The Heart Tree ~unplugged selection~/DEZERT
1. The Heart Tree ~unplugged version~
2. 僕等の夜について ~unplugged version~
3. Hopeless ~unplugged version~
メジャー1stアルバム「The Heart Tree」から3曲をアンプラグドアレンジで新録したデジタルEP。
フルアルバムでのメジャーデビューとなったDEZERT。
そろそろ1stシングルか、というタイミングで、企画色の強いEPを挟んできました。
新曲がはやく聴きたい気持ちはあるものの、「The Heart Tree」の世界がまだ継続しているのは、なんだか嬉しい。
表題曲の「The Heart Tree」が、晴れて1曲目に。
1曲目だった「Hopeless」がラストに据えられ、回帰していくような構成になっているのが、演出としてはニクイですね。
「The Heart Tree」と「僕等の夜について」は、正統派のアコースティックヴァージョンに仕上げていています。
優しく、やわらかい楽曲も増えてきた彼ら。
ここまで振り切ったアレンジで聴いてみたい、というのはもともと欲求としては持っていたところ。
それに真っ向から応えてくれた形でしょう。
シンプルな演奏は、メロディや歌声といった素材の良さを引き立て、涙腺を刺激。
言ってしまえば想像通りなのに、それでも心を揺さぶられてしまうのが、彼らの楽曲たちのポテンシャルなのだろうな、と。
そして、「Hopeless」。
こちらはストリングスや鍵盤の音も加えられ、前の2曲とは異なる印象。
アンプラグドという制約がある中で、新たな可能性を示すことにも成功しています。
伝えたいことはブレることなく、だけど素直には終わらない。
お洒落なフックを入れて、湿っぽくなりすぎないクロージングでした。
"unplugged selection"というサブタイトルを踏まえれば、もう数曲あっても、と思わないでもないですが、3曲だけで、これだけ没入させられてしまうセンスはさすがですよ。
なお、期間限定でクラウンミュージックストア限定盤もリリース。
ネーミング的に、フィジカルでのリリースもあるのかと期待したのですが、デジタルサイン入りジャケ写が後日メールで配布される等の特典が付属する仕様でした。
あくまでデジタル作品となっているので、同様の勘違いをしないようにご注意を。
<過去のDEZERTに関するレビュー>
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