格ゲーがFPSに人を取られた、というのは正確ではないが、対人対戦ジャンルの覇権をFPSが握り、格ゲーが後塵を拝したのは事実だ。対人対戦ジャンルそのものが萎んだのではなく、ps3以降の熱帯整備によって開拓された家庭での対人対戦という新市場でFPSが勝ち、格ゲーが負けたということになる

実は07.8年発売のCOD4と無印スト4では国内販売14万と11.5万でそこまで大きな差はついていないのだけど、これがps4期の13.14年のBF4とウル4になると、BF4が国内32万(累計)でFPSジャンルとして拡大に成功しているのに対し、ウル4は無印から売上を落としていて(正確な単体販売データは見つからなかった)拡大にはなっていない

言い換えれば08〜14年あたりにFPSと格ゲーに明確な差がついた、ということだろう

そのあたりの分析をゲーム性からかけてみようと思う


①コンボゲー加速によるジャンル衰退説

これは事実ではない。スト4はいわゆるコンボゲーではなく、むしろ原点回帰を目指した作品だし、その時期(08年付近)コンボゲーすぎたからFPSに負けた、という事実はない

②初心者狩り説

これも少し違う。熱帯整備がはじまったps3時代にはすでにゲーセンからの移行は進んでいて、熱帯での初心者狩りは(サブ垢等で存在はするが)ゲーセンほど頻繁ではないからこれは08年以降の萎みの理由にはならない

となるとやはり、ジャンルそのものの地力の差ということになる

③初心者お断り説

初心者お断り具合はタイトルによってまちまちだが、格ゲー自体が他ジャンルと比べてかなり間口の狭いジャンルだ、ということは事実として存在する

少なくともFPSと比較するとそういうことになる。この辺は他記事でも書いた

FPSと比較すれば、格ゲーは
・非直感的
・まぐれがない
・モチベ維持が難しい
などの理由で、面白さに到達するまでの道が非常に長い。これについてはジャンル黎明期の「面白いから練習する」がジャンルの成熟によって「練習しないと面白くならない」に変わってしまった、という意見を見たことがあるが、おそらくその通りだろう

初心者がいつかなければ頭数(≒販売本数)は増えないが、格ゲーはその点でFPSとは大きな差がある

このあたりはまた別記事で掘り下げようと思う