流離の翻訳者 青春のノスタルジア -24ページ目

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

「自己啓発」は英語で self-development とか self-enlightenment と言うが、この反対(?)を「自己破壊(セルフサボタージュ)」(self-sabotage)という。

 

たまたま今日新聞で見かけた単語だが、もともと心理学の用語で以下のようなものである。

 

(説明文)

習慣を変えることは難しい。そのとおりです。運動量を増やす。外国語を勉強する。睡眠習慣を変える。ストレスとうまく付き合っていく。これらのすべてが長い目で見て脳の健康を守る上で良いことですが、変えることが非常に難しい習慣でもあります。

 

変化を難しくしている大きな理由の1つが、心理学でいう「セルフサボタージュ(自己破壊)」という行動です。これは、何か目標を設定した際に、その達成を妨げる障害を自ら創り出してしまう考え方や行動を指します。こうすることで、目標を達成できない理由を自分ではなくその障害のせいにできるわけです。誰もが失敗したくないと思っていますが、セルフサボタージュによって、たとえ失敗したとしても自分以外の誰かや何かにその原因を押し付けることができるのです。

 

自ら失敗の原因となるようなことをしていませんか?毎晩遅くまで起きていて、寝不足で仕事の効率が上がらないということはありませんか?毎日運動しようと決めたものの、運動の時間を作れない言い訳を日々作っていませんか?

 

シンガポール・マネージメント大学の心理学教授で行動科学研究所のディレクター、デビッド・チャン氏は、セルフサボタージュを克服する3つの方法を提案しています。

 

セルフサボタージュを克服する3つの方法

1.謙虚であること

目標を決めて実現しようとするときに、すべてに完璧である必要などありません。設定した目標が必ずしも自分の得意分野ではないこともあるでしょう。時には誰かの助けを借りる必要があるかも知れませんが、それでいいのです。

 

2.素直であること

素直であること、すなわち客観的であるということです。失敗すると思ったら、そう思う理由を書き出し、本当にそうなのか、証拠はあるのかを確認しましょう。目標を達成できないと思う、その理由を裏付ける証拠はありますか?

 

3.人間的であること

これは基本的に周りとの人間関係を想定していますが、**個人の目標を達成しようとしている場合は自分の内面との関わり方が最も大切になります。自分自身に人間的であるとは、「自分にやさしい」ということです。自分へのやさしさは、決して弱さではありません。強くなければやさしくなることはできません。自分が完璧ではないことを認め、自分の弱さを受け入れましょう

(以上Neurotrack Technologies, Inc.のHPより引用)

 

NHKのBSで「六角精児の呑み鉄本線・日本旅」をよく観る。彼が飲むのを見ているとるとこちらも酒が飲みたくなる。困ったものだ。でも、こんなのんびりした酒蔵巡りのひとり旅もいいものだ。

 

 

 

昨今、「オーバーツーリズム」という語をよく聞くようになった。定義は以下のようなものである。

 

(日本文)

オーバーツーリズムとは、特定の観光地において、訪問客の著しい増加等が、地域住民の生活や自然環境、景観等に対して受忍限度を超える負の影響をもたらしたり、観光客の満足度を著しく低下させるような状況を言う。

 

世界の観光地で、観光客の増加による交通機関の混雑や交通渋滞、ゴミや騒音など生活環境の悪化が住民の反発を招いたり、自然環境保護のため人気の高いビーチが閉鎖されるなどの状況が発生している。

 

オーバーツーリズムであるかどうかは、観光客の増加を地域がどのように認識するかに左右され、観光客増加による社会課題が発生している地域でも、住民の大半が観光のメリットを認識し、一層の成長を望んでいるケースも少なくない。

(JTB総合研究所HP・観光用語集より引用)

 

 

(拙・和文英訳)

Overtourism indicates a situation in which a significant increase in the number of visitors to a particular tourist spot has a negative impact on the lives of local residents, the natural environment and the landscape, etc., beyond the tolerable limit, or significantly reduces the satisfaction of tourists.

 

In tourist spots around the world, a deterioration of the living environment such as traffic congestion, garbage and noise due to the increase in tourists has caused a backlash from residents, and popular beaches have been closed to protect the natural environment.

 

Whether it is overtourism or not depends on how the area recognizes the increase in tourists, and even in areas where social issues have already occurred due to the increase in tourists, there are many cases where the majority of residents understand the benefits of tourism and want further growth.

 

 

こんな状況なので、私の第二の故郷である京都にもなかなか行きづらくなっている。

 

最近、自宅で熱帯魚を飼うようになった。小さな水槽をネットで注文しグッピーネオンテトラメダカ小エビなどを買ってきた。

 

餌をもらえることに慣れたようで、私が水槽に近寄ると水面に集まるようになった。なかなか面白い。動物(生物)を飼うのは随分久しぶりのことだ。

 

 

 

今日の日経新聞の【春秋】欄に、前回、阪神タイガースが日本一になった38年前の1985年(昭和60年)を回想する記事が出ていた。

 

グリコ・森永事件の「キツネ目の男」の似顔絵公開に始まり、山口組組長の銃撃、……(中略)……お盆に524人を乗せ大阪に向かった日航機が墜落する。……

 

思い出すのは、この日航機の墜落で当時勤務する会社の部長代理が命を落としたことだ。さらに文面は以下のように続く。

 

最大の「事件」がプラザ合意である。双子の赤字の米国。貿易黒字の日本。不均衡を正す合意はその後数年で世界に冷戦終結、日本にバブルをもたらした。……(中略)……阪神が日本一になったのはそんな年だった。

 

今度の日本一も時代の転機を予感させるものなのか。物価が上がり、賃金が上がり、金利が上がる。下りや平たんな道が続き、現状維持に慣れた体に久しぶりの上り坂はきつい。四苦八苦しながらも、体質を改善して登ってゆく体力をつけないと。……(後略)

 

 

今日で10月も終わり。日々秋が深まってゆく。衣替えも終わり鍋が恋しい季節になった。

 

以下は唱歌「里の秋」の歌詞だが、第二次大戦後に復員してくる父親を待つ母子家庭の姿が偲ばれる。この中国語版というものがある。こちらは恋愛の歌のようである。

 

「里の秋」

作詞:斎藤 信夫、作曲:海沼 実

1.

静かな静かな 里の秋

お背戸(せど)に木の実の 落ちる夜は

ああ母さんと ただ二人

栗の実煮てます いろりばた

 

2.

明るい明るい 星の空

鳴き鳴き夜鴨(よがも)の 渡る夜は

ああ父さんの あの笑顔

栗の実食べては 思い出す

 

3.

さよならさよなら 椰子(やし)の島

お舟にゆられて 帰られる

ああ父さんよ 御無事でと

今夜も母さんと 祈ります

 

 

 

今週は突然の腰痛に見舞われた。妙な姿勢をとった覚えはないのだがあまりの痛みに動けなくなった。人生初めての経験である。

 

①風呂で温める⇒②湿布を貼る⇒③横になる、を繰り返すうち何とか小康状態になった。どうにか病院に行かずに済みそうである。

 

以前の職場の同僚・同年齢の女性が、朝パンストを穿こうとした瞬間にクシャミをこらえようとしてギックリ腰になったという話を思い出した。さぞかし痛い思いをしたことだろう。

 

 

 

先日、ある試験の結果が帰ってきた。その講評の中で、英文の文体に関して「スタイルブックにて確認要」とのアドバイスを受けた。今までスタイルブックは読んだことがなかった。また、英文の時制に関して勘違いしていたところがあった。

 

「英文スタイルブック」をアマゾンで早速購入した。英訳のプロであれば知っていて当たり前の表記ルールである。また時制については「英文法解説」を再読することにした。

 

 

これから年末に向けての学習の方針が定まった。老骨に鞭打つ日々が続く。

 

 

 

 

一雨過ぎたら、急に秋風が肌寒く感じられるようになった。セイタカアワダチソウ(背高泡立草)の黄色い花があちこちで盛りを迎えている。

 

セイタカアワダチソウは北米原産の外来植物で、第二次大戦後、米軍の輸入物資に付着した種子により分布が拡大したと言われている。

 

元々観賞用、蜜源植物(ミツバチが蜂蜜を作るために花から蜜を集める植物)として導入されたが、喘息などの原因と誤解されたこともあり、現在は「外来生物法」により要注意外来生物に指定されている。

 

 

 

今から13年前の2010年の今日、10月23日、朝から山口県周南市(旧・徳山市)まで車を走らせた。気ままなひとり旅だ。

 

国道2号線から望んだ徳山の化学工場のコンビナートが10月の風に光って見えた。徳山は亡くなった叔父夫婦が昔住んでいたところで、中学校に上がる春休みに行って以来30数年ぶりだった。

 

新徳山駅に車を停めて近くの鄙びたアーケードを散策して昼食をとった。いかにも昭和然とした食堂「まつき食堂」で焼肉ラーメン風のものを食べた。味は悪くなかった。

 

 

徳山からの帰り道、ある祭りに遭遇した。車を停めて立ち寄ると「末田・堀越 秋の壺まつり」というものだった。この地域にはタコツボみたいな壺がメインの窯元があるらしい。その他様々な陶器類が展示・販売されていた。ちょっと変わったコーヒーカップを見つけて購入した。

 

 

国道2号線から離れて海沿いの県道に入った。景色が実に素晴らしかった。両側を海に囲まれた「周防大橋」を渡ると胸がすくむ思いがした。暫く走ると「道の駅 きららあじす」に着いた。そこで暫く休憩をとった。秋の夕暮れに黄昏れた気持ちになった。少し肌寒くなってきた。

 

 

「道の駅 きららあじす」を出て車を西に走らせた。辺りは夕映えから濃い宵闇に変わっていった。「埴生(はぶ)漁港」辺りを走っていたとき、20:00くらいではなかったか、突然「パアーン!ポオーン!」という音が遠くの空から聞こえてきた。

 

なんと季節外れの花火大会である。これは「お祝い夢花火」と呼ばれるもので、山陽・小野田市民祭りの前夜祭であることを後に知った。車を停めて眺めた秋風の中に上がる花火がとても綺麗だった。

 

 

当時の九工大前の部屋に着いたら22:00を回っていた。それからイベントの多い一日を振り返りつつ杯を重ねることになった。

幼い頃、両親、特に父から褒められたことはほとんどなかった。何かいつも叱られていた気がする。勉強だけでなく生活態度についても。

 

高校に上がったくらいから叱られることはほとんどなくなった。成績が良かったわけではないが、勉強のレベルが父の制御を越えてしまったからだろう。

 

 

中野信子「空気を読む脳」に、子どもを「褒める」のは危険という話が出てくる。

 

まず、子どもたちにあるテストを受けさせ実際の成績は秘匿して「あなたの成績は100点中80点だ」と全員に伝える。

 

テストを受けた子どもたちを3つのグループに分け、成績以外に子どもたちに伝えるコメントを以下のように変える。

 

◎グループ1 「本当に頭がいいんだね」と褒める。

◎グループ2 「努力のかいがあったね」と褒める。

◎グループ3 何のコメントもしない。

 

次に、子どもたちにさらに課題を与える。ここでは2つの課題から1つを選んでもらう。1つは難しく平均的な子どもたちには解けないかもしれない水準の難易度のもの(問題A)もう1つはずっとやさしいもので、さくさくと解けてしまうようなもの(問題B)

 

どちらの問題を選んだかのグループごとの結果は以下の通りとなった。

 

        問題A       問題B

グループ1   35%       65%

グループ2   90%       10%

グループ3   45%       55%

 

「本当に頭がいいんだね」と褒められた子どもたちは、難しい問題を回避した割合が高くなった。これは「頭がいいね」と褒めることが、子どもたちから難しい問題をやろうとする気力を奪い、より良い成績を大人たちに確実に見せられる、やさしい問題を選択させるという圧力として働いていたからだと考えられる。

 

この2つの問題では、成績に大きな差がついてしまい、「頭がいいね」と褒められたグループ1の子どもたちのほうが、何も言われなかったグループ3の子どもたちよりはるかに成績が悪かった

 

これについて、実験者からは、以下のような見解が示されている。

◎「頭がいい」と褒められた子どもは、自分は頑張らなくてもよくできるはずだと思うようになり、必要な努力をしようとしなくなる。

◎「本当の自分は『頭がいい』わけではないが、周囲には『頭がいい』と思わせなければならない」と思い込む。

◎「頭がいい」という評価から得られるメリットを維持するため、ウソをつくことに抵抗がなくなる。

 

従って、褒め方には注意が必要で、その子どものもともとの性質ではなく、その努力や時間の使い方、工夫に着目して評価することが、挑戦することを厭わない心を育て、望ましい結果を引き出す、と研究チームは結論づけている。

(「空気を読む脳」p124-p135から抜粋・引用)

 

 

玄関脇の一株のコキア(Kochia)の赤い花が見頃の季節となった。コキアの花言葉は「夫婦円満」「恵まれた生活」。家の南側に置くのが風水では良いらしい。

 

 

 

これも放射冷却か、今朝方は13℃くらいまで冷えた。毛布を出すのが面倒でついに暖房をつけてしまった。それでも昼は25℃くらいになるので半袖で過ごせる。困った季節である。

 

好天も今日までで明日は雨になるらしい。雨が上がれば一段と秋も深まるだろう。

 

 

昨年のちょうど今頃、大分県中津市「三光コスモス園」に行った。2800万本もの大量のコスモスは見たことがなかった。もうあれから一年も経つのか。時の流れは速いものだ。

 

先週から「空気を読む脳」(中野信子著・講談社+α新書)を読んでおり、今読み終わったところだ。同書の感想については次回以降の記事で触れることとしたい。

 

キンモクセイは英語で Fragrant Olive(学名はOsmanthus fragrans)といい、ジンチョウゲクチナシと並んで、日本の三大芳香木のひとつに数えられている。

 

その特徴的な香りの成分はγ-デカラクトン、拡散性が高い成分はβ-イオノンを中心としたものと考えられている。

 

花は食用になり、中国では花冠を乾燥させて白酒に漬けたり(桂花陳酒)、茶に混ぜて桂花茶と呼ばれる花茶にしたり、蜜煮にして桂花醤と呼ばれる香味料を作ったりするらしい。(以上Wikipediaなどから引用)

 

 

 

 

 

今、世界中で注目が集まっているパレスチナ自治区ガザだが、別名「天井のない監獄」prison without ceilings, open-air prison)と呼ばれている。

 

「天井のない監獄」とは、イスラエルによって封鎖されたパレスチナ自治区ガザの状況を表す言葉を言う。イスラム原理主義組織ハマスが支配するガザ地区は、隣接するエジプト・イスラエルとの境界を、数か所の検問所を残してコンクリート壁などで遮断されており、そのような状況下で物資不足と貧困にあえぐ住民の生活状況を表現したものである。

2007年にハマスがガザを武力制圧し、2008年にイスラエルがガザの境界を完全に封鎖した。イスラエル軍の空爆によりガザで多くの民間人が犠牲となった。国連やエジプトの仲裁で一時停戦となったが、電気や水道など生活基盤が破壊され、住民は国連施設などで避難生活を強いられた。

 

(拙・和文英訳)

"Prison without ceilings" refers to the situation in Gaza, a Palestinian territories blockaded by Israel. The Gaza Strip, which is controlled by the Islamic fundamentalist organization Hamas, is cut off by concrete walls and other means from the border with neighboring Egypt and Israel, leaving several checkpoints, and expresses the living conditions of the population suffering from shortages of supplies and poverty under such conditions.

Hamas overran Gaza by force in 2007, and Israel completely blocked Gaza's borders in 2008. Israel’s airstrikes killed many civilians in Gaza. A temporary ceasefire was established reached through arbitration by the United Nations and Egypt, but infrastructure, such as electricity and water, was destroyed, and residents were forced to live as evacuees at UN facilities.

 

今週は秋らしい日々が続いている。今が一年で一番良い季節だ。辺りでキンモクセイの甘い香りが漂い始めた。

 

 

体育の日は過ぎてしまったが、私が小学校の頃、5・6年になると「川中島」という競技があった。いわゆる騎馬戦のことで男子のみの競技である。

 

紅組が武田信玄白組が上杉謙信と決まっていた。下級生の頃は武田信玄ファンで紅組になりたいと思っていたが、NHKの大河ドラマ「天と地と」(1969年)を観て以来、上杉謙信のファンになった。これは今も続いている。

 

競技は、騎手役が騎馬から落下した場合に「負け」とされていたが、中学の頃から騎手役があらかじめ帽子や鉢巻などを着用していて、それが相手に奪われた場合を「負け」とするように変更された。戦闘が過激になることを防止するためだろう。

 

今も覚えているのは両軍が対峙するときに歌った曲である。「川中島の歌」と呼ばれていたように思う。

 

 

一.(白組)

いでこの度は信玄を

討ち果たさんと越後より

信濃に出でし謙信の

率いる勢は十万騎

 

二.(紅組)

いざ越え来たれ謙信よ

汝と雌雄を決せんと

十年以来研ぎおける

刀の味を試さなん

 

ただ、この歌詞もネットで検索すると様々あるようである。また騎馬戦を川中島に擬えているのは私が住む北九州地方だけらしい。

 

「川中島の歌」の勇壮で清々しいメロディが今も耳に残っている。