『竜とそばかすの姫』細田守監督【今日は俳句の日】 | 別冊さとみつ男児【ホグワーツの謎・ドラクエウォーク】

別冊さとみつ男児【ホグワーツの謎・ドラクエウォーク】

既婚バイセクさとみつ男児が、思いの丈をぶちまけたり特にぶちまけなかったりするブログです。◆ホグミス&DQW◆ゲイ&アメコミ映画◆他、萬

コロナ禍第五波の真っ最中ですが今の所映画館は通常運転、当然かかってる映画はどんどん流れていってしまう訳で、気になる作品を劇場で観たければ、それなりに押さえとかなければいけない状況でして…(汗

という訳で、今日は会員サービスの日という事で映画ハシゴ、一本目は例のジャパニメーション監督の最新作。

 

※当ブログの映画感想系記事は、基本的にモロネタバレは避ける方針で書いておりますが、感想上必要な範囲内で物語の核心に触れたり触れなかったりしますので、その辺ご了承の上お読みくださいませ。

 

竜とそばかすの姫』 細田守監督

 

母を事故で目前で失って以来、大好きな歌を歌えなくなってしまった地味な女子高生・鈴は、友人に進められままベルいうアバターを纏い、巨大仮想空間「U」に足を踏み入れる。

現実から切り離されたヴァーチャル世界でようやく歌を取り戻せた鈴、解放された彼女の歌声は、親友ヒロのプロデュース力も相まって、瞬く間に世界中の人々を虜にし時代の寵児となってゆく。

「U」世界随一のプレイヤーキラー・竜と出会い、その存在がどうしても気になる鈴は彼の行方を追い始めるが、その行為はやがて「U」世界と隣接する現実社会、そしてすず自身の運命をも揺るがす大事件に発展してゆく…

 

 

細田版「美女と野獣」、世間さまの評価がイマイチっぽかったんでどうかなぁ?とか思いつつ観に行ったんですが、結果、素晴らしいエンターテインメント作品だったと思います、個人的には「サマーウォーズ」超えの細田作品No1更新かな?(笑

 

この作品のキモはやはり歌だと思うのですが、歌回りがとてもいいバランスにまとまってましたね。

全人類感涙の超絶歌姫、とかじゃなくて、今ちょいキテる歌えるYoutuber、くらいの設定感がなかなか巧みで上手だなぁ、と思いました(笑

アナ雪」「ベイマ」などのキャラデザイナー、ジン・キム氏が手掛けるベルのデザイン、最初はどうかな?感あったんですが、見てるうちに気にならなくなってきたかな?

 

 

それにしても、主人公・鈴の本当に一歩も踏み出せない感じ、見ていて苦しくて切なくて、涙しそうになるシーンも多々ありました。

特にすずとお父さんとの関係がなかなか絶妙で、すずの気持ちもわかるけど、この年になるとさすがにお父さんの気持ちもわかるしで、何とも切なゆいんですよね…(苦笑

わかりやすく一人の少女が成長してゆく話なのですが、少女が大人になる為に必要なステップのど真ん中が必ずしも恋である必要はない、みたいな演出はとっても良かったと思います。

 

幼馴染しのぶくんもいいオトコですね、最後の無茶振りにはオイ!思いましたけども…(笑

ヒロちゃんカミシンルカちゃんもそれぞれいい味出てましたし、田舎の高校生の恋愛感出てて可愛かったです。

 

 

個人的にはしのぶ×カミシン、鈴を取り合うヒロルカちゃんの百合対決なんかも見てみたかった気もしますが、その辺は誰かが薄い本で描いてくれるの待ちでしょうか…(笑

 

竜の正体は割と早い段階でわかっちゃいましたが(勘のいい人なら出た瞬間わかっちゃうかも?)、まぁそういうドンデン返し的な展開を期待してた訳ではなかったんで、問題ないです。

とかいいつつ、ベルと竜と天使の関係に気付いた時はおお!上手いなぁ!と感銘受けましたけど…

あと、本家「美女と野獣」で個人的に一番モヤっとする野獣が王子に代わるという展開、この作品では真逆の展開になってるのが興味深いですね(笑

 

 

「サマウォ」では特徴のある複数の人間が集まり問題を解決するという社会的・俯瞰的視点で描かれてましたけど、あくまで鈴の成長物語である本作は、エンディングに向かうにつれどんどん彼女は一人になってゆきます。

友人や仲間は集まってくるんですがあくまでサポート役で、最後の最後に行動するのはすず一人、これは自分自身の行動や責任は最後の最後には自分自身でなんとかするしかない、という現実社会を容赦なく表現していて、本当に素晴らしいと思いました。

鈴の「したい事」、目的がとても個人的な事だったんで、余計にそうですよね。

 

結果、一女子高生にできる現実世界での精いっぱい、その辺を盛りすぎない感じも良かったと思います。

鈴自身と同じく、竜も最後の最後は自分自身で乗り越えなければならないのは同じですからね…

 

ただひとつ、このままで十分に綺麗にまとまっているとは思うのですが、個人的にはこの騒動で激変するであろうすずを取り巻く社会的変化の方も見てみたかったような気もします。

その辺を上手にきっちりと描けていれば、エンタメとしてより多くの人を納得させられる作品になったかもしれませんが、下手に弄ってちゃんちゃん、みたいになっちゃうと勿体ない気もするし、で、難しいトコですねぇ…(苦笑

 

その点、この方はエンタメ作家にも関わらず、落ちをチョイ逃げする、みたいなクセが無きにしも非ずで、そこんトコ気にならなくもなくて過去作でも何度か突っ込んだりもしてるのですが、今作についてはとりあえずこれはこれでいいかなぁ、って所に落ち着いてはいます、個人的に。

 

うーん、ただし竜の魂は鈴が救った、という展開そのものはまぁ良しとして、現実的な生活は誰がどうやって救ったのか、救われたのか?という点は、何らかの形ではっきりと表現してもよかったのかもしれませんね、エンタメ的に。

 

『バケモノの子』 細田守監督

「未来のミライ」

「サマーウォーズ」、「おおかみこどもの雨と雪」

 

◆ ブログランキング参加中! クリック頂ければ励みに!

にほんブログ村 テレビブログ 華流・アジアドラマ(韓国以外)へ

 

【MV】『ゴジラvsコング』アダム・ウィンガード監督

【MCU】『ブラック・ウィドウ』ケイト・ショートランド監督

「漁港の肉子ちゃん」渡辺歩監督

「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」村瀬修功監督

オレ的映画TOP10 year end chart 2020 第1位

 

今の気持ちを俳句で綴ってみよう!

今日は俳句の日【今の気持ちを俳句で綴ってみよう!】

今日は俳句の日【俳句、かいたことある?】

▼本日限定!ブログスタンプ

あなたもスタンプをGETしよう