚く、店員の態度も最悪なのだ。

被災地の炊き出しを思い浮かべると実際と合致する.

そもそも、混んでいて入る事さえできぬことが多いのだ。
優越感どころか、劣等感が得られること請け合いである。

ロンドンは特にひどい。
バックパッカーで常時満員、まず間違いなく、現地にて並んだうえで、

予約しないと入ることはできない。

そう、ラウンジに入るには、予約が必要だ。
現実には、そんなことは入口にきてわかるので、入りたければ予約する。

サイゼリアのように。

だから、予約してから1時間くらいは、入口近辺の通路で待つ必要がある。

苦労して入っても、バックパッカーの荷物だらけで、席は見つからない。
店員に席を探してとお願いしたところで、通り過ごされる。

勇気をもってバックパッカーにお願いして、荷物をすこし動かしてもらい、
ようやくスペースを作ることはできると思うけど、それは座るスペースである、
テーブルは先行客の食い残しで散らかっており、
とても食事や飲み物でくつろげるものではない。

以上はヒースローでの話だが、パリも同じ。

いや、リスボンでも、マドリードでも、ミュンヘンでも、ミラノでも、やはり同じ。
イスタンブールでも同じだったから、プラパスのラウンジは世界中みな同じ状況ではないかな。


そんなであれば、必ず空港にあるオイスターバーで、シャンパンでも飲むほうが、
よほど優雅なのである。

ラウンジは、世界中の飛行場で1800あるらしいので、

その中の1つや2つは素晴らしいところもあるだろう。
でも、少なくともEUには存在しない。

中東ではよいラウンジもあるようだが、中東では一般スペースが素晴らしいので、
わざわざラウンジは必要ない。

プライオリティカードは、カードホルダーにタダでつけるサービスであり、タダの価値しかない、
という感想をもっている。
 

エバーソロという会社がある。
ネットワークプレーヤーを中心に、プリアンプ、パワーアンプをそろえるオーディオメーカーだ。
中国の深センに本拠地がある。

<機能が多い>
 プレーヤーやプリアンプの高額なモデル(といっても数十万円の後半程度)では、AV機器には必ずついてくるDSPによるルームコレクション機能がある。
  USBマイクも付属するる。Dirac liveあたりを別に買うのかな?と思ったのだが、そうではない。

パソコンを必要とせず、最初から製品内にビルトインしている機能で完結する。

logスィープを測定するだけの原始的な方法だが、

(たぶん自社開発のもので)、使いがってがシンプルでよくまとまっている。

<作りがすごい>
緻密で組み立て精度が素晴らしい。
 触れてみるとわかるが、ディスプレイ周り、製品の組み立ての精度はとてもよい、筐体で使うアルミはぶ厚く処理も丁寧だ。

<先端LSI>
 製品内部を開けてみてみると、回路にはジャンパ線が全くない。昔、クレルやレビンソンの内部をみた時と同じくらい感心した。

<安い>
 不思議なほど、安い。

こんな感じだ。
ライバルは、いまどんどん世界に出てきている同じ中国のメーカーだろう。

Oppoのブルーレイプレーヤーは圧倒的な性能と完成度で世界を席巻した。
北京Roborockのロボット掃除機は先駆者を倒産に追いやり、市場を圧倒した。
たぶん、エバーソロも、今後大躍進すると思う。

三社に共通しているのは、作り、性能が素晴らしく、そして恐ろしく安いこと。
 

日本では売っていないが、パワーアンプは二機種あり

(日本で販売しないのには、なにか理由があるのだと思うが)、

使ったことはないが、特にF10という上位機種は、
IRFPシリーズのMOSFET(たぶんInfineonかVishay製)、

ずいぶん前から欧州で3000€もしない価格販売している。
価格はライバルの1/10なのだから、売れるに決まっている。



 

世界的にオーディオ製品がバカみたいに高くなってきていて呆れはてているこの時代だ。

 

# だって、アンプやスピーカーが普通に何千万円、という驚くべき価格で売っているんだぜ。

 

こうしたメーカーにはがんばってもらいたい。

中道なる新党も出た.日本でも選挙があるようで、受け皿組織みたいだ。

でも、このblogでは、選挙は関係ない。

中道を、ナカミチ。
そう読んでしまった。

オーディオファンだと、そんな人も多かったのではないだろうか。
1972年に、ナカミチ1000というカセットデッキを生み出した会社だ。
当初は中道(Nakamichi))研究所という会社だった。

1ドル360円というこの時代、カセットデッキが1000ドルという超高額なモデルだった。
カセットデッキが、なぜこんなに高いのか?世界を驚かせた。

そりゃ高いのは、見て、触れると納得できる。

まず、みて圧倒される。
並みのカセットデッキ3台分ありそうなフロントパネル。


触れるとまたびっくりする。
録再操作はピアノキーではなく、ICロジックの電動動作。ものすごくスムーズだ。

カタログをみると、驚く。
独立3ヘッドで、ワウフラッターが検出限界だったという、すごい性能。

音を聞くと、完全のノックアウトされる。

普通、カセットデッキだと、元の音と比べて、テープに記録した再生音は明らかに劣化する。
しかし、このデッキは、音が全く相似で、区別しずらい。
唯一、ヒスノイズがあるので、あ、これはテープだなとわかるだけ。

1979年にナカミチ株式会社に変更し、81年に店頭市場(現在のJASDAQ)に公開する。
84年東証二部上場、たしか、このあとに本社を新宿の豪華なビルに移転したと思う、

米国では、北欧のB&O、米国のBoseと並ぶ高級オーディオブランドとして、圧倒的な地位を築いた。

この時代、カセットデッキは毎年進化していった。
クロームテープ、フェリクロームテープ、メタルテープなど、どんどん磁気テープの性能が上がってゆく。
カセットデッキは、走行性能はワウフラという点ではオープンリールを数字上は追い越した。
最も重要なヘッドは、3ヘッドが当たりまえ、特にメタルテープが出てからは素晴らしい高域性能になってこれまた、
データ上をオープンリールを凌駕していた。

その頂点が、ナカミチの1000ZXLというカセットデッキで、確か55万円という当時としては
圧倒的に高価なモデルだった。
僕は、とても手が出ない。

だって、ナカミチ以外の会社であれば、最高のカセットデッキが10万円で手に入る。
数字上のスペックも変わらない。

しかし、音を聞けば一目瞭然、ナカミチ1000ZXLで録再するその音と比べると、
他社の最高機種は、月とスッポンだった。

ナカミチの1000ZXLでの再生音は、ヒスノイズが聞こえないので、ソースかテープか、区別できないのだ。
他社の高級デッキでは、ソースと比べるとテープの音は、明確に変化する。
ナカミチの1000ZXLでは、ソースとテープの音は区別できない。
テープレコーダーとしては、完璧な、すごい性能だった。

この会社、カセットデッキが超有名なのは当然だが、アナログプレーヤーも素晴らしい。

もともと、LPレコードはセンターの穴が本当の中心とずれている事が多く、レコードは1/33回転している
わけだから、フラッターで音がふらつく。

その真の中心を、レコードの溝の円運動から割り出し、その真の中心にレコードの回転軸を移動するという
すさまじい機能を実装したプレーヤーを発表している。

これまた、100万円を超える高級機で、当時はとても買えなかったが、中心軸がx軸y軸移動するその姿は、
コンピュータで製図をする際のXYプラッタと同じで、見ていて楽しかった。

これを同じ事は、DSオーディオのES001 (現行機種はES002)でできる。

スタピライザーではあるが、光を出してレコードの溝の円を測定し、真の中心をスタビライザーの上面ディスプレイに提示する。距離でいうと、1mm未満なのだけど、その方向に向けて、レコードを指でチョンチョンと押すと偏心が修正され、真の中心でレコードが回る。

これを開発した人は、ナカミチでレコードプレーヤーを開発した人らしい。

なんという発想。
これを考えた人は天才だ。
なんというスマートな解決。

このおかげで、どのプレーヤーでも偏心のない回転でレコードが聴ける。

レコードファンには、必須アイテムなのだ。

独のオーディオメーカーで、ブーメスターという会社がある。

日本でも、本格オーディオ装置が輸入販売されていた。
たぶん、今でもノアが代理店として扱っている。

このメーカー、筐体が銀色でピカピカであることに特徴がある。
写真ではわかりにくいけど、808mk5というプリアンプがこれ

二階建てのように見えるこのプリ、本当に二階建てなのだ。

その二階部分は、必要なinputモジュールを買って構成する。

celloのSuiteのようなアンプなんだ。

この会社の初期からある代表作品だが、当初は二階部分しかなかった。

1F部分は、実はあとづけのリモコンユニットが入っている。

長い間、ブラッシュアップを重ね、今も現役のマシン。

 

実際に見ることはあまりないかもしれないけれど、とにかくピカピカなのでホコリも目立つし、

手あかも目立つので、とても家では使う気になれないし、音もドンシャリのわりに低域は伸びない。

 

でも現地ではとても有名な高級ブランドで、独の高級車、たとえば、メルセデスやポルシェでも

採用されている。注文時に標準オーディオに変えてこのオーディオを選ぶことができる。


僕の車では、標準装備だった。

さぞかし、ピカピカの筐体のアンプが車のパネルに入り込むと思っていて、それを操作できると考え、
期待していたものだ。

だって、この会社のプリアンプ(当時808mk4)だけでポルシェボクスターと同じ価格なんだぜ。
それが車の中に付属すると思えば、車を半額で買ったようなもん、と思うよね。
でも、実際はカーステは一切露出しないで、ディスプレイにピカピカのロゴが出るだけなんだよね。
操作は、全てリモコンだし、見事な筐体は、一切存在しない。基盤が車体内にあるだけ。


やられた。

まぁ、調査不足だったのだが、もう何年も使っているこのカーステ、久しぶりにいじってみると、

メニューの深層に、あれこれ音響を変更する機能がある。

AVアンプでいう、サラウンドモードではないか。

今まで、音を出すだけで満足していたカーオーディオだし、普通に2chにしかならないから、気が付かなかったのだ。
あれこれいじると、キャリブレーション機能というものがある。おやおや。

まさか、Diracでもついているのかな、と少し期待したが全然ちがう。

 

ホームオーディオのような、専用マイクで一次反射を測定するものではなく、いろいろな楽器や

ボイスの音色好みを設定すると、グライコで適当なカーブを作ってくれる機能のようだ。
ソニーのヘッドホンのアプリについているような、どうでもよい機能。


仕様を調べると、車のあちこちにスピーカーが積まれている事がわかった。

ブーメスターはスピーカーは作っていないと思うのだけど、7ch(mid+hi7ch+lo2ch)、ハイト2ch、サブウーハ2chで、7.2.2chを構成している。今までこんなにも多数のスピーカーは同時に鳴っていなかったと思う。

3Dサラウンドというモードもあった、なんと、Auro-3Dのロゴが出ている。

たぶん、AuroMaticだろう。2chをサラウンド化するモードだが、このモードにするときだけ、2chではなく7.2chで音が出る。
なるほど、3DサラウンドにするとAuroMaticが働いて、ゴージャスな音になるのか。

今までは、普通に2chで聴いていただけだったわけ。

今まで知らなかったぜぃ。


たぶん、AuroMaticの時は、相当に車内音響に最適化されていると思う。それだけ2chの時とは音の聞こえ方が違う。
広がりも違うし、解像度は明確にupする。
フロントガラスを超えて遠方にvocalが定位するのは新鮮だ。

これは面白い。

もしや、と思ってUSBにAuro-3D音源を入れて再生を試みたが、さすがに13.1chは読み込めなかった。
なんだ。意気消沈。

ネイティブAuro-3Dではなく、AutoMatic対応のどうでも良いサラウンドシステムであった。
このサラウンドの状態で、運転しながらに音楽を聴く気にはなれない。
お風呂でカラオケをしている音声になって、気持ち悪いのだ。
SW一つでもとに戻せるわけでもない。かなり深層に入ってもとに戻す必要がある。

 

一日で飽きてしまったが、発見があったことは喜ばしい。

 

ATMOS YES "危機" を Auro-3D風で聞く

YESの 危機は、1972年に出た作品だ。

名盤だけに多くの版があって、僕の手元にあるだけでも、ブルーレイ、DVD-audio(どちらも5.1ch)、SACD(2ch)、CDリマスターやHDCDなどなど、たくさんある。

ATMOS版は、2025年に出た版で、これは、今までのマルチchものとは、
『ものすごく違う』。

ものすごい違いは、ジョンアンダーソンの音声は、フロントchでは再生されないことにある。
そして、センターchでも再生されない。

どこから再生されるかというと、フロントワイド(Fw)だけ。

だから、1層のスピーカーを、7.1chではなく、9.1chで構成しないと、このATMOS版は正確な再生ができない。
でも9.1chをきちんと設定している人は極めて少ない。

このFw を設置していない人でも、ボーカルは適当なchに割ふられるので問題なく聴けるのだけど、だから余計

この事実に気が付かない。気づく人は、このアルバムを買った人の数%もいない(と思う)。

なぜ、そう思うかというと、危機のATMOS版、いろいろなblogや記事でも紹介されたけど、
この『ものすごい違い』を発見した人は、ほぼいない*。

*僕の知る限り、唯一、Auro3Dさんだけが(詳しく)指摘してる。
http://koutarou.way-nifty.com/auro3d/2025/03/post-96a4a8.html

昨年、rockin'on 4月号で、YESの危機を特集していて、丁度スペシャルエディション完全レビューをしていたのだけど、
最も重要な音の違いを見せつけたATMOS版での『ものすごい違い』を見逃していた。
評論家なら、正確な再生を心がけてほしいものであるが、まぁ、そんなことはどうでもよいか。


僕はこれをAuro 3D風に変更することを考えた。
どうするか。
こうする。Fw chの信号を、天井(TS ch)から出す。

TSは、トップサラウンドという名称で、頭上に位置するAuro-3Dを最も特徴づけるスピーカー、別名voice of god。

ジョンアンダーソンの神の声を、このchから、頭上から、再生したいと思ったのだ。

でも、TS 1chなので、このSPだけではだめだ。
2chぶんの信号を天井から再生せねばならぬ。

僕のSP配置なら、できる。普段、僕のATMOSでは、TM(トップミドル)の2chを

マトリクス化してTMセンターchを追加し、3ch分のSPを配置して使っている。

この3ch化したTM chを既定の2chに戻し、空いたTMセンターとTSに対して、

Fw のL/R出力を振り分ける。


そのほかのchは、そのまま使うので、9.1.6chではなく、7.1.8chとなる。

試してみると、これがまた、すばらしい。
ボーカルが、天から降り注いでくる。うーん。最高。
 

ATMOS版 9.1.6chの意図とは異なってしまうが、どのみち、もともと2chのソースになっていた各chソースを、

お遊びでFw にvoiceを振り分けただけのものだから、そのvoiceを一層から再生しようが、3層から再生しようが、

オーナーの勝手だぜ。

 

市販のAuro-3Dソースは、TSchを使う録音は存在しないので使わないSPだし、ATMOSでも、Fw chを使って

音を出すソースは稀であるから、普段からこの設定のまま使っても問題は起きない。もとに戻すのも面倒くさい

ので、この先も、このまま使ってみよう。

 

これで、海洋地形学 の1曲目、神の啓示がきけたら、素晴らしいに違いない。

来月(2026年の2月)、ATMOS版が出る。

危機とおなじように、Fw chだけからヴォーカルを出力していれば、良いけれど。


Auro-3Dもどきでのイマーシブ感 ★★★★★

1977年に出た、Gentle Giant(GG) の、唯一の公式ライブアルバム。
GENTLE GIANT / ジェントル・ジャイアント / PLAYING THE FOOL: THE COMPLETE LIVE EXPERIENCE: 2CD+BLU-RAY
一般に、ロックのライブは、メンバーが少ないため、演奏力のなさがモロにばれる.
ハードロックでは、そもそも演奏力がなく、たとえば、グランドファンク、エンジェル、モットザフープル

あたりのライブでは、失望すらある。

プログレは、スタジオ録音が素晴らしいだけに、さらに落差がある。
多重録音をする音作りをライブで再現するのは不可能であるかた、映像と、大人数の分厚さでごまかす必要があるのだ。
アランパーソンズプロジェクトは、運命の切り札まではライブをやらなかった。ライブは何度かみたがいまいちだった。
 

たとえばピンクフロイドやジェネシスのように、ライブでサポートメンバーを入れて音を整えるグループもある。
ジェネシスは、ガブリエルのあとはドラマーがヴォーカルを兼ねるので当然にマルチドラムになる。
 

でも、YESやGGはサポートメンバーを入れない。演奏力が違うのだ。中でも、GGは演奏力が一段高い。

GGは、完成度が高いプログレロックの中でも、特にライブという点では、とてつもなく完成度が高いのだけど、
それが、今回のATMOS化で、ますます輝いた名盤だ。

オリジナルのLPは2枚組で、見開きのジャケでは、欧州ツァーの各都市が星座のように線で結ばれる図と
ライブアクトの写真が並べられていた。
この2025年版では、ジャケットはオリジナルLPと見開き面の雰囲気は変わっているが、
実は同じ写真素材を使って並べられだけのもの。何も工夫はない。

ただし、写真はオリジナルポジを使ったのだろうか、写真の解像度が高い。
CDは2枚組で、このツァーの未発表音源を加えてリミックスされている。
2chとしても明らかにわかるのはとても音は解像度が上がっている。


それよりも重要なのは、BDがついていて、アトモス化されていることだ。
当然にマルチch化されている。
 

最初、僕は勝手に9.1.6chを勝手に期待したのだが、その点では裏切られた。
フロントワイドchとリアh chから音は出ない。

つまり、9.1.6ch(15ch)ではなく、7.1.4ch(11ch)だ。
 

しかし、世の中、11chしか対応できていないアンプが大半であり、これで大多数のユーザは網羅されている。
ATMOS本来の能力は発揮されないので手抜きではあるけれど。

 

とはいえ、CDは良い音になっただけが、BDでは音はさらに極めてクリアーであり素晴らしい。でも、そんなことではなく、臨場感が3次元的に広がる点で、『ものすごく』素晴らしい。

僕は、このグループのライブは、何度か見たことがある。
全員がマルチプレーヤーで、少しの合間に楽器をとっかえひっかえ演奏したり、
ハーモニーを担当したり、大忙しなのだ。それが、ATOMOS版では手に寄るようにわかる。
まぁ、映像で入っていればよかったのだけど。。。

BDには一応映像は入っていて、もしや、と思って期待してみたのだが、
どうでもいいイメージ映像であった。音と関係はない。

いや、唯一、8曲目、Octpusからの抜粋の冒頭は、
Octpusのジャケが出てきてコインの転がる音に合わせて
映像でコインが転がる程度のシンクロはあった。

で、ATMOSのマルチchミックスだけど、音は不思議な感じがある。
普通、こういったライブ収録では、リスナーは観客に囲まれ、後ろや横chから観客の声が入る。
サウンドステージはもっぱら前面に展開し、演奏も前面を中心に音が広がる。


でも、この作品は違う。
ステージを客席から聞くのではなく、ステージ真ん中で聞いているような音の聞かせ方だ。
しかも、フロントch(前方)から観客の拍手が聞こえるのだから、観客席を向いて聞く音である。
つまりGGの一員としてステージに立ち、観客に顔を向けているというイメージをもっているようだ。
おもしろい音像提示だと思った。

特に、On Reflectionは、その感じが最高に出て圧巻だ。
ただし、なぜかドラムスは前方に定位する。
ここまでするなら、後方に定位させてほしかったところ。

まぁ、しかし、楽器に、ハーモニーに、GGのメンバーに、もみくちゃにされるのは凄い。
できる限り大音量で再生したい。

このアルバムには、2nd アルバム Acquiring the Tasteからは、なぜか1曲も選曲されていない。
アルバムジャケットが、肛門をなめているような絵であり評判が悪かった2ndだったので、
選曲を遠慮したのかな?

GG ファンであれば、ぜひBDでATMOS再生を楽しんでほしい。
ルネッサンスのカーネギーホールライブも、ぜひATMOS化を願う。できれば15chで。


イマーシブ度 ★★★★☆  7.1.4chとしては満点(9.1.6chではないので、少し減点)
 

炎 12月12日 Y2025 本日発売

1975年に出した 炎 wish you were here の50周年記念盤が、出た。


前作、狂気は、1973年に出たものだった。

ビルボード100に15年間もランキングし続けたというあまりに売れた名作だ。

この成功で、メンバー間の関係はぎくしゃくし、メンバー自身も離婚問題を抱えたりしたらしい。

実際、新作は2年間も出なかったのだから.

このまま解散するのではないかと思ったものだ。

でも、この炎が出た。

wish you were here あなたがここにいてほしい
のあなたとは、当然に、シドバレットだ。

ピンクアンダーソンと、フロイドカウンシルというミュージシャンの名前を使って
グループ名としたのも、シドバレットだった。

さて、この炎は、既に5.1chマルチチャネル版がSACDで出ている。

今回は、2025 mixとして、ATMOSで出したことが新しい。

僕は、フルオプションで、LPレコードやシングルまでついている完全版を手に入れた。

透明のビニールレコードは、この版にしかついていない。

これが欲しくて、買ったのだ。

英国版もレコードがついているが、黄色いビニールだ。

日本では1500セットの発売。

既にほかの国では、売り切れである。

まったく商魂たくましいメーカーとは思うが、買う人がいくらでもいるのであるから、

これはむしろありがたいというべきだろう。


肝心のマルチch ATMOSの音だが、いまの住処では、ATMOS 15.1chの再生ができない。

年末にSACDとの対比として書いてみたい。