訳あって、過去に投稿したものをチェックしているのですが、
初期のころは、投稿記事の後に、”legs of snake(蛇の足)”として、プチトリビアみたいのものをつけていました。
すっかり忘れているのものがほとんどで、こんなことも紹介していたのか自分でも驚いています。
そんな中の一つに、
「汚名挽回」という言葉があります。
若い人には使われなくなっているのか、
実際には使われているのに、耳に届かないだけのなのか、
どちらかはわかりませんが、最近は、あまり聞かなくなりました。
挽回とは、回復するとか取り返すことをいいます。
したがって、汚名挽回は、また汚名を被(こうむ)ることになり、
汚名の上に汚名を重ねることになります。
失敗を取り返すために、「かならず汚名を挽回する」、
と、得意げにいうのは、恥の上塗り宣言をしていることになるのです。
汚名を雪(そそ)ぐという意味を持たせたいときは、
「雪辱(せつじょく)を果たす。」というのが、ベターな言い方です。
NHKの番組に、「漢字ふむふむ」というのがあって、
日本にいる中国人が、来日したばかりのころ、
同じ漢字を書くのに、意味が全然違って、驚いたり、恥ずかしい思いをしたエピソードを添え、
言葉の意味ができた由来などを紹介してくれます。
「心中」という言葉、中国にもあるんだそうですが、読んで字のごとく、『心の中』という意味です。
若い中国人女性が来日したころ、あるドラマにはまって、知り合いの日本人に面白いドラマだとすすめたそうです。
しかし、タイトルの漢字のあまりの意味の違いに、ただただ驚いたといいます。
ある意味、軽いカルチャーショックを受けたかもしれません。
そのドラマのタイトルは、『昭和元禄落語心中』。
その中国人女性は、心から落語を愛し、落語に打ち込むドラマだとばかり思っていたといいます。
たしかに日本人なら当然のことも、日本語を知らない漢字語圏人には、ギャップが大きすぎます。
おもしろいのは、落語を愛して打ち込む姿を描いたドラマとしても、
それなりにドラマとして、成立してしまっていることです。
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青梅というテロワール/ウォッシュドチーズ
テロワールという言葉は、フランス語のテール(土地、大地)の、より広い意味を持った言葉です。
日本語の“風土”と同じように、その土地、あるいは地域、土壌、気候など、まとめて表す言葉になります。
もともとはワインで使われた用語ですが、最近は日本でも聞かれるようになりました。
フロマージュ・ドーメは、原料となる生乳、乳酸菌、塩、風味をつけるためのお酒。
すべてを青梅、あるいは近隣の産物で作り、純東京産にこだわったチーズです。
青梅というテロワールから生まれた果実ともいえるものです。