目標管理の位置づけ
目標管理制度があろうが無かろうが、各個人は自分の仕事をしっかり行う責任があり、管理者はその仕事の管理を行う役割がある。
業績目標と遂行目標
仕事の責任には結果責任と遂行責任があります。結果責任とはやり方や方法は別にして最終的にある一定水準の成果を生み出すという責任であり、遂行責任とは定められた通り、あるいは指示された通りに業務を遂行するという責任です。
どちらも大事な責任ですが、当然管理職には結果責任が大きく求められ、初級職には結果責任よりも遂行責任が大きく求められます。
また、営業などライン部門では結果責任が大きく求められ、経理・総務などスタッフ部門は遂行責任が大きく求められます。
つまり、立場によって「実行の結果」が役割として大きく求められる場合と、「実行すること自体」が役割として大きく求められる場合があるということです。
上記のように、立場によって求められる役割は違いますが、いずれにしてもそのゴールを明確にしたものが目標となります。
「実行の結果」を明確にしたものを業績目標、「実行内容の水準」や「実行内容の最終の形」を示したものを遂行目標といいます。
目標管理をしっかり行うためには、この「遂行目標」と「業績目標」を区別して設定することが大切です。
もちろん役割によってそのウエイトは様々あるにしても、この2つを明確にすることで、意味のある目標管理になります。
悪い例として、営業部門の人が「業績目標」だけ設定して、プロセスを顧みることをせず、結果だけを追い求めたり、管理部門の人が「遂行目標」だけ設定して、本当の目的を意識せず、「それだけをすればいい」と仕事を進めたり、色々と問題が出てきます。
やはり、その仕事の成果や目的と、そのために行うべき事の両方を意識できるような目標管理がこれからは必要になってくるのではないでしょうか。
定量目標と定性目標2
(つづき)
○ 定性目標
目標の中には達成水準を数値化するよりは「どのような状態になったときに、目標が達成されたのか」を質的に表現する定性目標を設定したほうが適切な場合がある。
特に、スタッフ部門では質的な目標にならざるを得ないケースが多い。この場合、仕事の出来栄えを測るときに何をもって判断するのかという観点で判断指標を選定することが必要である。
定性目標を設定する場合、達成レベルがわかるよう状態や条件(期限、目標が達成された状態のイメージなど)を明らかにし、「~~の状態になる、なっている」「~~の行動をする、完了する」というように表現する。
なお、意識や精神状態などは記述しないようにする。(積極的に、一生懸命など)定性目標設定の方法として次のようなものがある。
① 現在の条件、レベル、状況を記述する。
今後○○のような環境変化が見込まれるが、現状の○○を維持する。
② 望ましい条件、目標が達成されたときの状況や状態を記述する。
○○を実施することにより、○○の重複をなくすようにする。
③ ねらいとする改善、革新の内容を記述する。
○○処理時間の短縮のため、○○マニュアルを新たに作成する。
④ 望ましい結果を記述する。
○○処理ミスによる修正作業を、○○をすることにより、発生させない。
⑤ スケジュール化する。
○月までに、上司の承認をもらい、その結果、○○までに○○を実施する。
○○処理を、○○することにより、現状の○日から○日以内で実行するようにする。
⑥ 複数の状態条件を記述する。
○○の定着化(定着とは1~~、2~~、3~~になっている状態をいう)
会社によっては、目標は「定量目標じゃないとだめ」とか、「定性目標は評価点が下がる」ような仕組みになっていところがあるが、立場・役割によって求めることが違ってくるので、あまり「定量目標」にこだわると、弊害が出てくる恐れがある。
確かに、定量目標の方が明確に評価できるが、評価のために目標管理を行うわけではないので注意することが必要である。
定量目標と定性目標1
目標は達成水準の表現方法により、達成水準を量的に表現する「定量目標」と質的に表現する「定性目標」に分けることができる。
どの表現方法によるかは、目標項目の内容、個人の役割に応じて適切なものを選択する必要がある。
○ 定量目標
目標の達成度を客観的に判定するために、目標はできるだけ定量化(数値化)して設定することが有効である。
ただし、定量目標に固執しすぎると次のような問題点も出てくるので注意する必要がある。
① 短期的な結果目標ばかり設定する。
② その結果、中長期的な目標が欠落する。
③ 結果を出すためのプロセスを顧みず、結果主義になってしまう。
④ 定量化しやすい目標ばかり設定され、数値化しにくい重要な目標が欠落する。
⑤ 定量化するために、内容や効果よりも単純な回数や件数を目標にしてしまう。
家族手当の必要性
家族手当とは、社員の生計費を補完するために支給される賃金であり、通常、扶養家族の人数によって金額を決めています。
これは、家族を抱えて生活費のかかる社員が安心して仕事に打ち込めるようにという意味があります。支給基準で多いのは、税法上の控除対象配偶者と18歳(22歳)までの子供です。
家族手当の充実には賛否両論がありますが、少なくても、年齢給で生活保障を考えるよりは、家族手当により家族数で生活保障を考えた方が、現実的であると思います。
家族手当で生活保障を考えれば、必要な人に必要な時期だけ支給することができます。
また、家族手当は時間外手当等の計算基礎には入りません。支給される人にとっても、支給する側にとっても都合のよい手当といえます。
年齢給を採用しないのであれば、ぜひ充実して欲しい賃金項目です。特に子供に対する手当は「顧客の創造」という点でも、充実して欲しいものです。
人事考課シートのコメント
目標シートや人事考課シートに1次考課者のコメント欄があります。このコメントは誰に向けて書くのですか。
会社によって色々あると思いますが、育成型人事考課制度を導入している会社では、被考課者本人に向けて「評価の根拠とアドバイス」を記入しているところが多いようです。
面接終了後に評価点とコメントを記入して、コピーをとって原本を本人に返却したり、パソコンで本人が閲覧できるようにしたりしています。
小学校の時の通知表と同じようなものですね。
また、面接が徹底されておらず、「評価の理由」という記入欄がある場合は、2次考課者や人事担当部門に向けて「評価の根拠」を記入するようになっているようです。
考課者が安易に点数や評語をつけさせないようにするための意味もあるのでしょう。
いずれにしましても、コメントを記入した後、誰が見るのかによると思います。
コメント記入後に被考課者本人に開示するのであれば、被考課者本人に向けてのコメントになるでしょうし、被考課者本人に開示しないのであれば、2次考課者や人事担当部署に向けてのコメントになるでしょう。
その点を確認されると良いと思います。
賃金とは
賃金とは、労働基準法では、賃金、給料、手当、賞与その他名称を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものを賃金といいます。(労基法第11条)
賃金には3つの性格があります。
1.企業活動の費用
2.社員の生活費
3.労働の対価
企業が社員の賃金について考えていくうえで、以上の3つの性格を抜きにして考えることはできません。
賃金の決め方は、経済社会の変化とともに次第にかわってきています。 世の中の動きに応じて、自社の賃金制度を見直していくことが必要です。
そうした中で注目すべきことは、賃金をますます明確に、そして納得できるように決めなければならなくなってきたということです。
賃金制度の整備を進めるにつれて、次第にその周辺の制度の整備も必要になってきます。そして周辺の人事諸制度の整備があって初めて賃金制度は効果的となります。
とくに能力主義的な賃金とするためには人事考課制度の整備は欠かせません。
自己評価の順番
評価シートの「自己評価」の欄に評価点を記入するのは、面接の後の方が良いのでしょうか?
私は事前に記入させるものだと思っていましたが、評価する者から質問があったので、いかがなものなのでしょうか?
そうですね。おっしゃる通り自己評価は先に行うのが一般的ですね。
期末の流れとしましては
自己評価 → 1次評価 → 面接 → 2次評価
(1次評価と2次評価に差異があった場合は、再度面接を行う)
または、自己評価 → 1次評価 → 評価調整会議(2次評価) → 面接
(評価調整会議でお墨付きをもらってから、自信を持って面接に臨む)
となります。
また、面接では1次評価はしているが評価シートには記入していない状態で行うと良いです。
以上、よろしくお願いいたします。
人事制度の作成で最初にすること
今年中に人事評価制度を作成しないとならないのですが、自社で作成するとして、シンプルで皆が納得するような制度を作るには、何と何をしたらいいでしょうか。評価制度と賃金制度との関連付けも、どのように考えたらいいのでしょうか。
資料を見ても、総論は書いてあるのですが、具体的にどうしたらいいのかがわかりません。ご教示いただければ幸いです。
1.賃金制度の整備
もし、年齢で決まるのであれば、何歳はいくら、もし、勤続が必要であれば、勤続何年でいくら、もし、能力で決まるのであれば、どのような能力があればいくら という風に、1対1の対応で金額が決まるように考えます。
それらを勘案して、総合的にいくらというのはあまりよくありません。
2.評価制度
成果向上型人事制度の作り方(HP版) で、詳しく説明しておりますので、参考にしてください。
「人事制度(特に賃金制度)を作る、変える」という事は相当のエネルギーを必要とします。それ相応の覚悟を持って取り組む必要があります。 がんばってください。
部門特性にあわせた目標設定
部門の特性により目標項目の内容やゴールが違ってくる。少なくても、ラインとスタッフでは求めるものが違うので、目標設定もそのへんのところを考慮して設定する必要がある。
ライン部門とスタッフ部門の違い
1.Goo辞書による意味
(ライン部門) 企業で、生産・販売など直接的な活動に関する部門。
(スタッフ部門) 企業組織で、製作・販売に直接携わらず、その企画・助言・補佐を行う間接的部門。
2.業績指標
(ライン部門) 組織としての最終業績指標を売上や利益などの数値で明確に捉えることができやすい部門。
(スタッフ部門) 組織としての最終業績指標を数値で捉えにくい部門。
3.業績責任
(ライン部門) 利益責任、部署によっては収益責任。
(スタッフ部門) 部門として費用責任、会社全体の業績責任。
4.業績目標と遂行目標
(ライン部門) 部門単位での業績(最終成果)が明確であり、また、業務遂行の結果がストレートに業績に反映されるので、業績目標のウエイトが大きくなる。
(スタッフ部門) 部門の業績(最終成果)が判定しにくいため、会社全体の業績に対する責任と、それを達成するための遂行目標のウエイトが大きくなる。