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特定のMEMSマイクはすでに世界の高級マイクと遜色なし
2019年、InvensenseICS-40730を発見したとき、その音はまるで金の鉱脈を掘り当てた」ような感動、「ズキン」と全身に戦慄が走ったのを思い出します。「サー」音のまったくない静けさに耳を疑い、しっかりと伸び切ったf特とダイナミックレンジのデカさにはまた驚いた、「別次元」の音なのです。
「マイクロホンの歴史が変わる!」・・・とこのとき確信しました。
MEMSマイク Invensense ICS-40730
お宝さがしはさらに続きました。
「ProbeⅡショック」をひきずりながら、2つ目のInfineon「IM73A135V01」はメーカー推奨品種とはまったく違うものが5月、発表前入手できました。
この米粒MEMSマイクとICS-40730は十分に高級マイクロホンの本命となりうる能力を持ち、MEMS界の2巨塔となることがわかってきました。
この間にKnowles 「SPM0687LR5H-1」は二番手に降りてもらいました。
ふと思いついた「ProbeⅡ」の登場でMEMSマイクは自作マイクの次元を大きく変えてくれました。
この形状こそ無指向性オフマイク収音のスタンダードとなりうる、と実感してまいりました。
「ProbeⅡLz」はホール用途に最適化し、世界の高級マイクの音質、性能を求めて深追いしてまいりました。
回線チェックのため吊り込み中の「ProbeⅡLz」
写真はプロフェッショナル録音家&クラリネット奏者である 「O」様より提供いただきました。
特定のMEMSマイクは小粒でも海外高級マイク並みの音質・能力を持つことを3年前に発見し(Invensense ICS-40730)、それは当のMEMSマイクメーカーですら意識しなかった事実かもしれませんがInvensenseにはこれに似たモノが群生しています。
もちろんMEMSマイクは「音センサー」ですので、あまた存在する9割のMEMSマイクではそんな都合のいい話にはなりません。
ICS-40730およびIM73A135V01の「ブッチギリ」性能をもつMEMSマイクの音はどなたでも「ハッ」とさせられます。
今やそれは世界最高音質のマイクロホンと肩を並べるグレードとして認知されつつあります。
そこで「ProbeⅡinf 」のLz版です
これはドイツInfineon社のMEMSマイク 「IM73A135V01」を使用しています。
FETタイプの「ProbeⅡinf 」は「ProbeⅡ」 ICS-40730 使用(USAのInvensense社(TDKが買収使用)と併せ、信頼できる現場で高い評価を戴いたことをきっかけに、長距離延長を可能とする「Lz」型(ローインピーダンス長距離型)の「ProbeⅡinf Lz 」に展開しました。
IM73A135V01を実装させることに合わせ、細くなった先端パイプ構造に一工夫加えました。
それはEMC(電磁環境両立性)のレベルアップが主な目的です。
「ProbeⅡinf Lz」
形状:ProbeⅡシリーズ音場型 無指向性、DCバイアスMEMS方式
inf :Infineon社製「IM73A135V01」MEMSマイク使用
Lz :ローインピーダンスOUT(110Ω 300m型)
「ProbeⅡinf 」のブラッシュアップは筐体構造のEMCイミュニティのアップをはかり外乱によるノイズ防止を強化しました。
両者の違いは基本的音質ではほぼ同一ですがAOLがICS-40730比11dB高く135dB/A (THD10%)というスペックにつき激爆音の対応に向いています。
「IM73A135V01」の出力レベル偏差は±1dBというスペックだが実際にはほぼ偏差がなく、どれとでもペア化できるほど品質管理が徹底されている。
IM73A135V01 「プレヒート」のあとにリード線半田付
5mm径のSUSパイプ使用で完成させる小ワザ
写真左側は今回の「ProbeⅡinf Lz」、右はいままでの「ProbeⅡinf」です。
これは「導通銅箔テープ」の導通抵抗を最小限にするための構造改良です。これによってEMC耐力のアップをはかり、外部電界や吊り運用時の不安定要素を大きく改善しました。
デジモノの完成度は最後にはEMCイミュニティの良否に尽きますが、そのことはアナログでも変わりません。
しかし自作マイクでそこまで言うケースはありませんが、そこにこだわったら次元の違う世界が開けた。
今回使用したパイプは2種類。
①外形φ5.0 内径φ4.0 ②外形φ6.0 内径φ5.0
いずれもAMAZONで調達したSUS(ステンレス)パイプ、φ5はφ6の中にキツキツで勘合してくれる、それが決め手です。
!! ダメ押しのひとワザが効くEMC対策の妙。
ProbeⅡinf Lz先端構造
回路図
基板の様子
筆者の経験より
最近、同一物を製作される方も増えはじめて良い結果を出されていますが、MEMSマイクの半田付けは一般部品のように簡単ではありません。
リフロー専用パーツにつき、一般手半田では確実に破壊します。
なんといっても「プレヒート」と「クリーム半田」使用が決め手です。
「プレヒート」はMEMSメーカー指定「SOLDERING PROFILE」準拠で。
一般半田で代用した場合クリーム半田の数倍の熱破壊を起こします。
以上
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おしらせ
MEMSマイク使用、話題のProbeⅡ、L-730memsおよびFetⅡmemsおよびそのLzタイプなど、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作を承っておりますのでお問い合わせください
fetⅡ、fetⅡi、fet3、LZⅡb は今や貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作を承ります
モノ作り日本もっと元気出せ!
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