木曜日にはココアを
先日の「猫のお告げは樹の下で」に続いて「木曜日にはココアを」という本を読みました。12編の短編のなかでいろんな人物が登場するんだけどどこかでつながっているんです。読み終えて感じているのは人のめぐり逢いって面白いな…ということと私たちは知らないうちに誰かを救っているんだということその時々ではうまくいっていないと感じることもあるし泣きたくなるような出来事にも遭遇したりします。時には人を非難したり、逆に非難されたりすることもあるでしょう。でも、人によって同じ場面で一つの事実を見ても全く感じ方が違ったりするんですよね。そういう何気ないときに何気ない言葉で人は笑顔になることができるんだということそんなあったかいお話がたくさん出てきます。私は、今までの人生でどうだったかな・・・と考えてみました。人を笑顔にしたこともないわけじゃないけどむしろ、反対のことの方が多かったんじゃないかと思う。誰かに幸せなことが起こったとき心の底から喜んであげたかしら・・・むしろ羨ましかったり妬みはなかったと言えるのかと。人間って誰もが聖人君子のようには生きられないからある程度は仕方がないことだけどこんな素敵な本を読んで素敵な人物と出会った時くらいこの特効薬の聞いてる間くらいは誰かを幸せにしたいと思う。この本の中で印象に残った言葉は、「好きなところにいるだけで、元気になることもある」というフレーズです。いま私は窓から空と島影と海の見えるマンションに住んでいます。高校生の頃、教室の窓から見ていたこの景色の街に住みたいと思い続けていたのです。父を見送って自分の自由に生きれるようになった時ここに移ってきました。遮るものが何もないので、南面は昼も夜もカーテンを閉めることがありません。昼間は空と海を、夜は街の灯と夜空を楽しんでいます。この歳になってもいろんなことが起こるけど、好きなところにいるのでとても元気に生きていられる。これからの人生ではあったかい言葉でもっと誰かを救っていけるような生き方をしていこう、そう思っています.