ドラフトマスターズの次の日。
東京にてノープランの僕は、行く当てもなく内定者の友達と東京駅をうろついていました。
やっぱり東京は人が多い。ひとひとひとひと。ヒトヒトヒトヒト。
甘いものを見つけた蟻が一斉に群がるように。ミツバチが花の蜜を探すかのように。
世界各国、全国各地から、ここ東京駅に大量のヒトが集まってきているように感じます。
東京という名の甘い誘惑に僕も引き寄せられた蟻の一匹であることに間違いありません。
東京には特別な引力があることを身をもって感じます。
そうこうしていた時、友達と山の手線の周辺を見ていたら。
日本で今、やばいくらいホットな場所を見つけてしまいました。
その名も、「秋葉原。」
行ってみたい。強い衝動に駆られました。見てみたい。実写版、電車男の世界を。
東京駅より二駅。ここ秋葉原には平日というのにたくさんのヒトで栄えていました。
昔は、電気街として。現在は、オタク。マニアの聖地として、ここ秋葉は栄えているようです。
電気(IT)とマニア(メディア)の融合。嗜好と嗜好がクロスし、ひとつの街を形成していました。
いつかブログで書いたことがあると思います。僕は、電車の車中でで「マニア」と呼ばれた人間です。
さして、特殊な嗜好をもった人たちを自分とは違うヒトだとは思えないでいます。
物は試しに。経験こそ全てとばかりに。
僕は生まれて初めて友達とハニカミナガラ、「メイドカフェ」に行くことにしました。
「メイドカフェ」。
僕はカフェが大好きです。スタバにターリーズ。様々なカフェに行ったことがあります。
しかし、この特殊空間は僕の額に汗を掻かせ、なんとも言えない緊張感、疎外感を感じさせてくれるものでした。
ピンク一色の世界。コスプレに包まれた従業員。
一般社会の中でこれほどまでに非日常的な感覚を味わうことは、カフェという括りではないと思います。
想像の世界(ニュースより)では、入店時「いらっしゃいませ、ご主人様。」という掛け声がありました。
しかし、この店はとてもサッパリとした接客スタイルでした。
注文を普通に聞き、普通に時は過ぎていきます。
僕はカフェオレを。友達はカプチーノ+文字入りを注文しました。
「+文字入り。+100円。」
メイドカフェの術中に嵌りかけていることに友達は気づいていませんでした。
メイドさんが表れ、カフェオレを僕に。カプチーノを友達に。そっと置いたその後で。
チョコレートが細く出る容器を持ったメイドさんが友達に質問してきます。
「なんとお書きしましょうか?」友達は「お任せします。」と返事をします。
衝撃の瞬間。カプチーノの泡の上には、「○○さま。大好き。ハートマーク」と書くではないですか。
友達の顔は見る見る赤ら顔になり、うっすら笑みさえ浮かべています。
単純にうれしいのです。単純に男という生き物はうれしいのです。
不思議な光景でした。ヒトはこうも容易く感情をコントロールされるのだろうかと。
この気持ち、この光景こそが、「萌」というのでしょう。そう感じました。
飲食業に携わる身として、僕はこんなにお客様の感情をコントロールできる技術を持っていません。
「萌」という名の感動を、友達は心に刻まれたことでしょう。
「萌」が次の「萌」を誘発し、お客様をリピーターに変えていきます。
友達はスタンプカードをもらい、「また来るかもね」とニヒルな笑顔を浮かべたのです。