こんばんは、しろくまです。

本日は職場の盗人⑩に続いて、本日は⑪になります。

 

※前編はこちら↓

 

職場の盗人①

職場の盗人②

職場の盗人③

職場の盗人④

職場の盗人⑤

職場の盗人⑥

職場の盗人⑦

職場の盗人⑧

職場の盗人⑨

職場の盗人⑩

 

 

※多方面にご迷惑がかからないよう少し脚色しておりますニコニコ

 

 

Bの携帯が料金滞納で止まっており、職場に奥さんから電話がかかってくる_

この件に関しては、Bから奥様に電話しないように言っておいたのだが…

 

他の従業員から「先日もBさんの奥さんから電話がありました…」

と報告を受ける。

仕方なしに、再度Bに話をすることに。

 

 

私「まだ職場に奥さんから電話があるみたいなんだけど、なんで?」

 

 

もう私はBに対して、なんで?ばかり聞く「なんでおじさん」を化している。

でも本当にBの思考回路や行動パターンがわからない。

 

 

B「嫁に電話はやめるよう言ったんですけど…」

 

私「でも実際かかってきてるんだよね、なんで?」

 

 

またBは黙る。

都合が悪くなると黙る。萎縮とも違う、貝になって大波を過ごそうというこの姿勢を、私は許せない。

 

 

私「家に帰ってないからだよね?なんで家に帰らないの?」

 

B「…」

 

私「家に帰らず、どこに帰っているの?」

 

 

実は、この時点で色々調べはついていた。

従業員からの目撃情報、奥様からの情報を元に、Bを詰める。

 

 

私「…話す気がないなら、私から確認する為に話すけど良いかな?」

 

 

Bは微動だにせず、下を向いて床の一点を見つめているだけである。

反応くらいできるだろうに、と思いながら私は淡々と話す。

 

 

私「家に帰らず、マンガ喫茶にから通っているよね。家に帰っているって言ってたけど、違うみたいだね。いつもいるマンガ喫茶からだと100mもないから、交通費は無しで申請するけど異論はある?」

 

 

Bが少し体をびくっとさせる。

どうやらこれは事実みたいだ。

 

 

B「…わかりました。」

 

私「それと、これは命令でなく私からのお願いです。

一度家に帰って、奥さんと離婚についてきちんと話合ってください。

離婚の話を弁護士さん交えて話をしたいのに、B君が家に帰らないから、

奥さん仕方なく会社に電話していたみたいなので」

 

B「…」

 

私「何か言うことはありますか?」

 

B「…ないです」

 

 

もうBは正常な思考回路を持ち合わせていない、この状況を、

どうやり過ごそうかと、もうそれしか考えられないのだろう。

 

 

私「そう。それで家にはいつ帰るの?」

 

 

話を纏めようとした矢先、外線が鳴る。

 

 

私「はい、お電話ありがとうございます…はい…はい?…B君のお母様ですか?」

 

 

嫁の次はお母さんか…

仕事させてくれよ…

 

 

お母様からの電話の内容はこうだ。

何度電話してもBが電話に出ない、LINEの返事も返さない。

普段ならそれで良いのだが、今回ばかりは、そうはいかない。

Bの乗る車の車検が今日切れてしまうため、今日を過ぎるとレッカーで

運ばれてしまう為、火急の要件として会社に電話をしたとのこと。

 

私はBにお母様からの電話をバレないようBのお母様と話す。

Bにこの事を告げると、逃げる可能性があるので、休憩時間になる13時に来ていただくよう伝え電話を切った。

 

 

私「話を戻すね。家にはいつ帰るの?」

 

B「…」

 

私「質問の仕方を変えよう。いつまでに仕事に支障がない状態に戻せるの?」

 

B「来週末までには、生活を戻せます」

 

私「わかりました、それではそうしてください」

 

 

一先ず、この話は一旦様子見にしよう。

まだまだ問題はあるのだから。

 

 

休憩時間少し前、私は職場の外でお母様を待った。

 

 

私は人混みの中、Bのお母様だとなぜだかすぐにわかった。

そして、一瞬駆け寄ろうか迷ったが、その場で待つことした。

 

 

お母様は、松葉杖をつきながら、ゆっくり歩いて来られたのだった_

 

 

 

⑫に続く。