原作は「このミステリーがすごい!2023年版」で1位を獲得した呉勝浩の同名ベストセラー小説。未読です。
東京のどこかに“爆発予定の爆弾”が仕掛けられたという前代未聞の事態のなか、取調室での攻防と都内各地での爆弾捜索の行方を同時進行で描き出すというもの。
評判の尋問劇!佐藤二朗のお化けぶりが凄いぞ!これで観ることにしました。
嘘か本当か?霊感だと喋り続ける被疑者とその中から事件を推測する刑事の不気味な頭脳戦。やがてその駆け引きは被疑者の抱える社会の闇と刑事が抱える警察社会の生き辛さの戦いとなり、両者の生存をかけた心理戦へと進展。
佐藤二朗のお化けぶりも凄いが、彼を引きずり回す刑事・山田裕貴の演技も凄い!
監督:「キャラクター」「帝一の國」の永井聡、原作:呉勝浩、脚本:八津弘幸 山浦雅大、撮影:近藤哲也、美術:杉本亮 岡田拓也、編集:二宮卓、音楽:Yaffle、、主題歌:宮本浩次。
出演者:山田裕貴、伊藤沙莉、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、片岡千之助、中田青渚、加藤雅也、正名僕蔵、夏川結衣、渡部篤郎、佐藤二朗。
物語は、
酔った勢いで自販機と店員に暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼(佐藤二朗)は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。やがてその言葉通りに都内で爆発が起こり、スズキはこの後も1時間おきに3回爆発すると言う。スズキは尋問をのらりくらりとかわしながら、爆弾に関する謎めいたクイズを出し、刑事たちを翻弄していくが……。(映画COMより)
あらすじ&感想:
〇10月5日、21:45、スズキは野方署の取調べ室で刑事の尋問を受けていた。
等々力刑事(染谷将太)は尋問しても逮捕された場所の他、自分が名乗るスズキタゴサクという馬鹿にしたような名前、住所、職業不明で所持品は財布のみというこの男の尋問を「修理費を払えば罪にもならん」と止めようとした。ドラゴンズのフアンだという。
すると「10時にあと5分、閃きです。10時ぴったりに秋葉原で何かが起こる。役に立ちたい」と事件を予言した。
10:00 秋葉原で爆破事件発生。
スズキが「刑事さん、あんたが気にいった。あんた以外とは話をしたくない。私の霊感ではここから3回1時間後に爆発です」という。
警視庁から刑事の派遣され伝えられ、鶴久課長(正名僕蔵)は「本部に頭を下げるのか」と不快感を示した。
等々力は「スズキさん起こったよ、爆発。こんどは何処だ?」と聞いた。「死者は出てないから殺人者ではない」と云うとスズキが「刺激があったら霊感が働く、TVはダメですか、刺激が欲しい」という。「スマホは?」と聞くと「どこかで失くした」と答えた。11:00過ぎ、「はずだが?」とスズキ。
11:20 東京ドームで爆発事件発生。男女2名が重傷、ジョッキング中の夫婦。
署に清宮刑事と若いモジャモジャ頭の類家刑事が到着。
清宮(渡部篤郎)は等々力に「スズキは黒か?動機は?」と聞いた。「無関係ではありえない。2回とも場所を匂わせた。最初は秋葉原、東京ドームには直前に野球の話をした。多分誰かと相談しながら計画を練っている、感ではない。私以外とは話さないと言っている」と答えた。清宮は「あとは我々に協力してくれ!」と依頼した。鶴久課長は等々力に防犯カメラのチェック任務を与えた。
類家刑事(山田裕貴)が、清宮がいないところで、等々力に「ひとりで爆弾を造る姿が創造できたということですか?」と聞いた。「それは違う、スズキは無邪気だ、自分で確かめてください」と答えた。類家は「あなたを蔑ろにしてるわけではない。事件が片付くまで所在を明らかにしておいてください。スズキがあなたを求めるかもしれません、ここに連絡を。男同志の約束です」と電話番号を渡した。
清宮と類家は目の付け処が違うところに注目。
ここからスズキのたわごとから爆発場所と時間を割り出していくことになり、目が離せない!
取調官が清宮刑事に代わる前に、取調べ室には監視の警官・伊勢(寛一郎)が残っていた。スズキが伊勢に「雪の日知り合った女の子・みのりちゃんが学校の教師に強姦され亡くなった。私は疑われた、冤罪は辛い。自分がやっておけばよかった、伊勢さんもあるでしょう。伊勢さんだけに話したい」と話し掛けた。
〇清宮刑事によるスズキの尋問が始まった。
清宮は「警視庁1課の清原です。ここから録画します。とても重要な情報提供者と考えています。この非道な犯罪を止められるのはあなたしかいない」と尋問を開始した。スズキは「人の心はどんな形をしているか?9つの尻尾というゲームを始めてみませんか。今から9つの質問をします。これに応えてくれればいい」とゲームが始まった。
1問目は清原が1年生のとき緩やかな坂に上るとき犬にかまれたことは?“ない”と答えた、2問目は中学生になって目の前の大きな建物で何をする?“射撃”、3問目は大学生の学生で前から笑顔の女性何者?“母親”、4問目は警察官で緩やかな坂で誰かに手を振ってるその人はハセベユウコウさん?・・・
このころ捜査本部は巡査を集め爆発物お捜索指示を出そうとしていた。
コンビを組む矢吹巡査部長(坂東龍汰)と倖田巡査(伊藤沙莉)はミーテイングに参加。矢吹が等々力の姿を見て「俺がスズキの正体を暴いてやる。手柄を横取りされたようなもの、あいつを刑事にしてやったようなものだ」と倖田に話し掛けた。
鶴久課長は、反対する意見もあったが、「この近くにスズキの自宅がありそこに爆弾が仕掛けられている」として各組に捜索を命じた。課長のところに取調室のデーター“ハセベユウコウ”が伝えられたが「いや」と無視した。課長は長谷部に触れたくなかった。これで嫌飯を喰らったと思っている。
清宮は「ノーです。あなたはハセベさんと面識が?」と問うた。
スズキは「有名になった記事は読んでいます」と言った。5問目はゴシップ誌を読無か?“読みます”と答えた。清原は「こちらの質問に答えて欲しい」と申し入れした。
類家が鶴久課長にハセベについて説明を求めた。
長谷部は“出世より部下思い、事件現場で衝撃的な性行為(自慰)をした”とマスコミに取り上げられていた。鶴久は「裏切られた気がして糾弾した。3カ月後、ホームから飛び込んで亡くなった。家族は別れた、奥さんと子供が2人いる」と話した。類家が「家族を探して欲しい」と依頼すると「なんでこれ以上の手柄か?」といい返事をしなかった。類家は「関係あるなら調べる」と答えた。
鶴久が「清原が籠って1時間手応えは?私が変ってもいい」と聞くので「大丈夫、スズキが何者なのかを知る必要があります」と答えた。鶴久が「等々力はドラゴンズフアンで長谷川とコンビを組んでいた」と言った。類家が「等々力さんを準備してください」と頼むと「やつが捜査員として参加ですか?」と聞き返した。鶴久課長は“こと勿れ主義の出世願望者”だった。
清宮がスズキに質問を再開した。
5問目の問題、清宮の「缶酎ハイを買うお金は何処から?」にスジキが「覚えてない」の回答。そこに東京ドーム事件の被害者の夫婦、妻は死亡の情報が清宮のスマホに入って来た。スズキが「もしかして被害にあった人が亡くなった?」と聞いた。
清宮はすかさず「6問目の問題か?」と聞き、「そうです亡くなった」と答えた。するとスズキキが「刑事さんの私に対する憎しみがずっと濃くなった!」という。
6問目の問題、清宮は「散髪をしたばかりですか?」と聞くとスズキは答えなしだった。清宮が「スズキさんの頭はきれいに整ってる。プロに切ってもらったのでは?」と言った。スズキは「おかしいですか」と聞き直した。」、「全くおかしくない。もしかして今日という日は特別な一日だったかもしれない」と答えた。
スズキがトイレに行ってる間に、類家が清宮に「喋ってる間に爆発ではないですか?」と聞いた。清宮は「破壊が目的でなく世間に対する自己主張だからそれはない。彼は対等な勝負を考えているはずだ」と言った。類家は「9つの尻尾なる単語は検索してみて見つからない」と告げた。
7問目、スズキが「被害の夫婦は何んと云っています」と聞いた。「今のところ何も言ってない」と答えると「私が有罪になると旦那さんは私を殺したくなる。そうでないと奥さんを愛してないことになる」という。清宮は「そんなバカなことはない、復讐と愛情は同じでない」と答えると「法律が許すなら刑事さんも奥さんを殺されたら復讐するでしょう」という。清宮は「もういい」と質問を断わった。するとスズキが「今何時ですか、丑三つ時、御安心を、まだですから」と言った。類家は12辰から午前2時と推定。
8問目、スズキは「刑事さんは坂を上ると野球を見ている人がいる。タイガースの試合です。日本には身が牛で顔が人間の化け物がいます。化け物はどんな味が好きなのか?私はタンを食べたい。もくもくと煙が上がる焼肉屋、よくみるとそれは焼肉屋ではない。刑事さんは気がつきました、神の言葉は母と子のみ。だから煙が上がっていたのか、煙が上がってるいのはどこか?」と聞いてきた。清宮は「もうすこし詳しく」と要求した、すると「それは難しい、天はきまぐれですから無視してよい」という。清宮は答えを保留した。
類家は捜査本部に戻りスズキの記録映像を分析。
指を立てるときがヒントになっていることが分かった。タイガース(寅)と丑三つ時で4時が爆破時間、焼き肉屋で“タン”を食べるでは“段=九段下“。スズキの「天はきまぐれですから無視してよい」から、神の言葉は母と子のみはバの濁点を取ると”カミノコトハハハハトコノミカ“と読め、初から読んでも終わりか読んでも同じ意味、”新聞紙“です」と解読した。こんな解析、我々に出来るわけがない!(笑)
3つ目の爆破事件が九段下の新聞販売店付近と決まった。
多くの警察官を投入し捜索を開始。矢吹が新聞配達員のバイクにあてる目をつけ、人気のないところに移動し爆破してヒーローになった。捜査本部会議で爆弾は容易に作れ、犯人の手元にあってもおかしくない程度のものと分かった。
類家は等々力に「長谷部の家族、今は石川明日香(夏川結衣)に戻った彼女に会って欲しい」と依頼した。
清宮のスズキへの再々質問が始まった。
清宮はスズキに「昨日、7時に新聞販売店でバイト面接を受け不採用になりバイクを下見したか?」と聞いた。スズキは「記憶にない」と返事し、「あなたが8番目の問題、煙が上がってるのは何処か?あなたは答えてない」という。清宮は「改めて8番目の質問を。次の爆破場所は?9時より後でしょう」と答えを求めた。スズキは「なぜそう思う、多分11時です」と答えた。
捜査本部は秋葉原事件からバイク追跡爆破事件までを連続爆破事件として発表した。
スズキは「命は平等というが本当ですか、総理大臣と私は違う。学校でも職場でもランクづけする」と清宮に聞く。「社会的地位と命は別だ。だから法律と制度がある」と答えるとスズキは法律と制度に拘りがあり長い話を始めた。「社会も制度も私を無視した。私は皆に嫌われるホームレスの仲間でした。(指を立て)可能性は素敵な言葉だが残酷でどんどん減っていく。最近困っているのは幼稚園か保育園が出来て眠りたいのに声は聞こえ眠れない。もうひとつ性欲が減退していていい夜と悪い夜があり繰り返す。(指を立て)それは決まって木曜日、2頭を追うは1頭を得ずで大山鳴動して鼠一匹得ずです。どうして鼠は群れるのか?清宮さんなら選べる」と話した。清宮が「ターゲットは子供、幼稚園や保育園か」と聞いた。スズキは「多分間違ってない」と答えた。
清宮は捜査本部室へ急ぎ、代々木の幼稚園や保育園捜索敬礼が下った。
類家が「まだ何かが足りない。このままじゃ負ける」と意見した。清宮は「お前ならやれる?出来る、どけ!」と捜査本部室に駆け込んだ。
鶴久課長から「都内にいくら幼稚園や保育園がある」と問われ、類家が「“夜が繰り返す。それは決まって木曜日”から代々木です」と答えた。これの基づき捜査命令が下った。
清宮は「間違えば命が奪われる、やるしかない。最悪の場合、俺が責任を取る。お前が決めろ!」と任せた。類家は「そんなことはどうでもいい、クイズが解けてない、中途半端だ」と反論した。清宮は「煙に巻くのがやつのやり方だ、吸い込まれるな」と注意し任せた。清宮の部下を見る目はしっかりしていた。
ススキはトイレを要求、連行した伊勢に“携帯を失くした場所”を教えた。
スズキは伊勢に「数少ない私の知り合いです。みのりちゃんのことを黙っていてくれた」と話し掛けた。伊勢が「ホームレスのお前がなぜ野球中継が見れる身分になった」と聞くと「手柄になりますか?ホームレス時代に生きる気力を失くした人に出会い、その人が私より先に住む場所を見つけ、私を呼びつけ一緒に暮らした。その前にスマホを失くした場所です。人に見られたくない影像があるので消して欲しい。そしたら全部話します。誰かに電話してください」という。伊勢は矢吹を呼び出しスズキの携帯のある場所を告げた。
〇矢吹と倖田がスズキの住所に向かった!
四谷のある幼稚園を捜索していた矢吹と倖田に伊勢から電話があった。矢吹は「スズキの件で重要な情報もらった」と喜んだ。ふたりは喫茶店“ニット”を尋ねスズキの携帯を受け取った。携帯に住所が書かれていた。ふたりは車でススキの携帯に記された住所に向かった!
〇等々力は石川明日香を尋ね、彼女の生活苦、息子辰馬が行方不明を知った。
明日香は夫が電車飛び込み自殺で亡くなったことでの生活苦、マスコミに追い回された苦労話をした。息子の辰馬(片岡千之助)は父親のパソコンで「俺、息子と同じ大学で息子も変態なのかな?」を読んで家を出て、行方不明と話した。明日香が「娘の美海(中田青渚)はスタイリストで送っていく」というので話はここまでにした。
等々力は長谷部が不適切な性行為で逮捕されたときマスコミから「警察の権威を失墜したと思いませんか?」と聞かれ「気持ちは分らなきもない」と答え「警察官が容認するのか」と抗議されたことを思い出していた。そこに「石川琢磨の友人が分かった」と捜査本部から連絡が入った。
〇10月6日、10:58分。清宮はスズキに「3回の爆破は終わりだ」と告げた。
清宮は「全ての施設から避難しているからこのゲームは終った。敗北を認めるか?」と聞いた。「まだ9つ目の尻尾が残っている」とスズキが言うが「そっちは貴方の勝でいい」と答えた。スズキは「まだ8番目が終わってません。貴方のネクタイピンが曲がっています」と言った。類家は「そうか!」と声を上げた。
炊き出しが行われている公園が爆発事故、30名が巻込まれた。
スズキは「焚き出しのこと、公園での生活、幼稚園とホームレスの2頭を追うおのは1頭も得ずといった」と種明かしをして「最後の質問は」と言った。清宮はスズキの指をへし折った。スズキは「これから2回戦に入る」と言い出した。
矢吹と倖田は2階建て民家に入り室内を捜索、爆発事故に巻き込まれた。
部屋はゴミと実験器具で埋まり、何故か長谷部が喋る影像が写し出されていた。その奥の部屋に入ると男がビニールを被り椅子に座っていた。矢吹は近づこうとしてトラップを踏み爆破、矢吹の左脚が吹っ飛んだ。倖田は矢引に止血処置をして捜査本部に事件を報告、救急車を要求した。この連絡で等々力が駆けつけた。
スズキは類家に「あなた、自分が尋問したいと思っている。きっとしくじるでしょう」と挑発した。
類家は清宮に「あなたが尋問すべきだ」と主張した。清宮は「私には無理だ、分かっているだろう」と断る。類家は「分かっています。相手は喜ぶがあなたがやるべきです」と主張した。清宮は「上に知らせろ、指示を仰げ、規律通りやれ」という。類家は「あなたが嫌いなら私がやる。協力してください」と尋問を引き受け、上司に電話で許可を取った。上司から「お前が責任を取れ」と云われた。警察には厳しい規律があり尋問者も簡単に変えることは出来ないらしい。類家はこういう規則が気に入らないらしい。
〇「世田谷区池尻で民家爆発。矢吹巡査部長が意識不明の重体」という情報が取調べ室に伝わった。スズキが「2回戦が始まった」と言い出した。
書記の伊勢がこの情報をPCで受け、類家に耳打ちした。スズキが「もう始まっている2回戦が」と挑発する。類家が「お前、伊勢さんを喰ったか?」と聞いた。伊勢が「みのりを調べればと言ったが生きていたのか」と動揺した。書記を清宮がやることにした。
類家は「セコイことをするんだな!タゴサクサン」と清宮が嫌がったが、矢吹の事件情報を与えながら、清宮とは全く違う手法で、スズキを追求することにした。
「被災者は長谷部の息子の可能性が高い、一緒に暮らしていたか?矢部はあんたの誘導で訪ねたんだから当たり前だよな。警察に詳しい辰馬からアドバイスがあったか?辰馬は父親に死なれ代々木公園でホームレスだった。(辰馬の履歴書を見せ)彼のアドバイスでシェアハウスして住むようになったと推理しても悪くない。爆弾魔の辰馬の共犯者とも推理でき、ドロゴンズフアンだというのも拝借物だ、あんたが殺したか?」と聞く。スズキがこれを否定した。類家は「今から解いてやる」と宣告した。
スズキが「あなた、人を殺したいと思ったことないですか」と類家に聞く。
類家は「あるに決まっている」と答えた。「何でやらないの?つまらない方法も知っているでしょう」とスズキが聞く。「面倒だから、割に会わない」と答えた。スズキが「あんたは優秀だ」と言った。スズキと類家の間にある種の共感性がるところが面白い(笑)
倖田と等々力は矢吹に付き添い病院にいた。
等々力が「トラップを踏んだ矢吹より石川辰馬の方が損傷が大きい。不自然だ」と倖田に話した。等々力は倖田に署に帰るよう言い、辰馬の友人を尋ねることにした。
スズキの動画がSNSに上がり、大反響となった。
「都内にいくつもの爆弾を仕掛けました。ナイスの数が一定数に達すると爆発します。浮浪者、外国人、三人家族、金持ちを殺します。私は犯人ではありません。犯人に脅されているんです。私の記憶はこのあと消されます。スズキタゴサク、中野区野方警察署より」というもの。
類家は「野方署につかまったのは君の意思だ。新聞配達バイクの爆破事件、スマホの置き忘れ、みんなそうだ」とスズキを批判した。スズキは「催眠術によりものだ」と反論した。
「池尻シェアハウスで若者ふたりの遺体発見!」のニュース。
山脇と梶が二階で服毒死。自殺でなく他殺の可能性ありと報道された。類家はこの事実を使ってスズキの殺人犯説を説いた。
まずスズキに「山脇を知ってるか?」と聞くと「知らない」という。「ドラゴンズフアンだ」というと「確かにいましたね。記憶が曖昧で」と答えた。類家は「ふたりとも上の階で遺体で発見、刺殺か?あそこに住んでいたものには面識があるはず、どうだ」と聞いた。「面識はない」とスズキ。類家は「共犯説!どうだ、辻褄が会うだろう。梶は九段下の新聞店で働いていた経歴がる。事件のリーダーは石川辰馬、彼は化粧品会社の研究員、爆弾を造る資格を持っている。あんたは兵隊だ。ごめん、山脇も梶もドラゴンズフアンではなかった」とスズキを追い詰めた。
スズキは興奮して「あなたは昔から周りの人をバカにしている。無意味に道徳を踏みにじる。バカなら金が欲しくって爆弾のボタンを押すのがまともだと思っている。自分勝手こそ人間の真実だと理屈で嘘にまみれた世の中に愛想つかしているでしょう」と類家を攻撃してきた。類家は「世の中まんざら捨てたものじゃないと思っている」と答えた。
類家が「動画の第2弾はないのか?自分に降って来るのはないのか?全員を巻き込みたいんだろう」とスズキに聞くと、「これから都内のいたるところで爆破します。ただし中野区野方警察署を除きます。爆発を止める唯一の方法は私を殺すこと。そして私に催眠術を掛けた犯人に告ぐ。催眠が解けたら全て警察に話します」と喋った。
類家が「朝霞ならもう探しているぞ」と教えた。
スズキが「何で分るんですか?」と聞いてきた。「長谷部が列車に飛び込んだ時間になるから、問題はどこにあるかだ。セクリテイが高いから難しい」と答えた。
そこに倖田が「スズキ!殺す!こいつの仕業だ!」と取調べ室に入ってきた。
スズキは「これこれ、これが欲しかった、憎しみ。こんな幸福はない。私、射精しました。私は絶対に認めない、何度裁判やっても世の中の人は私を憎む。あなたたちが守ってくれる、法律が守ってくれる。清宮さんそうでしょう」と言った。類家は「俺が嫌ならその人に憎しみを返せ!朝霞の他に爆発するのはどこだ!」と聞くと「東京丸ごとの駅全部です」と答えた。
等々力は辰馬の友人を尋ね、辰馬と山脇、梶の関係を聞いた。
友人は造船所で働いていた。「辰馬が山脇と梶を連れていて、3人が何か計画していた。拓馬がホームレスを連れてくると言い出し、シェアハウス出た。山脇の仕事は配達関係だった。梶はアニメおたくだった。だから、秋葉原は違うと思う」と語った
等々力は男が喋った“爆弾のサイズはペンケース位いと山脇が運送関係に仕事をしていたこと”を思い出し、類家に伝えた。
10月6日 15:20 朝霞駅の立入禁止で駅が大混乱、解除を求める声が上がっていた!
類家は「爆弾は必ずある。4時までダメだ」と解除を認めなかった。清宮が鶴久課長を脅し認めなかった。等々力から「爆弾は自販機の缶かペトルポット」と通報があり、類家が直接電話を採って「避難解除」を命じた。
〇朝霞駅ホームに人が溢れたところに爆発、東京内の至るところで爆発事件が発生!
類家はスズキに「なんで計画の全部を教えなった。あんたは仲間とみなされていなかった。それでも自分の事件にしたかった」と悔やんだ。スズキは「ここからです。3回戦が残っている。頭をよぎった詩があります“人という人の心にひとりづつ囚人がいて呻く悲しさ”」と詩を口にした。伊勢が「石川啄木の詩です」と答えた。
類家が「石川明日香はお前の同期生だったか?」とスズキに聞いた。スズキが笑った。
等々力が捜査本部に「石川明日香を直ぐ手配して!」と伝えてきた。
「あくまでも推理だ」と断り、「辰馬の遺体は爆破された。スズキが頼まれてしたトリックだ。明日香の前職はスタイリスト、恐らくスズキの髪を切った。2本目の動画は明日香に向けられたもの。彼女は最後の爆弾を持っているかもしれない」と鶴久課長に伝えた。課長は署内の警備強化を図った。
類家はスズキに「あんたは明日香に頼まれて爆破をしたか?」と聞いた。
類家の推理は「スズキが親しくしていたホームレスは明日香だった。明日香はあんたより先にホームレスから足を洗い、辰馬の計画を知ってしまった。辰馬の指示でしばらく美海のところに居て戻ると、二階にふたりが死んでいるのを見て、今からでも間に合うと辰馬を説得したが聞かなかった。山脇と梶は辰馬に殺された。明日香は辰馬の本心を確認して、辰馬を刺殺した。明日香はホームレス時代に知り合ったあんたに助を求めた。その時、初めて計画を明日香から聞かされ、あんたは全ての身代わりを頼まれた。あの動画も辰馬が作ったもの」というものだった。
スズキが「俺が爆弾を仕掛けた」と主張した。類家は「環状線は知っていたが駅は知らなかった。自分の事件に見せるためにやったのが秋葉原、ドーム、九段下だ。あんたの目的は邪悪な黒幕怪物を演じること。迷ったんだな、明日香に最後の爆弾を渡したか?この建物に居ながらその人のために人を集めたのか?」と追及した。
警備中の倖田が野方警察署内に入って来た明日香を逮捕した。
倖田が「久しぶり」と明日香に近ずくと「スズキのところに案内して」という。明日香は「あの人は死刑になるから私が殺しても一緒、全てを終わりにしたい」と言う。倖田は「人殺しにはしたくない」と明日香を抱き止めた。明日香はバッグの中の爆弾を爆破しようと起爆装置の携帯が作動せず、そのまま逮捕された。
〇爆弾ゲームの最後、
類家はスズキに「あんたは俺たちを永遠にゲームの中に留めるために爆破させない」と言った。スズキは笑い、「あなたは生きているのが空しくなりませんか?バカたちに囲まれて。自分の能力を存分に振るってみたいと。私って悪ですか?」と聞いた。
類家は「お前は悪だ」と答えた。スズキが泣き出した。類家は「明日香から頼みを、罪を被って欲しいと頼まれもういいやと思ったろう。本当に明日香はあんたを利用するために呼んだのか?明日香の本心は信頼できる誰かから“自首しろ”と命じて貰いたかったのではないか?」と問うた。スズキは「想像でしょう。きれいごとごとです」と答えた。類家は「俺は逃げない!残酷からもきれいごとからも」と言い渡し、尋問を終えた。
まとめ:
面白い!粋がって世の中を生きるスズキに振り回される取調べ室の緊張感が魅力的な作品だ。それだけでなく社会性を感じる、生きた刑事ものだった。
前段のスズキと清宮刑事の対決。これは謎解き、警察の規律の中の尋問。後段のスズキと類家の対決、これはスズキが抱える生き苦しさや社会の闇と類家の規律警察とは少しずれた正義感・生き様との闘い、これまで見たことのない心理戦だった。
佐藤二郎と山田裕貴の対決演技は凄かった。
山田裕貴は「木の上の軍隊」(2025)でもすばらしい演技だったが、この作品を観てさらにその評価は上がった。
スズキが抱える貧困、差別からくる人格破壊?類家の規則警察への不満、これらが作品に組み込まれてることで深く楽しめる。
ゲームの最期に類家が「本当に明日香はあんたを利用するために呼んだのか?」と問う件、“世の中舐めるな”とスズキが考えもしなかった生き様を示したのが乾ききった刑事ものに人間性を与えている。
若い警察官の悩み、警察同志の手柄争い、昇任制度と出世競争など警察内部の問題が事件解決を難しくしていることが分かる。
現場の映像もしっかりして見応えがあった。
特に矢吹と倖田がシェアハウスに侵入し事件に巻き込まれるシーン、ホラーっぽくてよかった。
警察が大嫌いだ!(笑)しかし、等々力と類家を見ていると、こんな警察官なら好きだと思える。それは一緒に生きている警察官だと思えるから。この人たちなら冤罪はなくなると思った。滅茶苦茶面白い作品、お勧めです!
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