続 B面画報 / Plastic Tree | 安眠妨害水族館

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続 B面画報/Plastic Tree

 

DISC 1

1. Dolly

2. Paper plane

3. カオスリロン

4. 灯火

5. シンクロ

6. Rusty

7. 時間坂

8. 回想、声はなく。

9. コンセント。

10. バンビ

11. はじめての×××

 

DISC 2

1. 静かの海

2. 感傷ダイアリー

3. トゥインクル

4. パイドパイパー

5. creep

6. アイレン

7. サイケデリズム

8. バミューダトライアングル

9. ユートピアベリーブルー

10. リコール

11. 変化 (another side)

 

Poison biscuit/Plastic Tree

 

1. Crack of down

2. 変化 (another side)

 

Plastic Treeのカップリングコレクション第二弾。

2008年から2018年にかけてリリースされたシングルのカップリング曲集となっています。

 

本作はビクターからのリリースですが、ユニバーサルミュージックや徳間ジャパンからリリースされた作品からも収録。

2枚組の大ボリュームとなり、網羅性が高いのが嬉しいですね。

ただ時系列に並べるだけでなく、アルバムとしての流れも意識されているようで。

ただの寄せ集めにしていないのも、こだわりを感じます。

 

カップリング曲ということで、実験的な楽曲が多いのでしょうか。

デジタルサウンドを多用してエレクトロに振り切った「コンセント。」や「ユートピアベリーブルー」、音に立体感を持たせて文字通り音に酔いしれることができる「アイレン」は、王道ではないのだけれど佳曲。

こういう機会に日の目を見たのは良かったと思いますし、セッション的にバンドサウンドで魅せる「回想、声はなく。」や、サンプリングした声を使って実質的なインストナンバーに仕上げた「バミューダトライアングル」など、歌が入っていなくてもPlastic Treeの世界観は表現できるのだ、と言わんばかりのチャレンジは、カップリングだからこそ。

 

一方で、これをシングルにしても良かったのでは、というバンドサウンドで突っ走る楽曲も相応にあって、すべてがすべて"普段表に出てこないPlastic Tree"というわけでもないのが面白いのです。

これらが有機的に絡み合って、アルバムとしてバランスを保っている。

まるで、この形にするのが決まっている中で、カップリング曲として10年間小出しにしてきたかのよう。

もちろん、そんなはずはないのですが、オリジナル盤にも引けを取らない作品になっていました。

 

また、初回限定盤には、MVや座談会が収録されたDVDが付属するのに加え、ボーナストラックに「変化 (another side) 」が追加収録。

これは、1995年12月11日新宿LOFTにて開催された初の単独公演で配布されたデモテープ「Poison biscuit」のB面に入っていた楽曲なのですよ。

曲調や音質、有村さんの歌声など、さすがに時代を感じますが、20年以上前のレアトラックが聴けるだけでも儲けもの。

DISC 1の「はじめての×××」も、ボーナストラック的なハズシとなっているのも踏まえ、こういうラストもありでしょう。

 

ちなみに、早期予約特典として、その「Poison biscuit」の復刻版が付属されていました。

A面である「Crack of down」も、しっかり収録されており、カセットテープの再生機さえあれば、2019年にデモテープを楽しむことができるというマニアにはたまらない仕様。

少し値は張っても、買って損をしたとは言わせない充実っぷりに、ベテランの凄みを見せつけられた気がします。

 

<過去のPlastic Treeに関するレビュー>

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Cut~Early Songs Best Selection~
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