岩屋駅【兵庫県】(阪神本線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市灘区西端部の市街地に位置する阪神本線の駅で、HAT神戸への最寄駅のひとつであり、東側には以前使用されていた階段が残っている、
岩屋駅 (いわやえき。Iwaya Station) です。
  
 
駅名  
岩屋駅 (HS 30)
 
所在地  
兵庫県神戸灘区   
 
乗車可能路線  
阪神電気鉄道:本線  
 
隣の駅  
大阪梅田方……西灘駅  
元町方…………春日野道駅  
 
訪問・撮影時  
2019年4月 
 
 

 

岩屋駅は掘割駅で、戦前の1933年に神戸市街区間が地下化された際、地下トンネル入口前に新しい岩屋駅が設置されました。
ホーム西側(元町寄り)の地上部に平屋建ての駅舎があり(橋上駅舎の形)、西側に出入口・改札口があります。出入口に段差はありません。
ホームは直下の手前(西)~奥(東)に延びています。
また、岩屋駅にロータリーはありませんが、駅舎前の地下トンネル直上に歩行者用の駅前広場が設けられています。段差がありますが階段とスロープで解消していて、バリアフリーに対応しています。
公式なタクシー乗り場はありません(駅前道路で待機している場合があります)。
バス停留所は駅舎のすぐ左側の西国街道(神戸市道)沿い、および後方を左右方向に延びるミュージアムロード(神戸市道)沿いに設けられています。
写真は2枚とも東を望む。
 
 

駅前です。西を望む。後方に駅舎があります。
手前(東)~奥(西)の地下を阪神本線が通っています。
そして右手前(北東)~西(奥。阪神本線の直上)には西国街道が通っており、駅前広場終端部にある交差点では左(南)~右(北)に延びるミュージアムロードと交差しています。
 
駅前は市街地ですが、マンションが多いです。ビルやマンションの1階部分を中心に商店が立地しています。戸建住宅は少ないです。
西国街道を200mほど西へ進むと中央区に入ります。
 
一方、駅東側は住宅街が広がっており、一戸建て住宅も多く見られます。
 
 

駅前交差点より南を望む。左後方に駅前広場と駅舎があります。
手前(北)~奥(南)の道路はミュージアムロードです。南に向けて下り坂になっています。
駅南側も市街地で、ミュージアムロード沿いにはビル、マンション、商店が混在しています。
交差点から約60m南の左側には「シマブンビル」があり、「BBプラザ美術館」が併設されています。
そして、約150m先では国道2号線と交差します。ミュージアムロードの左側歩道を進み、国道2号を跨ぐ「はっとなぎさ歩道橋」を渡って阪神高速3号神戸線をくぐると、神戸製鋼所神戸製鉄所の工場跡地を再開発して誕生した新市街地・HAT神戸に到達します。HAT神戸は神戸市の東部新都心として開発され、公共機関、オフィス、店舗、住宅で構成されています。
HAT神戸内には神戸製鋼所の神戸本社(事務所)があります。
また、約500m先のミュージアムロード終端部・運河手前には兵庫県立美術館があります。
 
 

駅前交差点より北を望む。右手に駅前広場と駅舎があります。
手前(南)~奥(北)の道路はミュージアムロードです。北に向けて上り坂になっています。
駅北側も市街地で、ミュージアムロード沿いにはビル、マンション、商店が混在しています。
交差点から約250m先の突き当たりにはJR神戸線灘駅(南口)があります(岩屋駅から約300m)。乗車人員は岩屋駅より速達性や利便性で勝る灘駅の方が多いです。灘駅前にも市街地が形成されています。
また、ミュージアムロードは灘駅で一旦途切れますが、北口から先にも延びていて、王子動物園前(岩屋駅から約700m北。灘駅は通り抜け可能)で終点になります。終点の約100m西には「兵庫県立美術館王子分館 原田の森ギャラリー」があります。前述の2美術館も合わせてほぼ一直線上に3つの美術館がある事から、これらを結ぶ南北の通りは「ミュージアムロード」と名付けられています。

そして、王子動物園の東側には阪急神戸本線王子公園駅があります(岩屋駅から約800m)。
 
 

改札口です。東を望む。岩屋駅の改札口はこの1ヶ所のみです。
岩屋駅は有人駅ですが、駅員不在時に備えて改札内外に乗車券確認用カメラ付きインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が4通路あります。窓口に最も近い右端が幅広通路で、有人通路を兼ねています。
改札口の右手前には自動券売機があります。改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
改札内にはトイレ・多機能トイレがあります。
そして下層の掘割部にある各ホームとの間には階段・上りエスカレーター(早朝・夜間は運転停止)・エレベーターが設置されています。
尚、以前は左手に阪急系の売店「asnas exp-b」がありましたが閉店になった模様で、その左側に飲料自動販売機が、手前に宝くじ売場があります。コンビニは駅前に「セブンイレブン」があります。改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

下り2番線に設置されている、時刻表、アナログ時計、出口案内が一体になった駅名標です。全ての表示が電照式になっている豪華仕様です。
阪神の新デザインで、独特の書体です。横長タイプになっています。
また、駅ナンバリングも併記されています (HS 30)。
尚、岩屋駅は本線起点の大阪梅田駅から29.7km地点にある駅で、30番目の駅です。阪神本線は1km強に1ヶ所の割合で駅が設けられている計算になります。
 
 

 


岩屋駅は方向別の単式ホーム2面2線の掘割構造(一部半地下構造)で、東北東~西南西方向にホームが延びています。
左(北)のホームが1番線で上り大阪梅田方面、右(南)のホームが2番線で下り元町・神戸高速線方面です。
尚、2001年6月21日以前は現在の2番線のみを使用した島式ホーム1面2線で、ホーム幅が狭く、HAT神戸の整備により乗降者の増加が見込まれたため、上り線の左側に新たに単式ホームが設置され、島式ホームは下り線専用に変更されました。旧島式ホーム(2番線)の上り線側には側壁やES・EVが設置されていて、現在、島式ホームにおいて上り列車の客扱いは不可能です。
ホーム有効長は阪神車6両分で、21m級の近鉄車6連は停車できません。ホームドアは未設置ですが、固定式の転落防止柵が設置されています。将来的に可動式のホームドアに変更される可能性があると思われます。ホーム幅は1番線も2番線(旧島式ホーム)も狭いですが(1番線の元町方に広い箇所があります)、上下線ごとに乗降客の動線が分けられたため、密集度は島式ホーム時代より下がっています。
上屋は各ホームとも全6両分に設置されていますが、2番線の大阪梅田方の端(奥)に若干雨ざらしの箇所があります(この場所に電車は停車しません)。1番線はホーム上に人工地盤が設けられており、有料の定期駐輪場として利用されています。
各ホームにはベンチがあり、少なくとも1番線には飲料自動販売機も設置されています。
そして各ホームの元町寄り(手前側上空地平部)には駅舎があり、各ホームと改札を結ぶ階段・上りES・EVがそれぞれ設置されています。元町方は駅舎や人工地盤に覆われているため、地下駅の様相を呈しています。
写真は2枚とも2番線より大阪梅田方を望む。
 
 

 

2枚とも2番線より元町方を望む。
右が1番線、左が2番線で、2番線から見ると1番線は元町方(奥側)に若干ずれています。
こちらの大阪梅田方は掘割構造ながら南側が比較的開けているため、晴れの日の昼間は明るいです。
1番線ホームの直上には人工地盤が設置されていて、そこには前述の通り駐輪場があります。
 
 

 

2枚とも2番線より大阪梅田方を望む。
2番線ホーム端に謎の古い階段がありますが、これは東口跡の遺構です。現在は閉鎖されて通行できませんが、かつて階上の地平部には駅舎・改札口も存在していました。1933年の地下新線移設当初は唯一の出入口・改札口でしたが、戦時中に灘駅や神戸製鋼所に近い西側に西口(現在の駅舎)が設けられてからは西口がメインの改札口となり、戦後の風水害被害により東口は廃止され、階段だけが放置状態で残ったそうです(非常口として存置していたかもしれませんが)。尚、1995年の阪神・淡路大震災により阪神本線が不通になり、岩屋駅以西が部分復旧した際、代行バスとの乗換駅となり、集中する客をスムーズに捌くために降車専用としてこの東口跡階段が使用されていました(その後、復旧区間の延伸により再び閉鎖)。現在、東口駅舎跡は月極駐車場になっています。
 
この先、上り勾配で掘割部を東北東へ走ります。地平部は住宅街になっています。地平区間になると阪神本線では数少ない踏切を通過し、引き続き住宅街の中を東北東へ走ります。そして青谷川を渡ると地形の関係で高架区間になり、西灘駅へと至ります。
 
 

 

2枚とも2番線より神戸三宮方・元町方を望む。
2番線ホーム端にはエレベーターが設置されています。その先で地下トンネルに入りますが、坑口上部には「和風通」(下り線)、「技補天」(上り線)の扁額が掲げられています。
この先、地下トンネルに入り、西国街道の地下を西南西へ走るようになると程なくして中央区に入ります。しばらく走ると左へカーブして西国街道地下を外れ、東海道本線貨物支線(通称・神戸臨港線)の廃線跡を転用した遊歩道の地下をくぐります。その後は右へカーブして幅員の広い国道2号線の地下を走るようになると、地下駅である春日野道駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が岩屋駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇)。当駅も隣の春日野道駅ほどではないものの狭い島式ホーム1面でさばいていましたが、HAT神戸の整備により、上り線に新しいホームが造られました。掘割駅で、西側の元町方は駅舎に覆われており、そのまま地下トンネルに入っていくため、実質的に元町方は地下構造です。駅前は住宅街ですが、市街地化されていました。商店はさほど多くなかったですが…。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線に乗り換えて三宮駅で下車します。そして地下道経由で阪神の神戸三宮駅へと移動し、阪神本線の上り普通車に乗車して2駅目で下車です。あるいは東海道新幹線で新大阪駅まで行き、JR京都線の下り電車(新快速以下の種別)に乗り換えて大阪駅で下車します。そして阪神本線の大阪梅田駅から特急or直通特急に乗車して御影駅まで行き、普通に乗り換えて当駅で下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、難波からですと阪神なんば線の快速急行に乗って魚崎駅まで行き、後続の直通特急に乗り換えます。さらに御影駅で待避中の普通車に乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニが複数あるものの、気軽に飲食店がありません。は気軽に入れるチェーン店が少なく、最寄りのチェーン店は約250m南、国道2号線沿いの「ロイヤルホスト」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。阪神本線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は岩屋駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:阪神電気鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)