続 B面画報/Plastic Tree
続 B面画報 (初回限定盤[2CD+DVD])(特典なし)
5,090円
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DISC 1
1. Dolly
2. Paper plane
3. カオスリロン
4. 灯火
5. シンクロ
6. Rusty
7. 時間坂
8. 回想、声はなく。
9. コンセント。
10. バンビ
11. はじめての×××
DISC 2
1. 静かの海
2. 感傷ダイアリー
3. トゥインクル
4. パイドパイパー
5. creep
6. アイレン
7. サイケデリズム
8. バミューダトライアングル
9. ユートピアベリーブルー
10. リコール
11. 変化 (another side)
Poison biscuit/Plastic Tree
1. Crack of down
2. 変化 (another side)
Plastic Treeのカップリングコレクション第二弾。
2008年から2018年にかけてリリースされたシングルのカップリング曲集となっています。
本作はビクターからのリリースですが、ユニバーサルミュージックや徳間ジャパンからリリースされた作品からも収録。
2枚組の大ボリュームとなり、網羅性が高いのが嬉しいですね。
ただ時系列に並べるだけでなく、アルバムとしての流れも意識されているようで。
ただの寄せ集めにしていないのも、こだわりを感じます。
カップリング曲ということで、実験的な楽曲が多いのでしょうか。
デジタルサウンドを多用してエレクトロに振り切った「コンセント。」や「ユートピアベリーブルー」、音に立体感を持たせて文字通り音に酔いしれることができる「アイレン」は、王道ではないのだけれど佳曲。
こういう機会に日の目を見たのは良かったと思いますし、セッション的にバンドサウンドで魅せる「回想、声はなく。」や、サンプリングした声を使って実質的なインストナンバーに仕上げた「バミューダトライアングル」など、歌が入っていなくてもPlastic Treeの世界観は表現できるのだ、と言わんばかりのチャレンジは、カップリングだからこそ。
一方で、これをシングルにしても良かったのでは、というバンドサウンドで突っ走る楽曲も相応にあって、すべてがすべて"普段表に出てこないPlastic Tree"というわけでもないのが面白いのです。
これらが有機的に絡み合って、アルバムとしてバランスを保っている。
まるで、この形にするのが決まっている中で、カップリング曲として10年間小出しにしてきたかのよう。
もちろん、そんなはずはないのですが、オリジナル盤にも引けを取らない作品になっていました。
また、初回限定盤には、MVや座談会が収録されたDVDが付属するのに加え、ボーナストラックに「変化 (another side) 」が追加収録。
これは、1995年12月11日新宿LOFTにて開催された初の単独公演で配布されたデモテープ「Poison biscuit」のB面に入っていた楽曲なのですよ。
曲調や音質、有村さんの歌声など、さすがに時代を感じますが、20年以上前のレアトラックが聴けるだけでも儲けもの。
DISC 1の「はじめての×××」も、ボーナストラック的なハズシとなっているのも踏まえ、こういうラストもありでしょう。
ちなみに、早期予約特典として、その「Poison biscuit」の復刻版が付属されていました。
A面である「Crack of down」も、しっかり収録されており、カセットテープの再生機さえあれば、2019年にデモテープを楽しむことができるというマニアにはたまらない仕様。
少し値は張っても、買って損をしたとは言わせない充実っぷりに、ベテランの凄みを見せつけられた気がします。
<過去のPlastic Treeに関するレビュー>