Bamby / XANVALA | 安眠妨害水族館

安眠妨害水族館

オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

Bamby/XANVALA

 

1. Bamby

 

 

XANVALAによる、1曲入りのLIMITED SINGLE。

 

作詞はVo.巽さん、作曲はDr.知哉さん、編曲はBa.70さんが担当。

多くのメンバーが楽曲制作に関われる彼ららしい役割分担ですが、それが奏功して、XANVALAとしての化学反応を生んでいると言えるでしょう。

 

まず、本作の特徴とも言えるのが、デジタルサウンドやメカニカルなエフェクトを駆使したサイバー感なのですよ。

特に、メロディアスに展開を見せるサビにおいて、ダンサブルな要素が大幅に強まった印象。

ノリが良く、ライブでの盛り上がりが目に浮かんでくるかのようで、ライブ会場限定盤の収録曲に選ばれたのは、もはや必然だったのかと。

魅せる、聴かせる曲でも強みを持つ彼らですが、この「Bamby」については、オーディエンスを巻き込んでこそ真価を発揮しそうなのですもの。

 

もちろん、持ち味であるヘヴィネスを重視したラウドサウンドは健在。

デジタル気質は強まれど、総合的には、攻撃性が高い楽曲に仕上がっています。

特に、Bメロ部分におけるデスヴォイスでの掛け合いは、迫力満点。

新機軸的なアプローチを用いたところで、本質は変わらないのだという安心感を与えてくれました。

 

そして、この徹底してハードに叩き込まれるBメロこそ、実は本作の肝ですね。

イントロから続いていたサイバーな空気感を、一度真っ黒に塗りつぶし、忘却の彼方に吹き飛ばしてしまうほどの破壊力。

ともすれば忘却したままで、再びエレクトロ感の強いサビに突入することになるのだから、リスナーとしては序盤の驚きが、それ以上の衝撃となって襲い掛かってくるわけです。

そういえば、そうだった。

ギャップやメリハリを狙ったかどうかは未知数ですが、結果としては、しっかりとインパクトが出たのでは。

 

なお、現在では、通販でも取り扱いをしているようで。

未聴のファンは、Starwave Recordsの通販サイトから注文してみるのも検討の余地あり、でしょうか。

 

<過去のXANVALAに関するレビュー>

我慾之幕

陸重奏