
原作のある映画、特に漫画やアニメが原作を実写化するのは大変だが、「約束のネバーランド」は誠実な実写化で好感が持てた。
ややキャスティングに苦労の跡(城 桧吏がやはり幼すぎた)が見られたが、よくまああの原作をまとめ上げたものだ。
特に、ブルーレイボックスの特典を見ると、コダワリが満載で何度もお代わりが出来る。
映画復元師として、特典では毎回注目する「未公開シーン」も興味深いし(しっかりとフルHD!)、メイキングも充実していて、映画公開前にフジテレビで組まれた特番まで丸々と封入されている。
凝りに凝ったヴィジュアルコメンタリーも素晴らしい。
出演者が映画を鑑賞しながら、撮影秘話を語るのだが、その様子を撮影して、本編と一緒にマルチ画面で見せる。
秘話を語る出演者の表情からも、色々なものが読み取れるから興味深かった。
エマ役の浜辺美波は齢19にして大女優の風格があって、しかも可愛いから始末に悪い😍
子役が多いから夜の撮影が厳しいので、昼間に撮影した素材を編集段階で”夜”に変えるという「アメリカの夜」方式というテクニックを、浜辺美波が得意満面で解説している姿が微笑ましかった。
また、平川雄一朗監督が撮影現場にこだわるあまり、各地に散らばったロケ地やセットで撮影する複雑極まりない苦労話、そして現場には牛のウンチ爆弾がいっぱいあって踏みそうになった話(いや、絶対踏んでいるって!)、そして撮影当時12歳だった城 桧吏に訪れた1年後の悲劇…などなど。
さらには、ヴィジュアルコメンタリーだけでなく、平川監督と村瀬 健プロデューサーによるオーディオコメンタリーまであるのだ!
これらは、いずれもこのディスクを演出した、伊尾喜大祐さんの狂った情熱があったからで、映画制作の貴重な資料にもなっている。

これらのコンテンツは、配信では中々入り切らない量だから、ソフトの大切さを痛感するばかりだ。
伊尾喜さんのようなプロにソフトを作って貰えた作品は幸せだよな。