Graham BondとJimmy PageとBlack Sabbathといえば、黒魔術ってなわけで、この怪しすぎるジャケットに思わず手を伸ばしてしまったのは、そういった事情を全く知らずに、何だか幻想的でカッコイイなあという一心からであった。例によって親友のお姉さんの部屋で見つけたこのアルバム、まだ小学生であった自分には当然、まったく理解できない摩訶不思議な世界であったのだが、全体を通じて半端ではない熱量だけは伝わって来た。黒魔術とか悪魔とか、良い子のみんなは、そんなものに手を出してはいけませんという先生のいいつけを守り、その後、Graham Bondなる人物の悲劇的な人生を知ることとなった自分はBondの作品には距離を置いてはいたのだった。しかしMod道に入って間もなく、The Graham Bond Organizationの『The Sound Of 65』というドえらくカッコイイ作品に出会ってしまったのだ。また、Bondの『Mighty Grahame Bond』というアルバムでは贔屓にしているHarvey Mandelがギターを弾いているではないか、さらにThe New Don Rendell Quintetの61年作『Roarin'』で若きBondがご機嫌なAlto Saxを吹いているではないか。自分の中で俄然、Bondへの興味が高まっていき、とうとうBondの作品を集めるようになっていったのだった。そしてVirtigoからリリースされた本作を再び手に取って聴いてみると、これがStrangeでBluesyかつFunkyで中々イイ感じなのであった。Stonehengeの遺跡で祈りを捧げているのはBondと、当時のPartner Diane Stewaratだろうか。HammondやMellotronをいち早く導入して多くの後進のMusicianに影響を与えた、この人物はかなり過小評価され過ぎているとは思うが、彼が残した作品は、今でも怪しくStrangeで人を惹きつける不思議な魅力を放っている。しかし、親友のお姉さんは、なぜこのアルバムを持っていたのだろうか?
『Holy Magick』はGraham Bondが70年にVirtigoからリリースしたアルバム。
A面すべてを使った組曲“Holy Magick (Suite)”。
Brass隊ととBondとDiane Stewaratによる祈り“Meditation Aumgn”からHammondとChorusが炸裂する“The Qabilistic Cross”。、“The Word Of The Aeon”、“Invocation To The Light”、“The Pentagram Ritual”、“Qabalistic Cross”、“Hymn Of Praise”、“12 Gates To The City”、“The Holy Words - Iao Sabao (Those Are The Words)”、“Aquarius Mantra (In Egyptian)”、“Enochian (Atlantean) Call”、“Abragadabra The Word Of The Aeon”、“Praise "City Of Light"”、“The Qabalistic Cross, Aumgn”と23分越えで続くがベースのRick Gretch、Alex Dmochowski、ドラムスのKeith Baileyによる躍動するリズム隊にのってJohn GrossのTenor Sax、Victor BroxのCornetにBondが吹くAlto Saxが鳴り響き、ChorusとHammondと共にBondの語りとVocalが呪術的なJazz Rockを聴かせてくれる。
“Return Of Arthur”はBluesyなRiffで始まり、Bondの男くさいVocalが熱い。John MoorsheadのBluesyなギター・ソロがいい。
唸りを上げるHammondが無国籍風のフレーズを奏でBrass隊とかけ合いを演じる“The Magician”。BondのSoulfulなVocalもイイ感じである。
“The Judgement”はイントロから管楽器が鳴り響き、Bondがじっくりと歌い上げるBallad。女性Chorusを従えてBluesyかつSoulfulなVocalは灰汁が強いが、魂入った歌唱は聴きモノである。
アルバム最後をシメるのは“My Archangel Mikael”。Hammondをバックにダミ声で迫力のあるVocalを聴かせるBond。
The Magician/Graham Bond
(Hit-C Fiore)









