安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

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音楽活動もはじめました。Discography

haunted house/Petit Brabancon

 

1. haunted house

 

Petit Brabanconから久しぶりに届けられたデジタルシングル。

 

DIR EN GREYの「MORTAL DOWNER」の余韻も冷めやらぬ中、同じくVo.京さんが在籍するPetit Brabanconも新曲を送り込んできました。

ツアーで配布されたカードによって先行配信となり、後にストリーミング/ダウンロードでも解禁。

デジタルホラーのアートワークも健在で、瞳の中に映るクリーチャーをついつい拡大してしまいます。

 

作曲を手掛けたのは、Dr.yukihiroさん。

彼らしいインダストリアル気質のあるデジタルロックなのですが、バンドサウンドとの融合が高い次元で行われているのが特徴ではないかと。

どちらかと言えば無機質な方向に仕上げる傾向があったyukihiroさんの楽曲を、エモーショナルに、アグレッシブにブラッシュアップ。

機械的なサウンドまで、意志を持ってウネウネと蠢いているように響いているのですよ。

 

サビはワンフレーズで押し切るシンプルなもの。

メロディを中心に見るならば大きな展開はないと言えるのですが、後半に進むにつれて高揚感が高まっていくドラマティックさも感じられます。

yukihiroさんの個性はしっかりと残しつつ、Petit Brabanconでなければこうはならなかった、というのも読み取れる。

メンバーがそれぞれ音楽シーンの中で確固たる地位を築いているだけに、これぞバンドだからこその化学反応だ、の極めてわかりやすい例になったのではないでしょうか。

 

もはやサイドプロジェクトとは言わせない迫力を纏った彼ら。

単発で終わらず、継続的な活動となっているのは嬉しい限りですね。

 

 

<過去のPetit Brabanconに関するレビュー>

Seven Garbage Born of Hatred

Automata

Fetish

刻/渇き

お陀仏 -極楽編- / 赤い幽霊

 

1. お陀仏 -極楽編- 

 

1up⭐︎/赤い幽霊

 

1. 1up⭐︎

 

ex-洗脳Tokyoのメンバーを中心に結成された赤い幽霊の1st & 2nd デジタルシングル。

 

"大人になれない大人の居場所になること"をテーマに掲げ、Vo.守護霊、Gt.カービー the DEAD、Ba.シンナ、Dr.昇真により結成。

2026年1月に始動したばかりではありますが、同5月の単独公演での解体が発表されている期間限定プロジェクトバンドとなっています。

ex-201号室のシンナさんの参加により、洗脳Tokyoではベーシストを兼ねていた守護霊さんはヴォーカリストに専念する形に。

同じくツインヴォーカル的な立ち位置を取ることもあったカービー the DEADさんはギタリストとしてクレジットされており、改めてバンド編成として役割を整理したといったところでしょう。

 

転生が示唆されているとはいえ、およそ4か月の活動期間。

その中ででき得ることをやりきろうとしているのか、休むことなくリリース活動を行っている彼ら。

本作も、2月、3月と立て続けにリリースされたシングルとなります。

 

「お陀仏 -極楽編-」は、歪んだギターによって頭を揺さぶるミディアムナンバー。

メロディラインがお経のように平坦で、それを轟音で飲み込もうとするラウドなサウンドもオリエンタルな空気感。

なるほど、こうやって仏教的な雰囲気を作り上げようとしているのか、と膝を打つのですが、そこからの展開が目まぐるしい。

悟りを開いたかのように静けさの意識したパートがあれば、急にチップチューン的な8bitサウンドが紛れ込んだり、宗教的な儀式のようなカオティックな世界観が強まったりと、一筋縄ではいかない構成なのですが、これで2分半を切っているというのが腑に落ちないのですよ。

どんな魔法を使ったら、こんなにタイムパフォーマンスの良い楽曲が作れるのだろう、と驚かされる1曲です。

 

第二弾となる「1up⭐︎」は、渋谷系の名残すら感じさせる軽やかなポップロック。

相変わらず捻りは加えてあって、そのシャウトをここで入れるか、あえてチープな音を前面に押し出してくるか、と細かく見ると変態性が際立つアプローチなのですが、守護霊さんの素朴な歌声も手伝って、上手くカムフラージュしていると言ったところでしょうか。

さらっと聴く限りでは、大衆にもアピールできそうな爽やかさ。

深く聴き込めば、前衛的なサウンドをいかにそうと聴かせないかでチキンレースをしているような遊び心に溢れています。

そもそもヴィジュアル系としてこの音楽性で勝負している時点で異質。

アート性の高さを踏まえれば、企みを隠し持っていると考えたほうが自然なのかと。

 

早くも、次の連続リリースに移行中の赤い幽霊。

4月に「夢見るギロチン」、「阿修羅」を発表しており、5月には「Lifestage Teenage.」をリリース予定と、間もなく解体となるバンドとは思えない精力的な活動っぷりですね。

5月に控える"転生"がどんなものになるのかは未知数ですが、彼らの飛躍を後押しするものであってほしいものです。

 

 

 

 

Fuckin' Anti Dreamers!!/シンギュラリティ

 

1. Fuxx'n Anti Dreamers!!

2. 桜~Springtime of Life~

 

3月末に送り込まれたシンギュラリティのEP。

 

2曲入りですが、シングルではなくEPという立て付けになっているようで。

4月、5月と2か月連続リリース主催が発表されており、それぞれ「Dystopia」、「Utopia」と対になるタイトルが冠されていることから、あえて3か月連続シングルとはせずにEPとして区別したのでしょうかね。

いずれにしても、精力的な活動を続けてくれるのはありがたい限りです。

 

近未来的なデジタルサウンドと、ラウドに攻めるバンドサウンドを融合させた音楽性は新体制になっても変わることなく。

タイトル曲となる「Fuxx'n Anti Dreamers!!」は、特にデジタルな質感に特化して振り切ったなという印象なのですが、それによって荒々しさや攻撃性まで増しているから興味深い。

無機質さを突き詰めると生々しさに帰ってくるというパラドックスは、シンギュラリティの世界観とシンクロしているようでもありました。

ワンフレーズで突き進むサビは、シンプルイズベストを地で行く形。

意外性も手伝って、インパクトは出せていたのでは。

 

季節感を出してきたのは「桜~Springtime of Life~」。

サイバーパンク的なスタンスと桜の花に滲ませる情緒のミスマッチをどう料理するのかが見ものでしたが、実は和メロも得意としている彼ら。

ミクスチャー風の音楽性に、美しく儚いメロディや泣きのギターソロを織り込んで、オリジナリティのある桜ソングを完成させています。

舞台設定としては、番外編的な色合いが強いのかな。

かっちり衣装で決めるライブの本編ではなく、バンドTシャツで出てきたアンコールのラストに似合いそう。

 

都市伝説的なテーマから外して、ストレートにメッセージをぶち込んできた節があり、その意味でもシングルではなくEPとしたのかもしれないなと。

もちろん、だから手を抜いているなんてことはなく、クオリティは高水準。

連続リリースへバトンを繋ぐ1枚です。

 

 

<過去のシンギュラリティに関するレビュー>

STEALTH

TIME LEAP

DOPPELGANGER

PANDORA

夏Venus!!

Lycoris/私は量産型-clone-.

SINGULARITY