こんばんは、しろくまです。
本日は職場の盗人⑩に続いて、本日は⑪になります。
※前編はこちら↓
※多方面にご迷惑がかからないよう少し脚色しております
Bの携帯が料金滞納で止まっており、職場に奥さんから電話がかかってくる_
この件に関しては、Bから奥様に電話しないように言っておいたのだが…
他の従業員から「先日もBさんの奥さんから電話がありました…」
と報告を受ける。
仕方なしに、再度Bに話をすることに。
私「まだ職場に奥さんから電話があるみたいなんだけど、なんで?」
もう私はBに対して、なんで?ばかり聞く「なんでおじさん」を化している。
でも本当にBの思考回路や行動パターンがわからない。
B「嫁に電話はやめるよう言ったんですけど…」
私「でも実際かかってきてるんだよね、なんで?」
またBは黙る。
都合が悪くなると黙る。萎縮とも違う、貝になって大波を過ごそうというこの姿勢を、私は許せない。
私「家に帰ってないからだよね?なんで家に帰らないの?」
B「…」
私「家に帰らず、どこに帰っているの?」
実は、この時点で色々調べはついていた。
従業員からの目撃情報、奥様からの情報を元に、Bを詰める。
私「…話す気がないなら、私から確認する為に話すけど良いかな?」
Bは微動だにせず、下を向いて床の一点を見つめているだけである。
反応くらいできるだろうに、と思いながら私は淡々と話す。
私「家に帰らず、マンガ喫茶にから通っているよね。家に帰っているって言ってたけど、違うみたいだね。いつもいるマンガ喫茶からだと100mもないから、交通費は無しで申請するけど異論はある?」
Bが少し体をびくっとさせる。
どうやらこれは事実みたいだ。
B「…わかりました。」
私「それと、これは命令でなく私からのお願いです。
一度家に帰って、奥さんと離婚についてきちんと話合ってください。
離婚の話を弁護士さん交えて話をしたいのに、B君が家に帰らないから、
奥さん仕方なく会社に電話していたみたいなので」
B「…」
私「何か言うことはありますか?」
B「…ないです」
もうBは正常な思考回路を持ち合わせていない、この状況を、
どうやり過ごそうかと、もうそれしか考えられないのだろう。
私「そう。それで家にはいつ帰るの?」
話を纏めようとした矢先、外線が鳴る。
私「はい、お電話ありがとうございます…はい…はい?…B君のお母様ですか?」
嫁の次はお母さんか…
仕事させてくれよ…
お母様からの電話の内容はこうだ。
何度電話してもBが電話に出ない、LINEの返事も返さない。
普段ならそれで良いのだが、今回ばかりは、そうはいかない。
Bの乗る車の車検が今日切れてしまうため、今日を過ぎるとレッカーで
運ばれてしまう為、火急の要件として会社に電話をしたとのこと。
私はBにお母様からの電話をバレないようBのお母様と話す。
Bにこの事を告げると、逃げる可能性があるので、休憩時間になる13時に来ていただくよう伝え電話を切った。
私「話を戻すね。家にはいつ帰るの?」
B「…」
私「質問の仕方を変えよう。いつまでに仕事に支障がない状態に戻せるの?」
B「来週末までには、生活を戻せます」
私「わかりました、それではそうしてください」
一先ず、この話は一旦様子見にしよう。
まだまだ問題はあるのだから。
休憩時間少し前、私は職場の外でお母様を待った。
…
私は人混みの中、Bのお母様だとなぜだかすぐにわかった。
そして、一瞬駆け寄ろうか迷ったが、その場で待つことした。
お母様は、松葉杖をつきながら、ゆっくり歩いて来られたのだった_
⑫に続く。