久しぶりに心があったかくなる本に出合いました。
読み始めたら引き込まれるみたいに一気に読んでしまった・・・
『猫のお告げは樹の下で』・・・
これは本のタイトルです。
都心から外れたところにある住宅街。
雑居ビルのすぐ隣にある細い道の奥に鳥居があって
参道もきれいに整えられてその奥に拝殿がありました。
↑これはイメージです。
拝殿から少し離れたところに一本の大きな樹がありました。
その樹はタラヨウという樹です。
そこで、黒い猫と出会います。
額から鼻にかけて八の字を書くように白く、お腹と足も白い猫が現れて、
タラヨウの葉っぱをくれるのです。
猫の名前は神職さんから「ミクジ」と呼ばれています。
その葉っぱにはお告げが書かれていて、それの意味に気が付いていくというお話です。
7つの短編がはいっています。
登場人鬱は7人で、自分の周りにいそうな人ばかり。
「いるいる、私の近くにも・・・」そんな人達です。
それくらい身近な人で、身近な出来事ばかりなんです。
でも、なぜだか他人事とは思えなくて、
年齢性別様々なのに、それなのに自分にも思い当たることばかり。
胸にジーンときたり、涙が浮かんだりするのです。
口に出さなくても、心の中は寂しかったり悲しかったり
悔しかったり情けなかったりしているし、
自分はダメだと感じたり、誰も自分をわかろうとしないと怒ってみたり
人間って本当に忙しい・・・
人間ってみんな同じなんだなと感じた。
きっと○○なんだ・・・
私って何をやってもうまくいかない・・・
○○さんって本当に素敵。私と大違い・・・
どうせダメに決まってる・・・
そんな思いを持って訪れた小さな神社。
お告げの言葉はたった4文字で、始めは何のことかわからない。
『ああ、そうだったんだ。』と気づき
そして、「なんて幸せなんだ・・・」という気持ちに変わっていくのです。
興味があったらぜひ読んでみて下さい。
短編なので読みやすいですよ。
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『猫のお告げは樹の下で』(青山美智子著・宝島社)